12.1.4 テンプレート・オプションの理解

開発者はテンプレート・オプションを使用して、宣言的な方法でOracle Application Expressのページ上のコンポーネントに様々なスタイルを適用できます。

12.1.4.1 テンプレート・オプションについて

テンプレート・オプションによって、開発者は、ページ、リージョン、レポート、リスト、ブレッドクラム、アイテムおよびボタンに関して選択したテンプレートにCSS修飾子を宣言的に適用できます。CSS修飾子は、CSSスタイルシートで定義されたCSSクラスの参照です。CSS修飾子によって、開発者は同じHTMLマークアップを使用しながら、CSSを適用することでそれを様々なスタイルで表示できます。ボタンの色、リージョンの幅、フォントの設定、アイテム・ラベルのマークアップなどで様々なスタイルを実現するために、ほぼ同一の多数のテンプレートをテーマで定義する必要性が、テンプレート・オプションによって減少します。

開発者は、次に示す例のような方法で、テンプレート・オプションを使用できます。

  • 様々な色またはアクセントの適用

  • 様々な間隔および余白の適用

  • 様々なスタイルでのボタンのレンダリング(アイコンあり/なし)

  • 様々な位置合せでのフォーム・フィールドの表示。

テンプレート・オプションを使用しない場合、これらのバリエーションを適用するには、ほぼ同一の非常に多くのテンプレート、またはCSSに関する詳細な知識が必要になります。テンプレート・オプションがサポートされるコンポーネントには、ページ、リージョン、クラシック・レポート、ブレッドクラム、リスト、アイテム、ラベル、ボタンがあります。

12.1.4.2 デフォルト・テンプレート・オプションについて

開発者は、テンプレート・オプション・グループに含まれていないテンプレート・オプションを、特定のテンプレートのデフォルトにすることを選択できます。アプリケーション・ビルダーでは、テンプレートを参照するコンポーネントをレンダリングすることによって、デフォルト・テンプレート・オプションを自動的に適用します。デフォルト・テンプレート・オプションは、実際のコンポーネントには書き込まれません。かわりに、#DEFAULT#置換文字列がコンポーネントに対して定義されるため、開発者はテンプレート・オプションのデフォルトを一元的に変更できます。

開発者は、テンプレート・オプションのデフォルトを使用しないことを選択でき、その場合は、#DEFAULT#置換文字列がコンポーネントから削除されます。テンプレート・オプションのデフォルトを無効にすると、開発者は使用可能なテンプレート・オプションをコンポーネントに選択的に適用できます。コンポーネントを編集するときに直接選択したすべてのテンプレート・オプションは、コンポーネントのメタデータに書き込まれ、対応するCSSクラス文字列によって表されます。実行時に、選択されたテンプレート・オプションとデフォルト・テンプレート・オプションはデフォルトの一部であり、コンポーネントのCSSクラス文字列と組み合されてコンポーネントに適用されます。

12.1.4.3 テンプレート・オプション・グループおよび事前設定について

開発者は、テンプレート・オプション・グループを作成することによって、関連するテンプレート・オプションの用途を定義できます。テンプレート・オプション・グループの例には、ボタン・サイズ、ボタン・スタイル、リストの例、リスト・スタイルおよびフォーム・ラベルの位置があります。開発者は、テンプレート・オプション・グループを作成するときに、テンプレート・レベルでテンプレート・オプションの事前設定を指定できます。たとえば、テンプレート・オプションLargeおよびSmallがあるボタン・テンプレートがあるとします。Smallを事前設定として定義した場合、このテンプレートを参照する新しいボタンには、作成時にテンプレート・オプションSmallが自動的に適用されます。グループに含まれているテンプレート・オプションは、事前設定がテンプレート・レベルで定義されていない場合はオプションです。