パラメータ・ファイルの検証

checkprm検証用ネイティブ・コマンドはコマンドラインから実行され、構成可能なアプリケーションと実行環境を使用して、指定されたパラメータ・ファイルのアセスメントを提供します。単純にPASS/FAILを表示するか、各パラメータの値がどのように格納され解釈されるかに関するオプション詳細を付けて表示することもできます。

checkprmへの入力は大/小文字を区別しません。値文字列にスペースが含まれている場合、checkprmは意味のある値を認識できるので、引用符で囲む必要はありません。checkprmにモードが指定されていない場合は、コンポーネントのあらゆるモードに適用可能なすべてのパラメータが使用されます。

checkprmの出力は、想定される次の4つのセクションにまとめられます。

  • ヘルプ・メッセージ

  • 事前検証エラー

  • 検証結果

  • パラメータの詳細

一般に事前検証エラーとは、通常のパラメータ検証が実行できなくなるエラー(オプションの欠落やアクセス不可能なパラメータ・ファイルなど)のことです。オプションの値が間違って指定されている場合、そのオプションに対して考えられる入力のリストが表示されます。結果がFAILの場合、各エラーが最終結果メッセージに表示されます。結果がPASSの場合、一部のパラメータに対してさらに実行時検証が行われることを示すメッセージが表示されます。パラメータの詳細出力には、検証コンテキスト、GLOBALS (存在する場合)から読み取られた値、および指定されたパラメータが含まれます。パラメータとオプションは、これらの関係がわかるよう、適切にインデントして出力されます。

表 -1に、checkprmコマンドで使用可能なすべての引数を示します。checkprmを使用する場合に、これらの引数をまったく使用しないと、checkprmは自動的にExtractまたはReplicatおよびOracle GoldenGateインストールのプラットフォームとデータベースの検出を試みます。

表 -1 checkprmの引数

引数 目的と動作

None

使用方法についての情報を表示します

-v

バナーを表示します。他のオプションと組み合せることはできません。

? | help

詳細な使用方法情報(各オプションの使用可能なすべての値など)を表示します。他のオプションと組み合せることはできません。

parameter_file

パラメータ・ファイルの名前を指定します。検証が必要な場合は第1引数にする必要があります。パラメータ・ファイルへの絶対パスを指定する必要があります。たとえば、CHECKPRM ./dirprm/myext.prm

-COMPONENT | -C

このパラメータ・ファイルを検証する対象の実行中のコンポーネント(アプリケーション)を指定します。このオプションは、ExtractまたはReplicatでは省略可能です(自動検出が試行されるため)。有効な値は次のとおりです。

CACHEFILEDUMP COBGEN CONVCHK CONVPRM DDLCOB DEFGEN EMSCLNT EXTRACT GGCMD GGSCI KEYGEN LOGDUMP

MGR OGGERR REPLICAT RETRACE

REVERSE SERVER GLOBALS

このオプションにデフォルトはありません。

-MODE | -M

実行中のアプリケーションのモードを指定します(該当する場合)。このオプションは省略可能で、ExtractまたはReplicatにのみ適用できます。モードが指定されていない場合、検証はすべてのExtractまたはReplicatモードで実行されます。

このオプションの有効な入力は次のとおりです。

  • Classic Extract

  • Integrated Extract

  • Initial Load Extract

  • Remote Task Extract

  • Data Pump Extract

  • Passive Extract

  • Classic Replicat

  • Coordinated Replicat

  • Integrated Replicat

  • Parallel Integrated Replicat

  • Parallel Nonintegrated Replicat

  • Special Run Replicat

  • Remote Task

このオプションの値を入力する際、アプリケーション名はコンポーネントの値と一致する場合にかぎり省略可能です。たとえば、コンポーネントがExtractの場合、"Data Pump Extract""Data Pump"は同等です。ただし、コンポーネントがReplicatの場合は無効です。

-PLATFORM | -P

アプリケーションを実行するプラットフォームを指定します。デフォルト値は、このcheckprm実行可能ファイルが実行されているプラットフォームです。

指定できる値は次のとおりです。

AIX HP-OSS HPUX-IT HPUX-PA

Linux OS400 ZOS Solaris SPARC

Solaris x86 Windows x64 All

-DATABASE | -D

アプリケーションを構築する対象のデータベースを指定します。デフォルト値は、Oracle GoldenGateインストール用のデータベースです。

データベース・オプションは次のとおりです(大/小文字の区別なし)。

Generic 
Oracle 8 
Oracle 9i
Oracle 10g 
Oracle 11g 
Oracle 12c      
Sybase 
DB2LUW 9.5 
DB2LUW 9.7      
DB2LUW 10.5 
DB2LUW 10.1 
DB2 Remote
Teradata 
Timesten 
Timesten 7      
Timesten 11.2.1 
MySQL 
Ctree8     
Ctree9 
DB2 for i 
DB2 for i Remote     
MS SQL 
MS SQL CDC 
Informix
Informix1150 
Informix1170 
Informix1210      
Ingres SQL/MX 
DB2 z/OS      
PostgreSQL

-VERBOSE | -V

詳細なパラメータ情報を出力し、値がどのように読み取られ解釈されるかを示すよう、checkprmに指示します。

検証で指定される最後のオプションです。

次に、いくつかの使用例を示します。

checkprm ?
checkprm  ./dirprm/ext1.prm -C extract -m data pump -p Linux -v
checkprm  ./dirprm/ext1.prm -m integrated
checkprm  ./dirprm/rep1.prm -m integrated
checkprm  ./dirprm/mgr.prm -C mgr -v
checkprm GLOBALS -c GLOBALS

CHECKPARAMSパラメータを使用した検証

推奨のcheckprmユーティリティを使用する方法の代用には、CHECKPARAMSパラメータを使用して、ExtractまたはReplicatパラメータ・ファイル内のパラメータの構文が正確かどうかをチェックする方法があります。このプロセスは、ExtractまたはReplicatで使用できます。

パラメータの構文を検証する手順

  1. パラメータ・ファイルにCHECKPARAMSパラメータを含めます。
  2. GGSCIでSTART EXTRACTまたはSTART REPLICATコマンドを発行して、関連するプロセスを起動します。
    START {EXTRACT | REPLICAT} group_name
    

    プロセスは、構文を検査して結果をレポート・ファイルまたは画面に出力してから停止します。

  3. 次のいずれかの操作を実行します。
    • 構文が正しい場合、プロセスを起動してデータを処理する前にCHECKPARAMSパラメータを削除します。

    • 構文が間違っている場合、レポートの結果に基づいて該当箇所を修正します。必要に応じて、もう1回テストを実行して変更内容を検証できます。プロセスを起動してデータを処理する前に、CHECKPARAMSを削除します。

レポート・ファイルの詳細は、Oracle GoldenGate処理の監視を参照してください。

CHECKPARAMSの詳細は、『Oracle GoldenGateリファレンス』を参照してください。