非CDBからPDBへのアップグレードのガイドラインおよび例
変換前に、データファイルおよびデータベースをバックアップし、ソースのOracle Databaseリリースに関するガイドラインに従います。
変換中にデータが失われないようにするために、AutoUpgradeを使用して非CDBのアップグレードおよび変換を実行する前に、アップグレード計画に時間をかけてバックアップ戦略を実装することをお薦めします
アップグレード計画のガイドライン
非CDBからPDBへの変換とアップグレードのプロセスはリカバリできません。適切なアップグレードと変換を保証し、予期しない停止時間を減らすために、分析フェーズ中に見つかったエラー状態に対処することをお薦めします。
構成ファイルでtarget_pdb_copy_option
を使用してデータ・ファイルのコピーを作成すると、既存のデータベースをバックアップとして使用できます。これは安全なオプションですが、追加の時間とディスク領域が必要になります。AutoUpgrade構成ファイルのtarget_pdb_copy_option
を設定していない場合、データベース変換は、既存のデータベース・ファイルで使用されているファイルの場所およびファイル名と同じものを使用します。潜在的なデータ損失を防ぐには、データをバックアップし、AutoUpgradeを起動する前にファイル配置計画を検討するようにします。
非CDBからマルチテナント・アーキテクチャへのGRPとアップグレード
- アップグレード中に、AutoUpgradeは、AutoUpgradeデプロイ・ワークフローのアップグレード・ステージのコンテキストでのみ使用可能な保証付きリストア・ポイント(GRP)を作成します。潜在的なデータ損失に備えて、AutoUpgradeを起動する前にバックアップ計画を実装する必要があります。
- 非CDBからマルチテナント・アーキテクチャへのデータベース変換は、AutoUpgradeの排出ステージで実行されます。このステージが完了した後、AutoUpgradeによって作成されたGRPは削除され、AutoUpgradeの
restore
コマンドを使用してデータベースをリストアすることはできません。以前の非CDBのOracleデータベース・リリースへのリカバリが必要な場合は、データベースを手動でリカバリする準備が必要です。
例2-6 マルチテナント・アーキテクチャを使用した非CDBからOracle Database 19cへのアップグレードおよび変換
デプロイ変換およびアップグレード・ワークフロー中に、AutoUpgradeはGRPを作成し、事前修正ステージを実行します事前修正ステージ完了までのデプロイ・ワークフローのいずれかの部分が失敗した場合、AutoUpgradeはデプロイメントの開始時に作成されたGRPにデータベースをリストアできます。
ただし、事前修正ステージが完了すると、アップグレードされたデータベースはターゲット・リリースのOracle Databaseコンテナ・データベース(CDB)に接続されて変換が完了します。非CDBがCDBに接続されるとすぐに、GRPは有効でなくなり削除されます。
接続中になんらかの問題が発生し、構成ファイルでtarget_pdb_copy_option
を使用してデータファイルのコピーを作成しなかった場合、AutoUpgradeはデータベースをリカバリおよびリストアできないことに注意してください。その場合は、データベースを手動でリストアする必要があります。
親トピック: Oracle Databaseのアップグレードの準備