IBM AIXにおけるシェル制限の構成

IBM AIX on POWER Systems (64-Bit)では、ulimit設定により、プロセス・メモリー関連のリソース制限が決定されます。シェル制限値が推奨値と異なる場合に、これらの値を表示および変更するには、これらの手順を使用します。

Oracle Grid Infrastructureのインストール所有者およびrootのシェル制限を設定します。smitユーティリティを使用するか、/etc/security/limitsファイルを編集し、両方のアカウントが無制限に設定されていることを確認します。crsデーモン(crsd)はrootで実行されるため、rootユーザーにはこれらの設定が必要です。

次の表に示すようにシェル制限が設定されていることを確認します。

表A-1 シェル制限の推奨値

シェル制限(smitでの表示) 推奨値

Soft File Descriptors

1024以上

Hard File Descriptors

65536以上

プロセスの数(Soft)

2047以上

プロセスの数(Hard)

16384以上

Soft STACKサイズ

10240KB以上

Hard STACKサイズ

10240 KB以上; 32768 KB以下

Soft FILE size

無制限

Soft CPU時間

無制限

ノート:

これはデフォルト値です。

Soft DATAセグメント

無制限

Soft Real Memoryサイズ

無制限

これらのシェル制限に現在指定されている値を表示し、必要に応じて変更するには、次の手順を実行します。

  1. 次のコマンドを入力します。
    # smit chuser
  2. 「User NAME」フィールドに、Oracleソフトウェア所有者のユーザー名(oracleなど)を入力します。
  3. リストをスクロール・ダウンして、前述の表にリストされているリミット用に表示されている値を確認します。
    必要に応じて既存の値を編集します。値を編集するには、smitユーティリティを使用できます。ただし、Soft Real Memory sizeの値を設定するには、ファイル/etc/security/limitsを編集する必要があります。smitユーティリティを実行する権限がある場合は、必然的にlimitsファイルを編集する権限もあります。
  4. 変更が完了したら、[F10]を押して終了します。