9 参照構成ドメインの構成

リリース12c (12.2.1.4)以降では、インストール時に、構成ウィザードの「テンプレート」画面で参照構成ドメインまたはクラシック・ドメインを作成できます。参照構成ドメインは、メモリー不足、スタック・スレッド、エンドポイント接続、データベースの問題からサーバーを保護します。参照構成ドメインは、SOA、OSBおよびB2Bトポロジをサポートします。これらの製品のテンプレートは、名前に参照構成が含まれており、これらの製品の構成ウィザードにリストされるデフォルト・テンプレートです。

ノート:

  • 参照構成ドメインはBPMまたはBAMコンポーネントをサポートしていません。
  • ESSに固有の参照構成テンプレートはありません。ただし、ESSは、参照構成ドメインとクラシック・ドメインの両方に追加できます。
  • 参照構成機能はMFTドメインには適用されません。

参照構成ドメインとは

参照構成ドメインにより、新しく作成されたSOAプロジェクトに対してすぐにチューニング済のパラメータが提供されます。チューニング済パラメータには次のようなものが含まれます:
  • Java Virtual Machine: ヒープ・サイズ、HTTPタイムアウト。
  • WebLogic Server: JTAタイムアウト、HTTP拡張ロギング。
  • データベース: distributed_lock_timeoutおよびdb_securefiles。
  • 製品固有: SOA、Service Bus、アダプタ - ワーク・マネージャ構成、ペイロード・サイズ制限など。

参照構成モードSOAプロジェクトを開発するということは、JDeveloperで参照構成設定を有効にして、プロジェクトで作成する新しいアダプタが、ソース・ファイルで定義された特別なJCAエンドポイント・プロパティを持つようにすることを意味します。リリース12c (12.2.1.4)で新しく作成するプロジェクトの場合、アダプタ構成ウィザードでこれらのプロパティを直接変更できます。『テクノロジ・アダプタの理解』アダプタ構成ウィザードのJCAエンドポイント・プロパティに関する項を参照してください。

参照構成のドメインおよび設定の詳細は、次を参照してください:

クラシック・ドメインとは

クラシック・ドメインには、参照構成ドメイン設定を除くすべての機能が含まれています。これはJDeveloperのデフォルト・ドメインです。

この章の内容は次のとおりです。

参照構成ドメインの利点

参照構成ドメインにより、次のような問題を回避できます:

データベースの問題:
  • DBに割り当てられた領域が構成された制限に達したときにSOAサーバーを休止します。
  • distributed_lock_timeoutdb_securefilesなど、データベース・プロセスおよびパラメータの最適なデフォルト値を提供します。
メモリーの問題:
  • メモリー不足の可能性が低くなるまで、メッセージのスロットルをトリガーします。
  • メモリー不足の可能性が低くなると、自動的に処理が増加します。
  • デフォルトしきい値を超える入力ペイロードを拒否します。
接続の問題:
  • ダウンストリームの障害に対して制限された再試行を有効にします。
  • 接続および読取りタイムアウトに最適なデフォルト値を設定します。
  • 最適なデフォルトのJCA接続プール・サイズを指定します
スレッドの問題:
  • インバウンド/アウトバウンド・サービスに関してワーク・マネージャを調整します。
  • JCAアダプタのワーカー・スレッド数を制限します。
  • JMSアダプタの動的ワーカー・スレッドを有効にします。
  • ワーク・マネージャの最大スレッドの制約をSOAデータ・ソース接続プール・サイズから分離します。
  • デフォルト・データ・ソースの最適な接続プール・サイズを指定します。

データベース・レジリエンシ

データベース・レジリエンシによって、SOA INFRAスキーマ表領域の使用状況を監視する機能が提供されます。この機能は、デフォルトでは有効化されています。表領域の使用量が構成されたしきい値を超えると、SOAサーバーは新しいリクエストの受入れを停止し、コンポーネント・キュー内のメッセージの処理を停止します。ただし、SOAサーバーは、サーバーが静止されても処理中のメッセージの処理を完了できます。

次のしきい値を構成できます:

  • 警告のしきい値のパーセンテージ(デフォルト: 60): 表領域の割当て済領域が警告のしきい値に達した場合、警告メッセージがログに記録され、通知電子メールが送信されます。この値は、静止と静止解除のしきい値より小さくする必要があります。
  • 静止しきい値のパーセンテージ (デフォルト: 70): 表領域の割当て済領域が静止しきい値に達した場合、静止メッセージが記録され、サーバーが静止されて、静止の電子メール通知が送信されます。
  • 静止解除しきい値のパーセンテージ(デフォルト: 65): 静止後に、表領域に割り当てられた領域が静止解除しきい値まで減少した場合、静止解除のメッセージが記録され、サーバーの静止が解除されて、静止解除の電子メール通知が送信されます。

ノート:

参照構成ドメインを使用する場合、データベース・レジリエンシはデフォルトで有効になります。この機能を無効化するには、DBAllocatedSpaceMetricResiliencyManager MBeanのEnabled属性を使用します。

データベース・レジリエンシの制限

  • 使用領域ではなく、表領域の割当て済領域を監視します。
  • 電子メール通知を受信した場合、パージや再利用などの処理を手動で実行して、SOA INFRAスキーマ表領域内の領域を解放する必要があります。

データベース・レジリエンシしきい値の電子メール通知の構成方法

  1. Oracle WebLogic Server管理コンソールにログインします。

  2. 左ペインの「ドメイン構造」で、「サービス」を展開します。

  3. 「メール・セッション」をクリックし、「soaMailSession」を選択します。

  4. 右側にあるsoaMailSessionの設定の下部の「構成」をクリックします。

  5. セッションのユーザー名、パスワードおよびJavaMailプロパティを構成します。

  6. 「ドメイン構造」の下部の左ペインで「診断」を展開します。

  7. 「診断モジュール」をクリックし、Module-SOADFWを選択します。

  8. 「ポリシーとアクション」タブをクリックし、「アクション」タブを選択します。

  9. soaDBResiliencyDisableEmailNotificationをクリックし、「SMTPプロパティ」タブを選択し、「電子メールの宛先」プロパティを設定します。

    soaDBResiliencyQuiescingEmailNotificationsoaDBResiliencyUnQuiescingEmailNotificationおよびsoaDBResiliencyWarningEmailNotification通知について手順を繰り返します。

メモリー・レジリエンシ

メモリー・レジリエンシは、Javaヒープ領域およびガベージ・コレクション・イベントを監視する機能を提供します。ヒープ使用量やガベージ・コレクションのデータに基づいて、メモリー不足の状況がチェックされます。

メモリー不足の状況になった場合、デフォルト・ワーク・マネージャでスレッドを制御することにより、SOAサーバーでのメッセージ処理のスロットルがトリガーされます。これは主に、SOAでのメモリー不足例外の回避に役立ちます。スロットルの後、サーバーのメモリー不足が監視されます。サーバーのメモリー不足が解決すると、デフォルトのワーク・マネージャを元の容量に戻すことによって、スロットルが徐々に解除されます。

ノート:

参照構成ドメインでは、メモリー・レジリエンシ機能はデフォルトで有効です。この機能を無効化するには、MemoryMetricResiliencyManager MBeanのEnabled属性を使用します。

メモリー・レジリエンシの制限

  • メモリー・レジリエンシによりメモリー不足例外が発生しないことは保証されませんが、ほとんどの場合はメモリー不足を回避できます。メモリー不足の状況は極端な高負荷で発生する可能性があります。この場合、メモリー・レジリエンシ機能がヒープ領域およびガベージ・コレクションに関連するイベントを受信しません。

  • メモリー・レジリエンシは、ParallelGCガベージ・コレクション(Java 1.8のデフォルトのガベージ・コレクション)のみをサポートしています。

  • サーバーはメモリー不足からリカバリした後、非常にゆっくりと元の速度に戻ります。

  • 参照構成ドメインでは、デフォルトのペイロード制限サイズが有効になっています。

  • メモリー・レジリエンシは、BPELメッセージ、メディエータ・メッセージおよびEDNメッセージの同時実行をスロットルします。それでも、他のプロセスによりヒープ使用量に圧力がかかり、メモリー不足の状況がトリガーされる可能性があります。

DiffToolユーティリティを使用した参照構成ドメイン設定のチェック

DiffToolユーティリティを使用して、SOAプロジェクトのプロパティが参照構成ドメインのプロパティの値と一致しているかどうかを確認できます。DiffToolユーティリティには、現在のドメイン設定のリストおよび参照構成ドメインの構成済設定が含まれるJSONレポートが用意されています。

DiffToolユーティリティを実行するには:
  1. コマンド・プロンプトを開き、次のように入力します:
    cd $ORACLE_HOME/soa/common/tools/difftool
  2. 次のコマンドを入力します。
    $ORACLE_HOME/oracle_common/common/bin/wlst.sh soaDiffTool.py

    オプションで、追加の引数を入力します:DiffToolユーティリティの引数

  3. JSONレポート出力で、現在のドメインの設定および構成済の参照構成ドメインに指定された設定を確認します。詳細は、「構成済の参照構成ドメイン設定」を参照してください。

構成済の参照構成ドメイン設定

参照構成ドメインのデフォルト設定は、ほとんどのシナリオに適しています。ただし、エラーが表示された場合は、Oracle SOA固有のSOADataSource接続プール・サイズ(デフォルト値は150)およびデータベースのprocesses (デフォルト値は1500)パラメータをチューニングして、高負荷をサポートしてください。たとえば:
  • 現在、プールSOADataSourceにアプリケーションに割り当てるリソースがない
  • TNS: リスナーは現在、接続記述子でリクエストされたサービスを認識していない

processesパラメータ値を大きくする場合は、データベース・ホストがこの変更をサポートできることを確認してください。そうしないと、データベースがメモリー不足エラーによってクラッシュする可能性があります。

Oracle WebLogicの設定

次の表に、Oracle WebLogicの構成済の参照構成ドメイン設定を示します。

表9-1 Oracle WebLogicの設定

パラメータ

構成済値

説明および構成

JTA timeout

120

トランザクション・タイムアウト値は秒単位です。この時間(begin()からカウント)がすぎても、トランザクションがactive状態である場合は、ロールバックされます。

ただし、トランザクションがprepared状態になった場合、タイムアウト・パラメータは適用されず、すべてのリソースがコミットされるまでトランザクションが再試行されます。

『Fusion Middleware ControlによるOracle WebLogic Serverの管理』ドメインのJTA設定の構成に関する項を参照してください。

Http Logging

拡張ログ設定を使用

拡張ログ・フォーマットでは、記録されている情報をカスタマイズできます。定義した各サーバー・インスタンスまたは各仮想ホストに対して、HTTPアクセス・ログの動作を定義する属性を設定できます。

『Oracle WebLogic Serverサーバー環境の管理』拡張ログ形式を使用したHTTPアクセス・ログの設定に関する項を参照してください。

Oracleテクノロジ・アダプタの設定

次の表に、Oracleテクノロジ・アダプタの構成済の参照構成ドメイン設定を示します。

表9-2 Oracleテクノロジ・アダプタの設定

パラメータ 構成済値 説明および構成
接続プールの構成

すべてのアダプタinitial-capacity:0

データベース・アダプタinitial-capacity:1

ファイル・アダプタmax-capacity:1000

FTP、JMS、AQ、MQアダプタ max-capacity:200

データベース・アダプタmax-capacity:300

すべてのアダプタshrink-frequency-seconds:60

『テクノロジ・アダプタの理解』接続プールの作成に関する項を参照してください。

インバウンド・アダプタのスレッド構成

ファイル/FTPアダプタ(JCA): ThreadCount=-1

MQアダプタ(JCA): InboundThreadCount=1

データベース・アダプタ(JCA): NumberOfThreads=1

JMSアダプタ(バインディング・プロパティ): adapter.jms.receive.threads:1

AQアダプタ(バインディング・プロパティ): adapter.aq.dequeue.threads=1

JCAとマークされたプロパティの場合は、JCAファイルで構成を設定します。
  • ファイル・アダプタ: <property name="ThreadCount" value="-1"/>
  • MQアダプタ: <property name="InboundThreadCount" value="1"/>
  • データベース・アダプタ: <property name="NumberOfThreads" value="1"/>
バインディング・プロパティとしてマークされているプロパティの場合は、バインディング・プロパティとしてOracle SOA Suitecomposite.xmlで設定するか、Oracle Service Busの動的エンドポイント・プロパティとして設定します。たとえば:
<service name="Inbound"> 
<interface.wsdl interface="http://xmlns...#wsdl.interface Inbound_PortType)"/> 
<binding.jca config="Inbound_jms.jca"> 
<property name="adapter.jms.receive.threads">1</property> 
</binding.jca> 
</service>
JMSアダプタの単一ポーリング・サイクル adapter.jms.SinglePollCycle=true
Oracle SOA Suitecomposite.xmlでOracle SOA Suiteのバインディング・プロパティとして、またはOracle Service Busで動的エンドポイント・プロパティとして設定します。たとえば:
<service name="Inbound"> 
<interface.wsdl interface="http://xmlns...#wsdl.interface Inbound_PortType)"/> 
<binding.jca config="Inbound_jms.jca"> 
<property name="adapter.jms.SinglePollCycle">truee</property>
</binding.jca> 
</service>
Oracle DatabaseアダプタでMaxTransactionSizeおよびMaxRaiseSizeを設定します

MaxRaiseSize=1

MaxTransactionSize=10

データベースのアクティブ化仕様(インバウンド)用にJCAファイルで設定します。
<property name="MaxRaiseSize" value="1"/>
<property name="MaxTransactionSizee" value="10"/>

Oracle FileアダプタおよびFTPアダプタのPublishSizeおよびChunkSize

PublishSize=1

ChunkSize=1000

バッチ処理解除の一部として、インバウンド・ファイルおよびFTPアクティブ化仕様でJCAプロパティとして構成します。たとえば:
<property name="PublishSize" value="1"/>
『テクノロジ・アダプタの理解』ファイルのバッチ処理解除に関する項を参照してください。
ChunkSizeは、FileアダプタまたはFTPアダプタのチャンク済インタラクション機能とともに使用する場合に構成します。たとえば:
<property name="ChunkSize" value="1000"/>
『テクノロジ・アダプタの理解』ファイルのチャンク読取りおよびOracle Fileアダプタのチャンク読取りに関する項を参照してください。

インバウンドの再試行

jca.retry.count=5

jca.retry.interval=2

jca.retry.backoff=2

Oracle SOA Suitecomposite.xmlでバインディング・プロパティとして、またはOracle Service Busで動的エンドポイント・プロパティとして設定します。たとえば:
<service name="Inbound"> 
<interface.wsdl interface="http:// xmlns...#wsdl.interface(Inbound_PortType)"/> 
<binding.jca config="Inbound_db.jca"> 
<property name="jca.retry.count">5</property> 
<property name="jca.retry.interval">2</property> 
<property name="jca.retry.backoff">2</property> 
</binding.jca> 
</service>

ドメイン・レベルの設定

次の表に、ドメイン・レベルの構成済の参照構成ドメイン設定を示します。

表9-3 ドメイン・レベルの設定

パラメータ 構成済値 説明および構成

XX:+HeapDumpOnOutOfMemoryError

-XX:+HeapDumpOnOutOfMemoryError

Javaヒープからの割当てが十分でない場合、ヒープ・ダンプを生成するようJava HotSpot VMに指示します。このオプションで問題が発生する場合は、OutOfMemoryError例外の表示に長時間かかる本番システムにこのオプションを使用できます。

MW_HOME/soa/common/bin/setSOARefConfigEnv.shで設定します(Windowsの場合は.cmd)。

+UnlockCommercialFeatures

-XX:+UnlockCommercialFeatures

商業機能のロックを解除します。

MW_HOME/soa/common/bin/setSOARefConfigEnv.shで設定します(Windowsの場合は.cmd)。

-Xms -Xmx

8g (管理対象サーバー)

XmxフラグはJava仮想マシン(JVM)の最大メモリー割当てプールを指定し、Xmsは初期メモリー割当てプールを指定します。これを設定すると、JVMをXms量のメモリーで起動し、最大でXmx量のメモリーを使用できます。

MW_HOME/soa/common/bin/setSOARefConfigEnv.shで設定します(Windowsの場合は.cmd)。

-Xms -Xmx

4g (管理サーバー)

XmxフラグはJava仮想マシン(JVM)の最大メモリー割当てプールを指定し、Xmsは初期メモリー割当てプールを指定します。これを設定すると、JVMをXms量のメモリーで起動し、最大でXmx量のメモリーを使用できます。

MW_HOME/soa/common/bin/setSOARefConfigEnv.shで設定します(Windowsの場合は.cmd)。

-Dweblogic.http.client.defaultReadTimeout

60000

WebLogic URLConnectionで使用されるプロトコル・ハンドラのデフォルトの読取りタイムアウトを指定します。

MW_HOME/soa/common/bin/setSOARefConfigEnv.shで設定します(Windowsの場合は.cmd)。

-Dweblogic.http.client.defaultConnectionTimeout

5000

WebLogic URLConnectionで使用されるプロトコル・ハンドラのデフォルトの接続タイムアウトを指定します。

MW_HOME/soa/common/bin/setSOARefConfigEnv.shで設定します(Windowsの場合は.cmd)。

-DHTTPClient.socket.connectionTimeout

5000

このプロパティはHTTPClient.socket.connectionTimeoutのFusion Applications構成ルールです。これは、接続が確立されるまでのHTTPクライアント接続のタイムアウトをミリ秒単位で設定します。

MW_HOME/soa/common/bin/setSOARefConfigEnv.shで設定します(Windowsの場合は.cmd)。

-Dweblogic.security.SSL.minimumProtocolVersion

TLSv1.2

SSLハンドシェイクの開始時に、SSLピアは両方のピアがサポートする最も高いプロトコル・バージョンを判断します。ただし、WebLogic Serverを構成して、SSL接続が有効なSSLとTLSのサポートされるバージョンを最低のバージョンに制限することもできます。

MW_HOME/soa/common/bin/setSOARefConfigEnv.shで設定します(Windowsの場合は.cmd)。

-DHTTPClient.socket.readTimeout

60000

このプロパティはHTTPClient.socket.readTimeoutのFusion Applications構成ルールです。HTTPクライアントの読取りタイムアウトをミリ秒単位で設定します。

MW_HOME/soa/common/bin/setSOARefConfigEnv.shで設定します(Windowsの場合は.cmd)。

-Dweblogic.MaxMessageSize

30000000

プロトコル固有の設定またはカスタム・チャネル設定によってオーバーライドされないかぎり、サポートされているすべてのプロトコルで受信されるメッセージにおいて許容される最大バイト数。

MW_HOME/soa/common/bin/setSOARefConfigEnv.shで設定します(Windowsの場合は.cmd)。

-Doracle.osb.dms

off

Oracle Service BusのDMS監視を無効にします。

MW_HOME/soa/common/bin/setSOARefConfigEnv.shで設定します(Windowsの場合は.cmd)。

XX:StringTableSize

-XX:StringTableSize=1000003

文字列プールのマップ・サイズを設定するJVMプロパティです。

MW_HOME/soa/common/bin/setSOARefConfigEnv.shで設定します(Windowsの場合は.cmd)。

-Dcom.ibm.mq.cfg.TCP.Connect_Timeout

5

OSB MQのトランスポート/SOA MQアダプタにのみ適用されます。IBM MQサーバーへの接続を待機する秒数です。

MW_HOME/soa/common/bin/setSOARefConfigEnv.shで設定します(Windowsの場合は.cmd)。

-Dcom.ibm.mq.cfg.MQRCVBLKTO

5

OSB MQのトランスポート/SOA MQアダプタにのみ適用されます。IBM MQサーバー接続が確立されると、クライアントがレスポンスを待機する秒数が示されます。

MW_HOME/soa/common/bin/setSOARefConfigEnv.shで設定します(Windowsの場合は.cmd)。

-Dsoa.payload.threshold.kb

 

10000

Oracle SOA Suite/Oracle Service Busで許可される最大ペイロード・サイズです(Oracle Service BusではHTTP/MQ/JMS/トランスポートのみに適用可能)。-Dsoa.refconfig.enabled=falseの場合、これは設定できません。

MW_HOME/soa/common/bin/setSOARefConfigEnv.shで設定します(Windowsの場合は.cmd)。

-Dsoa.refconfig.enabled

true

構成済の参照構成ドメイン設定を有効にします。このJVMプロパティはSOA参照構成ドメインの親プロパティです。たとえば、このプロパティがfalseで、-Dsoa.payload.threshold.kbがまだ10000に設定されている場合、-Dsoa.refconfig.enabled=falseであるため、ペイロード制限の適用は開始されません。

MW_HOME/soa/common/bin/setSOARefConfigEnv.shで設定します(Windowsの場合は.cmd)。

-Dsoa.attachment.threshold.kb

1000000

Oracle SOA Suite/Oracle Service Busで許可される最大添付サイズです(Oracle Service BusではHTTPビジネス・サービスのみに適用可能)。-Dsoa.refconfig.enabled=falseの場合、これは無効になります

MW_HOME/soa/common/bin/setSOARefConfigEnv.shで設定します(Windowsの場合は.cmd)。

Oracle Service Busの設定

次の表に、Oracle Service Busの構成済の参照構成ドメイン設定を示します。

表9-4 Oracle Service Busの設定

パラメータ 構成済値 説明および構成

SBDefaultRequestWorkManager

-

ワーク・マネージャ・プロパティ。MQおよびJMS以外の新しく作成されたすべてのプロキシは、デフォルトで、ディスパッチ・ポリシーにこのワーク・マネージャを使用します。

ワーク・マネージャを参照してください

MaxThreadsConstraint-SBDefaultRequestWorkManager

200

SBDefaultRequestWorkManagerは、ワーク・マネージャの最大スレッド数制約に関連付けられます。

ワーク・マネージャ: 最大スレッド数制約: 構成

MinThreadsConstraint-SBDefaultRequestWorkManager

2

SBDefaultRequestWorkManagerは、ワーク・マネージャの最小スレッド数制約に関連付けられます。

ワーク・マネージャ: 最小スレッド数制約: 構成

SBDefaultRequestWorkManagerMQJMS

-

ワーク・マネージャ・プロパティ。新しく作成されたすべてのJMSプロキシとMQプロキシは、デフォルトで、ディスパッチ・ポリシーにこのパラメータを使用します。

「グローバル・ワーク・マネージャの作成」を参照してください

MinThreadsConstraint-SBDefaultRequestWorkManagerMQJMS

2

SBDefaultRequestWorkManagerMQJMSは、JMSおよびMQプロキシのワーク・マネージャの最大スレッド数制約に関連付けられています。

ワーク・マネージャ: 最小スレッド数制約: 構成

MinThreadsConstraint-SBDefaultResponseWorkManagerMQJMS

3

SBDefaultResponseWorkManagerは、JMSおよびMQプロキシのワーク・マネージャの最小スレッド数制約に関連付けられています。

ワーク・マネージャ: 最小スレッド数制約: 構成

HTTPビジネス・サービス

接続タイムアウト: 5秒

読取りタイムアウト: 30秒

再試行回数: 1

再試行間隔: 15秒

ビジネス・サービスの構成については、「ビジネス・サービスのトランスポート・プロトコルの構成」を参照してください。

HTTPトランスポートを使用するためのビジネス・サービスの構成は、「HTTPトランスポートを使用するビジネス・サービスの構成」を参照してください。

JMSビジネス・サービス

再試行回数: 1

再試行間隔: 15秒

ビジネス・サービスの構成については、「ビジネス・サービスのトランスポート・プロトコルの構成」を参照してください。

JMSトランスポートを使用するためのビジネス・サービスの構成は、「JMSランスポートを使用するビジネス・サービスの構成」を参照してください。

MQビジネス・サービス

再試行回数: 1

再試行間隔: 15秒

ビジネス・サービスの構成については、「ビジネス・サービスのトランスポート・プロトコルの構成」を参照してください。

MQトランスポートの詳細は、「MQトランスポートの使用」を参照してください。

xbus.ha.dead_letter_queue.jmsprovider.ConnectionFactory

xbus.ha.dead_letter_queue.jmsprovider.ConnectionFactory

キュー名: ha_jms_dead_letter_queue

JNDI名: ha_jms_dead_letter_queue

JMSトランスポートの受信メッセージのサイズが、-Dsoa.payload.threshold.kbで設定された許容サイズを超える場合に、このプロパティを使用して、メッセージを参照構成ドメインのキューに戻します

Oracle SOA固有の設定

次の表に、Oracle SOAの構成済の参照構成ドメイン設定を示します。

表9-5 Oracle SOA固有の設定

パラメータ 構成済値 説明および構成

SOAワーク・マネージャ

SOAIncomingRequests_maxThreads

60

ワーク・マネージャの最大スレッド制約パラメータ。このパラメータは、受信クライアント・リクエストを処理する同時スレッドの数を制限します。

  1. Oracle WebLogic Server管理コンソールにログインします。

  2. 左側のメニューから「環境」を選択し、「ワーク・マネージャ」を選択します。

  3. 「ワーク・マネージャのサマリー」ページで、SOAIncomingRequests_maxThreadsを検索します

SOAワーク・マネージャ

SOAInternalProcessing_maxThreads

145

ワーク・マネージャの最大スレッド制約パラメータ。このパラメータは、内部プロセスの同時スレッド数を制限します。

  1. Oracle WebLogic Server管理コンソールにログインします。

  2. 左側のメニューから「環境」を選択し、「ワーク・マネージャ」を選択します。

  3. 「ワーク・マネージャのサマリー」ページで、SOAInternalProcessing_maxThreadsを検索します

SOALocalTxDataSource (最大接続数)

150

データ・ソースの接続プール・サイズ。このパラメータは、SOAプロセスに使用できるローカル・データベースの同時接続の合計数を決定します。

  1. Oracle WebLogic Server管理コンソールにログインします。

  2. 左側のメニューから「環境」を選択し、「データ・ソース」を選択します。

  3. データ・ソースの構成ページで、「SOALocalTxDataSource」ページを選択します。

  4. 「接続プール」タブを選択し、スクロールして「最大容量」属性を見つけます。

SOADataSource (最大接続数)

150

データソースの接続プール・サイズ。このパラメータは、SOAプロセスに使用できるXAデータベースの同時接続の合計数を決定します。

  1. Oracle WebLogic Server管理コンソールにログインします。

  2. 左側のメニューから「環境」を選択し、「データ・ソース」を選択します。

  3. データ・ソースの構成ページで、「SOADataSource」ページを選択します。

  4. 「接続プール」タブを選択し、スクロールして「最大容量」属性を見つけます。

イベント配信ネットワーク(EDN)の構成:

  • PollTimeoutMillisec (JMSアダプタのポーリング・タイムアウト)
  • default_EdnConsumer_minThreads_1 (SOA_EDN_WMmin-thread-constraint)
  • ThreadsPerSubscriber

PollTimeoutMillisec: 10ミリ秒

default_EdnConsumer_minThreads_1: 4

ThreadsPerSubscriber: 1

PollTimeoutMillisec (デフォルトは10ミリ秒)を使用してユーザーがミリ秒単位の値を指定できます。この値を使用して、インバウンド・ポーラーはサブスクライバからのイベントを同期的に受信します。これは、受信するイベントがない場合に、受信コールがタイムアウトするまでの時間です。

PollTimeoutMilliSecを構成するには:

  1. Oracle WebLogic Server Enterprise Managerにログインします。

  2. 「WebLogicドメイン」の下部にある「システムMBeanブラウザ」を選択します。

  3. EDNConfig MBeanを検索し、PollTimeoutMilliSec属性を変更します。

EDN workmanagerはこの最小スレッドに従っています。

EDNに対する負荷が高い場合、EDNの容量が負荷を処理するために十分でないことにより、例外エラーが発生する可能性があります。default_EdnConsumer_minThreads_1およびThreadsPerSubscriberのEDNプロパティの値を大きくしてください。

default_EdnConsumer_minThreads_1を構成するには:

  1. Oracle WebLogic Server管理コンソールにログインします。

  2. 左側のメニューから「環境」を選択し、「ワーク・マネージャ」を選択します。

  3. 「ワーク・マネージャのサマリー」画面でdefault_EdnConsumer_minThreads_1を検索します。

データベースの設定

次の表に、データベースの構成済の参照構成ドメイン設定を示します。

表9-6 データベースの設定

パラメータ 構成済値 説明および構成

distributed_lock_timeout

1400

分散トランザクションでロックされたリソースを待機する時間(秒単位)を指定します。

データベース・バウンスが必要か: はい

問合せ: select name, value from v$parameter where name = 'distributed_lock_timeout';

システム・ユーザー資格証明を使用して、MW_HOME/soa/common/tools/refconfig/soaDBParams.py (Windowsの場合は.cmd)を実行します。

db_securefile

ALWAYS

SecureFilesとしてLOBファイルを処理するかどうかを指定します。

データベース・バウンスが必要か: いいえ

問合せ: select table_name from user_lobs where SECUREFILE = 'YES'

システム・ユーザー資格証明を使用して、MW_HOME/soa/common/tools/refconfig/soaDBParams.py (Windowsの場合は.cmd)を実行します。

processes

600

Oracleに同時に接続できるオペレーティング・システム・ユーザー・プロセスの最大数を指定します。このパラメータの値が、ロック、ジョブ・キュー・プロセスおよびパラレル実行プロセスなど、すべてのバックグラウンド・プロセスを許可するようにします。

データベース・バウンスが必要か: はい

問合せ: select name,value from v$parameter where name = 'processes';

システム・ユーザー資格証明を使用して、MW_HOME/soa/common/tools/refconfig/soaDBParams.py (Windowsの場合は.cmd)を実行します。