Kdumpの構成

Kdumpをインストールおよび構成すると、次のファイルが変更されます。

  • /boot/grub2/grub.cfg: カーネル行にcrashkernelオプションを追加して、予約済メモリーの容量とオフセット値を指定します。

  • /etc/kdump.conf: ダンプ・ファイルを書き込むことができる場所、makedumpfileコマンドのフィルタ・レベル、およびダンプに失敗した場合に実行するデフォルトの動作を設定します。有効なパラメータの詳細は、ファイル内のコメントを参照してください。

これらのファイルを編集した場合、変更を反映するためにシステムをリブートする必要があります。

詳細は、kdump.conf(5)マニュアル・ページを参照してください。

Kdump出力場所の構成

Kdumpのインストール後、結果の出力を保存する場所を定義できます。Oracle Linuxの場合、Kdumpファイルはデフォルトで/var/crashディレクトリに格納されます。

  1. /etc/kdump.confファイルで構成ファイルを編集し、有効にする各行の先頭にある#コメント文字を削除します。

    たとえば、新しいディレクトリの場所を追加するには、pathキーワードで接頭辞を付けます。

    path /usr/local/cores

    /devディレクトリ内の特定のデバイスに直接出力するには、rawを使用します。

    ラベル、名前、またはUUIDを使用して、特定のデバイスの出力ファイル・システムを手動で指定することもできます。次に例を示します:

    ext4 UUID=5b065be6-9ce0-4154-8bf3-b7c4c7dc7365

    次の例に示すように、Kdumpファイルをセキュア・シェル接続経由で転送することもできます。

    ssh user@example.com
    sshkey /root/.ssh/mykey

    互換性のあるネットワーク共有にエクスポートするようにKdumpファイルを設定することもできます。

    nfs example.com:/output

    詳細は、kdump.conf(5)マニュアル・ページを参照してください。

  2. Kdumpサービスを再起動します。

    Kdumpの出力場所の構成が終了したら、kdumpサービスを再起動します。

    sudo systemctl restart kdump.service

デフォルトのKdump障害状態の構成

デフォルトでは、kdumpで、構成されている出力場所への結果の送信に失敗すると、サーバーがリブートされます。このアクションにより、ダンプ用に収集されたデータがすべて削除されます。この結果を回避するには、Kdump構成を変更します。

  1. /etc/kdump.confを編集してコメントを解除し、ファイルのdefault値を次のように変更します:
    default dump_to_rootfs

    dump_to_rootfsオプションは、結果をローカル・ディレクトリに保存しようとします。これは、ネットワーク共有にアクセスできない場合に便利です。かわりにshellを使用して、コマンドラインからデータを手動でコピーできます。

    ノート:

    poweroffrestartおよびhalt オプションは、デフォルトのkdump障害状態でも有効です。ただし、これらのアクションを実行すると、収集されたデータが失われます。

  2. Kdumpサービスを再起動します。

    Kdumpの出力場所の構成が終了したら、kdumpサービスを再起動します。

    sudo systemctl restart kdump.service