カーネル・パラメータ値の変更
カーネル・パラメータ値が推奨される最小値とは異なる場合に、カーネル・パラメータ値を表示および変更するには、次の手順を使用します。
カーネル・パラメータの現在の値を表示するには、次のコマンドを使用します。
表B-4 カーネル・パラメータ値を表示するためのコマンド
パラメータ | コマンド |
---|---|
semmsl、semmns、semopmおよびsemmni | # /sbin/sysctl -a | grep sem このコマンドでは、リストされた順にセマフォ・パラメータの値が表示されます。 |
shmall、shmmaxおよびshmmni | # /sbin/sysctl -a | grep shm このコマンドでは、共有メモリーのセグメント・サイズの詳細が表示されます。 |
file-max | # /sbin/sysctl -a | grep file-max このコマンドでは、最大ファイル・ハンドラ数が表示されます。 |
ip_local_port_range | # /sbin/sysctl -a | grep ip_local_port_range このコマンドでは、ポート番号の範囲が表示されます。 |
rmem_default | # /sbin/sysctl -a | grep rmem_default |
rmem_max | # /sbin/sysctl -a | grep rmem_max |
wmem_default | # /sbin/sysctl -a | grep wmem_default |
wmem_max | # /sbin/sysctl -a | grep wmem_max |
aio-max-nr | # /sbin/sysctl -a | grep aio-max-nr |
Oracle Database Preinstallation RPMを使用してインストール前の構成タスクを完了すると、Oracle Database Preinstallation RPMによりカーネル・パラメータが設定されます。ただし、Oracle Database Preinstallation RPMを使用しない場合、またはカーネル・パラメータが最少推奨値と異なる場合、これらのカーネル・パラメータの値を次のようにして変更します。
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Oracle Database Preinstallation RPMを使用した場合、カーネル・パラメータ設定は
/etc/sysctl.d/99-oracle-database-server-19c-preinstall-sysctl.conf
ファイルにあります。 -
変更するカーネル・パラメータ値の行のみを含めます。セマフォ・パラメータ(kernel.sem)の場合は、4つの値をすべて指定する必要があります。現行の値のいずれかが最小値より大きい場合は、大きい方の値を指定してください。
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/etc/sysctl.conf
ファイルは非推奨となりました。 -
カーネル・パラメータ値を
/etc/sysctl.d/
にある複数のファイルに設定しないでください。/etc/sysctl.d/
にある、辞書的に後の名前を持つファイルが優先され、その後に次に/etc/sysctl.conf
が続きます。インストール前タスクの中でも、特に、データベース・インストールのカーネル・パラメータ値も設定するOracle Database Preinstallation RPMの使用をお薦めします。関連項目:
詳細は、sysctl.conf(5)
およびsysctl.d(5)
manページを参照してください
親トピック: Linuxのカーネル・パラメータの構成