Oracle Fleet Patching and Provisioningについて

Oracle Fleet Patching and Provisioning (FPP)は、Oracle Grid Infrastructureのサービスです。

ノート:

  • HP-UXまたはWindowsオペレーティング・システムではOracleフリート・パッチ適用およびプロビジョニングはサポートされません。

  • Oracleフリート・パッチ適用およびプロビジョニング・サーバーでは、オペレーティング・システムのイメージは管理されません。

Oracle Fleet Patching and Provisioningは、次のいずれかのモードで使用できます。
  • 中央サーバー(Oracle Fleet Patching and Provisioningサーバー)として。ゴールド・イメージという標準化されたイメージを格納および管理します。ゴールド・イメージは、データ・センター全体の任意の数のノードにデプロイできます。デプロイされたホームを使用して、新しいクラスタとデータベースの作成、および既存のインストールに対するパッチ適用、アップグレード、およびスケーリングを行うことができます。

    サーバーは、Oracle Fleet Patching and Provisioningサーバー自体をホストするクラスタ上のソフトウェア・ホーム、Oracle Fleet Patching and Provisioningクライアントを管理し、さらにOracle Grid Infrastructure 11g リリース2 (11.2.0.3と11.2.0.4)および12cリリース1 (12.1.0.2)以降のリリースを実行するインストールも管理できます。サーバーは、グリッド・インフラストラクチャを実行せずにインストールを管理することもできます。

    Oracleフリート・パッチ適用およびプロビジョニング・サーバーは、新規インストールをプロビジョニングでき、さらに既存のインストールを変更せずに(たとえば、エージェント、デーモン、構成の前提条件なし)、既存のインストールを管理できます。Oracleフリート・パッチ適用およびプロビジョニング・サーバーには、ピアOracleフリート・パッチ適用およびプロビジョニング・サーバー間でゴールド・イメージを自動的に共有し、データセンターが地理的に分散している企業をサポートする機能があります。

  • クライアント(Oracleフリート・パッチ適用およびプロビジョニング・クライアント)として、セントラルOracleフリート・パッチ適用およびプロビジョニング・サーバーから管理することも、またはOracleフリート・パッチ適用およびプロビジョニング・クライアント自体でコマンドを実行することによって直接管理することもできます。Oracleフリート・パッチ適用およびプロビジョニング・サーバーと同様に、Oracleフリート・パッチ適用およびプロビジョニング・クライアントは、Oracle Grid Infrastructureに組み込まれたサービスであり、Oracle Grid Infrastructureの12cリリース2 (12.2.0.1)以降で使用できます。Oracleフリート・パッチ適用およびプロビジョニング・クライアント・サービスは、Oracleフリート・パッチ適用およびプロビジョニング・サーバーからゴールド・イメージを取得し、ポリシーに基づいて新しいイメージをアップロードし、メンテナンス操作をそれ自体に適用できます。

パッチ適用操作の場合、3番目のオプションは、Oracle DatabaseおよびOracle Grid Infrastructure 18c以降で使用できます。データベースおよびグリッド・インフラストラクチャ・ホームを更新する手順は、Oracle DatabaseおよびOracle Grid Infrastructureに同梱されている独立オートマトンにモジュール化されており、アーキテクチャにセントラルOracleフリート・パッチ適用およびプロビジョニング・サーバーが存在しなくてもローカルで実行できます。これにより、Oracle Databaseまたはクラスタを起動すると、すぐにOracleフリート・パッチ適用およびプロビジョニングの機能を使用できます。

ノート:

Oracle Grid InfrastructureとOracle Databaseの組合せOracle FPPパッチ適用は、スタンドアロン構成ではサポートされていません。

Oracle Fleet Patching and Provisioningの利点

Oracleフリート・パッチ適用およびプロビジョニングを使用したOracleソフトウェアのデプロイには、次の利点があります。

  • デプロイされるソフトウェアのゴールド・イメージおよび系統の管理により、標準化および高レベルの自動化が可能になります。

  • アクティブなデータベースまたはクラスタを中断させることなく、新しいホームをイメージ(ゴールド・イメージの作業用コピー)としてアウトオブプレースでデプロイすることで、停止時間を最小限に抑えられます。

  • データベース・バージョンおよびデプロイメント・モデル間で一貫性のある単純なAPIを使用して起動される自動化が提供されるため、ローカル・メンテナンス操作が簡単になります。

  • 組込みの検証および操作をテストするための予行演習モードにより、メンテナンス・リスクを軽減します。

  • 予期せぬ問題が発生した場合にコマンドを再開または再起動できるため、メンテナンス操作の影響は軽減されます。

  • 次の機能により、パッチ適用およびアップグレードの影響が最小化、また通常は解消されます。
    • 追加のノードまたは外部ストレージを必要とせずにデプロイメント内で完全に実行される完全自動化アップグレードによる、停止時間ゼロのデータベース・アップグレード。
    • ローリング・パッチ適用中のデータベース・セッションおよびOJVMのアダプティブ管理。
    • 一括デプロイメントの管理オプション。
  • デプロイメントおよびメンテナンス操作により、自動化されたワークフローに環境固有のアクションを含めるようにカスタマイズできます。