11 トラブルシューティング
トピック
11.1 小数フィールドのエラー
Imagingでは、小数点の位置に関係なく、15桁の精度がサポートされています。最小/最大値は含まれません。次に例を示します:
小数点以下桁数が2の場合:
-
値は10,000,000,000,000.00未満である必要があります。
-
値は-10,000,000,000,000.00より大きい必要があります。
小数点以下桁数が5の場合:
-
値は10,000,000,000.00000未満である必要があります。
-
値は-10,000,000,000.00000より大きい必要があります。
11.2 ImagingおよびWindowsサーバーの前提条件
Imagingでは、Oracle Outside In Technologyを使用するため、Imagingに含まれていない特定のライブラリをインストールする必要があります。これらのライブラリは、Imagingサーバー、Content Server、および詳細ビューア・モードを使用するクライアント・マシンにインストールする必要があります。マシンのプラットフォームは関係ありません。各プラットフォームで必要なライブラリに関する情報およびそれらを取得、インストール、構成する方法の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Contentのインストールと構成』を参照してください。
11.3 NULL数値フィールド
数値フィールドがあるアプリケーションに対して、数値フィールドに何も入力されていないドキュメントとの一致を返す検索を実行した場合、フィールドに0または-1が表示されます。ドキュメントを格納しているアプリケーションが変更されて、数値フィールドが追加された場合、それらのドキュメントについては-1が返されます。ドキュメントがアップロードされたときに、数値フィールドが空白のままだった場合は、0が返されます。条件として数値フィールドを指定して検索を実行した場合、それらは空のフィールドとして処理され、Content Serverに表示される際、フィールドは空になります。
NULL数値フィールドの問題は、Content Serverの機能の結果です。
11.4 大きなドキュメントでの全文検索の失敗
デフォルトでは、索引付けされるドキュメントの最大サイズは10MBです。これを変更するには、Content ServerリポジトリでMaxIndexableFileSize構成変数を設定します。デフォルトはMaxIndexableFileSize=10485760
です。それより大きなドキュメントでフルテキスト索引付けが必要な場合は、MaxIndexableFileSizeの値を増やす必要があります。
11.5 リポジトリ容量のエラー
Imagingアプリケーションが作成されるたびに、基になるContent Serverリポジトリの構造は複雑になります。Imagingは、Content Serverの構造の複雑さによってパフォーマンスが低下する時期を見積もるために、複数の要素を監視します。そのしきい値を超えると、ImagingシステムはContent Serverが満杯であるとみなし、それ以降は新しいアプリケーションの作成を受け付けません。満杯であるかどうかを計算するために使用される要素は次のとおりです。これらの要素は構成可能です。この場合の満杯は、Content Serverの構造の複雑さを表し、その後も追加のドキュメントを受け付けることができるかどうかを示すものではありません。満杯の問題を解決するには、Content Serverシステムのパフォーマンスが引き続き良好であれば、次の構成値を調整します。パフォーマンスが低下している場合は、Content Serverの追加インストールを使用して、新しいImagingアプリケーションを格納します。
次のいずれかの状況に該当する場合、Content Serverリポジトリは満杯であるとみなされます。
-
セキュリティ・グループの数が環境変数IpmMaxGroupLimitの値を超えている場合
-
セキュリティ・グループに対する権限を割り当てられたロールの数が環境変数IpmMaxGroupRoleLimitの値を超えている場合
-
メタデータ・フィールドの数が環境変数IpmMaxMetadataFieldsの値を超えている場合
-
Content Serverの構成設定のIpmRepositoryForceFullがTrueに設定されている場合
IpmRepositoryForceFullをTrueに設定すると、Imagingでそれ以上アプリケーションが作成されないように、Content Serverが満杯であることをImagingに対して明確にするようにContent Serverを構成できます。このように設定しても、ドキュメントをアップロードできなくなるわけではありません。
アプリケーションに使用される領域を増やすには、次のいずれかを実行します。
-
追加の独立したWebCenter Contentシステムをインストールし、そのシステムへの新しい接続をImagingで定義します。追加コンテンツ・サーバー・リポジトリの構成方法の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Contentの管理』を参照してください。
-
config.cfgファイルを直接編集するか、Content Server管理サーバーを使用して、IpmMaxGroupRoleLimitおよびIpmMaxMetadataFields環境変数の値を増やします。コンテンツ・サーバー環境変数の変更の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Contentの管理』を参照してください。
Content Serverリポジトリのconfig.cfgファイルでこれらの環境変数の値を変更することもできます。詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Contentの管理』を参照してください。
11.6 フォント・エラー
テキスト・コンテンツを含むドキュメントについては、ドキュメントのレンダリングに必要なフォントが、TrueTypeフォントを使用するOracle Outside Inレンダリング・エンジンで使用可能である必要があります。オラクル社では、フォントを提供していません。ドキュメントで使用されているフォントがOracle Outside Inで使用可能でない場合は、適切な代替フォントが使用されます。代替フォントを使用すると、ドキュメントが読み取れなかったり、正しいテキスト形式が作成されないことがあります。また、テキスト・ドキュメント上のデータが移動したり、ページ区切りが変更されて、改訂された内容がドキュメント上に表示されてしまうこともあります。
詳細ビューア・モードではドキュメントが正しくレンダリングされるにもかかわらず、基本ビューア・モードでは正しくレンダリングされない場合や、TIFFドキュメントが正しく表示されるにもかかわらず、レンダリングされたMicrosoft Officeドキュメントは正しく表示されない場合、フォントの問題を示しています。
ドキュメントのレンダリング時に適切なフォントが使用されるように、管理者はクライアントおよびサーバー・システムにそれらのフォントをインストールする必要があります。サーバーのMBean GdFontPathを、フォントがインストールされているディレクトリに設定する必要があります。MBeanの設定の詳細は、「MBeanの構成」を参照してください。
Linuxシステムで詳細ビューア・モードを使用する際には、フォントをインストールし、環境変数GDFONTPATHをそのディレクトリに設定します。環境変数が見つからない場合は、ユーザーが詳細ビューア・モードを初めて使用するときに、そのパスを入力するように要求されます。パスを設定する前にドキュメントをTIFFとしてダウンロードしようとすると、エラーが発生して、TIFFレンディションをダウンロードできない場合があります。
11.7 入力エージェントおよび入力ファイルの問題
入力エージェントまたは入力ファイルに関連する問題には、次のようなものがあります。
11.7.2 自動検出で文字セットが特定されない
指定したサンプル・ファイルの大きさが十分でないために文字セットを正確に特定できない場合、自動検出は機能しません。サンプル・ファイルが小さすぎる場合は、「入力ファイル文字セットの自動検出」を無効にし、文字セットを手動で選択してください。
11.7.3 入力ファイルのエントリにエラーがある
次のステップを実行する際には、次のディレクトリ構造を参照してください。
Input - Errors – Processed — YYYY-MM-DD – Samples – Stage
入力ファイル内の一部またはすべてのエントリにエラーがある場合は、次のステップを実行して解決策を特定してください。
- 入力ファイルが格納されているErrorsディレクトリを調べて、エラー・ファイルが作成されていないかどうかを確認します。エラー・ファイルがある場合は、ファイルを開き、ファイルの最後の列を調べて具体的なエラーを特定します。
- 入力ファイルを調べて、Imaging管理対象サーバーを実行しているユーザーがイメージ・ファイルのパスにアクセスできることと、ユーザーがそのパスおよびイメージ・ファイルに対する権限を持っていることを確認します。
- エラーが発生している入力ファイルのいずれかをSamplesディレクトリにコピーし、入力定義エディタのUIにロードします。マッピングが正しいこと、およびいずれかの列が移動していないことを確認します。
- 最後に、Imagingログ・ファイルを参照し、個々の行に表示されているエラーを調べて、問題の正確な原因を特定します。
エラーの原因を特定し、修正できたら、修正した入力ファイルを入力ディレクトリに再度コピーします。詳細は、「結果およびエラー・ファイルの確認」を参照してください。
11.8 詳細ビューアの変換エラー
詳細ビューア・アプレットで変換エラーが発生する場合は、まず、ユーザーのワークステーション上の一時ファイルを削除します。これによって、Oracle Outside Inファイルの配布が削除され、アプレットを次に使用するときに新しく配布されます。Windows環境では、次の手順を実行して一時ファイルをクリアします。
- Windowsのコントロール パネルのオプションから「Java」を選択します。
- 「インターネット一時ファイル」の「設定」をクリックします。
- 「ファイルの削除」をクリックします。
- 「Java コントロールパネル」を閉じます。
- Windowsのエクスプローラーで、ユーザーの一時ファイルの場所に移動します。たとえば、c:\users\<user-id>\AppData\Local\Temp\oracle\imaging\imaging-clientなどです。
- imaging-clientディレクトリ内のファイルを削除します。
- ブラウザのオプションを使用して、インターネット一時ファイルを削除します。
- Windowsのディスク クリーンアップ・ツールを使用して、他の一時ファイルを削除します。
11.9 ビューアでのTIFFの表示に関する問題
詳細ビューア・モードおよび基本ビューア・モードではGroup 6およびGroup 7のTIFFがレンダリングされますが、Group 6のTIFFがサポートされるのは、ビューア・キャッシュが有効な場合のみです。非キャッシュ・システムでは、Group 6のTIFFはサポートされません。ビューア・キャッシュ・オプションを構成する方法の詳細は、「ビューア・キャッシュ・オプションの構成」を参照してください。Group 7のTIFFは、JPEG圧縮のTIFF標準に準拠している必要があります。カラー・イメージでは、光度解釈にYCbCrを使用する必要があります。YCbCrを使用しない場合、イメージはグレイスケール・イメージとして処理されます。YCbCrは、JPEGイメージの標準カラーです。
11.10 ImagingExceptionのロギング
デフォルトでは、Imaging内で検出されたすべての例外がログに記録されるわけではありません。すべての例外を監視する必要がある場合は、次のステップを実行すると、スローされたすべての例外を特定できます。Imagingの例外ハンドラは、親ロガー(oracle.imaging.service)からログ・レベルを継承しません。コアImagingサービスから例外を取得するには、oracle.imaging.service.exceptionsという名前のロガーを明示的に設定する必要があります。ある程度の柔軟性を実現するために、このロガーでは次のログ・レベルが使用されます。
-
ERROR 1(SEVERE): SYSTEMおよびDATABASE ImagingExceptionをログに記録します。
-
NOTIFICATION(INFO): SYSTEM、DATABASEおよびSECURITY ImagingExceptionをログに記録します。
-
TRACE(FINE): SYSTEM、DATABASE、SECURITYおよびUSAGE ImagingExceptionをログに記録します。
たとえば、oracle.imaging.service.exceptionsをTRACE:32に設定すると、すべてのImagingExceptionがスロー時にログに記録されます。
11.11 ImagingおよびContent Serverログ・ファイルでのイベントの追跡
Imagingでイベントを調べる際には、Imagingログ・ファイルから始めます。イベントがContent Serverで発生した場合は、Content Serverログ・ファイルを調べると、追加情報を確認できます。ImagingとContent ServerのどちらのログもOracle Enterprise Managerで表示できます。Content Serverのログは、Content Serverの管理リンクから表示することもできます。
Content Serverでトレース・セクションを有効にして、ロギング情報の詳細レベルを設定できます。Content ServerにインストールされているIpmRepositoryコンポーネントでは独自のログは生成されませんが、標準のContent Serverログにエントリが書き込まれます。IpmRepositoryコンポーネントの詳細なロギング情報を取得するには、Content Serverでipmreposという名前のセクションについてトレースを有効にします。コンテンツ・サーバーのロギングの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Contentの管理』のコンテンツ・サーバーのステータスの監視に関する項を参照してください。
11.12 ImagingでのOracle Dynamic Monitoring Systemの使用
Oracle Dynamic Monitoring Service (DMS)では、トラブルシューティングおよび診断をサポートするために、Oracle DMSスパイ・アプリケーションを使用してシステムの統計情報を表示できます。Oracle DMSスパイ・アプリケーションを起動するには、ブラウザのURLアドレス・フィールドにhttp://machine_name:port/dms/と入力します。次のメトリックの表が使用可能です。
メトリック表 | 説明 |
---|---|
IPM_API |
Imaging API操作に関するタイミング統計を記録します。サービス操作ごとに統計が記録されます。 |
IPM_Activity |
一般的なシステム・アクティビティを記録します。次のようなシステム・アクティビティの発生回数が記録されます。
|
IPM_BPEL_Agent |
ワークフロー・プロセス・インスタンスのインジェクション統計をImagingアプリケーションごとに記録します。 |
IPM_Input_Agent |
入力プロセス・インスタンスの統計をImaging入力ごとに記録します。 |
IPM_Rendering |
レンダリング・サブシステムに関する詳細なメトリックを記録します。 |
IPM_Repository |
リポジトリ・コールに関する詳細なメトリックを記録します。 |
IPM_Search |
Imaging検索の実行タイミングを記録します。検索定義ごとに統計が記録されます。 |
IPM_UCMRequest |
Universal Content Serverに対するリクエストに関する詳細なメトリックを記録します。 |
AXF_API |
システム・インフラストラクチャ、コマンドおよびユーザー・インタフェースにおけるAXF (Oracle Application Adapters for ECM)操作のタイミングを記録します。 |
AXF_BPEL_API |
ワークフロー・サーバーと通信するAXF (Oracle Application Adapters for ECM)操作のタイミングを記録します。 |
11.13 削除されたドキュメントの監査履歴の確認
ドキュメントがImagingから削除された場合、管理者は、Content ServerのDocumentHistory表で削除アクションのエントリを表示できます。これは、削除されたドキュメントの監査エントリを管理者が表示できる唯一の場所です。
11.14 ネストされたスタック・エラーの解読
ネストされたスタック・エラー(ネストされた例外とも呼ばれる)は基本的に、別のエラーでラップされたエラーです。これは、より多くのコンテキストを問題に提供するためのJavaおよびその他の言語の標準です。通常、次の例で太字で示されているcaused by文字列をスタック・トレース内で探すと、ネストされた例外を見つけることができます。Imagingエラーによって提供された情報が十分でない場合は、エラー・メッセージを詳しく調べて、他のコンポーネントが関連していないかどうかを確認します。Imagingでは、リポジトリ関連の問題、ワークフローの問題、または他のコンポーネントが原因で発生した問題を表示するために、ネストされたスタック・エラーを使用します。最初に発生した可能性があるエラーを特定したら、診断ログでより詳細なトラブルシューティング情報を確認してください。
次の例では、Content Serverリポジトリ内のデフォルト・プロバイダが使用できなかったために、TCM-00787エラーが発生しています。
A repository error occurred.[[
oracle.imaging.ImagingException: TCM-00787: A repository error occurred.
stackTraceId: 1-1495706154774
faultType: SYSTEM
faultDetails:
ErrorCode = oracle.stellent.ridc.protocol.ServiceException, ErrorMessage = File 'provider.hda' does not exist.
at oracle.imaging.repository.ucm.UcmErrors.convertRepositoryError(UcmErrors.java:125)
at oracle.imaging.repository.ucm.UcmLifecycleOperationImpl.getStorageRules(UcmLifecycleOperationImpl.java:60)
<...snip...>
at weblogic.work.ExecuteThread.execute(ExecuteThread.java:406)
at weblogic.work.ExecuteThread.run(ExecuteThread.java:346)
Caused by: oracle.stellent.ridc.protocol.ServiceException: File 'provider.hda' does not exist.
at oracle.stellent.ridc.protocol.ServiceResponse.getResponseAsBinder(ServiceResponse.java:142)
at oracle.stellent.ridc.protocol.ServiceResponse.getResponseAsBinder(ServiceResponse.java:108)
at oracle.imaging.repository.ucm.UcmResponse.<init>(UcmResponse.java:69)
at oracle.imaging.repository.ucm.UcmRequest.makeOneServiceCall(UcmRequest.java:561)
at oracle.imaging.repository.ucm.UcmRequest.makeServiceCall(UcmRequest.java:276)
at oracle.imaging.repository.ucm.UcmLifecycleOperationImpl.getStorageRules(UcmLifecycleOperationImpl.java:55)
11.15 OSSO使用時にImagingセッションがタイムアウトした場合はブラウザのリフレッシュが必要
Oracle Single Sign Onを使用している場合、Imagingセッションの期限が切れると、WebLogic Serverに対するPOSTリクエストは内部サーバー・エラーを返します。ページをリフレッシュすると、再認証のためにImagingのログイン・ページが表示され、新しいセッションを開始できます。
11.16 無効なIPアドレスを含むドキュメントURLが返される
ドキュメントURLについて想定していないホスト名やIPアドレスをユーザーが取得している場合、WLSサーバーでリスナー・アドレスを構成する必要がある可能性があります。そのためには、WLSサーバーのconfig.xmlでlisten-addressを設定するか、WLSコンソールを使用します。コンソールを使用するには、「ドメイン構造」ウィンドウで「環境」を開き、「サーバー」をクリックします。サーバー構成タブで、目的のサーバー名をクリックします。このページで「リスニング・アドレス」を設定します。WLSを再起動します。WLS構成の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Fusion Middlewareの管理』を参照してください。
11.17 Content Serverに追加された必須フィールドにはデフォルト値を指定する必要がある
構成マネージャを使用してContent Serverインスタンスにメタデータ・フィールドを追加すると、フィールドが必須として設定されているにもかかわらず、デフォルト値が指定されていない場合に問題が発生することがあります。Content Serverで必須として設定されているメタデータ・フィールドにContent Serverでデフォルト値が指定されていない場合、ImagingはContent Serverインスタンスでドキュメントを作成できません。管理者は、メタデータ・フィールドのデフォルト値を設定するか、Content Serverプロファイルを使用してそのフィールドを処理することによって、Imaging内で問題を回避できます。
11.18 UNIX、AIXおよびSolaris SPARCでImagingビューアが正しく動作しない
UNIXオペレーティング・システムでドキュメントを表示するには、ライブラリ・パスおよび表示環境変数が正しく設定されていることを確認する必要があります。詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Contentのインストールと構成』のUNIXプラットフォームでの環境変数へのライブラリ・パスの設定に関する項を参照してください。
11.19 ドキュメントのかわりに空白ページがビューアに表示される
Content Serverは、ユーザーがアプリケーションで「表示」権限を持っていないドキュメントを検索結果で返す場合があります。ユーザーがそのドキュメントをビューアで表示しようとすると、かわりに空白ページが表示されます。これは、ユーザーがOracle Internet Directoryで管理グループにマップされ、その後、Content Serverで管理ロールにマップされた場合に発生します。Content Serverで管理ロールを持っているユーザーは、Content Serverのすべてのセキュリティ・グループに対する権限を持っています。Content Serverで管理ロールを持っているユーザーがImaging検索を使用すると、ドキュメントに対する「表示」権限を持っていなくても、検索条件と一致するすべてのドキュメントが検索結果で返されます。関連するImagingアプリケーションで定義されたImagingの「表示」権限を持っていないドキュメントを表示しようとすると、空白ページが表示されます。
11.20 詳細ビューア・モードでドキュメントのかわりにHTMLログイン・フォームが表示される
Imagingの詳細ビューアは、セッションを認証し、ドキュメントを正しく表示するためにリクエストでCookieを送信する必要があるJavaアプレットです。HTTPのみのリクエストにCookieを制限するようにシステムが構成されている場合、ビューアは認証できないため、要求されたドキュメントのかわりにHTMLログイン・フォームが表示されます。詳細ビューア・アプレットを使用して正しく認証できるようにする場合、CookieをHTTPのみのリクエストに制限することはできません。
11.21 ビューアによってマジック値エラーが報告される
ImagingがOracle Access Managerと統合されており、/imagingディレクトリが保護対象として正しく構成されていない場合、詳細モードのビューアによってマジック値エラーが報告されます。これを修正するには、/imaging/facesディレクトリを保護するようにOracle Access Managerが正しく構成されていることを確認します。詳細は、「ImagingとOracle Access Managerの統合」を参照してください。
11.22 無効なスキン・プリファレンスを指定すると汎用ユーザー・インタフェースが表示される
DefaultColorSet MBeanで無効な値が設定されているか、Imagingのアップグレード時にユーザーが非推奨のUIスキンをプリファレンスで指定した場合、ユーザーがログインすると、汎用ユーザー・インタフェースが表示されます。汎用インタフェースの場合、フォントが大きく、ロゴが表示されません。DefaultColorSet MBeanの無効な値を修正するか、「ユーザー・プリファレンス」ページから現在のスキンを適用すると、この問題は修正されます。
11.23 Solaris 11gのUNIX Exalogic環境で使用するためのビューアの構成
Solaris 11gのExalogic環境でImagingを実行する場合、Imagingビューアが基本モードで正しく動作するように、表示環境変数を設定する必要があります。表示変数を設定する手順は次のとおりです。
- 新しい端末を開き、コマンドxhost +を実行します。
- IPM_server端末で、DISPLAY環境変数を設定します。
- Imagingサーバーを再起動します。
11.24 JREバージョン1.6.0_26を使用している場合の付箋のプロパティに関する問題
Java Runtime Environment (JRE) 1.6.0_26を使用していると、付箋のプロパティが正しく表示されません。詳細ビューア・モードの使用時に付箋にアクセスする必要があるすべてのクライアントがJRE 1.6.0_27以降を使用していることを確認してください。
11.25 大きなドキュメントをロードする際のキャッシュ例外
大きなドキュメント(1000ページに近い、または1000ページを超えるドキュメントや、解像度が192 DPI以上に設定されているドキュメント)をロードする際、Imagingビューアでキャッシュ例外がスローされることがあります。このような場合は、WLS管理コンソールでRenderAgent EJBのトランザクション・タイムアウトを300秒に設定する必要があります。トランザクション・タイムアウトを300秒に増やした後も例外が発生する場合は、さらに120秒ずつ増やしてください。
RenderAgent EJBのトランザクション・タイムアウトを設定するには:
- WebLogic Server管理コンソールを開き、「デプロイメント」をクリックします。
- 「Imaging」デプロイメントを選択して、Imagingの詳細を開きます。
- 「モジュールおよびコンポーネント」で、「RenderAgent EJB」を選択します。
- 「構成」タブをクリックします。
- 「トランザクション・タイムアウト」を300秒に設定します。
- 「保存」をクリックして、構成設定を保存します。
11.26 ビジネス・ルール・パッケージを削除してもカスタム・ペイロード・スキーマ内のファイルが削除されない
新しいペイロード・スキーマで作成およびアップロードされたビジネス・ルール・パッケージを削除しても、カスタム・ペイロード・ディレクトリに生成された関連ファイルは削除されません。これらのファイルに関連するビジネス・ルール・パッケージを削除した場合、システム管理者はこれらのファイルを手動で削除する必要があります。
11.27 Imagingビューアのロード中にJava例外または空白ページが表示される
システムのビューア・キャッシュが有効かどうかにかかわらず、キャッシュの解像度を高く(通常300 DPI以上)設定し、ビューアのズーム・レベルも高く(通常175%以上)設定してレンダリングされたドキュメントをロードする場合、Imagingビューアに関する既知の制限があります。詳細ビューア・モードを使用する際に、Javaヒープ・エラーが生成されることがあります。基本ビューアを使用してドキュメントを表示している場合に、空白ページが表示されることがあります。回避策として、ダウンロード・オプションを使用して、ドキュメントをローカルで開くことをお薦めします。
11.28 1.6.0_24より前のバージョンのJREを使用している場合に詳細ビューアでドキュメントを開くときの問題
Internet Explorer 9および1.6.0_24より前のバージョンのJava Runtime Environmentを使用している場合に詳細ビューア・モードでドキュメントを開くときの既知の問題があります。回避策として、1.6.0_24以降の最新バージョンのJavaまたはJava Runtime Environmentをインストールすることをお薦めします。
11.29 クリップボードに対するテキストのコピー/貼付け
Java Runtime Environmentバージョン1.6.0_24以降を使用している場合、クリップボードに対するテキストのコピーまたは貼付けはセキュリティに依存し、クライアント・マシンにおけるセキュリティ・ポリシーの定義によって決まります。
Imagingビューアでテキストおよび付箋注釈についてクリップボードに対するテキストのコピーまたは貼付けを有効にするステップは、次のとおりです。
11.30 アップグレードまたはパッチ適用後に詳細ビューアが動作しない
Imagingパッチ・セットを別のパッチ・セットにアップグレードした後、またはImagingパッチを適用した後、Imagingビューアが詳細モードで動作しないことがあります。この問題を解決するには、クライアント・マシンでCoherenceキャッシュをクリアして、ブラウザの履歴を消去します。Coherenceキャッシュをクリアする方法の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Coherenceでのアプリケーションの開発』のキャッシュのクリアに関する項と、キャッシュ内のエントリの削除に関する項の「ノート」(WHERE句がない場合に発生する事態に関するノート)を参照してください。Coherenceキャッシュは、ブラウザのキャッシュとは別のキャッシュです。
11.31 Linuxイメージの変換およびレンダリングの問題の解決
この項では、ImagingにおけるLinuxイメージの変換およびレンダリングの問題を修正するための症状、原因、トラブルシューティング・ステップおよび問題の解決策について説明します。
- コード3によるイメージのエクスポートの失敗
- XOpenDisplayの失敗
- ドキュメントを完全にレンダリングできない
- イメージ変換に失敗したため、現時点でキャッシュに格納できない
- キャッシュ例外の発生
- 変換プロセスでエラー・コード135が返される
- ドキュメントの暗号化中の失敗
- CaptureOITExportの起動の失敗
- 外部変換プロセスの起動中のエラー
前述のエラーを解決するには、次のトラブルシューティング・ステップを実行します:
DISPLAY
およびGDFONTPATH
環境変数を確認します:XサーバーとGDサブシステムの2つのイメージ変換サブシステムを使用できます。実行中のXサーバーがない場合は、
DISPLAY
環境変数を設定しないでください。DISPLAY
を設定する場合は、Xサーバーを実行している必要があります。ImagingにDISPLAY
変数とGDFONTPATH
変数の両方が設定されている場合は、DISPLAY
変数が優先され、Xサーバーの処理が行われます。DISPLAY
が設定されていない場合は、GDFONTPATH
環境変数およびGDFontPath Mbean
を設定する必要があります。GDFONTPATH
環境変数とGDFontPath Mbean
の両方を同じ値に設定する必要があります。この値は、システム上のTrueType
フォント(.TTF
ファイル)を含むディレクトリへのファイルシステムのフルパスです。CaptureとImagingが同じサーバー上で実行されている場合、
DISPLAY
変数は両方のプロセスに対して設定されます。これは、両方ともこの設定のファイルsetDomainEnv.sh
に依存しているためです。この環境では、Imagingはイメージ変換にXサーバーも使用します。実行中のプロセスにDISPLAY
またはGDFONTPATH
環境変数(あるいはその両方)が設定されているかどうかを確認するには:$ ps –ef | grep <capture_server1 or IPM_server1>
たとえば、プロセスID (PID)を検索するには、次のコマンドを入力します:
出力例:
[example@linuxtest2 ~]$ ps -ef | grep capture_server1 example 1184 802 9 Sep24 ? 2-13:25:39 /usr/java/jdk1.8.0_171-amd64/bin/java -server -Xms256m -Xmx1024m -cp /oracle2/Middleware12c/wlserver/server/lib/weblogic-launcher.jar -Dlaunch.use.env.classpath=true -Dweblogic.Name=capture_server1<actual output truncated>
1184は、CaptureサーバーのPIDです。通常は4桁または5桁の10進数です。
実行中のプロセスで
DISPLAY
およびGDFONTPATH
環境変数の値を問い合せるには:Linuxの場合:
$ ps ewww <capture_server1 PID> | tr ' ' '\n' | grep \= | grep DISPLAY $ ps ewww <capture_server1 PID> | tr ' ' '\n' | grep \= | grep GDFONTPATH
Solarisの場合:
$ pargs –e <capture_server1 PID> | grep DISPLAY $ pargs –e <capture_server1 PID> | grep GDFONTPATH
例:
$ ps ewww 1184 | tr ' ' '\n' | grep \= | grep DISPLAY
出力:
DISPLAY=10.148.51.219:0
$ ps ewww 1184 | tr ' ' '\n' | grep \= | grep GDFONTPATH
出力:
GDFONTPATH=/usr/share/fonts/liberation
不良出力例:
$ ps ewww 1184 | tr ' ' '\n' | grep \= | grep DISPLAY
<出力表示なし>
$ ps ewww 1184 | tr ' ' '\n' | grep \= | grep GDFONTPATH
<出力表示なし>
問題の解決:
必要に応じて、ファイル
setDomainEnv.sh
($DOMAIN_HOME/bin/
)に次の環境変数を設定する必要があります:1 DISPLAY=<machine name or IP>:<display>:<port> export DISPLAY GDFONTPATH=<path to .ttf font files> export GDFONTPATH
一方または両方の変数が定義されている場合は、setDomainEnv.sh
ファイル($DOMAIN_HOME/bin/setDomainEnv.sh
)で設定できますが、システム上の他の多くの場所で設定することもできます。DISPLAY
およびGDFONTPATH
変数は、.profile
、.bash_profile
などの他のプロセス起動スクリプトで設定できます。DISPLAY
変数が不要な場合は、setDomainEnv.sh
ファイルに次のコマンドを追加して、プロセスから変数を削除します:unset DISPLAY
ノート:
GDFONTPATH
環境変数は常に設定する必要があります。DISPLAY
またはGDFONTPATH
変数が定義されていない場合は、ファイルsetDomainEnv.sh
($DOMAIN_HOME/bin/
)にこれらの変数の定義が含まれていないことが原因です。定義されているが、setDomainEnv.sh
ファイルで作成または設定されていない場合、setDomainEnv.sh
ファイルで定義すると、事前設定された値が上書きされます。DISPLAY
変数の値は、多くの場合、localhost:n.0
に設定されます。これは、Xサーバーがローカル・サーバー上で実行されているかぎり有効なサーバー、表示n、ポート0を指しています。SOAが同じサーバーで実行されている場合は、ファイルsetSOADomainEnv.sh
($DOMAIN_HOME/bin/
)にGDFONTPATH
変数も設定する必要があります。setDomainEnv.sh
ファイルに必要な変更を行った後、ドメイン全体を再起動してから再テストします。それでも問題が解決しない場合は、トラブルシューティングを続行します。
- Xサーバーが実行されていることを確認します:
Imagingの問題では、ステップ1で
DISPLAY
環境変数が設定されている場合にのみ、Xサーバーを実行する必要があります。CaptureまたはImagingのユーザー(多くの場合、oracle
)が構成済の表示およびポートにアクセスできるように、実行中のXサーバーを構成する必要があります。 - Xサーバーの構成と権限を確認します(オプション):
VNCを使用する場合は、VNC構成ファイル
/etc/sysconfig/vncservers
に次の行を追加します。VNCSERVERS="0:root 1:oracle"
ここで、
oracle
はImagingサーバーのユーザー・アカウントです。この構成の詳細は、LinuxでのVNCサーバーの構成を参照してください。この行が変更された場合は、表示1のVNCサーバーを停止して再起動します。上記の2つのステップが、多くの場合、問題の原因です。問題がなければ、次のステップに従います。 - OITライブラリの場所と整合性をチェックします:
OITライブラリは、
$ECM_HOME/OIT/<platform>/lib/contentaccess
にあります。Solarisの場合は、solaris-x86/lib
の場所ではなく、solaris/lib location
に移動します。次の場所に移動します:$ cd $ECM_HOME/oit/<platform>/lib/contentaccess
必要なコンポーネントがすべてインストールされていることを確認します。
LinuxおよびSolarisの場合$ ldd libos_gd.so $ ldd libos_xwin.so
AIXでは、次のコマンドを入力します:$ dump –H libos_gd.so $ dump –H libos_xwin.so
出力例:$ cd /oracle/Middleware/Oracle_ECM1/oit/linux/lib/contentaccess $ ldd libos_gd.so linux-gate.so.1 => (0xf777b000) libwv_gdlib.so => /oracle/Middleware/Oracle_ECM1/oit/linux/lib/contentaccess/./libwv_gdlib.so (0xf7753000) libwv_core.so => /oracle/Middleware/Oracle_ECM1/oit/linux/lib/contentaccess/./libwv_core.so (0xf737d000) libm.so.6 => /lib/libm.so.6 (0xf7353000) libpthread.so.0 => /lib/libpthread.so.0 (0xf7337000) libstdc++.so.6 => /usr/lib/libstdc++.so.6 (0xf724c000) libgcc_s.so.1 => /lib/libgcc_s.so.1 (0xf722e000) libc.so.6 => /lib/libc.so.6 (0xf7097000) libfreetype.so.6 => /oracle/Middleware/Oracle_ECM1/oit/linux/lib/contentaccess/./libfreetype.so.6 (0xf702c000) libdl.so.2 => /lib/libdl.so.2 (0xf7026000) /lib/ld-linux.so.2 (0xf777c000) libz.so.1 => /lib/libz.so.1 (0xf7012000)
何かが欠落している場合、行には欠落していることが明確に示されます。たとえば、次のように入力します:libcsfml-window.so.2.2 => not found libcsfml-graphics.so.2.2 => not found
問題の検出および解決:
欠落しているライブラリがある場合は、続行する前に、システム管理者が欠落しているパッケージをインストールする必要があります。必要なパッケージのインストールは、Oracleサポートの範囲外です。
- Imaging OITの場所を再確認します:
コマンドライン・パラメータ
ipm.oracle.com
で定義されたOITライブラリをImaging構成が検索している場所を確認するには:$ cd $DOMAIN_HOME/bin $ grep -r ipm.oracle.home setDomainEnv.sh:EXTRA_JAVA_PROPERTIES="${EXTRA_JAVA_PROPERTIES} -Dipm.oracle.home=/oracle2/Middleware12c/wccontent"
問題の検出および解決:
出力にリストされるディレクトリは、ImagingがOITライブラリを検索するディレクトリの場所のルートです。
setDomainEnv.sh
ファイル内のディレクトリの場所は、インストール手順によって移入されます。Imagingは、ルート・ディレクトリに文字列
oit/<platform>/lib/contentaccess
を追加します。この文字列は、$ECM_HOME/oit/<platform>/lib/contentaccess
と同じである必要があります。そうでない場合は、setDomainEnv.sh
ファイルを編集して、文字列を追加するか、$ECM_HOME/oit/<platform>/lib/contentaccess
に変更する必要があります。この変更後、すべてのWebLogic管理対象サーバーを再起動する必要があります。 - OITライブラリのバージョンを確認します:
バージョンを手動で確認します。platformにはlinux、solarisなどがあります。
$ cd $ECM_HOME/oit/<platform>/lib/contentaccess $ for i in *; do echo $i; strings $i | grep _VER; done