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このリリースの『Oracle Databaseアドバンスト・キューイング・ユーザーズ・ガイド』の変更内容

ここでは、次の内容について説明します。

Oracle Database Advanced Queuingリリース19c, バージョン19.2の変更内容

Oracle Databaseリリース19c, バージョン19.2の『Oracle Databaseアドバンスト・キューイング・ユーザーズ・ガイド』における変更点は次のとおりです。

新機能

このリリースの新機能は次のとおりです。

  • 拡張キーベースのメッセージング

    AQシャード・キューのパフォーマンスはAQクラシック(非シャード)キューと比較して大幅に向上しています。これは、データベースの特定のインスタンスが各シャードを所有するように、キューがシャーディングされているためです。デフォルトでは、エンキュー操作とデキュー操作に関して、シャーディングはユーザーに対して完全に透過的です。AQでは、適切なシャードにメッセージを内部的に配置して、最大のパフォーマンスおよびJMS仕様で求められるセッション・レベルの順序付けを実現しています。セッション・レベルの順序付けでは、同じセッションでメッセージがエンキューされ、優先度と配信モードが同じである場合、2つのメッセージがエンキュー順序の逆順でデキューされることはありません。

    場合によっては、ユーザー・アプリケーションでシャーディングを制御する場合があります。メッセージがエンキューされるシャードをユーザー・アプリケーションで選択できます。アプリケーション・ロジックをサポートするために、シャード・キュー内のメッセージをシャードする方法を必要に応じてユーザーが決定できます。AQシャード・キューのパフォーマンスおよび順序付けの利点は、シャーディングをユーザーが制御する場合でもそのまま維持されます。アプリケーションでは、次のことを制御できます。

    • キューのシャード数

    • キー・ベースのエンキュー: エンキュー・セッションでエンキューするときにメッセージとともにキーを指定して、メッセージがエンキューされるキューのシャードを選択できます。AQサーバーにより、キーのすべてのメッセージが同じシャードにエンキューされます。1つのシャードは、異なるキーのメッセージを処理できます。

    • スティッキー・デキュー: シャードは、シングル・コンシューマ・キューまたはJMSキューのためのアクティブなデキュー・セッションを1つのみ持つことができます。同様に、シャードは、マルチ・コンシューマ・キューまたはJMSトピックのためのデキュー・セッションをサブスクライバごとに1つのみ持つことができます。そのデキュー・セッションは、セッションの存続期間中はキューのそのシャードに固定されたままになります。そのような機能は、JMSリスナーにも使用できます。

サポート対象外機能

次の機能は、このリリースではサポートされなくなりました。

  • Oracle Streamsのサポート終了

    Oracle Database 19c以降では、Oracle Streams機能はサポートされなくなりました。Oracle GoldenGateを使用して、Oracle Streamsのすべてのレプリケーション機能を置き換えます。

Oracle Database Advanced Queuing 12cリリース2 (12.2)の変更内容

Oracle Database 12cリリース2 (12.2)の『Oracle Databaseアドバンスト・キューイング・ユーザーズ・ガイド』における変更点は次のとおりです。

新機能

このリリースの新機能は次のとおりです。

  • シャード・キューのJMSペイロードおよびJMS以外(ADTまたはRAW)のペイロードに対するPL/SQLエンキューおよびデキューのサポート

    Oracle Database 12cリリース2 (12.2)は、シャード・キューでJMS、ADTおよびRAWペイロードに対してエンキューおよびデキュー操作を実行するように、PL/SQL APIを拡張およびサポートします。PL/SQL配列APIもシャード・キューをサポートします。既存のJMS以外の多くのアプリケーションで、ほとんど変更することなくシャード・キューを使用できるようになりました。

    Oracle Database 12cリリース2 (12.2)以降では、シャード・キューを使用するJMSユーザーは、PL/SQL通知を使用してPL/SQLプロシージャを登録し、正常なエンキューでAQサーバーによって自動的に呼び出されるようにできます。PL/SQL通知を使用すると、サーバーでメッセージを自動的にデキューおよび処理できるため、クライアントがキューでメッセージをポーリングする必要がなくなります。

    詳細は、「シャード・キューの管理」を参照してください。

  • シャード・キューの診断性および管理性

    12cリリース2 (12.2)以降では、AQシャード・キューはSTREAMS_POOLのメモリー割当ておよびスループットを最適化するためのメッセージ・キャッシュのアドバイザ、ビューおよび自動管理を提供しています。

    詳細は、シャード・キューのチューニングを参照してください。

  • Oracle Database Advanced Queuingのより長い識別子

    12cリリース2 (12.2)以降では、AQキュー名の最大長が122バイトに増加しています。サブスクライバ名および受信者名の最大長が128文字に増加しています。AQルール・エンジンの場合、ルール名およびルール・セット名の最大長が128バイトになりました。

Oracle Database Advanced Queuing 12cリリース1 (12.1.0.2)の変更内容

Oracle Database 12c リリース1 (12.1.0.2)の『Oracle Databaseアドバンスト・キューイング・ユーザーズ・ガイド』における変更点は次のとおりです。

新機能

このリリースの新機能は次のとおりです。

  • JMSストリーミング

    Oracle Database 12c リリース1 (12.1.0.2)では、Advanced Queuingは、大量のメッセージ・データまたはペイロードを送受信するアプリケーション用に、AQjmsBytesMessageおよびAQjmsStreamMessageを介した共有キューのエンキューおよびデキューでのJMSストリーミングを導入しました。

    詳細は、「JMSストリーミング」を参照してください。

Oracle Database Advanced Queuing 12cリリース1 (12.1)の変更内容

Oracle Database 12c リリース1 (12.1)の『Oracle Databaseアドバンスト・キューイング・ユーザーズ・ガイド』における変更点は次のとおりです。

新機能

このリリースの新機能は次のとおりです。

  • JMSシャード・キュー

    Oracle Database 12cリリース1 (12.1)のAdvanced Queuingは、高いパフォーマンスと可用性を持つシャードJMSキューを導入しています。シャード・キューとは、システムで管理されているパーティション化を使用して、独立した複数の物理キューに分割される1つの論理キューです。シャード・キューにより、異なるキュー・シャードにある2つのメッセージ間の順序付けがベスト・エフォートで実行されるため、エンキューおよびデキューのスループットが、特にOracle RACインスタンスで向上します。各シャードは、セッション内のエンキュー時刻に基づいて順序付けされます。シャード・キューは、エンキュー元およびデキュー元がそれら同士で競合しないように、表のパーティションを自動的に管理します。また、シャード・キューは、インメモリーのメッセージ・キャッシュを使用して、パフォーマンスを最適化し、AQ-JMSのエンキューおよびデキューのディスクおよびCPUのオーバーヘッドを削減します。シャード・キューは、Oracle RACインスタンス全体で使用されるキュー、エンキュー率またはデキュー率の高いキュー、またはサブスクライバの多いキューについて推奨されるJMSキューです。

    12.2では、JMS以上をサポートするようにシャード・キューが拡張されました。詳細は、「シャード・キュー」を参照してください。

  • 結果キャッシュ拡張

    Oracle Database 12cリリース1 (12.1)では、ルール・エンジンに、共通で使用される多数のルールのパフォーマンスを向上させる結果キャッシュが導入されました。結果キャッシュでは、属性が同一の式が以前に評価されている場合は、評価フェーズが省略されます。ルールの結果が確定的でない可能性がある場合や、評価されないルールがある場合、または属性に非スカラー・データ型が含まれる場合などには、すべてのルールがキャッシュされるわけではありません。アドバンスト・キューでは、サブスクリプションやそのデキュー・セッションの存続期間が長い場合に、キャッシュが非常に便利です。

  • LONG VARCHARのサポート

    Oracle Database 12cリリース1 (12.1)のOracle Database Advanced Queuingでは、LONG VARCHARデータ型がサポートされています。

  • 3層バックグラウンド・アーキテクチャ

    Oracle Database 12cリリース1 (12.1)には、新しい3層設計のAQバックグラウンド・プロセス・アーキテクチャが導入されています。

    詳細は、「AQバックグラウンド・アーキテクチャ」を参照してください。

  • Data Guardデータベースのローリング・アップグレードのサポート

    Oracle Database Advanced Queuingを使用するデータベースを、Data Guardデータベースのローリング・アップグレードを使用して、新しいOracleデータベースのリリースおよびパッチ・セットにアップグレードできるようになりました(一時ロジカル・スタンバイ・データベースのみ)。ローリング・アップグレードは、Oracle Database 12cリリース1 (12.1)からサポートされるようになりました。

    Data Guardデータベース・ローリング・アップグレードにより、ローリング方式で新しいデータベース・リリースまたはパッチ・セットへのアップグレードを行うことができ計画停止時間が短縮されます。このようなアップグレードでのデータベースの合計停止時間は、Data Guardスイッチオーバーを実行するために必要な短い時間に制限されます。

    次のパッケージを使用すると、ロジカル・スタンバイを使用したローリング・アップグレードがサポートされます。

    • DBMS_AQ

    • DBMS_AQJMS

    • DBMS_AQADM(次のプロシージャを除く):

      • SCHECULE_PROPAGATION

      • UNSCHEDULE_PROPAGATION

      • ALTER_PROPAGATION_SCHEDULE

      • ENABLE_PROPAGATION_SCHEDULE

      • DISABLE_PROPAGATION_SCHEDULE

    関連項目: