1 Oracle Infrastructure Webサービスの概要

Oracle Infrastructure Webサービスを紹介し、Oracle Infrastructure Webサービスを開発するための概念と、サポートされている標準および関連ドキュメントを、この章で説明します

このマニュアルおよびこの他のマニュアルに、なじみのない用語が出てきた場合は、用語集で定義を確認してください。

1.1 Oracle Infrastructure Webサービスの概要

Oracle Fusion Middleware 12cには、次のタイプのWebサービスの開発、セキュリティおよび管理をサポートするためのWebサービス・カテゴリが2つあります。

  • Oracle Infrastructure Webサービス: SOA、Application Development Framework (ADF)、Oracle Service Bus、およびOracle Enterprise Schedulerの各サービス

  • Java EE Webサービス: SOAP (JAX-WS)サービスおよびRESTful (JAX-RS) Webサービス

Webサービスとクライアントのタイプの詳細は、Webサービスの理解Oracle Fusion Middleware 12cのWebサービスの概要に関する項を参照してください。

Java EE Webサービスの詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Server WebLogic Webサービスの理解で、WebLogic Webサービスの概要を参照してください。

1.2 Oracle Infrastructure Webサービスの開発でサポートされている標準

オラクル社では、Webサービス・プラットフォームの相互運用性を、Webサービス仕様の考え得るあらゆるエッジ・ケースのサポートよりも重要視しています。

次の表は、Oracle実装の一部となるOracle Infrastructure Webサービス仕様をハイレベルな機能別に編成してまとめたものです。

Web Services Interoperability Organizationの次の仕様に準拠し、それをWebサービス相互運用性の基準とみなしています。

注意:

Oracle Infrastructure Webサービスのセキュリティ標準の詳細は、『Oracle Web Services Managerの理解』Webサービス・セキュリティ標準に関する項を参照してください。

表1-1 Oracle Infrastructure Webサービスでサポートされる仕様

機能 仕様

メタデータ・アノテーションに基づくプログラミング・モデルとランタイム・アーキテクチャ

Web Services Metadata Exchange (WS-MetadataExchange) 1.1: WS-Federationロードマップの一部であり、Webサービス・エンドポイントに関するメタデータの取得を可能にします。詳細は、http://xml.coverpages.org/WS-MetadataExchange.pdf『Web Services Metadata Exchange (WS-MetadataExchange)』を参照してください。

Webサービスの記述

Webサービスとリクエストを行ったクライアントの間のデータ交換

セキュリティ

信頼性のある通信

原子性トランザクション

Web Services Atomic Transaction: Web Services Coordination仕様に記述される拡張可能な調整フレームワークで使用される原子性トランザクションの調整タイプを定義します。WS-AtomicTransaction仕様とWS-Coordination仕様は、参加者間で分散アクティビティを調整する拡張可能なフレームワークを定義します。詳細は、次を参照してください。

XML送信の最適化

  • Fast Infoset: 圧縮されたバイナリ・エンコーディング形式で、テキストベースのXML形式よりも効果的なシリアライズを実現します。Fast Infosetは、ドキュメント・サイズと処理パフォーマンスの両方を最適化します。Fast Infoset仕様、ITU-T Rec.X.891およびISO/IEC 24824-1 (Fast Infoset)は、ITU-TおよびISOの両方の標準化団体によって定義されています。この仕様は、ITU Webサイト、http://www.itu.int/rec/T-REC-X.891-200505-I/enからダウンロードできます。

  • Message Transmission Optimization Mechanism (MTOM): SOAPメッセージにおける、xs:base64Binaryまたはxs:hexBinaryに関するXMLデータの転送を最適化するためのメソッドを定義します。

公開(登録と検索)

1.3 Oracle Infrastructure Webサービスの開発の関連ドキュメント

Oracle Infrastructure Webサービスの開発は、Oracle Fusion Middleware 12cでサポートされているWebサービスの2つのカテゴリの1つです。

Oracle Infrastructure Webサービスの開発、セキュリティおよび管理に関連するドキュメントをサマリーは、関連ドキュメントの項を参照してください。