17 Oracle Content Management Cloud Serviceの操作

WebCenter Content ServerをOracle Content Management Cloud Serviceと統合する場合、これらのサーバー間でコンテンツを共有できます。クラウド・サーバーにコンテンツをアップロードし、クラウド・サーバーに対してコンテンツをコピーできます。さらに、クラウド・ユーザー・インタフェースを使用して、特定のOracle Documentsユーザーまたは外部ユーザーとクラウド・フォルダやアイテムを共有できます。

17.1 Content Management Cloud Serviceについて

Content Management Cloud Serviceは、Oracleのクラウドベースのコンテンツ管理製品です。Oracle WebCenter Content ServerをOracle Content Management Cloud Serverと統合する場合、クラウド・サーバーへのコンテンツのアップロードやコピーが可能になり、出先でクラウド・ユーザー・インタフェースからコンテンツに対して安全かつ簡単にアクセスできます。

17.2 Oracle Content Management Cloud Serviceへのコンテンツのアップロード

Oracle Content Management Cloud Serviceを使用すると、すべての作業内容をクラウドに保存できます。

Oracle Content Management Cloud Serviceにコンテンツをアップロードするには:
  1. クラウド・フォルダに移動します。
  2. フォルダのサムネイル・イメージまたはフォルダ・タイトルをクリックして、内蔵クラウド・ユーザー・インタフェースでクラウド・フォルダを開きます。
  3. 内蔵クラウド・ユーザー・インタフェースで「アップロード」ボタンをクリックして、アップロードするアイテム(複数可)を物理ドライブから選択します。

図17-1 クラウド・フォルダの表示

クラウド・フォルダの表示

ノート:

クラウド・フォルダの表示画面では、次のボタンまたはフィールドは無効または非表示になります。
  • Oracle WebCenter Content Serverのコンテキスト内の「アップロード」ボタンおよび「フォルダの作成」ボタン。

  • バナー領域の「フィルタ」アイコンと「検索」アイコンを含む検索ボックス。

  • フォルダのドロップダウン・メニューにある「'{0}'とサブフォルダの検索」オプション。

17.3 Oracle Content Management Cloud Serviceへのコンテンツのコピー

この項では、Oracle WebCenter Content ServerとOracle Content Management Cloud Serviceとの間でコンテンツ・アイテムをコピーする方法について説明します。内容は次のとおりです。

ノート:

次のアイテムはWebCenter Content ServerからContent Management Cloud Serverにコピーできません:
  • 保存された検索

  • 保存フォルダ

  • 任意のタイプのショートカット

17.3.1 最上位クラウド・フォルダへどのようにコンテンツをコピーするのですか。

通常フォルダまたはアイテムをOracle WebCenter Content Serverから最上位クラウド・フォルダにコピーするには:
  1. コピーするフォルダまたはアイテムを選択して、「コピー」アイコン(「コピー」アイコン)をクリックします。
  2. 「コピー」ウィンドウでターゲット・フォルダを選択します。最上位クラウド・フォルダを選択した場合、「コピー」ウィンドウの「次」ボタンは無効になります。
  3. 「終了」をクリックして、コピー操作を完了します。

図17-2 最上位クラウド・フォルダへのコピー

最上位クラウド・フォルダへのコピー

ノート:

自動提示機能が無効になっている場合、「フォルダ検索」または「ライブラリの検索」ボックス「コピー」ダイアログに表示されません。この機能を有効にするには、システム管理者に連絡してください。

アイテムをターゲット・フォルダにコピーすると、正常に完了したことを示すメッセージに、Oracle WebCenter Content Server内の最上位クラウド・フォルダへのリンクが表示されます。

最上位クラウド・フォルダへのコピー通知

17.3.2 子クラウド・フォルダへどのようにコンテンツをコピーするのですか。

通常フォルダまたはアイテムをOracle WebCenter Content Serverから最上位クラウド・フォルダの子孫にコピーするには:
  1. コピーするフォルダまたはアイテムを選択して、「コピー」アイコン(「コピー」アイコン)をクリックします。
  2. 目的の最上位クラウド・フォルダをクリックして、その子孫を表示します。
    ノート: ここで表示される「コピー」ウィンドウは、Oracle Content and Experience Cloud Serviceのコンテキストから生じたものになります。
  3. 子クラウド・フォルダを選択し、「OK」をクリックして、コピー操作を完了します。

図17-3 子クラウド・フォルダへのコピー

子クラウド・フォルダへのコピー

アイテムをターゲット・フォルダにコピーすると、正常に完了したことを示すメッセージに、ターゲットの名前が表示されます。Oracle WebCenter Content Serverのコンテキスト外からのものになるため、ターゲット・フォルダへのリンクは表示されません。

子クラウド・フォルダへのコピー通知

17.4 Oracle Content Management Cloud Serviceからのコンテンツのコピー

最上位クラウド・フォルダをOracle Content Management Cloud ServiceからOracle WebCenter Content Serverにコピーできます。最上位クラウド・フォルダとその子孫は、通常フォルダとしてOracle WebCenter Content Serverにコピーされます。

ノート:

クラウド・フォルダを含む通常フォルダをOracle WebCenter Content Server内の別の通常フォルダにコピーする場合、コピー先には、クラウド・フォルダの子孫ごとにコンテンツが重複して新しいクラウド・フォルダが作成されます。

17.5 クラウド・フォルダの共有

システム管理者が適切な権限をユーザーに付与すると、ユーザーはクラウド・フォルダをOracle Content Management Cloud Serviceアカウントと共有できるようになります。

さらに、クラウド・フォルダ内の内蔵クラウド・ユーザー・インタフェースからクラウド・フォルダまたはそのコンテンツを特定のOracle Content Management Cloud Serviceユーザーまたは外部ユーザーと共有できます。

17.5.1 Oracle Content Management Cloud Serviceアカウントとクラウド・フォルダを共有するにはどのようにするのですか。

次の各事項を前提として、Oracle Content Management Cloud Serviceアカウントとクラウド・フォルダを共有できます:
  • WebCenter Contentアカウントに対するコンテンツ・サーバーのクラウド・フォルダの共有をシステム管理者が有効にした場合。

  • 有効なOracle Content Management Cloud Serviceアカウントを所有している場合。

  • WebCenter Contentシステムに電子メール・アドレスが定義されており、Oracle Content Management Cloud Serviceアカウントにリンクされている場合。

    電子メール・アドレスを定義するには、「WebCenter Contentのプリファレンスのパーソナライズ」を参照してください。

次のシナリオから、Oracle Content Management Cloud Serviceアカウントとクラウド・フォルダを共有できます:

ノート:

システム管理者は、コンテンツ・サーバーで次の使用可能なオプションから選択することで、いつクラウド・フォルダを共有できるかを決定します。
  • 作成: 作成時にのみクラウド・フォルダを共有できます。

  • 常に: 作成時または作成後いつでもクラウド・フォルダを共有できます。さらに、アクセス可能なすべてのクラウド・フォルダを共有できます。

  • なし: 共有するためのオプションがユーザー・インタフェースに表示されないため、クラウド・フォルダを共有できません。

17.5.1.1 クラウド・フォルダの作成時にどのように共有を有効にするのですか。

「フォルダの作成」ダイアログからクラウド・フォルダの共有を有効にするには:

  1. 「名前」フィールドおよび「説明」フィールドを入力して、タイプ・リストからOracle Content and Experience Cloudフォルダ・オプションを選択し、クラウド・フォルダを作成します。

    クラウド・フォルダをOracle Content Management Cloud Serviceアカウントと共有できるようにするチェック・ボックスおよび関連するメッセージが表示されます。

  2. チェック・ボックスを選択して、「保存」をクリックします。

図17-4 「フォルダの作成」ダイアログからのクラウド・フォルダの共有

「共有」が有効化された「フォルダの作成」ダイアログ。

ノート:

次のすべての条件を満たしている場合、「フォルダの作成」ダイアログにチェック・ボックスと関連するメッセージが表示されます。
  • システム管理者が、ユーザーのアカウントの「コンテンツ・サーバー」のクラウド・フォルダ共有オプションを「作成」または「常に」に設定した場合。

  • WebCenter Contentシステムに電子メール・アドレスが定義されている場合。

  • 「フォルダの作成」ダイアログのタイプ・リストでOracle Content and Experience Cloudフォルダ・オプションを選択した場合。

クラウド・フォルダがOracle Content Management Cloud Serviceアカウントと正常に共有されると、次の確認メッセージが表示されます。

図17-5 Oracle Content Management Cloud Serviceとの共有の成功

クラウド・フォルダとの共有の成功メッセージ

共有操作に成功しなかった場合は、次の通知が表示されます。

図17-6 Oracle Content Management Cloud Serviceとの共有の失敗

クラウド・フォルダとの共有の失敗メッセージ
17.5.1.2 アクセス権を持つクラウド・フォルダをどのように共有するのですか。

アクセス権を持つクラウド・フォルダをOracle Content Management Cloud Serviceアカウントと共有できます。

クラウド・フォルダを共有するには:
  1. 結果リストのクラウド・フォルダまたはサイド・バーのフォルダ階層で右クリックします。

  2. コンテキスト・メニューから「クラウド・アカウントと共有」オプションを選択します。

クラウド・フォルダがOracle Content Management Cloud Serviceアカウントとの共有に成功したかどうかが通知されます。

ノート:

単独のクラウド・フォルダ選択時には、「クラウド・アカウントと共有」オプションも結果ツールバーの「その他」メニューから使用できます。
次のすべての条件を満たしている場合、Oracle Content Management Cloud Serviceアカウントとクラウド・フォルダを共有するオプションがコンテキスト・メニューまたはクラウド・フォルダの「その他」メニューに表示されます:
  • システム管理者が、ユーザーのアカウントの「コンテンツ・サーバー」のクラウド・フォルダ共有オプションを「常に」に設定した場合。

  • WebCenter Contentシステムに電子メール・アドレスが定義されている場合。

  • 選択したクラウド・フォルダが、現在Oracle Content Management Cloud Serviceアカウントと共有されていない場合。

    クラウド・フォルダがOracle Content Management Cloud Serviceアカウントと共有されている場合、コンテキスト・メニューおよび「その他」メニューはクラウド・フォルダの共有を停止するオプションを表示します。「Oracle Content Management Cloud Serviceアカウントとのクラウド・フォルダの共有を停止するにはどのようにするのですか。」を参照してください。

17.5.2 Oracle Content Management Cloud Serviceアカウントとのクラウド・フォルダの共有を停止するにはどのようにするのですか。

現在Oracle Content Management Cloud Serviceアカウントと共有されているクラウド・フォルダの共有を停止するには:
  1. 結果リストのクラウド・フォルダまたはサイド・バーのフォルダ階層で右クリックします。

  2. コンテキスト・メニューから「クラウド・アカウントとの共有の停止」オプションを選択します。

共有が正常に停止されたかどうかが通知されます。

ノート:

Oracle Content Management Cloud Serviceアカウントと共有されている単独のクラウド・フォルダ選択時には、「クラウド・アカウントとの共有の停止」オプションも結果ツールバーの「その他」メニューから使用できます。

17.5.3 その他のユーザーとクラウド・フォルダをどのように共有するのですか。

特定のOracle Documentsユーザーまたは外部ユーザーとクラウド・フォルダまたはそのコンテンツを共有できます。

クラウド・コンテンツを共有するには、クラウド・フォルダの表示画面の内蔵クラウド・ユーザー・インタフェースで「共有」ボタン「共有」アイコンをクリックして(図17-1を参照)クラウド・フォルダ全体を共有するか、メニュー・バー、またはクラウド・フォルダのコンテンツ・アイテムの右クリック・メニューから「共有」を選択してアイテムを共有します。

「共有」ダイアログには、次のタブがあります。
  • メンバー: このタブでは、「メンバーの追加」ボタンをクリックし、Oracle Documentsユーザーを追加して各メンバーにロールを割り当てます。このタブは、特定のクラウド・フォルダで管理権限を有する場合のみ使用できます。

    重要:

    特定のクラウド・フォルダまたはアイテムのメンバーのリストに追加されたOracle Content Management Cloud Serviceアカウントのみが、クラウド・ユーザー・インタフェースから、そのクラウド・フォルダまたはアイテムにアクセスできます。
  • パブリック・リンク: このタブでは、「リンクの作成」ボタンをクリックして、クラウド・フォルダまたはアイテムへのパブリック・リンクを作成します。パブリック・リンク(オプション)にアクセスして外部ユーザーとリンクを共有するために、リンク名、リンク作成権限、リンク有効期限(オプション)およびコードを割り当てます。

    ノート:

    「パブリック・リンク」機能は、クラウド・ユーザー・インタフェースでOracle Content Management Cloud Server管理者が有効または無効にすることができます。

共有の詳細は、Oracle Content Management Cloudの使用フォルダの共有方法に関する項を参照してください。

17.6 クラウド・フォルダの削除

通常のWebCenter Contentフォルダを削除する手順と同じ手順でクラウド・フォルダを削除できます。「ライブラリ、フォルダおよびドキュメントの削除について」を参照してください。

クラウド・フォルダを永続的に削除すると、対応するフォルダとそのすべてのドキュメントがOracle Content Management Cloud Serviceから削除されます。ごみ箱機能がコンテンツ・サーバーで有効化されている場合は、クラウド・フォルダを削除してごみ箱に移動しても、Oracle Content Management Cloud Service内の対応するフォルダとそのコンテンツはアクティブなまま維持されます。

ノート:

クラウド・フォルダへの書込み権限のみを持つ(削除権限は持たない)ユーザーは、Oracle Content Management Cloudユーザー・インタフェースで該当フォルダのコンテンツを削除できます。これは予想された動作です。