databaseコマンド

databaseキーワードを指定してコマンドを使用し、データベースを追加、削除、移動およびアップグレードします。

rhpctl add database

特定の作業用コピーを使用してデータベースを作成します。

構文

rhpctl add database -workingcopy workingcopy_name 
  { -gimr | -dbname unique_db_name {-node node_list | 
         -serverpool pool_name [-pqpool pool_name | 
         -newpqpool pool_name -pqcardinality cardinality] | 
         -newpool pool_name -cardinality cardinality [-pqpool pool_name | 
         -newpqpool pool_name -pqcardinality cardinality]} 
         [-dbtype {RACONENODE | RAC | SINGLE}] 
         [-dbtemplate file_path | image_name:relative_file_path]
         [-cdb] [-pdbname pdb_prefix [-numberOfPDBs pdb_count]]
         [{-sudouser user_name -sudopath sudo_binary_path | 
          -root | -cred cred_name | 
          -auth plugin_name [-arg1 name1:value1...]}] 
          [-targetnode node_name]
          [-ignoreprereq] 
          [-fixup]} 
  [-datafileDestination datafileDestination_path] 
  [-useractiondata user_action_data] 
  [-eval] [-schedule {timer_value | NOW}]

パラメータ

表A-9 rhpctl add databaseコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-workingcopy workingcopy_name

追加するデータベース用として既存の作業用コピーの名前を指定します。

-gimr

グリッド・インフラストラクチャ管理リポジトリ(GIMR)データベースに必要な操作を実行します

-dbname unique_db_name

追加するデータベースの一意の名前(DB_DOMAINのないDB_UNIQUE_NAME)を指定します。

-datafileDestination datafileDestination_path

データ・ファイルの宛先の場所またはOracle Automatic Storage Management (Oracle ASM)ディスク・グループの名前を指定します。

ノート: Oracle DatabaseのバージョンがOracle Database 11gリリース2 (11.2)より前の場合、ディスク・グループは指定できません。

-node node_list

データベースを作成する1つのノードまたは複数のノードのカンマ区切りリストを指定します。

-serverpool server_pool_name

既存のサーバー・プールの名前を指定します。

-pqpool server_pool_name

既存のサーバー・プールの名前を指定します。

ノート: このパラメータは、Oracle Flex Cluster環境でのみ適用され、ハブではないノードで実行されているサーバー・プール(このケースではすでに定義済のサーバー・プール、または-newpqpoolパラメータを使用する場合はこれから作成されるサーバー・プール)を参照します。

-newpqpool server_pool_name

必要に応じて、パラレル問合せで使用するために新しいサーバー・プールを作成できます。新しいサーバー・プールの名前を指定します。

ノート: このパラメータは、ハブではないノードで実行されているサーバー・プールを参照するため、Oracle Flex Cluster環境でのみ適用されます。

-pqcardinality cardinality

新しいサーバー・プールを作成する場合、サーバー・プールのカーディナリティ値を指定する必要があります。

ノート: このパラメータは、Oracle Flex Cluster環境でのみ適用されます。

-newpool server_pool_name

オプションで、新しいサーバー・プールを作成できます。新しいサーバー・プールの名前を指定します。

-cardinality cardinality

新しいサーバー・プールを作成する場合、サーバー・プールのカーディナリティ値を指定する必要があります。

-dbtype {RACONENODE | RAC | SINGLE}

データベースがOracle RAC One Node、Oracle RACまたは非クラスタ化データベースのいずれであるかを指定します。

-dbtemplate file_path | image_name:relative_file_path

データベース・テンプレートの絶対ファイル・パス、またはフリート・パッチ適用およびプロビジョニング・サーバー上のイメージ・ホーム・ディレクトリの相対パスを指定します。

-cdb

必要に応じて、コンテナ・データベースとしてデータベースを作成する場合は、このパラメータを使用します。

-pdbname pdb_prefix

1つ以上のプラガブル・データベースを作成する場合は、プラガブル・データベース名の接頭辞を指定します。

-numberOfPDBs pdb_count

作成するプラガブル・データベースの数を指定します。

-sudouser user_name -sudopath sudo_binary_path | -root | -cred cred_name | -auth plugin_name [-arg1 name1:value1...]

-targetnodeパラメータを使用するように選択した場合は、sudoまたはrootを選択してリモート・ノードにアクセスする必要があります。

sudoを選択した場合、スーパーユーザー操作を実行するユーザー名と、sudoバイナリの場所のパスを指定する必要があります。

必要に応じて、リモート・ノードにアクセスするためのユーザーおよびパスワード資格証明を関連付ける資格証明名を指定する選択ができます。

–sudouser–root、または–credのかわりに、–authを使用してリモート・ノードにアクセスする認証プラグインを指定することもできます。

-targetnode node_name

必要に応じて、Oracle Fleet Patching and Provisioningクライアントを持たないリモート・クラスタ内のノードの名前を指定できます。

–ignoreprereq

前提条件を無視します。

–fixup

修正スクリプトを実行します。このオプションは、Oracle Grid Infrastructureおよびデータベースのプロビジョニングに有効です。

-useractiondata user_action_data

必要に応じて、ユーザー・アクション・スクリプトのuseractiondataパラメータに値を渡すことができます。

-schedule {timer_value | NOW}
必要に応じて、次の例に示すように、このパラメータを使用して、ISO-8601形式でこの操作を実行する時間をスケジュールできます。
2018-07-25T19:13:17+05

NOWを指定するか、オプションを省略すると、ジョブはただちにスケジュールされます。

–eval

必要に応じて、このパラメータを使用すると、実際にコマンドを実行せずに、このコマンドがシステムに及ぼす影響を評価できます。

使用上のノート

-scheduleパラメータを使用する場合は、フリート・パッチ適用およびプロビジョニング・サーバーでこのコマンドを実行する必要があります。

認証プラグインを使用すると、コマンド行インタフェース(CLI)を変更せずに認証方式を簡単に追加できます。認証オプションの詳細は、Oracle Fleet Patching and Provisioning操作の認証オプションを参照してください。

prodhomeという名前の作業用コピー上にデータベースを作成するには、次のようにします。

$ rhpctl add database -workingcopy prodhome -dbname proddb -datafileDestination /acfs/proddata -serverpool prodpool1 -dbtype RAC

ノート:

1つの作業用コピー上に複数のデータベースを作成できます。

rhpctl addnode database

管理者管理のOracle RACデータベースにインスタンスを追加します。

構文

rhpctl addnode database -workingcopy workingcopy_name 
  -dbname unique_db_name -node node_list
   [-root | -cred cred_name | -sudouser sudo_user_name
    -sudopath sudo_binary_location | 
    -auth plugin_name [-arg1 name1:value1 [-arg2 name2:value2 ...]]]
   [-useractiondata user_action_data] [-eval] [-schedule timer_value]

パラメータ

表A-10 rhpctl addnode databaseコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-workingcopy workingcopy_name

作業用コピーの名前を指定します。

-dbname unique_db_name

追加するデータベースの一意の名前(DB_DOMAINのないDB_UNIQUE_NAME)を指定します。

-node node_list

データベースを作成する1つのノードまたは複数のノードのカンマ区切りリストを指定します。

-root | -cred cred_name | -sudouser sudo_user_name -sudopath sudo_binary_location | -auth plugin_name plugin_args

-targetnodeパラメータの使用を選択した場合に、リモート・ノードにアクセスするには、root、資格証明名、sudo、または認証プラグインを選択する必要があります。

スーパーユーザー操作をrootとして実行する場合は、-rootを選択します。また、リモート・ノードにアクセスするためのユーザー名とパスワード資格証明を関連付ける資格証明名の指定、sudoユーザー名とsudoバイナリへのパスの指定によるsudoユーザーとしてのスーパーユーザー操作の実行、またはリモート・ノードにアクセスするための認証プラグインの使用も選択できます。

-useractiondata user_action_data

必要に応じて、ユーザー・アクション・スクリプトのuseractiondataパラメータに値を渡すことができます。

–eval

必要に応じて、このパラメータを使用すると、実際にコマンドを実行せずに、このコマンドがシステムに及ぼす影響を評価できます。

-schedule timer_value

必要に応じて、次の例に示すように、このパラメータを使用して、ISO-8601形式でこの操作を実行する時間をスケジュールできます。

2018-07-25T19:13:17+05

使用上のノート

  • 指定した作業用コピーがノード・リスト内のノードにインストールされていない場合は、まず、rhpctl addnode workingcopyを実行する必要があります。

  • 作業用コピーが、フリート・パッチ適用およびプロビジョニング・クライアント、またはフリート・パッチ適用およびプロビジョニング・サーバーにある場合、資格証明は必要ありません。このことは、サーバーとクライアントのどちらでコマンドを実行する場合にも該当します。サーバーでコマンドを実行し、かつフリート・パッチ適用およびプロビジョニング・クライアントでないターゲット上に作業用コピーが存在する場合は、資格証明が必要になります。

  • -scheduleパラメータを使用する場合は、フリート・パッチ適用およびプロビジョニング・サーバーでこのコマンドを実行する必要があります。

rhpctl addpdb database

作業用コピーで、既存のコンテナ・データベースにプラガブル・データベースを追加します。

ゴールド・イメージの作業用コピーを作成してターゲットにプロビジョニングし、マルチテナント・コンテナ・データベースとしてデータベースを作成すると、その作業用コピー上のコンテナ・データベースにプラガブル・データベースを追加できます。

構文

rhpctl addpdb database -workingcopy workingcopy_name -cdbname cdb_name
  -pdbname new_pdb_name [-pdbDatafileDestination pdb_datafile_destination_path]
  [-root | -cred cred_name | -auth plugin_name [-arg1 name1:value1...]
   | -sudouser user_name -sudopath sudo_binary_path] [-targetnode node_name]
  [-useractiondata user_action_data] [-schedule timer_value] 

パラメータ

表A-11 rhpctl addpdb databaseコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-workingcopy workingcopy_name

追加するプラガブル・データベース用として既存の作業用コピーの名前を指定します。

-cdbname cdb_name

プラガブル・データベースを追加するマルチテナント・コンテナ・データベースの名前を指定します。

-pdbname new_pdb_name

追加するプラガブル・データベースの名前を指定します。

-pdbDatafileDestination pdb_datafile_destination

必要に応じて、プラガブル・データベースのデータ・ファイルの宛先へのパスを指定できます。

-root | -cred cred_name | -auth plugin_name [-arg1 name1:value1...] | -sudouser user_name -sudopath sudo_binary_path

-targetnodeパラメータを使用するように選択した場合は、sudoまたはrootを選択してリモート・ノードにアクセスする必要があります。

sudoを選択した場合、スーパーユーザー操作を実行するユーザー名と、sudoバイナリの場所のパスを指定する必要があります。

必要に応じて、リモート・ノードにアクセスするためのユーザーおよびパスワード資格証明を関連付ける資格証明名を指定する選択ができます。

–sudouser–root、または–credのかわりに、–authを使用してリモート・ノードにアクセスする認証プラグインを指定することもできます。

-targetnode node_name

必要に応じて、この操作を実行する、クラスタ内のノードの名前を指定できます。

-useractiondata user_action_data

必要に応じて、ユーザー・アクション・スクリプトのuseractiondataパラメータに値を渡すことができます。

-schedule timer_value
必要に応じて、次の例に示すように、このパラメータを使用して、ISO-8601形式でこの操作を実行する時間をスケジュールできます。
2018-07-25T19:13:17+05

使用上のノート

作業用コピーは、フリート・パッチ適用およびプロビジョニング・サーバー、フリート・パッチ適用およびプロビジョニング・クライアント、または非フリート・パッチ適用およびプロビジョニング・クライアント・ターゲットに配置できます。

次の例では、wc_db183という作業用コピー上のraccdb183というコンテナ・データベースに、pdb183というプラガブル・データベースを作成します。

$ rhpctl addpdb database -workingcopy wc_db183 -cdbname raccdb183 -pdbname pdb183

rhpctl deletepdb database

作業用コピーで、既存のコンテナ・データベースにプラガブル・データベースを削除します。

構文

rhpctl deletepdb database -workingcopy workingcopy_name -cdbname cdb_name
  -pdbname pdb_name
  [-root | -cred cred_name | -auth plugin_name [-arg1 name1:value1...]
   | -sudouser user_name -sudopath sudo_binary_path] [-targetnode node_name]
  [-useractiondata user_action_data] [-schedule timer_value] 

パラメータ

表A-12 rhpctl deletepdb databaseコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-workingcopy workingcopy_name

削除するプラガブル・データベース用として既存の作業用コピーの名前を指定します。

-cdbname cdb_name

プラガブル・データベースを削除するマルチテナント・コンテナ・データベースの名前を指定します。

-pdbname pdb_name

削除するプラガブル・データベースの名前を指定します。

-root | -cred cred_name | -auth plugin_name [-arg1 name1:value1...] | -sudouser user_name -sudopath sudo_binary_path

-targetnodeパラメータを使用するように選択した場合は、sudoまたはrootを選択してリモート・ノードにアクセスする必要があります。

sudoを選択した場合、スーパーユーザー操作を実行するユーザー名と、sudoバイナリの場所のパスを指定する必要があります。

必要に応じて、リモート・ノードにアクセスするためのユーザーおよびパスワード資格証明を関連付ける資格証明名を指定する選択ができます。

–sudouser–root、または–credのかわりに、–authを使用してリモート・ノードにアクセスする認証プラグインを指定することもできます。

-targetnode node_name

必要に応じて、この操作を実行する、クラスタ内のノードの名前を指定できます。

-useractiondata user_action_data

必要に応じて、ユーザー・アクション・スクリプトのuseractiondataパラメータに値を渡すことができます。

-schedule timer_value
必要に応じて、次の例に示すように、このパラメータを使用して、ISO-8601形式でこの操作を実行する時間をスケジュールできます。
2018-07-25T19:13:17+05

使用上のノート

作業用コピーは、フリート・パッチ適用およびプロビジョニング・サーバー、フリート・パッチ適用およびプロビジョニング・クライアント、または非フリート・パッチ適用およびプロビジョニング・クライアント・ターゲットに配置できます。

次の例では、wc_db183という作業用コピーで、raccdb183というコンテナ・データベースからpdb183というプラガブル・データベースを削除します。

$ rhpctl deletepdb database -workingcopy wc_db183 -cdbname raccdb183 -pdbname pdb183

rhpctl delete database

作業用コピー上に作成されたデータベースを削除します。

ノート:

データベースがOracle Fleet Patching and ProvisioningサーバーまたはOracle Fleet Patching and Provisioningクライアント上の作業用コピーでホストされている場合、資格証明は必要ありません。このことは、サーバーとクライアントのどちらでコマンドを実行する場合にも該当します。サーバーでコマンドを実行し、かつOracle Fleet Patching and Provisioningクライアントでないターゲット上に作業用コピーが存在する場合は、資格証明が必要になります。

構文

rhpctl delete database –workingcopy workingcopy_name -dbname unique_db_name
  {-sudouser sudo_user_name -sudopath sudo_binary_path | 
    -root | -cred cred_name | 
    -auth plugin_name [-arg1 name1:value1...]} 
  [-targetnode node_name]
  [-useractiondata user_action_data]
  [-schedule {timer_value | NOW}]

パラメータ

表A-13 rhpctl delete databaseコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-workingcopy workingcopy_name

削除するデータベースの作業用コピーの名前を指定します。

-dbname unique_db_name

削除するデータベースの一意の名前(DB_DOMAINのないDB_UNIQUE_NAME)を指定します。

-sudouser user_name -sudopath sudo_binary_path | -root | -cred cred_name | -auth plugin_name [-arg1 name1:value1...]

-targetnodeパラメータを使用するように選択した場合は、sudoまたはrootを選択してリモート・ノードにアクセスする必要があります。

sudoを選択した場合、スーパーユーザー操作を実行するユーザー名と、sudoバイナリの場所のパスを指定する必要があります。

必要に応じて、リモート・ノードにアクセスするためのユーザーおよびパスワード資格証明を関連付ける資格証明名を指定する選択ができます。

–sudouser–root、または–credのかわりに、–authを使用してリモート・ノードにアクセスする認証プラグインを指定することもできます。

-targetnode node_name

必要に応じて、Oracle Fleet Patching and Provisioningクライアントを持たないリモート・クラスタ内のノードの名前を指定できます。

-useractiondata user_action_data

必要に応じて、ユーザー・アクション・スクリプトのuseractiondataパラメータに値を渡すことができます。

-schedule {timer_value | NOW}
必要に応じて、次の例に示すように、このパラメータを使用して、ISO-8601形式でこの操作を実行する時間をスケジュールできます。
2018-07-25T19:13:17+05

NOWを指定すると、ジョブは即時にスケジュールされます。

rhpctl deletenode database

管理者管理のOracle RACデータベースと接続するインスタンスを削除します。

構文

rhpctl deletenode database -workingcopy working_copy_name -dbname unique_db_name
 -node node_list {-root | -sudouser sudo_username -sudopath sudo_binary_path 
  | -cred cred_name | -auth plugin_name [-arg1 name1:value1...]} [-force]
 [-failover] [-drain_timeout timeout] [-stopoption stop_option]
 [-useractiondata user_action_data] [-schedule timer_value] [-eval]

パラメータ

表A-14 rhpctl deletenode databaseコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-workingcopy working_copy_name

作業用コピーの名前を指定します。

-dbname unique_db_name

削除するデータベースの一意の名前(DB_DOMAINのないDB_UNIQUE_NAME)を指定します。

-node node_list

データベースを削除する1つのノードまたは複数のノードのカンマ区切りリストを指定します。

-root | -sudouser sudo_username -sudopath sudo_binary_path | -cred cred_name | -auth plugin_name [-arg1 name1:value1...]

リモート・ノードにアクセスするためのsudoまたはrootを選択します。

sudoを選択した場合、スーパーユーザー操作を実行するユーザー名と、sudoバイナリの場所のパスを指定する必要があります。

必要に応じて、リモート・ノードにアクセスするためのユーザーおよびパスワード資格証明を関連付ける資格証明名を指定する選択ができます。

–sudouser–root、または–credのかわりに、–authを使用してリモート・ノードにアクセスする認証プラグインを指定することもできます。

-force インスタンスを強制停止した後で削除する場合は、-forceを使用します。
-failover

必要に応じて、このパラメータを使用して、削除するインスタンス上で実行されているサービスの別のインスタンスへのフェイルオーバーを試行できます。

-drain_timeout timeout

必要に応じて、-drain_timeoutを使用して、リソース・ドレインの完了までの許容時間を秒数で指定できます。有効な値は、空の文字列("")、0、または正の整数です。デフォルト値は空の文字列です(このパラメータが設定されていないことを表します)。0に設定されている場合は、即座に排出が発生します。

ドレイン期間は、計画的なメンテナンス操作のために意図されています。ドレイン期間中は、現在のすべてのクライアント要求は処理されますが、新しい要求は受け入れません。

-stopoption stop_option

必要に応じて、データベースの停止オプションを指定できます。オプションは、ABORTIMMEDIATENORMALTRANSACTIONALおよびTRANSACTIONAL_LOCALです。

-useractiondata user_action_data

必要に応じて、ユーザー・アクション・スクリプトのuseractiondataパラメータに値を渡すことができます。

-schedule timer_value
必要に応じて、次の例に示すように、このパラメータを使用して、ISO-8601形式でこの操作を実行する時間をスケジュールできます。
2018-07-25T19:13:17+05
–eval

必要に応じて、このパラメータを使用すると、実際にコマンドを実行せずに、このコマンドがシステムに及ぼす影響を評価できます。

使用上のノート

  • 作業用コピーが、フリート・パッチ適用およびプロビジョニング・クライアント、またはフリート・パッチ適用およびプロビジョニング・サーバーにある場合、資格証明は必要ありません。このことは、サーバーとクライアントのどちらでコマンドを実行する場合にも該当します。サーバーでコマンドを実行し、かつフリート・パッチ適用およびプロビジョニング・クライアントでないターゲット上に作業用コピーが存在する場合は、資格証明が必要になります。

  • -scheduleパラメータを使用する場合は、フリート・パッチ適用およびプロビジョニング・サーバーでこのコマンドを実行する必要があります。

rhpctl move database

ソース作業用コピーまたはOracle Databaseホームからパッチ適用済作業用コピーに1つ以上のデータベースを移動します。

構文

rhpctl move database -patchedwc workingcopy_name 
   {{-sourcewc workingcopy_name |
     -sourcehome Oracle_home_path [-oraclebase Oracle_base_path]
   [-client cluster_name]}
   [-dbname db_name_list | -excludedblist db_name_list]
   [-nonrolling [-skipprereq] | -forcerolling | -batches list_of_batches | -smartmove [-saf availability] [-separate]] 
   [-eval]
   [-ignoremissingpatches patch_name1 [,patch_name2...]]
   [-ignorewcpatches] [-keepplacement]
   [-disconnect [-noreplay]] [-drain_timeout time] [-stopoption stop_option]
   [-nodatapatch] [-targetnode node_name] [-notify [-cc user_list]] |
    -continue [-skip] | -revert | -abort}
   [-root | -cred cred_name | -sudouser sudo_user_name
     -sudopath sudo_binary_location | 
     -auth plugin_name [-arg1 name1:value1 [-arg2 name2:value2 ...]]]
    [schedule {timer_value| NOW}] 
    [-useractiondata user_action_data]
   [-dbsinparallel <number_of_instances>] [-raconetimeout <timeout>]
   

パラメータ

表A-15 rhpctl move databaseコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-patchedwc workingcopy_name

データベースの移動先の作業用コピーの名前を指定します。

-sourcewc workingcopy_name

データベースの移動元の作業用コピーの名前を指定します。

-sourcehome Oracle_home_path

または、ソースOracleホーム・パスを指定することもできます。

-oraclebase Oracle_base_path

Oracleデータベース・ホームをプロビジョニングするORACLE_BASEパスを指定します(ORACLEDBSOFTWAREイメージ・タイプのみで必要)。

-client cluster_name

クライアント・クラスタの名前を指定します。

-dbname db_name_list

パッチ適用済作業用コピーに移動するデータベースの一意の名前(DB_DOMAINのないDB_UNIQUE_NAME)を指定します。

ノート: 非クラスタ化(シングル・インスタンス)データベースを移動する場合は、-dbnameパラメータの値に対して、データベース名ではなくデータベースのSIDを指定する必要があります。

-excludedblist db_name_list

-dbnameパラメータを使用するかわりに、-excludedblistパラメータを使用すると、特定のデータベースを除くすべてのデータベースにパッチを適用できます。

-nonrolling [-skipprereq] | -forcerolling | -batches list_of_batches | -smartmove [-saf availability] [–separate]

必要に応じて、次の3つのいずれかの方法を選択してデータを移動できます。

  • -nonrollingパラメータを使用して、非ローリング・モードでデータベースを移動します。デフォルトではデータベースはローリング・モードで移動されます。前提条件チェックをスキップし、パッチ適用のためにデータベースをアップグレード・モードで起動するには、–skipprereqオプションを使用します。

  • Oracleホームをローリング・モードで移動するには、–forcerollingパラメータを使用します。

  • -batchesパラメータを使用して、ノードのバッチのカンマ区切りリスト(各バッチがカッコで囲まれたノード名のカンマ区切りリストになる)を二重引用符("")で囲んで指定します("(nA,nB,...),(...,nY,nZ)"という形式になります)。

  • または、-smartmoveパラメータを使用します。-saf availabilityパラメータを使用して、サービス可用性ファクタを指定します。これは、移動中にサービスの実行を継続する必要があるインスタンスの最小パーセント値です。

バッチを個別に処理する場合は、-separateパラメータを使用します。このパラメータを使用すると、各バッチの後にmoveコマンドが戻ります。最初のバッチの移動操作では、ソース・ホームおよびすべてのバッチに適用される他のパラメータ(-nonrolling-keepplacementなど)を指定する必要があります。-continue-skipおよび-abortパラメータを使用して、後続のバッチを制御します。

–eval

移動操作を実際に実行することなく、ノードの自動生成バッチおよび移動の順序を出力する場合は、–evalパラメータを使用します。

-ignoremissingpatches patch_name1 [,patch_name2...]

ソース・パスまたは作業用コピーに存在する指定されたパッチが宛先パスまたは作業用コピーにない可能性がある場合でも、移動またはアップグレード(あるいはその両方)を実行します。

-ignorewcpatches

必要に応じて、このパラメータを使用して、ソースのパスまたは作業用コピーに存在するパッチの一部がパッチ適用済作業用コピー内にない場合に無視できます。

-keepplacement

管理者管理のOracle RACデータベースまたはOracle RAC One Nodeデータベースのサービスが移動操作の前と後で同じインスタンスで実行されるようにする場合は、このパラメータを使用します。

-disconnect [-noreplay]

必要に応じて、サービスを停止または再配置する前にすべてのセッションを切断する場合は、-disconnectパラメータを使用します。-disconnectを使用するように選択した場合、-noreplayパラメータを使用して切断中のセッション再生を無効にするように選択できます。

-drain_timeout timeout

リソースの排出が完了するまでの許容時間を秒数で指定します。有効な値は、空の文字列("")、0、または正の整数です。デフォルト値は空の文字列です(このパラメータが設定されていないことを表します)。0に設定されている場合は、即座に排出が発生します。

ドレイン期間は、計画的なメンテナンス操作のために意図されています。ドレイン期間中は、現在のすべてのクライアント要求は処理されますが、新しい要求は受け入れません。

-stopoption stop_option

必要に応じて、データベースの停止オプションを指定できます。オプションは、ABORTIMMEDIATENORMALTRANSACTIONALおよびTRANSACTIONAL_LOCALです。

–nodatapatch

移動しているデータベースに対してdatapatchを実行しないことを示すには、このパラメータを使用します。

-targetnode node_name

必要に応じて、フリート・パッチ適用およびプロビジョニング・クライアントを持たないリモート・クラスタ内のノードの名前を指定できます。

-notify [-cc user_list]

必要に応じて、作業用コピーの所有者以外に移動の電子メール通知を送信する宛先ユーザーのリストを指定できます。

-continue [-skip]

バッチ・モードrhpctl move databaseコマンドがある時点で失敗した場合は、エラーの原因を修正した後、-continueパラメータを指定してコマンドを再実行して、失敗したバッチへのパッチ適用を試行します。失敗したバッチをスキップして次のバッチに進む場合は、-continue-skipのパラメータを併用します。最後のバッチをスキップしようとすると、移動操作が終了します。

—revert

バッチ・モードまたはバッチ・モード以外でrhpctl move databaseコマンドが失敗した場合は、-revertパラメータを指定してコマンドを再実行することで、行われた変更を元に戻し、構成を初期状態に戻すことができます。

—abort

バッチ・モードまたはバッチ・モード以外でrhpctl move databaseコマンドが失敗した場合は、-abortパラメータを指定してコマンドを再実行することで、パッチ適用プロセスを終了し、クラスタを現在の状態のままにすることができます。

-root | -cred cred_name | -sudouser sudo_user_name -sudopath sudo_binary_location | -auth plugin_name plugin_args

-targetnodeパラメータの使用を選択した場合に、リモート・ノードにアクセスするには、root、資格証明名、sudo、または認証プラグインを選択する必要があります。

スーパーユーザー操作をrootとして実行する場合は、-rootを選択します。また、リモート・ノードにアクセスするためのユーザー名とパスワード資格証明を関連付ける資格証明名の指定、sudoユーザー名とsudoバイナリへのパスの指定によるsudoユーザーとしてのスーパーユーザー操作の実行、またはリモート・ノードにアクセスするための認証プラグインの使用も選択できます。

-useractiondata user_action_data

必要に応じて、ユーザー・アクション・スクリプトのuseractiondataパラメータに値を渡すことができます。

-schedule {timer_value | NOW}

必要に応じて、このパラメータを使用して、ISO-8601形式でこの操作を実行する時間をスケジュールできます。たとえば: 2018-07-25T19:13:17+05

NOWを指定すると、ジョブは即時にスケジュールされます。

-dbsinparallel number_of_instances

特定のノードで並行して起動できるデータベース・インスタンスの数。

-raconetimeout timeout

RAC One Nodeデータベース再配置タイムアウト(分)。

使用上のノート

  • rhpctl move databaseコマンドの特定のユースケースについて、次のようにコンテキスト依存ヘルプを取得できます。
    $ rhpctl move database -help [EXISTING_PATCHEDWC | NEW_PATCHEDWC | SRCHOME
      | SINGLEINSTANCEDB | ROLLING | NONROLLING | BATCHES | SMARTMOVE]
  • -scheduleパラメータを使用する場合は、フリート・パッチ適用およびプロビジョニング・サーバーでこのコマンドを実行する必要があります。

ある作業用コピーで実行しているすべてのデータベースを別の作業用コピーにローリング・モードで移動するには、次のコマンドを実行します。

$ rhpctl move database -sourcewc prodHomeV1 -patchedwc prodHomeV2 -client prodcluster

この例では、パッチ適用済作業用コピーprodHomeV2が存在している必要があります。

管理対象外のOracleホーム(/u01/app/product/12.1.0/dbhome)で実行されているすべてのデータベースをmyDB12Home1という名前の作業コピーに移動するには、次のようにします。

$ rhpctl move database -sourcehome /u01/app/product/12.1.0/dbhome -oraclebase /u01/app/product/12.1.0/obase -patchedwc myDB12Home1

SampleDBという名前のデータベースをmyDB12Home1という名前の作業用コピーからmyDB12Home1patchedという名前の作業用コピーに移動するには、次のようにします(myDB12Home1で実行されている他のデータベースは、この移動による影響を受けません)。

$ rhpctl move database –sourcewc myDB12Home1 –patchedwc myDB12Home1patched –dbname SampleDB

myDB12Home1という名前の作業用コピーで実行されているすべてのデータベースをmyDB12Home1patchedという名前の作業用コピーに移動するには、次のようにします。

$ rhpctl move database –sourcewc myDB12Home1 –patchedwc myDB12Home1patched

myDB12Home1patchedという名前のパッチ適用済作業用コピーで実行されている、SID101というSIDを使用して非クラスタ化(シングル・インスタンス)データベースを移動するには:

$ rhpctl move database -patchedwc myDB12Home1patched -sourcehome
/u01/app/oracle/product/12.2.0/db_1 -targetnode vm02 -dbname SIDl01
-sudouser oracle -sudopath /usr/bin/sudo

前述の各例は、このコマンドの基本的な形式です。データベースのグループをバッチで移動することもできます。バッチ操作では、セッション接続およびリカバリ・オプションの管理もサポートされています。

rhpctl movepdb database

1つ以上のプラガブル・データベースを、ソースのシングル・インスタンス・コンテナ・データベースから、宛先のシングル・インスタンス・コンテナ・データベースに移動します。

ソースと宛先のシングル・インスタンス・コンテナ・データベースは、プロビジョニングされたデータベース作業用コピーで実行できます。作業用コピーは、フリート・パッチ適用およびプロビジョニング・サーバーか、フリート・パッチ適用およびプロビジョニング・クライアントに配置できます。あるいは、非フリート・パッチ適用およびプロビジョニング・クライアント・ターゲット、つまりフリート・パッチ適用およびプロビジョニング・クライアントが構成および実行されていないターゲットに配置できます。移動先のシングル・インスタンス・コンテナ・データベースは、より高いパッチ・レベルに置くことができ、これによりプラガブル・データベースをより上位のパッチ・レベルに簡単にパッチ適用できます。

構文

rhpctl movepdb database -sourcecdb source_cdb_name -destcdb destination_cdb_name
    {-pdbname pdb_name_list | -excludepdblist pdb_name_list}
    [-root | -cred cred_name | -sudouser sudo_user_name
     -sudopath sudo_binary_location | 
     -auth plugin_name [-arg1 name1:value1
     [-arg2 name2:value2 ...]]] [-client client_name | -targetnode node_name]
    [-useractiondata user_action_data] [-schedule timer_value]

パラメータ

表A-16 rhpctl movepdb databaseコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-sourcecdb source_cdb_name プラガブル・データベースの移動元とするOracleマルチテナント・コンテナ・データベースの名前を指定します。
-destcdb destination_cdb_name プラガブル・データベースの移動先とするマルチテナント・コンテナ・データベースの名前を指定します。
-pdbname pdb_name_list 移動するプラガブル・データベース名のカンマ区切りリストを指定します。
-excludepdblist pdb_name_list 移動操作から除外するプラガブル・データベースのリストを指定します。
-root | -cred cred_name | -sudouser sudo_user_name -sudopath sudo_binary_location | -auth plugin_name plugin_args

-targetnodeパラメータの使用を選択した場合に、リモート・ノードにアクセスするには、root、資格証明名、sudo、または認証プラグインを選択する必要があります。

スーパーユーザー操作をrootとして実行する場合は、-rootを選択します。また、リモート・ノードにアクセスするためのユーザー名とパスワード資格証明を関連付ける資格証明名の指定、sudoユーザー名とsudoバイナリへのパスの指定によるsudoユーザーとしてのスーパーユーザー操作の実行、またはリモート・ノードにアクセスするための認証プラグインの使用も選択できます。

-client client_name | -targetnode node_name

必要に応じて、クライアント・クラスタの名前、または操作を実行するノードのいずれかを指定できます。

-useractiondata user_action_data

必要に応じて、ユーザー・アクション・スクリプトのuseractiondataパラメータに値を渡すことができます。

-schedule timer_value | NOW
必要に応じて、次の例に示すように、このパラメータを使用して、ISO-8601形式でこの操作を実行する時間をスケジュールできます。
2019-01-07T19:13:17+05

NOWを指定して、操作をすぐにスケジュールすることもできます。

使用上のノート

このコマンドは、ソースと宛先のシングル・インスタンス・コンテナ・データベースがどちらも同じノード上にある場合にのみ使用できます。

ソースのシングル・インスタンス・コンテナ・データベースから宛先のシングル・インスタンス・コンテナ・データベースにプラガブル・データベースを移動するには、次のようにします。
rhpctl movepdb database -sourcecdb srccdb -pdbname pdb1,pdb2,pdb3 -destcdb dstcdb

rhpctl upgrade database

データベースを宛先作業用コピーのバージョンにアップグレードします。

構文

rhpctl upgrade database [-sourcewc source_workingcopy_name | -sourcehome oracle_home_path
   [-oraclebase Oracle_base_path] [{-client cluster_name | -targetnode node_name}]]
  [-root | -cred cred_name | -sudouser sudo_username -sudopath path_to_sudo_binary
   | -auth plugin_name [-arg1 name1:value1 [-arg2 name2:value2 ...]]]
  -destwc destination_workingcopy_name [-image image_name [-path where_path]]
  -dbname unique_db_name [-useractiondata user_action_data] [-eval [-preupg]
  [-schedule timer_value] [-autoupg [-upgtimezone { YES | NO }] [-runutlrp { YES | NO }]

パラメータ

表A-17 rhpctl upgrade databaseコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-sourcewc source_workingcopy_name

データベースをアップグレードするソースの作業用コピーの名前を指定します。

-sourcehome oracle_home_path

ソース作業用コピーの名前ではなく、ソースOracleホームのパスを指定することもできます。

-oraclebase oraclebase_path

-sourcehomeパラメータを使用する場合は、必要に応じて、ソース・ホームとは異なるORACLE_BASEを指定できます。

-client cluster_name | -targetnode node_name

作業用コピーのプロビジョニング先として、クライアント・クラスタの名前か、フリート・パッチ適用およびプロビジョニング・クライアントを持たないリモート・クラスタ内のノードの名前を指定します。

-root | -cred cred_name | -sudouser sudo_user_name -sudopath sudo_binary_location | -auth plugin_name plugin_args

-targetnodeパラメータの使用を選択した場合に、リモート・ノードにアクセスするには、root、資格証明名、sudo、または認証プラグインを選択する必要があります。

スーパーユーザー操作をrootとして実行する場合は、-rootを選択します。また、リモート・ノードにアクセスするためのユーザー名とパスワード資格証明を関連付ける資格証明名の指定、sudoユーザー名とsudoバイナリへのパスの指定によるsudoユーザーとしてのスーパーユーザー操作の実行、またはリモート・ノードにアクセスするための認証プラグインの使用も選択できます。

-destwc destination_workingcopy_name [-image image_name [-path where_path]]

データベースをアップグレードする宛先の作業用コピーの名前を指定します。宛先の作業用コピーが存在しない場合は、作成元のゴールド・イメージを指定し、必要に応じて、作業用コピーのプロビジョニング先のパスを指定します。

-dbname unique_db_name

アップグレードするデータベースの名前を指定します。

-useractiondata user_action_data

必要に応じて、ユーザー・アクション・スクリプトのuseractiondataパラメータに値を渡すことができます。

–eval

必要に応じて、このパラメータを使用すると、実際にコマンドを実行せずに、このコマンドがシステムに及ぼす影響を評価できます。

-schedule timer_value
必要に応じて、次の例に示すように、このパラメータを使用して、ISO-8601形式でこの操作を実行する時間をスケジュールできます。
2018-07-25T19:13:17+05
-autoupg

ターゲットの作業用コピーに存在するAutoUpgradeツールキットを使用して、データベースのアップグレード操作を実行します。

-upgtimezone { YES | NO }

AutoUpgradeプロセスの一部としてタイムゾーンのアップグレードを有効または無効にします。デフォルトはYESです。

-runutlrp { YES | NO }

AutoUpgradeプロセスの一部として無効なオブジェクトの再コンパイルを有効または無効にします。デフォルトはYESです。

使用上のノート

-scheduleパラメータを使用する場合は、フリート・パッチ適用およびプロビジョニング・サーバーでこのコマンドを実行する必要があります。

次の例では、作業用コピーdb112mbc143上にあるOracle Database 11gのデータベースtestyを、作業用コピーdb12102mbc143上にあるOracle Database 12cにアップグレードします。どちらも、リモート・ノードbposvr141上に存在します。

$ rhpctl upgrade database -dbname testy -sourcewc db112mbcl43 -destwc db12102mbcl43 -root -targetnode bposvr141

rhpctl zdtupgrade database

Oracle RACおよびOracle RAC One Nodeデータベースの停止時間0のデータベース・アップグレードを有効にします。

構文

rhpctl zdtupgrade database -dbname unique_db_name -destwc destination_workingcopy_name
   [-sourcewc source_workingcopy_name | -sourcehome oracle_home_path]
   -ggsrcwc golden_gate_source_workingcopy_name
   -ggdstwc golden_gate_dest_workingcopy_name
   [-clonedatadg diskgroup_name [-cloneredodg diskgroup_name]
       [-clonerecodg diskgroup_name]]
  [clonedatafs acfs_mountpoint [-cloneredofs acfs_mountpont]
       [-clonerecofs acfs_mountpoint]]
   [-rmanlocation backup_location]
   [-targetnode node_name
    {-root | -cred cred_name | -sudouser sudo_user_name
     -sudopath sudo_binary_location | 
     -auth plugin_name [-arg1 name1:value1 [-arg2 name2:value2 ...]]}]
   [-eval]
   [-ignoreprereq]
   [-useractiondata user_action_data]
   [-dbuaargs dbua_arguments

パラメータ

表A-18 rhpctl zdtupgrade databaseコマンドのパラメータ

パラメータ 説明
-dbname unique_db_name

アップグレードするデータベースの一意の名前を指定します。

-destwc destination_workingcopy_name

データベースをアップグレードする宛先の作業用コピーの名前を指定します。

-sourcewc source_workingcopy_name

必要に応じて、データベースをアップグレードするソースの作業用コピーの名前を指定できます。

-sourcehome oracle_home_path

ソース作業用コピーの名前ではなく、ソースOracleホームのパスを指定することもできます。

-ggsrcwc golden_gate_source_workingcopy_name

Oracle GoldenGateソースの作業用コピーの名前を指定します。

-ggdstwc golden_gate_dest_workingcopy_name

Oracle GoldenGate宛先の作業用コピーの名前を指定します。

-clonedatadg diskgroup_name 必要に応じて、クローン・データベースのデータ・ファイルの場所として使用するOracle ASMディスク・グループの名前を指定できます。
-cloneredodg diskgroup_name

必要に応じて、クローン・データベースのREDOログの場所として使用するOracle ASMディスク・グループの名前を指定できます。

-clonerecodg diskgroup_name

必要に応じて、クローン・データベースのリカバリ領域として使用するOracle ASMディスク・グループの名前を指定できます。

clonedatafs acfs_mountpoint (オプション)クローン・データベースのデータ・ファイルの場所として使用するOracle Automatic Storage Management Cluster File System (Oracle ACFS)のマウント・ポイントを指定できます。
-cloneredofs acfs_mountpoint

(オプション)クローン・データベースのREDOログの場所として使用するOracle ACFSファイル・システムのマウント・ポイントを指定できます。

-clonerecofs acfs_mountpoint

(オプション)クローン・データベースのリカバリ領域として使用するOracle ACFSファイル・システムのマウント・ポイントを指定できます。

-rmanlocation backup_location

必要に応じて、ソースのRMANバックアップの場所を指定できます。

-targetnode node_name

必要に応じて、作業用コピーのプロビジョニング先として、フリート・パッチ適用およびプロビジョニング・クライアントが存在しないリモート・クラスタ内のノードの名前を指定できます。

-root | -cred cred_name | -sudouser sudo_user_name -sudopath sudo_binary_location | -auth plugin_name plugin_args

-targetnodeパラメータの使用を選択した場合に、リモート・ノードにアクセスするには、root、資格証明名、sudo、または認証プラグインを選択する必要があります。

スーパーユーザー操作をrootとして実行する場合は、-rootを選択します。また、リモート・ノードにアクセスするためのユーザー名とパスワード資格証明を関連付ける資格証明名の指定、sudoユーザー名とsudoバイナリへのパスの指定によるsudoユーザーとしてのスーパーユーザー操作の実行、またはリモート・ノードにアクセスするための認証プラグインの使用も選択できます。

eval

(オプション) evalを指定すると、ゼロ・ダウンタイム・アップグレード操作を評価して、それが成功しても操作が実行されないかどうかを確認できます。

-ignoreprereq

(オプション)このパラメータを使用すると、アップグレード中にシステムの前提条件を無視するようにzdtupgrade databaseコマンドに指示できます。

-useractiondata user_action_data

必要に応じて、このパラメータを使用して、useractionスクリプトのuseractiondataパラメータに渡す値を指定できます。

-dbuaargs

(オプション) -autoupgパラメータを使用してアップグレードにAutoUpgradeユーティリティを指定せず、アップグレードにDatabase Upgrade Assistant (DBUA)を使用する場合は、DBUAに渡す引数を指定できます。-autoupgを指定した場合は、この引数は使用できません。

たとえば、ゼロ・ダウンタイム・アップグレードを実行しているユーザー・アカウントである場合、使用しているアカウントにSYSDBA権限がない場合、またはオペレーティング・システム認証を設定していない場合は、次の構文を使用して接続できます(ここで、mydbはOracle Database SID、usernameはSYSDBA権限を持つユーザー名、passwordはそのユーザー名のパスワードです)。

-sysDBAUserName - username -sysDBAPassword - password