B WebCenter Portalのアクセシビリティ機能

WebCenter Portalのアクセシビリティ機能について説明します。

アクセシビリティとは、視覚や聴覚など、身体的に制限のあるユーザーがアプリケーションを使用できるようにすることです。わかりやすく表現すると、マウスなしで(キーボードのみで)使用できるアプリケーション、視覚障害者に向けたスクリーン・リーダーを使用できるアプリケーション、さらに音声、色彩、またはアニメーションやタイミングに頼らないアプリケーションを作成するということです。

Oracleソフトウェアは、http://www.oracle.com/accessibility/standards.htmlの標準の解釈を使用して、Section 508およびWCAG 1.0 AAの標準を実装しています。

この項では、WebCenter Portalに固有のアクセシビリティ機能について説明します。アクセス可能なADF Facesページの作成の一般的な情報は、『Oracle ADF FacesによるWebユーザー・インタフェースの開発』アクセス可能なADF Facesコンポーネントおよびページの開発に関する項を参照してください。JDeveloperのアクセシビリティ機能の詳細は、オンライン・ヘルプの目次から「JDeveloperの基本」のJDeveloperのアクセシビリティ・ノードに関する項を選択します。

この付録の内容は次のとおりです。

アクセス可能なHTMLの生成

WebCenter Portalには、アプリケーション・ページに追加することで、実行時にページを編集できるようにする、いくつかのコンポーザ・コンポーネントが用意されています。これらのコンポーネントには、アクセス可能なHTMLを生成するために使用する属性があります。作成するページをアクセス可能にするには、表B-1に示す属性を設定する必要があります。

表B-1 WebCenter Portalのコンポーザ・コンポーネントのアクセシビリティ属性

コンポーネント アクセシビリティ属性

pe:changeModeButton

アクセシビリティ属性はありません。

pe:changeModeLink

アクセシビリティ属性はありません。

pe:imageLink

shortDesc - 必須。この属性は、HTMLのalt属性に変換されます。

accessKey - オプション。この属性は、コンポーネントに簡単にアクセスするために使用するニーモニック文字を設定します。

pe:pageCustomizable

アクセシビリティ属性はありません

pe:layoutCustomizable

shortDesc - 必須。この属性は、HTMLのalt属性に変換されます。

accessKey - オプション。この属性は、コンポーネントに簡単にアクセスするために使用するニーモニック文字を設定します。

cust:panelCustomizable

アクセシビリティ属性はありません

cust:showDetailFrame

shortDesc - 必須。この属性は、HTMLのalt属性に変換されます。

実行時のアクセシビリティ機能

ユーザーが実行時にページをカスタマイズできるようにする場合、すべてのユーザーがどのカスタマイズにもアクセスできるようにする必要があります。ユーザーが実行時に作成できるすべてのコンポーネントでは、アクセシビリティ関連のすべての属性がプロパティ・インスペクタに表示され、ここでユーザーは属性を適宜設定できます。

WebCenter Portalコンポーネントに対するアクセシビリティ関連の属性のリストは、表B-1を参照してください。その他のコンポーネントのアクセシビリティ関連の属性のリストは、『Oracle ADF FacesによるWebユーザー・インタフェースの開発』アクセス可能なADF Facesコンポーネントおよびページの開発に関する項を参照してください。

ポートレットのアクセシビリティの考慮事項

IFrameは、現在のスクリーン・リーダーでは十分に対応していないため、一部のアクセシビリティ標準では許可されていません。

注意:

Oracle JSF Portlet Bridgeを使用して作成されたポートレットは、JavaScriptの問題により、Oracle ADFページに直接レンダリングするには複雑すぎるため、requireIFrameコンテナ・ランタイム・オプションはtrueに設定されます。

WebCenter Portalでは、renderPortletInIFrameという名前のadf:portletタグで、オプションの属性を提供しています。この属性をfalseに設定すると、IFrameが使用できなくなります。