1.366 USE_LARGE_PAGES

USE_LARGE_PAGESは、データベースでのSGAメモリーのラージ・ページの使用を管理するために使用されます。

ノート:

このパラメータはLinuxオペレーティング・システムのみに適用されます。ただし、このパラメータをFALSEに設定すると、どのプラットフォームでもパフォーマンスが低下する可能性があります。

特性 説明

パラメータ・タイプ

文字列

構文

USE_LARGE_PAGES = { TRUE | FALSE | AUTO | ONLY | AUTO_ONLY }

デフォルト値

ONLY: クラウドのExadata Database ServiceおよびクラウドのBase Database Serviceの場合

AUTO_ONLY: Oracle Database 19c以降を実行しているオンプレミスExadataシステムの場合

TRUE: その他すべてのシステムの場合

変更可能

いいえ

PDBで変更可能

いいえ

基本

いいえ

Oracle RAC

複数インスタンスには、異なる値を使用可能

このパラメータは、プロセス専用メモリーの割当てには影響しません。

値:

USE_LARGE_PAGESには次の値を指定できます。

  • TRUE

    システムでラージ・ページが構成されている場合にインスタンスでラージ・ページを使用できることを指定します。

    Oracle Database 11gリリース2 (11.2.0.2)では、システムで構成されているラージ・ページが不足する場合、通常サイズのページを使用してSGAメモリーが割り当てられます。その結果、空きラージ・ページが使用されず、Oracleプロセス用にSGAを物理ページにマッピングするためのページ表を作成するために、オペレーティング・システムによって大量のメモリーが割り当てられる場合があります。これによって、ORA-04030エラーとインスタンスにおける大幅なパフォーマンスの低下が発生する場合があります。

    Oracle Database 11gリリース2 (11.2.0.3)以降では、Oracleによって可能なかぎり多くのSGAがラージ・ページで割り当てられ、不足した場合は通常サイズのページを使用してSGAの残りが割り当てられます。その結果、インスタンスでSGA用に追加の共有メモリー・セグメントが作成される場合がありますが、SGAの合計サイズには変わりはありません。このサポートされている混在ページ・モード割当てでは、通常サイズのページに切り替わる前に、データベースで利用可能なラージ・ページがすべて使用されます。

  • FALSE

    インスタンスでラージ・ページを使用しないように指定します。インスタンスにおける大幅なパフォーマンスの低下が発生する場合があるため、この設定は非推奨です。USE_LARGE_PAGES初期化パラメータはLinuxシステムにのみ適用されますが、このパラメータをFALSEに設定すると、どのプラットフォームでもパフォーマンスが低下する可能性があります。

  • AUTO

    起動時に、インスタンスが必要なラージ・ページの数を計算して要求するように指定します。この要求にオペレーティング・システムが応えられない場合、インスタンスはラージ・ページと通常ページの組合せで起動されます。

  • ONLY

    SGAメモリー全体でラージ・ページを使用できない場合はインスタンスが起動しないように指定します。一貫性のあるパフォーマンスのためにこの設定をお薦めします。この設定は、クラウドのExadata Database ServiceおよびクラウドのBase Database Serviceのデフォルト設定です。

  • AUTO_ONLY

    起動時に、インスタンスが必要なラージ・ページの数を計算して要求するように指定します。この要求にオペレーティング・システムが応えられる場合、インスタンスは正常に起動されます。この要求にオペレーティング・システムが応えられない場合、インスタンスは起動に失敗します。これにより、インスタンスがプロビジョニング中のラージ・ページで実行されることがなくなります。この設定はOracle Database 19c以降で使用可能なもので、オンプレミスExadataシステムのデフォルト設定です。

ノート:

MEMORY_TARGETが有効になっている場合、Oracle ASMインスタンスでは、USE_LARGE_PAGESは自動的にFALSEに設定されます。この場合、FALSE設定によってパフォーマンスが低下することはありません。

関連項目: