6 ターゲット開始型配布パスの使用

MAでのターゲット開始型配布パス、その設定が必要な理由、およびターゲット開始型配布パスの使用に役立つ様々なユース・ケースについて学習します。

トピック:

6.1 ターゲット開始型パスの概要

マイクロサービスのターゲット開始型パスにより、受信側サーバーはターゲット・デプロイメント上の配布サービスへのパスを開始して証跡ファイルを取り出せるようになります。この機能を使用すると、受信側サーバーは、非武装地帯パス(DMZ)やクラウドからオンプレミスなどの環境にターゲット開始型パスを作成できます。このような環境では、ソースのOracle GoldenGateデプロイメントにある配布サーバーは、ネットワーク・セキュリティ・ポリシーのために、ターゲット環境で受信側サーバーへのネットワーク接続を開けません。

配布サーバーが受信側サーバーへの接続を開始できないときに、受信側サーバーが配布サーバーを実行しているマシンへの接続を開始できる場合、受信側サーバーは、Oracle GoldenGateを使用してファイアウォールまたは非武装地帯(DMZ)を通過して配布サーバーへのセキュアまたは非セキュアなターゲット開始型パスを確立して、リクエストされた証跡ファイルを取り出します。

受信側サーバーのエンドポイントには、受信側サーバーが証跡ファイルの取得を開始したことが表示されます(受信側サーバーのホームページ・クイック・ツアーに関する項を参照)。

このオプションは、Configuration Assistantウィザードの「Security」オプションから有効にできます(デプロイメントの作成方法に関する項を参照)。ターゲット開始型配布パスを作成するステップは、『Oracle GoldenGate Microservices Architectureの使用』ターゲット開始型配布パスの追加方法に関する項を参照してください。

6.2 ターゲットが開始型配布パスの動作

Oracle GoldenGateは、ソース・システムとターゲット・システム間でパッシブおよび別名接続を開始するためにパッシブ別名構成を使用しています。MAでは、この機能が機能が強化されていてターゲット開始型配布パスでは使用できません。この機能は、受信側および配布サーバーとAdmin Clientのコマンドから管理できます。

このパスはターゲット・デプロイメントの受信側サーバーから作成され、プロパティTARGET_INITIATEDがあります。これは読取り専用です。このパスは、配布サーバーからもアクセスできます。パス情報はターゲット・システムに格納されます。

通信が失われると、ターゲット・ホスト上の受信側サーバーでは、接続を再開するためにパス定義が必要になります。この情報は、パスの実行時に配布サーバーと共有されます。

このパスは、ソース・デプロイメントでは一時的になります。一時的なパスは、パス構成の統合とターゲットからソースへの接続開始の強化に役立ちます。

パスが停止または切断されると、配布サーバーはパス定義を含むすべてのパス情報を削除します。ただし、チェックポイント・ファイルは保持されます。これは、古い証跡を消去できるかどうかを決定するためにチェックポイントが使用されるためです。意図的にパスを削除した場合を除いて、古い証跡は消去しないことをお薦めします。

セキュアおよび非セキュアのソース・デプロイメントとターゲット・デプロイメント間のセキュリティ構成

通信チャネルは、SSLおよび同じ認証メカニズムを使用して必要に応じて保護できます。デプロイメントの作成方法に関する項のセキュリティ・オプションを参照してください。