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Oracle Memory Speed用のuberファイルの作成

DAXファイル・システムをマウントした後、Oracle Memory Speed (OMS)ファイル・システム用のuberファイルを作成します。

uberファイルは、従来のカーネルベースのファイル・システムでのボリュームに似ています。uberファイルには、OMSのすべてのメタデータおよびデータが格納されます。
  1. fallocateを使用して、DAXでマウントされたファイル・システムにuberファイルを作成します。
    # fallocate -l 800G /mnt/pmem0/omsuberfile.$ORACLE_SID
    # fallocate -l 800G /mnt/pmem1/omsuberfile.$ORACLE_SID

    この例では、fallocateによって、DAXでマウントされた各ファイル・システムに2つの800 GiBのファイルが作成されます。ファイルのサイズが2 MiBの正確な倍数であることを確認してください。これにより、ファイル・エクステントは2 MiBの境界に位置揃えされ、HugePages仮想メモリー・マッピングを介したアクセスが可能になります。

  2. OMS uberファイルの所有権を、読取り/書込み権限を持つソフトウェア所有者ユーザー(oracle)およびOracle Inventoryグループ(oinstall)に変更します。
    # chown oracle:oinstall /mnt/pmem0/omsuberfile.$ORACLE_SID
    # chmod 644 /mnt/pmem0/omsuberfile.$ORACLE_SID
  3. xfs_bmapコマンドを使用して、エクステントが2MiBの境界に正しく位置揃えされていることを確認します。
    # xfs_bmap /mnt/pmem0/omsuberfile.$ORACLE_SID
    /mnt/pmem0/omsuberfile.test:
                 0: [0..4095]: 1765978112..1765982207
                 1: [4096..16773119]: 1765982208..1782751231
                 2: [16773120..20971519]: 1782751232..1786949631

    xfs_bmapコマンドの出力の形式は次のとおりです。

    Extent Num:[Start Offset..End Offset]:Start block..End Block

    オフセットおよびブロックは、512バイト単位です。ファイル/mnt/pmem0/omsuberfile.$ORACLE_SIDには、0から2までの番号が付けられた3つの連続したエクステントがあります。

表8-1 uberファイルでのエクステントのサイズおよび位置揃え(バイト)

エクステント 開始オフセット 開始オフセットMod 2 M 開始ブロック 開始ブロックMod 2 M 2 MiBブロックの数

0

0H

0H

D285600000H

0H

1H

1

20000H

0H

D285800000H

0H

FFEH

2

0x1FFF00000H

0H

D485400000H

0H

401H

この表では、開始オフセットおよび開始ブロックがバイト単位に変換され、16進数で表されています。開始オフセットはすべて2MiBの境界で位置揃えされています(開始オフセットMod 2 MiBが0)。各エクステントの開始ブロックは2 MiBの境界にあります(開始ブロックMod 2 Mが0)。同様に、エクステントのサイズは2 MiBの正確な倍数です。

OMS uberファイルには、Oracleインスタンスとの1対1の関係があります。uberファイル名をOracleインスタンス識別子(SID)で終わることで、関連付けを形式化します。前述の例では、SIDはtestです。2つのuberファイルは、/mnt/pmem0/omsuberfile.testおよび/mnt/pmem1/omsuberfile.testです。