一時ディスクの要件

デフォルトでは、Oracle GoldenGate Classic Architectureによってディスクに書き込まれるデータは、Oracle GoldenGateインストール・ディレクトリのdirtmpサブディレクトリに保持されます。キャッシュ済トランザクション・データの合計がCACHEMGRパラメータのCACHESIZE設定を超えると、Extractはキャッシュ・データの一時ファイルへの書込みを開始します。キャッシュ・マネージャは、ファイル・システムのすべての空き容量を使用可能とみなします。このディレクトリは、トランザクションのサイズの増加に伴ってトランザクションの量が増加すると、すぐに一杯になります。I/O競合とディスク関連のExtractの失敗を防ぐには、ディスクをこのディレクトリ専用にします。CACHEMGRパラメータのCACHEDIRECTORYオプションを使用して、このディレクトリに名前を割り当てます。

ノート:

CACHEMGRは、内部的な自己構成および自己調整のパラメータです。このパラメータを変更する必要はほとんどありません。不必要に行うとパフォーマンスが低下する可能性があります。Oracleサービス・リクエストをオープンしてOracleサポートに問い合せる前に、経験的データを収集しておくことをお薦めします。

通常はオペレーティング・システムによるディスクへのスワップの方が、Extractによる一時ファイルの書込みよりも効率的です。デフォルトのCACHESIZE設定はこれを前提としています。したがって、これに対応する十分なディスク領域が存在する必要があります。CACHESIZEの値が超過した場合のみ、Extractがトランザクション・キャッシュ済データをファイル・システムのネームスペース内の一時ファイルに書き込むためです。システムで複数のExtractプロセスを実行する場合、ディスク要件が増大する場合があります。Oracle GoldenGateは、オープン・トランザクションを格納する十分なメモリーがないときにはディスクに書き込みます。トランザクションがコミットされるかロールバックされると、コミットされたデータは証跡ファイルに書き込まれ、データはメモリーから解放されて、Oracle GoldenGateはそのトランザクションを追跡しなくなります。1つ1つの操作後に毎回トランザクションがコミットされるときは、これらのトランザクションがディスクに書き込まれることがないため、ディスクの最小要件はありません。

重要:

環境によってはパフォーマンスが低下する可能性があるため、OracleではCACHESIZEを変更しないことをお薦めします。