8 診断フレームワーク・カスタムWLSTコマンド
診断フレームワークの使用の詳細は、『Oracle Fusion Middlewareの管理』の問題の診断に関する項を参照してください。
次のトピックでは、診断フレームワーク・コマンドの各種カテゴリをリストします。
- インシデント・コマンド
インシデントは、問題が1回発生したことを表します。問題(クリティカル・エラー)が複数回発生すると、インシデントはそれぞれの発生分に対して作成されます。WLST診断フレームワークのインシデント・コマンドでは、問題とインシデントの表示、およびインシデントの作成が可能です。 - 診断ダンプ・コマンド
診断ダンプは、特定の診断情報を取得およびダンプします。この処理は、インシデントが作成された時点では自動で、管理者が要求した時点では手動で行われます。WLST診断ダンプ・コマンドでは、ダンプを表示および実行できます。 - ダンプ・サンプリング・コマンド
診断ダンプ・サンプリングは、指定された間隔で診断ダンプの出力を取得します。WLST診断ダンプ・サンプリング・コマンドでは、ダンプ・サンプリングを管理できます。
インシデント・コマンド
インシデントとは、問題の1回の発生です。問題(クリティカル・エラー)が複数回発生すると、インシデントはそれぞれの発生分に対して作成されます。WLST診断フレームワークのインシデント・コマンドでは、問題とインシデントの表示、およびインシデントの作成が可能です。
次の項のコマンドを使用して、問題およびインシデントを表示し、インシデントを作成します。
- createAggregatedIncident
このコマンドは、集計インシデントを作成し、指定した基準に一致するインシデントのコピーをzipファイルとして含めるために使用します。 - createIncident
このコマンドは、診断インシデントを作成するために使用します。 - getIncidentFile
このコマンドは、指定したインシデント・ファイルの内容を取得するために使用します。 - listADRHomes
このコマンドは、一連のADRホーム・パスをリストします。 - listIncidents
このコマンドは、一連の診断インシデントをリストします。 - listProblems
このコマンドは、一連の診断問題をリストします。 - queryIncidents
このコマンドは、指定した条件を満たすインシデントをリストします。 - reloadCustomRules
このコマンドは、すべてのカスタム診断ルールまたは指定したルールを再ロードするために使用します。 - showIncident
このコマンドは、指定したインシデントの詳細を表示します。
親トピック: 診断フレームワーク・カスタムWLSTコマンド
createAggregatedIncident
このコマンドは、集計インシデントを作成し、指定した基準に一致するインシデントのコピーをzipファイルとして含めるために使用します。
コマンド・カテゴリ: インシデント
WLSTでの使用: オンライン
説明
指定した基準に一致するインシデントのコピーを含むzipファイルが含まれている集計インシデントを作成します。
構文
createAggregatedIncident(query [, servers])
引数 | 定義 |
---|---|
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単純式で構成された式で、ブール演算子で連結できます。式には、インシデント属性、演算子および文字列が次の書式で含まれます。 attribute operator "string" 単純式はカッコ()でグループ化されたブール演算子ANDまたはORで連結できます。 次のインシデント属性がサポートされています。
カスタム・インシデント属性もサポートされています。たとえば、TRACEID、APP、URI、AND DSIDがサポートされています。 サポートされている演算子は次のとおりです。
|
|
問い合せる1つ以上のサーバーの名前。この引数はオプションです。指定しない場合、ドメイン内のすべてのサーバーに対してコマンドが実行されます。 このオプションは、管理サーバーに接続している場合にのみ有効です。 |
例
次の例では、サーバーwls_server1でODL_TRACE_IDに123456を含むすべてのインシデントに対する集計インシデントを作成します。
createAggregatedIncident(query="ORDL_TRACE_ID equals 123456", servers="wls_server1")
Incident 55 created, containing the following incidents:
Server wls_server1
Incident Id Problem Key Incident Time
15 TRACE [123456] [MANUAL] Mon Apr 17 11:22:12 EDT 2017
次の例では、ドメイン内のすべてのサーバーでODL_TRACE_IDに123456を含むすべてのインシデントに対する集計インシデントを作成します。
createAggregatedIncident(query="ORDL_TRACE_ID equals 123456", servers="wls_server1")
Incident 55 created, containing the following incidents:
Server wls_server1, wls_server2
Incident Id Problem Key Incident Time
15 TRACE [123456] [MANUAL] Mon Apr 17 11:22:12 EDT 2017
親トピック: インシデント・コマンド
createIncident
このコマンドは、診断インシデントを作成するために使用します。
コマンド・カテゴリ: インシデント
WLSTでの使用: オンライン
説明
診断インシデントを作成し、指定した情報を使用して、実行する一連の診断ルールおよびアクションを決定します。
構文
createIncident([adrHome] [,incidentTime] [,messageId] [,ecid] [,appName] [,description] [,server])
引数 | 定義 |
---|---|
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インシデントを作成するADRホームのパス。ADRホームが存在している必要があります。この引数が指定されていない場合、デフォルトADRホームが使用されます。 デフォルトADRホームは次の場所です。 ADR_BASE/diag/OFM/domain_name/server_name |
|
インシデントが発生した時点のタイムスタンプ。この引数が指定されていない場合、現在の時刻が使用されます。次のものを指定できます。
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エラー・メッセージのID。たとえば、MDS-50400です。 |
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エラー・メッセージの実行コンテキストID。 |
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診断を収集する対象となるデプロイされたアプリケーションの名前。 たとえば、複数のADFアプリケーションをデプロイした場合、それぞれがadf.dumpというダンプを登録することがあります。このコマンドを特定のアプリケーションに対して実行するには、そのアプリケーション名を指定する必要があります。 |
|
インシデントと関連付ける説明テキスト。これは、後でインシデントを確認する場合に便利です。 |
|
情報の収集元となる管理対象サーバーの名前。この引数は、管理サーバーに接続している場合にのみ有効です。 |
例
次の例では、IDがMDS-50400のメッセージに関連するインシデントを作成します。
createIncident(messageId="MDS-50400", description="sample incident")
Incident Id: 3
Problem Id: 2
Problem Key: MDS-50400 [MANUAL]
Incident Time:Tue May 23 11:52:45 PDT 20137
Error Message Id: MDS-50400
Execution Context:null
Flood Controlled: false
Dump Files :
jvm_threads25_i3.txt
dms_metrics26_i3.txt
dfw_samplingArchive28_i3.readme.txt
odl_logs29_i3.txt
親トピック: インシデント・コマンド
getIncidentFile
このコマンドは、指定したインシデント・ファイルの内容を取得するために使用します。
コマンド・カテゴリ: インシデント
WLSTでの使用: オンライン
説明
指定したインシデント・ファイルの内容を取得します。
構文
getIncidentFile(id, name [,outputFile] [,adrHome] [,server])
引数 | 定義 |
---|---|
|
取得するインシデントのID。 |
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取得するファイルの名前。ファイルの名前を見つけるには、showIncident コマンドを使用します。 |
|
出力の書き込み先となるファイルの名前。 |
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情報の取得元となるADRホームのパス。この引数が指定されていない場合、デフォルトADRホームが問い合されます。 デフォルトADRホームは次の場所です。 ADR_BASE/diag/OFM/domain_name/server_name |
|
情報の収集元となる管理対象サーバーの名前。この引数は、管理サーバーに接続している場合にのみ有効です。 |
例
次の例では、インシデントdms_metrics3_i1.dmpの内容を、指定した出力ファイルに書き込みます。
getIncidentFile(id='1', name='dms_metrics3_i1.dmp', outputFile='/tmp/incident1_dms.txt')
The content of 'dms_metrics3_i1.dmp'is written to /tmp/incident1_dms.txt
親トピック: インシデント・コマンド
listADRHomes
このコマンドは、一連のADRホーム・パスをリストします。
コマンド・カテゴリ: インシデント
WLSTでの使用: オンライン
説明
サーバーのすべてのADRホームのパスを一覧表示します。
構文
listADRHomes([server])
引数 | 定義 |
---|---|
|
情報の収集元となる管理対象サーバーの名前。この引数は、管理サーバーに接続している場合にのみ有効です。 |
例
次の例では、ADRホームのパスを一覧表示します。
listADRHomes()
diag/ofm/base_domain/AdminServer
diag/ofm/EMGC_DOMAIN/EMOMS
親トピック: インシデント・コマンド
listIncidents
このコマンドは、一連の診断インシデントをリストします。
コマンド・カテゴリ: インシデント
WLSTでの使用: オンライン
説明
指定した問題ID(指定されている場合)または使用可能なすべてのインシデントの一連の診断インシデントを一覧表示します。
構文
listIncidents([id] [, adrHome] [,server])
引数 | 定義 |
---|---|
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一連の診断インシデントを一覧表示する問題のID。 |
|
インシデントを問い合せるADRホームのパス。この引数が指定されていない場合、デフォルトADRホームが問い合されます。 デフォルトADRホームは次の場所です。 ADR_BASE/diag/OFM/domain_name/server_name |
|
情報の収集元となる管理対象サーバーの名前。この引数は、管理サーバーに接続している場合にのみ有効です。 |
例
次の例では、ID 1
の問題に関連付けられているインシデントをリストします。
listIncidents(id="1")
Incident Id Incident Time Problem Key
2 Tue May 23 11:05:59 PDT 2017 MDS-50500 [MANUAL]
1 Tue May 23 11:02:22 PDT 2017 MDS-50500 [MANUAL]
親トピック: インシデント・コマンド
listProblems
このコマンドは、一連の診断問題をリストします。
コマンド・カテゴリ: インシデント
WLSTでの使用: オンライン
説明
指定したADRホームに関連付けられている一連の診断問題を一覧表示します。
構文
listProblems([adrHome][,server])
引数 | 定義 |
---|---|
|
問題を問い合せるADRホームのパス。この引数が指定されていない場合、デフォルトADRホームが問い合されます。 デフォルトADRホームは次の場所です。 ADR_BASE/diag/OFM/domain_name/server_name |
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情報の収集元となる管理対象サーバーの名前。この引数は、管理サーバーに接続している場合にのみ有効です。 |
例
次の例では、デフォルトADRホームの診断問題を一覧表示します。
listProblems()
Problem Id Problem Key
1 MDS-50500 [MANUAL]
2 JOC-38922 [AdminServer] [oracle.cache.network]
親トピック: インシデント・コマンド
queryIncidents
このコマンドは、指定した条件を満たすインシデントをリストします。
コマンド・カテゴリ: インシデント
WLSTでの使用: オンライン
説明
指定した基準に一致するインシデントをリストします。1つ以上のサーバー間、またはドメイン内のすべてのサーバーに対して特定の属性の値を問い合わせできます。
構文
queryIncidents(query [,servers])
引数 | 定義 |
---|---|
|
単純式で構成された式で、ブール演算子で連結できます。式には、インシデント属性、演算子および文字列が次の書式で含まれます。 attribute operator "string" 単純式はカッコ()でグループ化されたブール演算子ANDまたはORで連結できます。 次のインシデント属性がサポートされています。
カスタム・インシデント属性もサポートされています。たとえば、TRACEID、APP、URI、AND DSIDがサポートされています。さらに、インシデントのreadme.txtファイルに示されるコンテキスト値がサポートされています。たとえば、DFW_APP_NAMEおよびDFW_USER_NAMEがサポートされています。 サポートされている演算子は次のとおりです。
|
|
問い合せる1つ以上のサーバーの名前。この引数はオプションです。指定しない場合、ドメイン内のすべてのサーバーに対してコマンドが実行されます。 このオプションは、管理サーバーに接続している場合にのみ有効です。 |
例
次の例では、ドメイン内のすべてのインシデントに対してECID f19wAgN000001を問い合せます。
queryIncidents(query="ECID equals f19wAgN000001")
次の例では、2017年3月1日と2017年3月15日の間に発生したすべてのインシデントに対して、サーバーwls_server_1を問い合せています。
queryIncidents(query="TIMESTAMP from '2017-03-01 00:00'AND TIMESTAMP to '2017-03-15 00:00'", servers=["wls_server1"])
親トピック: インシデント・コマンド
reloadCustomRules
このコマンドは、すべてのカスタム診断ルールまたは指定したルールを再ロードするために使用します。
コマンド・カテゴリ: インシデント
WLSTの使用状況: オンライン、オフライン
説明
すべてのカスタム診断ルールまたは指定されたカスタム診断ルールを再ロードします。
構文
reloadCustomRules([name] [, server])
引数 | 定義 |
---|---|
|
カスタム診断ルールの名前。この引数はオプションです。指定した場合は、指定したルールのみが再ロードされます。この引数を指定しない場合、すべてのカスタム診断ルールが再ロードされます。 カスタム診断ルールを含むファイルが、次のいずれかのディレクトリに置かれている必要があります。 DOMAIN_HOME/config/fmwconfig/dfw DOMAIN_HOME/config/fmwconfig/servers/server_name/dfw |
|
ルールの再ロード先のサーバーの名前。この引数はオプションです。指定しない場合、ルールはすべてのサーバーに再ロードされます。 このオプションは、管理サーバーに接続している場合にのみ有効です。 |
例
次の例では、カスタム診断ルールmyCustomRules.xmlを再ロードします。
reloadCustomRules(name='myCustomRules.xml')
親トピック: インシデント・コマンド
showIncident
このコマンドは、指定したインシデントの詳細を表示します。
コマンド・カテゴリ: インシデント
WLSTでの使用: オンライン
説明
指定したインシデントの詳細を表示します。
構文
showIncident(id, [adrHome][, server])
引数 | 定義 |
---|---|
|
表示するインシデントのID。 |
|
インシデントを問い合せるADRホームのパス。この引数が指定されていない場合、デフォルトADRホームが問い合されます。 デフォルトADRホームは次の場所です。 ADR_BASE/diag/OFM/domain_name/server_name |
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情報の収集元となる管理対象サーバーの名前。この引数は、管理サーバーに接続している場合にのみ有効です。 |
例
次の例では、IDが10のインシデントに関する情報を表示します。
showIncident(id="10")
Incident Id: 10
Problem Id: 10
Problem Key: MDS-50500 [MANUAL]
Incident Time:Tue May 23 11:02:22 PDT 2017
Error Message Id: MDS-50500
Execution Context:
Flood Controlled: false
Dump Files :
readme.txt
jvm_threads10_i1.txt
dms_metrics11_i1.txt
dfw_samplingArchive13_i1.JVMThreadDump.txt
dfw_samplingArchive13_i1.readme.txt
odl_logs14_i1.txt
dms_metrics20_i1.txt
親トピック: インシデント・コマンド
診断ダンプ・コマンド
診断ダンプは、特定の診断情報を取得およびダンプします。この処理は、インシデントが作成された時点では自動で、管理者が要求した時点では手動で行われます。WLST診断ダンプ・コマンドでは、ダンプを表示および実行できます。
次の項のコマンドを使用して、ダンプに関する情報を表示し、ダンプを実行します。
- describeDump
このコマンドは、指定した診断ダンプの説明を表示するために使用します。 - executeDump
このコマンドは、指定した診断ダンプを実行するために使用します。 - listDumps
このコマンドは、実行できる一連の診断ダンプを表示するために使用します。
親トピック: 診断フレームワーク・カスタムWLSTコマンド
describeDump
このコマンドは、指定した診断ダンプの説明を表示するために使用します。
コマンド・カテゴリ: 診断ダンプ
WLSTでの使用: オンライン
説明
指定した診断ダンプの説明を表示します。
構文
describeDump(name [,appName] [.server])
引数 | 定義 |
---|---|
|
情報を表示するダンプの名前。 |
|
情報を収集するデプロイされたアプリケーションの名前。 たとえば、複数のADFアプリケーションをデプロイした場合、それぞれがadf.dumpというダンプを登録することがあります。このコマンドを特定のアプリケーションに対して実行するには、そのアプリケーション名を指定する必要があります。 |
|
情報の収集元となる管理対象サーバーの名前。この引数は、管理サーバーに接続している場合にのみ有効です。 |
例
次の例では、odl.logsという名前のダンプに関する情報を表示します。listDumpsコマンドを使用して、使用可能なダンプのリストを取得します。
describeDump(name="odl.logs")
Name: odl.logs
Description: Dump contents of diagnostic logs
Run Mode: asynchronous
Mandatory Arguments:
Optional Arguments:
Name Type Description
match_all BOOLEAN Whether to match both ECID and time range or any one of them.
timestamp LONG Log message timestamp in milliseconds
ecid STRING Log message execution context ID (ecid)
exclude_access_logs BOOLEAN Excludes access logs from dump.
timerange LONG Time range in minutes
親トピック: 診断ダンプ・コマンド
executeDump
このコマンドは、指定した診断ダンプを実行するために使用します。
コマンド・カテゴリ: 診断ダンプ
WLSTでの使用: オンライン
説明
指定した診断ダンプを実行します。
構文
executeDump(name [,args] [,outputFile] [,id] [,adrHome] [,server])
引数 | 定義 |
---|---|
|
実行する診断ダンプの名前。 |
|
ダンプに渡す必須またはオプションの引数。 |
|
ダンプの書き込み先となるファイルの名前。この引数を指定しない場合、出力はコンソールに書き込まれます。 |
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ダンプを関連付けるインシデントのID。デフォルトでは、指定したダンプはインシデントと関連付けられません。 |
|
インシデントが含まれているADRホーム。この引数を指定しない場合、デフォルトADRホームが使用されます。 デフォルトADRホームは次の場所です。 ADR_BASE/diag/OFM/domain_name/server_name |
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情報の収集元となる管理対象サーバーの名前。この引数は、管理サーバーに接続している場合にのみ有効です。 |
argsキーワードを使用して、必須またはオプションの引数を指定できます。次に例を示します。
executeDump("java.sysprops",args={"prop" : "os.name"})
例
次の例では、jvm.threadsという名前のダンプを実行し、それをdumpout.txtファイルに書き込みます。
executeDump(name="jvm.threads", outputFile="/tmp/dumpout.txt")
Diagnostic dump jvm.threads output written to /tmp/dumpoutput.txt
次の例では、jvm.threadsという名前で、インシデントIDが33のダンプを実行し、それをdumpout.txtファイルに書き込みます。
executeDump(name="jvm.threads", outputFile="/tmp/dumpout.txt", id="33")
Diagnostic dump jvm.threads output associated with incident 33 in ADR Home diag/ofm/base_domain/AdminServer
次の例では、引数prop
を値os.name
に設定して、ダンプを実行します。
executeDump(name="java.sysprops",args={"prop" : "os.name"})
親トピック: 診断ダンプ・コマンド
listDumps
このコマンドは、実行できる一連の診断ダンプを表示するために使用します。
コマンド・カテゴリ: 診断ダンプ
WLSTでの使用: オンライン
説明
実行できる一連の診断ダンプを表示します。
構文
listDumps([appName] [,server])
引数 | 定義 |
---|---|
|
診断を収集する対象となるデプロイされたアプリケーションの名前。 たとえば、複数のADFアプリケーションをデプロイした場合、それぞれがadf.dumpというダンプを登録することがあります。このコマンドを特定のアプリケーションに対して実行するには、そのアプリケーション名を指定する必要があります。 この引数を指定した場合、指定されたアプリケーションのダンプが返されます。この引数を指定しない場合、システム・ダンプが返されます。 |
|
情報の収集元となる管理対象サーバーの名前。この引数は、管理サーバーに接続している場合にのみ有効です。 |
例
次の例では、使用可能なすべてのダンプを一覧表示します。
listDumps()
adf.DiagnosticsJarsVersionDump
dfw.samplingArchive
dms.configuration
dms.ecidctx
dms.metrics
http.requests
jvm.classhistogram
jvm.threads
mds.MDSInstancesDump
odl.activeLogConfig
odl.logs
odl.quicktrace
opss.diagTest
opss.identityStoreUserRoleApiConfig
opss.securityContext
wls.image
Use the command describeDump(name=<dumpName>) for help on a specific dump.
親トピック: 診断ダンプ・コマンド
ダンプ・サンプリング・コマンド
診断ダンプ・サンプリングは、指定された間隔で診断ダンプの出力を取得します。WLST診断ダンプ・サンプリング・コマンドでは、ダンプ・サンプリングを管理できます。
次の項のコマンドを使用して、指定した間隔で診断ダンプのサンプルを取得します。
- addDumpSample
このコマンドは、診断フレームワーク・ダンプに対するサンプリングを作成するために使用します。 - enableDumpSampling
このコマンドは、すべてのダンプ・サンプリングを有効または無効にするために使用します。 - getSamplingArchives
このコマンドは、個々のサンプリング・ファイルとreadmeファイルを含むzipファイルにすべてのダンプ・サンプリングを収集するために使用します。 - isDumpSamplingEnabled
このコマンドは、ダンプ・サンプリングが有効か無効かをリストします。 - listDumpSamples
このコマンドは、すべてのダンプ・サンプリング、指定したダンプ・サンプリングまたは指定したサーバーに関連付けられているすべてのダンプ・サンプリングをリストします。 - removeDumpSample
このコマンドは、指定したダンプ・サンプリングを削除するために使用します。 - updateDumpSample
このコマンドは、指定したダンプ・サンプリングを更新して、サンプリングの設定を変更するために使用します。
親トピック: 診断フレームワーク・カスタムWLSTコマンド
addDumpSample
このコマンドは、診断フレームワーク・ダンプに対するサンプリングを作成するために使用します。
コマンド・カテゴリ: ダンプ・サンプリング
WLSTでの使用: オンライン
説明
診断フレームワーク・ダンプに対するダンプ・サンプリングを作成します。
構文
addDumpSample(sampleName, diagnosticDumpName [, appName], samplingInterval, rotationCount [, dumpedImplicitly] [, toAppend] [, args] [, server])
引数 | 定義 |
---|---|
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サンプリングの名前。 |
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取得する診断ダンプの名前。 |
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オプションです。指定された診断ダンプに関連付けられているアプリケーションの名前。appNameを指定しない場合、診断ダンプの対象はシステムになります。 |
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秒単位のサンプリング間隔。0または負の値を指定すると、サンプリングは一時停止されます。 |
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ローテーション・リストに含める診断ダンプ・サンプルの最大数。この上限に達すると、最も古いサンプルが削除されます。 |
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オプションです。診断ダンプ・アーカイブをdfw.samplingArchiveに含めるかどうかを指定するブール値。有効な値は 値がfalseの場合に、ダンプ・アーカイブをdfw.samplingArchiveに含めるには、argsパラメータを使用してサンプリング名をexecuteDumpコマンドに渡す必要があります。 |
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オプションです。dfw.samplingArchiveの実行時に診断ダンプ・サンプルが前のサンプルに追加され、単一アーカイブとなるようにするどうかを指定するブール値。有効な値は |
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オプションです。各サンプリング時に診断ダンプにより使用される診断ダンプ引数。引数は名前/値ペアで指定します。 |
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オプションです。情報の収集元となるサーバーの名前。このパラメータを指定しないと、このコマンドにより、ダンプ・サンプリングが管理サーバーに関連付けられます。 |
例
次の例では、ダンプdms.metricsに対するサンプリングを追加します。
addDumpSample(sampleName='dms_metrics', diagnosticDumpName='dms.metrics', samplingInterval=300, rotationCount=10) dms_metrics is added
親トピック: ダンプ・サンプリング・コマンド
enableDumpSampling
このコマンドは、すべてのダンプ・サンプリングを有効または無効にするために使用します。
コマンド・カテゴリ: ダンプ・サンプリング
WLSTでの使用: オンライン
説明
すべてのダンプ・サンプリングを有効化または無効化します。このコマンドは構成済のすべてのダンプ・サンプリングに影響します。
構文
enableDumpSampling(enable [,server])
引数 | 定義 |
---|---|
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ダンプ・サンプリングを有効化または無効化するかを指定するブール値。有効な値は |
|
オプションです。ダンプ・サンプリングを有効化または無効化するサーバーの名前。このパラメータを指定しないと、このコマンドにより、管理サーバーに対するダンプ・サンプリングが有効化または無効化されます。 |
例
次の例では、すべてのダンプ・サンプリングを無効化します。
enableDumpSampling(enable=false)
Dump sampling disabled
親トピック: ダンプ・サンプリング・コマンド
getSamplingArchives
このコマンドは、個々のサンプリング・ファイルとreadmeファイルを含むzipファイルにすべてのダンプ・サンプリングを収集するために使用します。
コマンド・カテゴリ: ダンプ・サンプリング
WLSTでの使用: オンライン
説明
すべてのダンプ・サンプリングを、個々のサンプリング・ファイルとREADMEファイルを含むzipファイルに収集します。この方法は、バイナリ形式のダンプを扱う場合に特に有用です。
構文
getSamplingArchives([sampleName,] outputFile [,server])
引数 | 定義 |
---|---|
|
オプションです。取得する特定のダンプ・サンプリングの名前。この引数を指定しない場合、このコマンドにより、すべてのダンプ・サンプリングが返されます。 |
|
ダンプ・サンプリングを書き込むファイルの絶対パス。 |
|
オプションです。情報の収集元となるサーバーの名前。このパラメータを指定しないと、このコマンドにより、管理サーバーに対するダンプ・サンプリングが収集されます。 |
例
次の例では、ダンプJVMThreadDumpに対するダンプ・サンプリングを取得します。
getSamplingArchives(sampleName="JVMThreadDump", outputFile="/tmp/jvm_dump.zip")
wrote 63518 bytes to /tmp/jvm_dump.zip
zipファイルの内容を次に示します。
unzip -l jvm_dump.zip Archive: jvm_dump.zip Length Date Time Name -------- ---- ---- ---- 508780 05-21-17 07:25 dfw_samplingArchive1065570966467923683.JVMThreadDump.dmp 840 05-21-17 07:25 dfw_samplingArchive7749640004639161119.readme.txt -------- ------- 509620 2 files
親トピック: ダンプ・サンプリング・コマンド
isDumpSamplingEnabled
このコマンドは、ダンプ・サンプリングが有効か無効かをリストします。
コマンド・カテゴリ: ダンプ・サンプリング
WLSTでの使用: オンライン
説明
ダンプ・サンプリングが有効化されているかどうかを示します。
構文
isDumpSamplingEnabled([server])
引数 | 定義 |
---|---|
|
オプションです。ダンプ・サンプリングが有効化されているかどうかを判断するサーバーの名前。この引数は、管理サーバーに接続している場合にのみ有効です。 |
例
次の例では、サーバーwls_server_1に対するダンプ・サンプリングが有効化されているか無効化されているかをリストします。
isDumpSamplingEnabled(server="wls_server_1")
true
親トピック: ダンプ・サンプリング・コマンド
listDumpSamples
このコマンドは、すべてのダンプ・サンプリング、指定したダンプ・サンプリングまたは指定したサーバーに関連付けられているすべてのダンプ・サンプリングをリストします。
コマンド・カテゴリ: ダンプ・サンプリング
WLSTでの使用: オンライン
説明
すべてのダンプ・サンプリング、指定されたダンプ・サンプリングまたは指定されたサーバーに関連付けられているすべてのダンプ・サンプリングを表示します。
構文
listDumpSamples([sampleName] [, server])
引数 | 定義 |
---|---|
|
オプションです。サンプリングの名前。 |
|
オプションです。ダンプ・サンプリングを一覧表示するサーバーの名前。この引数を指定しない場合、このコマンドによって管理サーバーに対するダンプ・サンプリングがリストされます。 |
例
次の例では、サーバーwls_server_1に関連付けられているすべてのダンプ・サンプリングをリストします。
listDumpSamples(server="wls_server_1")
Name : JVMThreadDump
Dump Name : jvm.threads
Application Name :
Sampling Interval : 30
Rotation Count : 20
Dump Implicitly : true
Append Samples : true
Dump Arguments : context=true, timing=true, progressive=true, depth=20, threshold=30000
Name : JavaClassHistogram
Dump Name : jvm.classhistogram
Application Name :
Sampling Interval : 1800
Rotation Count : 5
Dump Implicitly : false
Append Samples : true
Dump Arguments :
親トピック: ダンプ・サンプリング・コマンド
removeDumpSample
このコマンドは、指定したダンプ・サンプリングを削除するために使用します。
コマンド・カテゴリ: ダンプ・サンプリング
WLSTでの使用: オンライン
説明
ダンプ・サンプリングを削除します。
構文
removeDumpSample(sampleName [,server])
引数 | 定義 |
---|---|
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削除するダンプ・サンプリングの名前。 |
|
オプションです。サンプリングの削除元となるサーバーの名前。このパラメータを指定しないと、管理サーバーからダンプ・サンプリングが削除されます。 |
例
次の例では、サーバーwls_server_1に関連付けられているHTTPSamplingという名前のダンプ・サンプリングを削除します。
removeDumpSample(sampleName="HTTPSampling", server="wls_server_1")
Removed HTTPSampling
親トピック: ダンプ・サンプリング・コマンド
updateDumpSample
このコマンドは、指定したダンプ・サンプリングを更新して、サンプリングの設定を変更するために使用します。
コマンド・カテゴリ: ダンプ・サンプリング
WLSTでの使用: オンライン
説明
サンプリングの設定を変更して、指定されたダンプ・サンプリングを更新します。サンプリングの名前は変更できません。変更は、次回のサンプリング間隔から有効になります。
構文
updateDumpSample(sampleName [, appName], samplingInterval, rotationCount [,dumpedImplicitly] [, toAppend] [, arg,] [, server])
引数 | 定義 |
---|---|
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ダンプ・サンプリングの名前。 |
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オプションです。指定された診断ダンプに関連付けられているアプリケーションの名前。appNameを指定しない場合、診断ダンプの対象はシステムになります。 |
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オプションです。秒単位のサンプリング間隔。0または負の値を指定すると、サンプリングは一時停止されます。 |
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オプションです。ローテーション・リストに含める診断ダンプ・サンプリングの最大数。この上限に達すると、最も古いサンプリングが削除されます。 |
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オプションです。診断ダンプ・アーカイブをdfw.samplingArchiveに含めるかどうかを指定するブール値。有効な値は 値がfalseの場合に、ダンプ・アーカイブをdfw.samplingArchiveに含めるには、argsパラメータを使用してサンプリング名をexecuteDumpコマンドに渡す必要があります。 |
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オプションです。dfw.samplingArchiveの実行時に診断ダンプ・サンプルが前のサンプルに追加され、単一アーカイブとなるようにするどうかを指定するブール値。有効な値は |
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オプションです。各サンプリング時に診断ダンプにより使用される診断ダンプ引数。引数は名前/値ペアで指定します。 |
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オプションです。情報の収集元となるサーバーの名前。このパラメータを指定しないと、管理サーバーに対してダンプ・サンプリングが更新されます。 |
例
次の例では、サンプリング間隔、ローテーション数およびサーバーを変更して、ダンプ・サンプリングHTTPSamplingを更新します。
updateDumpSample(sampleName="HTTPSampling", samplingInterval=200, rotationCount=5, server="wls_server1") HTTPSampling is updated
親トピック: ダンプ・サンプリング・コマンド