6 Btrfs rootファイル・システムを持つシステムのインストール

Oracle Linuxでは、デフォルトのファイル・システムとしてXFSが使用されますが、ext2、ext4などのその他のファイル・システムもサポートされています。

Btrfsファイル・システムは、Oracle Linuxでサポートされていますが、UEKでのみサポート対象となります。したがって、Oracle LinuxをBtrfsとともにインストールするには、UEK ISOイメージを使用する必要があります。

Oracle Linuxでのファイル・システムの詳細は、Oracle Linux 8 ローカル・ファイル・システムの管理を参照してください。

標準Oracle Linuxリリースのインストールと同様に、Btrfsファイル・システムを使用するOSのインストールも、次の2つのモードで実行できます。

「Kickstartの使用によるインストールの自動化」の説明に従って、Kickstart自動化を使用してBtrfs rootファイル・システムを持つシステムをインストールすることもできます。自動インストールの実行を選択し、「ネットワーク・インストール設定の作成」の説明に従って独自のネットワーク・インストール設定を作成する場合は、UEK ISOイメージで提供されているインストール・カーネルとRAMディスク・イメージを使用するようにネットワーク・ブートを構成し、必要なすべてのリポジトリをミラー化していることを確認してください。そうしないと、Btrfsがパーティション・タイプでサポートされていないことを示すエラーが表示される場合があります。

GUIインストーラの使用

次の手順では、Btrfsインストールに関連する内容のみを示します。すべての手順については、グラフィック・モードでのインストールを参照してください。

  1. Unbreakable Enterprise KernelのブートISOファイルを使用してインストール・メディアからシステムをブートします。

  2. インストール・サマリー画面において、インストール先で選択してから、ローカル・ディスクを選択し、特殊ディスクおよびネットワーク・ディスクで、インストールに使用するディスクを追加します。

  3. ストレージ構成で、カスタムを選択してから、完了をクリックします。

    手動パーティション化画面が表示されます。カスタム・パーティション化は、自動(マウント・ポイントが自動的に作成される)で実行するか、手動(マウント・ポイントを個別に作成および構成する)で実行します。

    自動パーティション化

    1. パーティション化スキームのドロップダウン・リストから、Btrfsを選択します。

    2. 自動的に作成するにはここをクリックをクリックします。

      次のマウント・ポイントが作成されます。

      • /home

      • /boot

      • / (root)

      • swap

    3. オプションで、各マウント・ポイントを選択し、対応する情報でマウント・ポイントのデバイス・タイプがBtrfsであることを確認します。

      ノート:

      swapパーティションは、Btrfsファイル・システムとして構成できません。

      マウントポイント情報は、次の例のようになります。

      図6-1 マウント・ポイント


      この図は、Btrfs用に作成されたマウント・ポイントを示しています。マウント・ポイントは左側に一覧表示されます。root (/)マウント・ポイントが選択され、そのマウント・ポイントの現在の構成を示すオプションが右側に表示されています。
    4. オプションで、マウント・ポイントごとに、それぞれのボリュームを構成します。

    5. 完了をクリックしてから、表示されるパーティション・サマリーで変更の受入れをクリックします。

    手動パーティション化

    1. パーティション化スキームのドロップダウン・リストから、Btrfsを選択します。

    2. +をクリックしてマウント・ポイントを作成します。

      新規マウント・ポイントの追加ウィンドウが開きます。

    3. マウント・ポイントを選択し、プロンプトに従ってそのサイズを入力してから、マウント・ポイントの追加をクリックします。

      少なくとも、//boot/homeおよびswap用のマウント・ポイントを作成してください。

    4. 作成した各マウント・ポイントを選択し、それらに対応する情報が正しいことを確認します。

      ノート:

      swapパーティションは、Btrfsファイル・システムとして構成できません。

    5. オプションで、必要に応じて各マウント・ポイントのボリュームを変更します。

    6. 完了をクリックし、表示されるパーティション・サマリーで変更の受入れをクリックします。

  4. インストール・サマリー画面で、その他の任意のセクションの構成を完了します。

  5. インストールの開始をクリックします。

テキスト・インストーラの使用

次の手順では、Btrfsインストールに関連する内容のみを示します。すべての手順については、テキスト・モードでのインストールを参照してください。

  1. テキスト・ベースのインストール・メニューから、5と入力してインストール先を構成します。

    1. インストール先: 目的のディスクがすでに選択されている場合は、cと入力して続行します。そうでない場合は、使用するディスクに対応付けられた番号を入力し、[Enter]を押してから、cと入力して続行します。

    2. パーティション化オプション: 目的のオプションがすでに選択されている場合は、cと入力して続行します。そうでない場合は、目的のオプションに対応付けられた番号を入力し、[Enter]を押してから、cと入力して続行します。

    3. パーティション・スキーム・オプション: Btrfsを使用するには2と入力し、[Enter]を押してから、cと入力してメイン・メニューに戻ります。

  2. 警告記号(!)でフラグが付けられている、残りの設定をすべて構成します。

  3. すべてのインストール・オプションの構成が完了したら、bと入力してインストールを開始します。

Btrfsインストールの確認

インストール・プロセスがすべて完了し、システムにログインできるようになったら、様々なツールを使用してファイル・システム構成を確認できます。次の例では、sudo df -Thkコマンドの出力を示します。

sudo df -Thk
Filesystem Type  1K-blocks    Used Available Use% Mounted on
...
/dev/sda2  btrfs  15097856 4803120  10052400  33% /
/dev/sda2  btrfs  15097856 4803120  10052400  33$ /home
/dev/sda2  btrfs  15097856 4803120  10052400  33$ /boot
...

オプションで、インストール後の構成内の説明に従って、その他のタスクを実行できます。