9 SybaseデータベースのためのOracle GoldenGateのインストール

Sybaseデータベース用にOracle GoldenGateをインストールするための要件と方法について学習します。

SybaseシステムにOracle GoldenGateをインストールします。「すべてのプラットフォームに対するインストール」を参照してください。

UNIX上での動的ビルドのライブラリ・パスの設定

Oracle GoldenGateでは、共有ライブラリを使用します。UNIXシステム上にOracle GoldenGateをインストールする場合は、GGSCIまたは他のOracle GoldenGateプロセスを実行する前に次のことを行う必要があります。Oracle GoldenGateプログラムをUNIXシステム上のOracle GoldenGateインストール・ディレクトリ外から実行する場合は、次のようにします。

  • (オプション) Oracle GoldenGateインストール・ディレクトリを、PATH環境変数に追加します。

  • (必須) Oracle GoldenGateインストール・ディレクトリを共有ライブラリの環境変数に追加します。

Oracle GoldenGateがSQL*Net経由でリモートからデータベース・サーバーに接続する場合は、次の条件を満たす必要があります。
  • Replicat: Oracleクライアント・ライブラリとOracle GoldenGateビルドでOracleバージョン、ビット・タイプ(64ビットまたはIA64)およびオペレーティング・システムのバージョンを同一にしておく必要があります。

  • Extract: Oracleクライアント・ライブラリとOracle GoldenGateビルドでOracleバージョン、ビット・タイプ(64ビットまたはIA64)およびオペレーティング・システムのバージョンを同一にしておく必要があります。さらに、両方のオペレーティング・システムは同じエンディアンであることが必要です。

たとえば、Oracle GoldenGateインストール・ディレクトリが/users/oggの場合、次の例の2つ目のコマンドではこれらの変数が設定されている必要があります。

表9-1 ライブラリ変数を必要とするコマンド

コマンド 環境変数にGGライブラリが必要か

$ users/ogg > ./ggsci

いいえ

$ users > ./ogg/ggsci

はい

Kornシェルで変数を設定する方法:

PATH=installation_directory:$PATH
export PATH
shared_libraries_variable=absolute_path_of_installation_directory:$shared_libraries_variable
export shared_libraries_variable

Bourneシェルで変数を設定する方法:

export PATH=installation_directory:$PATH
export shared_libraries_variable=absolute_path_of_installation_directory:$shared_libraries_variable

Cシェルで変数を設定する方法:

setenv PATH installation_directory:$PATH
setenv shared_libraries_variable absolute_path_of_installation_directory:$shared_libraries_variable

shared_libraries_variableは、表9-2に示す変数のいずれかです。

表9-2 プラットフォームごとのUNIX/Linuxライブラリ・パス変数

プラットフォーム(1) 環境変数

IBM AIX

IBM z/OS

LIBPATH

HP-UX

SHLIB_PATH

Sun Solaris

LINUX

LD_LIBRARY_PATH脚注2

脚注 1 特定のプラットフォームは、Oracle GoldenGateで、ご使用のデータベース用にサポートされている場合とサポートされていない場合があります。

脚注2

32ビットのOracleデータベースが存在する64ビット環境の場合、Oracle GoldenGateでは32ビットのOracleライブラリが含まれるようにLD_LIBRARY_PATHを設定する必要があります。

export LD_LIBRARY_PATH=/ggs/12.0:$LD_LIBRARY_PATH

ノート:

Oracle GoldenGateプロセスに必要なライブラリを表示するには、そのプロセスを開始する前にldd goldengate_processシェル・コマンドを使用します。欠落がある場合には、このコマンドによってエラー・メッセージも表示されます。

オペレーティング・システムの権限

Oracle GoldenGateをインストールしてプロセスを実行するために必要なオペレーティング・システムの権限は次のとおりです。

  • Windowsでインストールするには、Oracle GoldenGateをインストールするユーザーが管理者としてログインする必要があります。

  • UNIXでインストールするには、Oracle GoldenGateをインストールするユーザーに、Oracle GoldenGateインストール・ディレクトリの読取りおよび書込み権限が必要です。

  • Oracle GoldenGate Extract、ReplicatおよびManagerプロセスは、Oracle GoldenGateディレクトリのファイルおよびサブディレクトリに対して、読取り権限、書込み権限および削除権限を持つオペレーティング・システム・ユーザーとして動作する必要があります。また、ManagerプロセスにはOracle GoldenGateプロセスを制御するための権限が必要です。

  • Extractプロセスは、オンラインおよびアーカイブの両トランザクション・ログ・ファイルに読取りアクセス可能なオペレーティング・システム・ユーザーとして動作する必要があります。このドキュメントのインストール・ステップでManagerプロセスをWindowsサービスとしてインストールするには、正しい権限が割り当てられるように管理者としてインストールする必要があります。Managerをサービスとしてインストールできない場合は、Extractプロセスに対する読取り権限を手動で割り当て、ManagerおよびExtractを常に管理者として実行します。

  • Extract、ReplicatおよびManagerの各オペレーティング・システム・ユーザーをOracle GoldenGate専用とします。Oracle GoldenGateプロセスを実行するユーザーから機密情報にアクセスされる可能性があります。

コンソールの文字セット

オペレーティング・システムとコマンド・コンソールの文字セットが同じである必要があります。オペレーティング・システムではある文字セットが設定され、DOSコマンド・プロンプトでは別の古いDOS文字セットを使用するMicrosoft Windowsシステムでは不一致が起こります。Oracle GoldenGateでは、オペレーティング・システムの文字セットを使用してGGSCIコマンド出力に情報を送信するため、コンソールの文字セットの不一致が原因で文字が正しく表示されません。次のDOSコマンドを使用して、GGSCIセッションを開く前にコンソールの文字セットを設定できます。

chcp OS_character_set

コード・ページの設定後、文字が正しく表示されない場合、拡張文字セットを持つLucida Consoleにコンソール・フォントを変更してみます。