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Oracle RACおよびOracle RAC One Nodeデータベース・ソフトウェアのインストール

Oracle RACまたはOracle RAC One Nodeソフトウェアをインストールします。

Oracle Real Application Clustersデータベースのインストールは、2段階のプロセスです。この手順では、最初のステップである、Oracle RACソフトウェアのインストールについて説明します。
既存のOracleインストールが存在する場合、バージョン番号、パッチおよび他の構成情報を書き留めて、既存のインストールのためのアップグレード手順を確認します。インストールを進める前に『Oracle Databaseアップグレード・ガイド』を確認します。
インストール時にroot資格証明を指定してrootスクリプトを自動的に実行するか、rootユーザーとしてスクリプトを実行する必要があるため、suまたはsudoの資格証明を持っていることを確認します。
  1. SSHで他のノードにアクセスできることを確認します。インストーラでは、Oracle RACインストールを実行しているユーザー・アカウントで、パスワードなしのSSHを設定できる必要があります。インストーラで自動的にこれを設定することも、インストールを開始する前にシステム管理者が設定することもできます。
  2. インストーラを実行する端末を開き、Oracle Databaseインストールの所有者になるユーザー・アカウント(oracleなど)でログインします。

    sttyコマンドを無効にできない場合、またはインストーラからのSSHの自動構成を妨げるその他の制限がある場合は、インストールを開始する前に、SSHを構成し、有効にしておく必要があります。

  3. Oracle Databaseインストール・イメージ・ファイル(db_home.zip)をダウンロードし、ファイルを新しいOracleホーム・ディレクトリに展開します。次に例を示します。
    $ mkdir -p /u01/app/oracle/product/19.0.0/dbhome_1
    $ chgrp oinstall /u01/app/oracle/product/19.0.0/dbhome_1
    $ cd /u01/app/oracle/product/19.0.0/dbhome_1
    $ unzip -q /tmp/db_home.zip

    ノート:

    • 作成したOracleホーム・ディレクトリ・パスがOracle Optimal Flexible Architectureの推奨事項に準拠するようにすることをお薦めします。また、インストール・イメージ・ファイルは、作成したこのOracleホーム・ディレクトリにのみ解凍してください。

    • OracleホームまたはOracleベースをsymlinksにすることはできません。また、それらの親ディレクトリを一番上のrootディレクトリにすることもできません。
  4. Oracleホーム・ディレクトリから、Oracle Databaseソフトウェアのインストールを開始します。
    $ cd /u01/app/oracle/product/19.0.0/dbhome_1
    $ ./runInstaller

    ノート:

    runInstallerコマンドは、Oracleホーム・ディレクトリからのみ実行します。Oracle Real Application ClustersまたはOracle Grid Infrastructureをインストールする際に、$ORACLE_HOME/oui/bin/または他の場所にあるrunInstallerコマンドを実行しないでください。
  5. 「構成オプションの選択」画面で、ソフトウェアのみ設定オプションを選択します。「次へ」をクリックします。
  6. データベース・インストール・オプションの選択画面で、Oracle Real Application Clustersデータベース・インストールオプションを選択します。「次へ」をクリックします。
  7. ノード選択画面で、Oracle RACまたはOracle RAC One Nodeソフトウェアをインストールするすべてのノードを選択します。「次へ」をクリックします。
  8. データベース・エディションの選択画面で、Enterprise Editionオプションを選択します。「次へ」をクリックします。
  9. インストール場所の指定画面で、Oracle RACソフトウェア・インストールのOracleベースの場所を指定します。
    Oracleベースのディレクトリは、Gridホームのディレクトリとは別である必要があります。「次へ」をクリックします。
  10. 「権限のあるオペレーティング・システム・グループ」画面で、Oracle Database管理用のデフォルトのオペレーティング・システム・グループ名を受け入れ、「次へ」をクリックします。
  11. 「構成スクリプトを自動的に実行」するオプションを選択しますrootユーザーまたはsudoアカウントの資格証明を入力し、「次へ」をクリックします。
    その他の方法として、インストール・プロセスの最後にインストーラで求められたときに、rootユーザーとしてスクリプトを手動で実行できます。
  12. 前提条件チェックの実行画面に、前提条件チェックの結果が表示されます。ステータスが「失敗」のチェックがあり「修正可能」ではない場合は、この問題を手動で修正する必要があります。問題を修正した後、「再チェック」ボタンをクリックしてインストーラで要件を再確認し、ステータスを更新できます。すべてのチェックのステータスが「成功」になるまで必要な回数繰り返します。「次へ」をクリックします。
  13. 「サマリー」画面の内容を確認し、「インストール」をクリックします。
    進捗インジケータが表示され、インストール・プロセスを監視できます。
  14. rootスクリプトの自動化を構成しなかった場合は、「構成スクリプトの実行」ウィンドウで指定されたroot.shスクリプトをrootユーザーとして実行する必要があります。指定されたすべてのノードでroot.shスクリプトを実行するまで、「OK」をクリックしないでください
    root.shスクリプトを、Oracle RACのインストールまたはアップグレード用のクラスタ内のすべてのノードで同時に実行できます。
Oracle RACソフトウェアをインストールした後、ORACLE_HOME/bin/dbcaディレクトリからDatabase Configuration Assistant (DBCA)を実行してOracle RACデータベースを作成および構成します。