『Oracle Spatial and Graph GeoRaster開発者ガイド』のこのリリースでの変更点

ここでは、次の項目について説明します。

Oracle Database 19.1での変更点

次に、Oracle Database 19.1のOracle Spatial and Graph GeoRaster開発者ガイドでの変更点を示します。

スキーマ・レベルでGeoRasterを有効にする必要がある

GeoRasterを使用するスキーマごとに、Oracle Spatial and GraphのGeoRaster機能を有効にする必要があります。以前のリリースでは、(MDSYS.enableGeoRasterという名前のプロシージャを実行することで)データベース全体に対してGeoRasterを有効にしていました。

情報および手順の詳細は、スキーマ・レベルでのGeoRasterの有効化を参照してください。次の新しいPL/SQL関連サブプログラムも参照してください。

BLOBの結果データに対するSDO_GEOR_RAのサポート

SDO_GEOR_RAパッケージのすべてのサブプログラムは、オンザフライ・ラスター代数をサポートするため、結果データのBLOBへの格納をサポートしています。これらのサブプログラムには、rasterBlobという名前のパラメータを含む1つ以上の形式が含まれます。

詳細は、SDO_GEOR_RAパッケージのリファレンスにある個々のサブプログラムのトピックを参照してください。

Oracle Database 18.1での変更点

次に、Oracle Database 18.1のOracle Spatial and Graph GeoRaster開発者ガイドでの変更点を示します。

新しいSDO_GEOR_GDALパッケージ

新しいSDO_GEOR_GDAL PL/SQLパッケージは、GDALの一部をOracleデータベース・サーバーに統合します。サーバー側のラスター・データのロード、エクスポート、データベース内地形分析および視覚化機能を提供します。また、GDAL APIにより、C/C++プラグインの開発が可能になり、簡素化されます。

このパッケージの説明とそのサブプログラムのリファレンス情報は、SDO_GEOR_GDALパッケージのリファレンスを参照してください。

GeoRaster PL/SQL APIの変更点

次の変更は、GeoRaster PL/SQLサブプログラムに関連しています。

  • いくつかのSDO_GEOR_IPサブプログラムには、オンザフライ・イメージ処理および視覚化をサポートするために、出力としてBLOBを使用する新しい形式があります(SDO_GEOR_IP.equalizeSDO_GEOR_IP.filterSDO_GEOR_IP.normalizeSDO_GEOR_IP.piecewiseStretchSDO_GEOR_IP.stretch)。

  • 多くのSDO_GEOR_RAサブプログラムには、結果データをGeoRasterオブジェクトではなくBLOBに入れるための新しい形式があります。これらの新しいBLOB関連形式には、rasterBloboutAreaoutWindowというパラメータがあります。これらのサブプログラムのリファレンス情報は、すべてSDO_GEOR_RAパッケージのリファレンスにあります。

  • SDO_GEOR_IP.dodgeの新しい形式によって、イメージが参照イメージに覆い焼きされます。

  • 新しいSDO_GEOR_AGGR.getMosaicStatisticsプロシージャによって、仮想モザイクの統計およびヒストグラムが生成されます。

  • SDO_GEOR.getRasterSubsetの新しいパイプライン・テーブル・ファンクションによって、セル値の表が返され、ユーザーはSQL分析を簡単に利用できます。

GeoRaster Java APIの変更点

次の変更は、GeoRaster Java APIに関連しています。

  • 新しいPL/SQLファンクションおよびプロシージャに関してJava APIが追加されます(SDO_GEOR_GDALパッケージを除く)。

  • 新しいグローバル・イメージ処理ファンクションがJava APIに追加されます(自動線形ストレッチ、手動線形ストレッチ、区分ストレッチ、正規化、均等化)。これらのファンクションによって、GeoRasterオブジェクトの統計に基づくイメージ処理が可能になり、大規模イメージおよび仮想モザイクの一貫性のある視覚化の拡張が実現されます。

    GeoRasterビューアが、Java APIでグローバル・イメージ処理の新しいセットを使用するように拡張されます。

GeoRaster Java APIのリファレンス情報は、Oracle Spatial and Graph Java APIリファレンスに記載されています。

外部JPEG2000イメージ・ファイルに対する4GBの制限の削除

外部JPEG2000イメージ・ファイルに対する4GBのサイズ制限が削除されるため、このような大規模なJPEG2000イメージを解凍せずにデータベースに直接ロードできます。

大文字と小文字が混在したユーザー名およびスキーマ名のサポート

大文字と小文字が混在したユーザー名およびスキーマ名の使用が、GeoRasterでサポートされます。