インストールのブート・オプション
このリストでは、インストールの続行方法をさらに細かく制御する、一般的に使用されるブート・オプションをいくつか示します。インストール・プロセスを開始する前に、インストール・メニューでこれらのオプションを指定します。
ブート・オプションの詳細は、次のリソースを参照してください:
- https://anaconda-installer.readthedocs.io/en/latest/boot-options.html
-
dracut.cmdline(7)
マニュアル・ページには、Dracutカーネル・コマンドライン・オプションが示されています。
インストール・タイプ
-
inst.graphical
-
グラフィカルベースのインストールを指定します。
-
inst.gpt
-
ディスクのサイズが2 TiB未満のBIOSベースのシステムにのみ適用されます。デフォルトのMBRではなく、ブート・ローダーがインストールされている場合はGUIDパーティション表を使用するように指定します。
インストール・ソース
- inst.repo=cdrom[:device]
-
ソフトウェアのインストールに必要なものすべてが含まれている場所としてCDまたはDVDドライブを指定します。
deviceを指定しないかぎり、インストール・プログラムによって、システムのすべてのCDまたはDVDドライブが検索されます。
ネットワークへのアクセスが必要であるにもかかわらず、ネットワーク・ブート・オプションを指定しなかった場合、インストール・プログラムによって、使用可能なすべてのネットワーク・デバイスに対して、DHCPが有効化されます。
- inst.repo=ftp://user
:
password@FTP_server/path -
ソフトウェアのインストールに必要なものすべてが含まれている場所としてFTPサーバーを指定します。
ネットワークへのアクセスが必要であるにもかかわらず、ネットワーク・ブート・オプションを指定しなかった場合、インストール・プログラムによって、使用可能なすべてのネットワーク・デバイスに対して、DHCPが有効化されます。
- inst.repo=hd:device:path
-
ソフトウェアのインストールに必要なものすべてが含まれている場所としてローカル・ディスクを指定します。
device
は、デバイス名(sdb2
)、ラベル(LABEL=label
)またはUUID (UUID=uuid
)で指定できます。 - inst.repo=[http:|https:]//HTTP_server/path
-
ソフトウェアのインストールに必要なものすべてが含まれている場所としてWebサーバーを指定します。システムからインターネットにアクセスできる場合は、インストールするOracle Linuxリリースのために、Oracle Linux yumサーバーのBaseOSリポジトリを使用できます。たとえば、この値を
https://yum.oracle.com/repo/OracleLinux/OL9/baseos/latest/x86_64
に設定できます。 - inst.repo=nfs:[options:]NFS_server:path
-
ソフトウェアのインストールに必要なものすべてが含まれている場所としてNFS共有を指定します。
options
を使用して、NFSマウント・オプションのカンマ区切りリストを指定します。NFS共有にはISOイメージのパスまたはディレクトリを指定できます。
- inst.stage2=[installation_source]
-
インストーラのランタイム・イメージをフェッチする場所を指定します。パッケージは無視されます。このオプションを指定しない場合、かわりに
inst.repo
が使用されます。installation_sourceに指定されたパスは、inst.repo
に使用されるプロトコルおよびパス・オプションのいずれかと一致させることができます。installation_sourceに指定されたディレクトリ・パスには、ランタイム・イメージの場所を指定する有効な
.treeinfo
ファイルが含まれている必要があります。.treeinfo
ファイルがソースに存在しない場合、インストーラは、指定されたソースのデフォルトの場所としてLiveOS/squashfs.img
を使用します。重要:
UEKネットワーク・インストールでランタイム・イメージを指定する場合は、インストール・リポジトリにもUEK ISOを使用します。ランタイム・イメージにOracle Linux UEK Boot ISOを指定すると同時に、インストール・リポジトリとして標準Oracle Linux ISOイメージを使用しないでください。
ネットワーク構成
- ip=[interface:]dhcp|dhcp6|auto6|ibft
-
ネットワーク自動構成方法を指定します。
interface
を指定しなかった場合は、すべてのインタフェースが構成されます。ibft
では、システムBIOSまたはファームウェアのiSCSI Boot Firmware Table (iBFT)で指定されたインタフェースのMACアドレスを使用します。 - ip=ip::gateway:netmask:hostname:interface:none
-
interface
には静的IP構成を指定します。[2509:f0d0:1001::0004]
のように、IPv6アドレスを大カッコで囲みます。 - nameserver=IP
-
インストール中に使用するDNSサーバーのIPアドレスを指定します。複数の
nameserver
オプションを使用できます。 - bootdev=interface
-
プライマリ・ネットワーク・インタフェースを指定します。複数の
ip
オプションを使用する場合に必要です。 - inst.dhcpclass
-
ベンダー・クラス識別子をDHCPに指定します。
Kickstartインストール
- inst.ks=cdrom[:device]/path
-
CDまたはDVDドライブ上のKickstartファイルを指定します。
- inst.ks=ftp://user
:
password@FTP_server/path -
FTPサーバー上のKickstartファイルを指定します。
- inst.ks=hd:device:path
-
ローカル・ディスク上のKickstartファイルを指定します。
device
は、デバイス名(sdb2
)、ラベル(LABEL=label
)またはUUID (UUID=uuid
)で指定できます。 - inst.ks=[http:|https:]//HTTP_server/path
-
Webサーバー上のKickstartファイルを指定します。
- inst.ks=nfs:[options:]NFS_server:path
-
NFS共有上のKickstartファイルを指定します。
options
を使用して、NFSマウント・オプションのカンマ区切りリストを指定します。
リモート・インストール
- inst.vnc
-
VNCサーバーを起動してグラフィカルベースのリモート・インストールを有効にします。
VNCクライアントの接続には、
vncviewer server:port
などのコマンドを使用します。ここでのserverは、インストール対象のシステムのIPアドレスです。ベース環境としてグラフィカル・デスクトップ環境を選択した場合でも、インストール後、システムはテキスト・モードで起動されます。
- inst.vncconnect=client[:port]
-
VNCサーバーからの接続をリスニングするVNCクライアントとオプション・ポートを指定します(
vncviewer -listen
)。デフォルト・ポートは5900です。 - inst.vncpassword=password
-
VNCを使用したクライアント接続のパスワードを指定します。