12 カーネル・ブート・パラメータ・リファレンス

次の表では、よく使用されるカーネル・ブート・パラメータの一部について説明します。

オプション 説明

0123456、またはsystemd.unit=runlevelN.target

レガシーSysV実行レベルと一致するように、最も近いsystemd相当のシステム状態ターゲットを指定します。Nは0から6の整数値をとります。

systemdは、レガシーSysV initシステムを模倣するようにシステム状態ターゲットをマップします。

システム状態ターゲットの詳細は、『Oracle Linux 8: systemdでのシステムの管理』を参照してください

1sSsingle、またはsystemd.unit=rescue.target

レスキュー・シェルを指定します。システムは単一ユーザー・モードで起動し、rootパスワードの入力を求められます。

3またはsystemd.unit=multi-user.target

マルチユーザーの非グラフィック・ログインにsystemdターゲットを指定します。

5またはsystemd.unit=graphical.target

マルチユーザーのグラフィック・ログインにsystemdターゲットを指定します。

-bemergency、またはsystemd.unit=emergency.target

緊急モードを指定します。システムは単一ユーザー・モードで起動し、rootパスワードの入力を求められます。レスキュー・モードよりも少ないサービスが起動します。

KEYBOARDTYPE=kbtype

キーボード・タイプを指定します。これはinitramfs/etc/sysconfig/keyboardに書き込まれます。

KEYTABLE=kbtype

キーボード・レイアウトを指定します。これはinitramfs/etc/sysconfig/keyboardに書き込まれます。

LANG=language_territory.codeset

システム言語とコード・セットを指定します。これはinitramfs/etc/sysconfig/i18nに書き込まれます。

max_loop=N

ブロック・デバイスとしてファイルにアクセスするために使用できるループ・デバイス(/dev/loop*)の数を指定します。Nのデフォルト値および最大値は、8と255です。

nouptrack

Ksplice Uptrack更新がカーネルに適用されないようにします。

quiet

デバッグ出力を削減します。

rd_LUKS_UUID=UUID

指定したUUIDと一致する暗号化Linux Unified Key Setup (LUKS)パーティションをアクティブ化します。

rd_LVM_VG=vg/lv_vol

LVMボリューム・グループおよびアクティブ化するボリュームを指定します。

rd_NO_LUKS

暗号化LUKSパーティションの検出を無効にします。

rhgb

Red Hatのグラフィカル・ブート表示を使用して、ブートの進捗状況を示すことを指定します。

rn_NO_DM

Device-Mapper (DM) RAID検出を無効にします。

rn_NO_MD

Multiple Device (MD) RAID検出を無効にします。

ro root=/dev/mapper/vg-lv_root

rootファイル・システムを読取り専用でマウントすることを指定し、rootファイル・システムを、そのLVMボリュームのデバイス・パスで指定します(vgはボリューム・グループの名前)。

rw root=UUID=UUID

ルート(/)ファイル・システムをブート時に読取り/書込み可能でマウントすることを指定し、ルート・パーティションをそのUUIDで指定します。

selinux=0

SELinuxを無効化し、/.autorelabelファイルにアクセスして、次回SELinuxを有効にしてブートしたときに、SELinuxファイル・コンテキストが自動的に再ラベル付けされるようにします。

本番環境では、SELinuxを無効にしないでください。かわりに、SELinuxを許容モードに設定します。

enforcing=0 次回リブートするまで、SELinuxを許容モードに設定します。許容モードでは、ファイル・コンテキストには自動的にラベルが付けられ、拒否が記録されますが、アプリケーションは引き続き機能します。

SELinuxの許容モードを使用して、SELinuxの問題をデバッグします。

SYSFONT=font

コンソールのフォントを指定します。これはinitramfs/etc/sysconfig/i18nに書き込まれます。