GRUB 2ブート・ローダーについて

Oracle Linuxには、ブート時にオペレーティング・システムをシステムにロードするGRand Unified Bootloader (GRUB 2)のバージョン2が含まれています。

GRUB 2では、Oracle Linuxに加えて、多数の固有のオペレーティング・システムをロードおよびチェーンロードできます。GRUB 2は、様々なファイル・システムとカーネル実行可能ファイルの形式を認識します。GRUB 2には、ブート・デバイスまたはルート・デバイスに相対的なカーネルとinitramfsへのフルパスが必要です。この情報はGRUB 2メニューを使用して、またはGRUB 2コマンドラインで入力して構成できます。

grub2-mkconfigコマンドは、/etc/grub.dのテンプレート・スクリプトおよび構成ファイル/etc/default/grubから取得したメニュー構成設定を使用してGRUB 2構成ファイルを生成します。

生成されたGRUB 2ファイルは、システムの起動時に/bootから読み取られます。GRUB 2の主要な構成ファイルは、/boot/grub2/grub.cfgにあります。UEFIベース・システムでは、/boot/efi/EFI/redhat/grub.cfgの初期構成ファイルを使用して、GRUB 2をメインのGRUB2構成ファイルの正しいデバイスおよび場所に誘導します。各カーネル・バージョンのブート・パラメータは、/boot/loader/entriesの独立した構成ファイルに格納されます。各カーネル構成は、machine_id-kernel_version.el8.arch.confというファイル名で格納されます。

ノート:

/bootのGRUB 2構成ファイルは直接編集しないでください。

デフォルトのメニュー・エントリは/etc/default/grubGRUB_DEFAULTパラメータの値によって設定されます。GRUB_DEFAULTsavedに設定すると、grub2-set-defaultおよびgrub2-rebootコマンドを使用して、デフォルト・エントリを指定できます。コマンドgrub2-set-defaultは、すべてのリブートのデフォルト・エントリを設定し、grub2-rebootは次のリブートのためにのみデフォルト・エントリを設定します。

GRUB_DEFAULTの値を数値、またはgrub2-rebootまたはgrub2-set-defaultへの引数として指定すると、GRUB 2では構成ファイルのメニュー・エントリを、最初のエントリを0としてカウントします。

Oracle LinuxでGRUB 2ブート・ローダー構成を更新するための推奨方法は、grubbyコマンドを使用して、すべてのブート要件を制御および管理することです。このツールは、スクリプト対応の利点を提供し、ユーザーからブート・ローダー構成を抽象化できます。grubbyコマンドは、Oracle Linuxのブート済インスタンスのコマンドラインから実行します。詳細は、「grubbyを使用したカーネルの管理」を参照してください。

ブート時に構成の一部のパラメータを変更する必要がある場合は、GRUB 2ブート・メニューで一時的にカーネル・ブート・パラメータを変更できます。「起動前のカーネル・ブート・パラメータの変更」を参照してください。

GRUB 2の使用、構成およびカスタマイズの詳細は、/usr/share/doc/grub2-tools-2.00/grub.htmlとしてインストールされているGNU GRUBマニュアルを参照してください。