プライマリExtractの追加

プライマリExtractは、ローカル証跡に書き込みます。次のステップでは、変更データをキャプチャするプライマリExtractを追加します。

  1. ダウンストリーム・キャプチャを使用する場合は、ソース・データベースでRMANアーカイブ・ログ削除ポリシーを次の値に設定します。
    CONFIGURE ARCHIVELOG DELETION POLICY TO APPLIED ON ALL STANDBY
    

    これは、プライマリExtractを追加する前に行う必要があります。

  2. GGSCIを実行します。
  3. 統合キャプチャを使用する場合は、DBLOGINコマンドを発行します。
    DBLOGIN USERIDALIAS alias
    

    aliasでは、Extractに割り当てられているデータベース・ログイン資格証明のエイリアスを指定します。この資格証明は、Oracle GoldenGate資格証明ストアに存在する必要があります。

  4. ADD EXTRACTコマンドを発行して、プライマリExtractグループを追加します。
    ADD EXTRACT group name 
    {, TRANLOG | , INTEGRATED TRANLOG}
    {, BEGIN {NOW | yyyy-mm-dd[ hh:mi:[ss[.cccccc]]]} | SCN value} 
    [, THREADS n]
     

    説明:

    • group nameは、Extractグループの名前です。

    • TRANLOGでは、トランザクション・ログをデータ・ソースとして指定します(クラシック・キャプチャの場合のみ)。例5-1を参照してください。

    • INTEGRATED TRANLOGでは、Extractがデータベース・ログマイニング・サーバーを介して論理変更レコードを受信することを指定します(統合キャプチャの場合のみ)。例5-2を参照してください。このオプションを指定してADD EXTRACTを発行する前に、DBLOGINコマンドを使用してデータベースにログインしたこと、およびこのExtractをデータベースに登録したことを確認します。詳細は、「Extractのマイニング・データベースでの登録」を参照してください。

    • BEGINでは、特定の時間にデータのキャプチャを開始することを指定します。

      • NOWでは、ADD EXTRACTの発行と同じ時間をタイムスタンプとする最初のレコードから開始します。

      • yyyy-mm-dd[ hh:mi:[ss[.cccccc]]]では、明示されたタイムスタンプから開始します。このタイムスタンプからログが使用可能になります。統合モードのExtractの場合、タイムスタンプの値は、Extractがデータベースに登録されたときのタイムスタンプよりも大きい値である必要があります。

      • SCN valueでは、指定したOracleシステム変更番号(SCN)を持つREDOログ内のトランザクションでExtractを開始します。統合モードのExtractでは、SCN値はExtractがデータベースに登録された時点のSCNよりも大きい必要があります。詳細は、「Extractのマイニング・データベースでの登録」を参照してください。

    • THREADS nは、Oracle Real Application Cluster (RAC)に対するクラシック・キャプチャ・モードに必要で、クラスタによって使用されるREDOログ・スレッドの数を指定します。Extractで各スレッドを読み取って調整し、トランザクションの整合性を保ちます。統合キャプチャには必要ありません。

    ノート:

    その他のオプションも使用可能です。『Oracle GoldenGateリファレンス』を参照してください。

例5-1 タイムスタンプ開始点を指定したクラシック・キャプチャ

ADD EXTRACT finance, TRANLOG, BEGIN 2011-01-01 12:00:00.000000

例5-2 タイムスタンプ開始点を指定した統合キャプチャ

DBLOGIN USERIDALIAS myalias
ADD EXTRACT finance, INTEGRATED TRANLOG, BEGIN NOW