Oracle RACのORATABの構成について
Oracleは、oratab
構成ファイルに各Oracle RACデータベースのエントリを作成します。
oratab
ファイルは、インストール時にroot.sh
スクリプトによって作成され、データベースの作成時または削除時にDatabase Configuration Assistantによって更新されます。
oratab
エントリを作成します。システムが次のいずれかの条件を満たしている場合には、データベースをまだ実行したことのないノード上で初めて起動したときに、oratab
ファイルのエントリもDatabase Agentによって自動的に作成されます。
- データベース・リリースが、Oracle Database 12cリリース1 (12.1)以前です
- データベースは単一インスタンスOracle Databaseです
- データベースは管理者管理のOracle RACデータベースです
Oracle Enterprise Managerは、サービスの検出時にoratab
ファイルを使用して、Oracle RACデータベースの名前の確認と、そのデータベースをシステム再起動時に自動起動する必要があるかどうかを確認します。
データベースのエントリの構文は、次のとおりです。
$DB_UNIQUE_NAME:$ORACLE_HOME:N
コロン(:)はフィールドの終了記号として使用されます。改行は、エントリの終了を示します。シャープ記号(#)で始まる行はコメントです。Oracle RACデータベースのすべてのインスタンスは同じDB_UNIQUE_NAME
を持ちますが、各インスタンスにはそれぞれ専用のORACLE_SID
があるため、oratab
ファイルの$DB_UNIQUE_NAME
環境変数をデータベース・エントリとして使用します。
Oracle RACデータベースの$DB_UNIQUE_NAME
識別子は企業内で一意である必要があります。$ORACLE_HOME
は、データベースへのディレクトリ・パス、N
は、システムの再起動時にデータベースを起動しないことを示します。たとえば、データベース名sales
のエントリは、次のとおりです。
sales:/u01/app/oracle/sales:N
親トピック: Oracle RAC用にインストールされた構成の理解