24 Oracle Business Intelligenceのパフォーマンスのチューニング

Oracle Business Intelligenceをチューニングし、データを収集、表示および配信する際のパフォーマンスを最適化できます。

Oracle Business Intelligenceについて

Oracle Business Intelligence (BI) Enterprise Edition (Oracle Business Intelligence)には、あらゆるビジネス・インテリジェンス機能が装備されており、組織からの最新データの収集、わかりやすい形式(表やグラフなど)でのデータの表示、組織内の人々への短時間でのデータの配信を行うことができます。

これらの機能によって、組織では、よりよい決定、詳細な情報に基づいた措置、より効率的なビジネス・プロセスの実装が可能になります。

Oracle BIサーバーの問合せパフォーマンスのチューニング

基礎となるデータベースのチューニングと索引付けを実行し、集計表を使用したり、キャッシュを問い合せたりして、問合せのパフォーマンスを向上させることができます。

BIのパフォーマンス・チューニングの詳細は、『Oracle Business Intelligence Enterprise Editionシステム管理者ガイド』パフォーマンス・チューニングと問合せキャッシュの管理に関する項を参照してください。

問合せのパフォーマンス向上に使用できる方法の概要を、次に示します。

  • 基礎となるデータベースのチューニングと索引付け: Oracle BIサーバーのデータベース問合せを迅速に返すには、基礎となるデータベースを正しく構成、チューニングおよび索引付けする必要があります。データベース製品ごとにチューニングの考慮事項がそれぞれ異なるので注意してください。

    基礎となるデータベースからの戻りに時間がかかる問合せがある場合は、問合せのSQL文を問合せログに取得し、それをデータベース管理者(DBA)に提供して分析してもらいます。システムでの問合せロギングの構成の詳細は、『Oracle Business Intelligence Enterprise Editionシステム管理者ガイド』問合せログの管理に関する項を参照してください。

  • 集計表: 問合せのパフォーマンスを向上するには、集計表の使用が非常に重要です。集計表には、データの合計があらかじめ計算されて含まれています。詳細な数千もの行から答えを再計算するより、集計表から答えを取得する方がはるかに高速です。

    Oracle BIサーバーでは、リポジトリに正しく指定されている場合、集計表が自動的に使用されます。集計ナビゲーションの設定例については、『Oracle Business Intelligence Enterprise Editionメタデータ・リポジトリ作成者ガイド』を参照してください。

  • 問合せキャッシング: Oracle BIサーバーでは、後続の問合せで再利用するために、問合せ結果を保存しておくことができます。問合せキャッシングにより、よく使用されるダッシュボードの場合は特に、ユーザーに対する見かけ上のシステム・パフォーマンスが大幅に向上します。ただし、ほとんどの非定型な分析ではパフォーマンスは向上しません。

    問合せキャッシングの概念および設定の詳細は、『Oracle Business Intelligence Enterprise Editionシステム管理者ガイド』Oracle BIサーバーの問合せキャッシュの概要に関する項を参照してください。

  • Fusion Middleware Controlでのパラメータの設定: Fusion Middleware Controlを使用して各種のパフォーマンス構成パラメータを設定することで、システムのパフォーマンスを向上できます。詳細は、『Oracle Business Intelligence Enterprise Editionシステム管理者ガイド』Fusion Middleware Controlでのパフォーマンス・パラメータの設定に関する項を参照してください。

  • NQSConfig.INI内のパラメータの設定: NQSConfig.INIファイルには、一時記憶域用のディスク容量を構成するパラメータ、仮想表のページ・サイズを設定するパラメータ、その他の詳細な構成設定など、Oracle BIサーバーの構成およびチューニングの追加パラメータが含まれています。詳細は、『Oracle Business Intelligence Enterprise Editionシステム管理者ガイド』NQSConfig.INIファイルの構成設定に関する項を参照してください。

Oracle BIサーバーの問合せキャッシュ・パフォーマンスのチューニング

Oracle BIサーバーを構成して、問合せ結果セットのディスクベース・キャッシュをローカルに保持できます(問合せキャッシュ)。

問合せキャッシュを使用すると、Oracle BIサーバーがバックエンド・データ・ソース(OracleやDB2など)にアクセスせずに、後続の多数の問合せリクエストを処理できます。このような通信コストの削減により、問合せに対するレスポンス時間を大幅に短縮できます。『Oracle Business Intelligence Enterprise Editionシステム管理者ガイド』Oracle BIサーバーの問合せキャッシュの概要に関する項を参照してください。

Oracle BI Webクライアントのパフォーマンスのチューニング

すべての静的ファイルを処理するようにWebサーバーを構成し、さらに静的リソースと動的リソースを両方とも圧縮することによって、Oracle BI Webクライアント(UI)のパフォーマンスを向上できます。

BI 11gはBI WebクライアントのデフォルトHTTPサーバーとして動作するWebLogic Server (WLS)に付属しています。かわりに、Oracle HTTP Server (OHS)にWLSへのリクエストをプロキシすることを許可することで、BI Webクライアントのパフォーマンスが向上する場合があります。『Oracle Business Intelligence Enterprise Editionシステム管理者ガイド』Oracle BI Webクライアントのパフォーマンスの向上に関する項を参照してください。