停止時間0のアップグレード
データベース・アップグレードを自動化および調整するフリート・パッチ適用およびプロビジョニングを使用すると、サービスを中断することなくOracle RACまたはOracle RAC One Nodeデータベースをアップグレードできます。
エラーにより処理が中断した場合でも、停止時間0のアップグレード・プロセスは、再開、再起動、およびリカバリできます。問題を修正した後、コマンドを再実行できます。これにより、フリート・パッチ適用およびプロビジョニングでは、エラーが発生したポイントから処理が続行されます。また、Oracleでは、停止時間0のアップグレード・プロセスの開始時とと終了時にフックが提供され、これにより、ユーザー定義スクリプトを呼び出すことができるため、プロセスをカスタマイズできます。
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データベース・アップグレード・ターゲット: Oracle RACおよびOracle RAC One Node。次のアップグレード・パスがあります。
- 11.2.0.4から12.1.0.2
- 11.2.0.4から12.2
- 11.2.0.4から18c
- 12.1.0.2から12.2
- 12.1.0.2から18c
- 12.1.0.2から19c
- 12.2から18c
- 12.2から19c
- 18cから19c
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フリート・パッチ適用およびプロビジョニング管理: ソース・データベース・ホームは、管理対象外にも(フリート・パッチ適用およびプロビジョニング・サービスでプロビジョニングされていない)、管理対象にも(フリート・パッチ適用およびプロビジョニング・サービスでプロビジョニング)できます。
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データベース状態: ソース・データベースはアーカイブ・ログ・モードである必要があります。
コンテナ・データベースのアップグレード
フリート・パッチ適用およびプロビジョニングを使用してCDBをアップグレードできますが、フリート・パッチ適用およびプロビジョニングでは、アップグレード中に非CDBをCDBに変換することはできません。停止時間0のアップグレードを準備するには、構成ステップおよび検証チェックを実行します。フリート・パッチ適用およびプロビジョニングを使用して停止時間0のアップグレードを実行した場合は、必要に応じてアップグレードを停止し、再開できます。アップグレード・エラーからリカバリできます。また、アップグレードを再開できます。また、アップグレード中に独自のスクリプトの呼び出しを挿入する機能もあるため、アップグレード手順をカスタマイズできます。
停止時間0のアップグレードの環境の前提条件
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サーバー環境: フリート・パッチ適用およびプロビジョニングを使用したOracle Grid Infrastructure 18c
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データベース・ホスト: 次のいずれかのプラットフォームでホストされているデータベース
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Oracle Grid Infrastructure 18cのフリート・パッチ適用およびプロビジョニング・クライアント
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Oracle Grid Infrastructure 18cのフリート・パッチ適用およびプロビジョニング・サーバー
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Oracle Grid Infrastructure 12c (12.2.0.1)のフリート・パッチ適用およびプロビジョニング・クライアント
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Oracle Grid Infrastructure 12c (12.1.0.2)のターゲット・クラスタ
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環境のデータベース固有の前提条件: アップグレード中に、新しいデータベースの準備ができたときに適用されるトランザクションを保持するため、フリート・パッチ適用およびプロビジョニングでは、ローカル・データ・ファイルへのレプリケーションが管理されます。次の2種類のローカル・データ・ファイルが使用されます。
- スナップ・クローン。これは、データベース・データ・ファイル、REDOログ、およびアーカイブREDOログがOracle ACFSファイル・システムにある場合に使用できます。
- 他のすべての場合、フル・コピー。
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フリート・パッチ適用およびプロビジョニングでは、停止時間0のデータベース・アップグレード中に、Oracle GoldenGateまたはOracle Data Guardのいずれかを必要とします。アップグレード手順の一部として、フリート・パッチ適用およびプロビジョニングでは、Oracle GoldenGateデプロイメントが構成および管理されます。
- レプリケーションにOracle GoldenGateを使用した停止時間0のアップグレードの実行
Oracle GoldenGateをレプリケーションに使用して停止時間0のアップグレードを実行します。 - レプリケーションにOracle Data Guardを使用した停止時間0のアップグレードの実行
Oracle Data Guardをレプリケーションに使用して停止時間0のアップグレードを実行します。 - 停止時間0のアップグレードのカスタマイズ
フリート・パッチ適用およびプロビジョニングのユーザー・アクション・フレームワークを使用して、停止時間0のアップグレードをカスタマイズできます。