27 DSPトランスポートの使用
この章では、DSP (Oracle Data Service Integrator)トランスポートの概要と、サービスでの使用および構成方法について説明します。
この章の内容は次のとおりです。
Service BusとOracle Data Service Integratorとの相互運用性サポートの詳細は、『Oracle Service Busの管理』の相互運用性のシナリオと考慮事項に関する項を参照してください。Oracle Data Service Integratorの詳細は、Data Service Integratorによるアプリケーションの開発を参照してください。
27.1 DSPトランスポートの概要
Oracle Data Service Integratorには、DSPトランスポートを介してService Busからアクセスでき、Service Busでデータ・サービスを完全に使用できます。
また、データ・サービスをWebサービスとして公開する方法と比較すると、この方法を使用した方が効率的で柔軟にデータ・サービスにアクセスできます。
27.2 Service Busのデータ・サービスの有効化
次のステップを実行して、Service Busクライアントに対するOracle Data Service Integratorデータ・サービスを作成します。
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データ・サービス用のWSDLファイルを生成し、その新しいWSDLファイルをService Busにインポートします。
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WSDLファイルに基づいてビジネス・サービスを作成および構成します。
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ビジネス・サービスに基づいてプロキシ・サービスを作成および構成します。
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パイプラインを作成して、プロキシ・サービスとビジネス・サービス間でメッセージのルーティングと変換を行うようにそのパイプラインを構成します。
これらのタスクを完了すると、Service Busを介してデータ・サービスを呼び出せるようになります。
27.3 DSPトランスポートの使用
この項では、Service Busでのデータ・サービスの使用例を示すサンプル・プロジェクトについて説明します。
このサンプルのステップを実行するには、サンプルWebLogicドメインを使用する必要があります。詳細は、『Oracle WebLogic Serverの理解』のサンプル・アプリケーションおよびサンプル・コードに関する項 を参照してください。
27.3.1 Oracle Data Service IntegratorでのWSDLファイルの生成
Oracle Data Service Integratorで次のステップを実行します。
27.3.1.1 ステップ1サーバーの起動
Oracle Data Service Integratorサーバーが起動していない場合は、起動します。このシナリオでは、Oracle Data Service Integratorで提供されているサンプルRetailDataspace
をサンプル・ドメインで使用します。
27.3.1.2 ステップ2データ・サービスからのWSDLファイルの生成
Data Services Studioを使用して、WSDLファイルをデータ・サービスから生成できます。また、Oracle Data Service Integratorコンソールを使用してWSDLファイルをエクスポートしたり、既存のWebサービス・マップ・ファイルからWSDL定義を表示してコピーしたりすることもできます。
27.3.2 Service Busプロジェクトの作成
Oracle Service BusコンソールまたはJDeveloperで次のステップを実行します。
27.3.2.1 ステップ4: データ・サービスWSDLファイルのService Busへのインポート
Service Busでは、Oracle Data Service Integratorで生成されたWSDLファイルを、Oracle Service BusコンソールまたはJDeveloperを使用して、Service Busにインポートできます。このシナリオでは、Service Busサンプル・サーバーとデフォルト・プロジェクトを使用します。デフォルトのユーザー名は、weblogicです。サンプル・サーバーを作成したときにパスワードを定義しています。
新規Service Busプロジェクトを作成し、WSDLファイルおよび関連するファイルをその新規プロジェクトにインポートします。インポートの詳細は、「リソースおよび構成のインポートとエクスポート」を参照してください。
27.3.2.2 ステップ5: ビジネス・サービスの作成
Oracle Data Service IntegratorからインポートしたWSDLファイルから、ビジネス・サービスを作成します。次のガイドラインを使用して、ビジネス・サービスを構成します。
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ビジネス・サービスのトランスポートには、「dsp」を選択します。
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サービス・タイプに対して、「WSDL」を選択し、インポートされたWSDLファイルを参照して選択し、適切なポートまたはバインディング(たとえば
OrderServiceSoapBinding
)を選択します。 -
エンドポイントURIについては、Oracle Data Service IntegratorプロジェクトのURI(たとえば
t3://localhost:7001/RetailDataspace
)を入力します。
ビジネス・サービス定義エディタの「トランスポートの詳細」ページで、トランスポート設定を構成します。詳細は、表27-1またはトランスポート詳細ページに関するオンライン・ヘルプを参照してください。ビジネス・サービスの作成の詳細は、「ビジネス・サービスの作成と構成」を参照してください。
27.3.2.3 ステップ6: プロキシ・サービスの作成
「JDeveloperでの既存のサービスからのプロキシ・サービスの生成方法」に従って、ビジネス・サービスからプロキシ・サービスを生成します。JDeveloperでは、ビジネス・サービスからプロキシ・サービスのみを生成できます。あるいは、プロキシ・サービスをビジネス・サービスから生成するのではなくコンソールで作成できます。
実際には、暗号化キー、デジタル署名キー、およびSSLクライアント認証キーを識別する可能性があります。しかし、この例ではいずれも識別する必要はありません。DSPトランスポートでは、プロキシ・サービス提供の文字セットを使用します。したがって、データ・サービス・トランスポートを呼び出す前にデフォルトの文字セットを変更する必要がある場合、変換のエンコーディングは、プロキシ・サービス自体で処理する必要があります。
27.3.2.4 ステップ7: パイプラインの作成
データ変換を実行してデータをプロキシ・サービスからビジネス・サービスにルーティングするようにパイプラインを構成します。詳細は、「Oracle Service Busコンソールでのパイプラインの操作」または「Oracle JDeveloperでのパイプラインの操作」を参照してください。
27.4 DSPトランスポート構成のリファレンス
この項では、ビジネス・サービスのDSPトランスポート固有のプロパティについて説明します。
27.4.1 DSPトランスポート・エンドポイントURI
DSPトランスポートを使用するビジネス・サービスを作成するときは、次の形式でビジネス・サービスのエンドポイントURIを入力します。
t3://dsp-ip-address:port/dsp-app-name
次に例を示します。
t3://localhost:7001/RetailDataspace
27.4.2 DSPトランスポートを使用するビジネス・サービスの構成
次の表は、DSPベースのビジネス・サービスの構成に使用するプロパティを示しています。詳細は、「ビジネス・サービスの作成と構成」を参照してください。
表27-1 ビジネス・サービスのDSPトランスポート構成プロパティ
プロパティ | 説明 |
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デバッグ・レベル |
次のオプション1つを入力してデバッグ情報の処理方法を指定します。
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サービス・アカウント |
サービスにアクセスするための認証に使用するサービス・アカウントを入力します。サービス・アカウントを指定しない場合は、匿名サブジェクトが使用されます。 詳細は、「サービス・アカウントの操作」を参照してください。 |
ディスパッチ・ポリシー |
レスポンス処理のための返信メッセージのポストに使用するWebLogic Serverワーク・マネージャのインスタンスを選択します。デフォルトのワーク・マネージャは、他にワーク・マネージャがない場合に使用されます。 ワーク・マネージャの詳細は、次の説明を参照してください。
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