ラージ・ページ・サポートの有効化
ラージ・ページを利用するには、物理メモリーの容量が、パラメータ・ファイルに指定されたシステム・グローバル領域(SGA)の容量より大きい必要があります。
ラージ・ページは、インスタンスの起動時に常に割り当てられるわけではありません。ラージ・ページは次の2つのモードでサポートされます。
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通常モード: すべてのSGAがラージ・ページで割り当てられようとします。ラージ・ページの必要量が使用できない場合、インスタンスは起動しません。
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混合モード: すべてのSGAがラージ・ページで割り当てられようとします。ラージ・ページがそれ以上使用できない場合、以降の割当ては通常のページを使用して行われます。そのため、SGA割当ては、ラージ・ページと通常のページが混在したセットになります。
混合モードは時間パラメータ(
msecs
単位)もサポートします。ラージ・ページの割当てがこの時間パラメータで指定したミリ秒よりもかかった場合、以降の割当ては通常のページを使用して行われます。このパラメータは、SGA全体がラージ・ページを使用して割り当てられているために、データベースの起動時間が長くなりすぎる場合に有用です。
注意:
通常モードでは、ラージ・ページの使用により、SGA全体が物理メモリーにロックされます。物理メモリーは、縮小操作中は解放されません。混合モードでは、SGAのラージ・ページのみが物理メモリーでロックされ、縮小操作中は解放されず、通常のページはページング可能のままです。
関連項目:
ラージ・ページの割当ての制限事項は、オペレーティング・システムのドキュメントを参照
ラージ・ページのサポートを有効化するには、次のようにします。
デフォルトでは、ラージ・ページの使用時に、使用可能な最小限のラージ・ページ・サイズがOracleによって割り当てられます。使用可能な最小限のラージ・ページ・サイズ(16MB)は、GetLargePageMinumum
ファンクションの使用により取得されます。
注意:
ラージ・ページを有効化する場合は、初期化パラメータlock_sga
を設定しないでください。ラージ・ページの使用により、SGA全体が物理メモリーにロックされます。この状態でlock_sga
パラメータを使用すると、オペレーティング・システムが自動的にロックするため、データベースの起動はエラーとともに失敗します。つまり、この設定では、ラージ・ページがリクエストされたときにメモリーをディスクにページングできません。物理メモリーは、縮小操作中は解放されません。
親トピック: ラージ・ページのサポートの概要