BIOSベースのブートについて

Oracle Linuxリリースを実行しているBIOSベースのシステムでは、ブート・プロセスは次のとおりです:

  1. システムのBIOSが電源オン・セルフテスト(POST)を実行し、周辺デバイスおよびハード・ディスクを検出して初期化します。

  2. BIOSがマスター・ブート・レコード(MBR)をブート・デバイスからメモリーに読み取ります。MBRは、そのデバイス上のパーティションの構成、パーティション表、およびエラー検出に使用されるブート署名に関する情報を格納します。MBRには、通常、同じディスク・デバイス上の専用の/bootパーティションにあるブート・ローダー・プログラム(GRUB 2)へのポインタも含まれています。

  3. ブート・ローダーは、vmlinuzカーネル・イメージ・ファイルとinitramfsイメージ・ファイルをメモリーにロードします。次に、カーネルはinitramfsの内容をメモリーベースの一時ファイル・システム(tmpfs)に抽出します。

  4. カーネルは、ルート・ファイル・システムへのアクセスに必要なドライバ・モジュールをinitramfsファイル・システムからロードします。

  5. カーネルは、initramfs内でinitプロセスを検索し、プロセスID 1 (PID 1)で定義済のプロセスを開始します。Oracle Linuxでは、デフォルトのinitプロセスがsystemdとして構成されます。詳細は、『Oracle Linux 8: systemdでのシステムの管理』を参照してください。

  6. systemdは、定義されているすべてのプロセスを実行します。

    ノート:

    systemdユニットを定義して、ブート・プロセス中に処理する他のアクションを指定します。/etc/rc.localファイルを使用することよりも、この方法をお薦めします。