6 DMSカスタムWLSTコマンド

パフォーマンス・メトリックの表示やイベント・トレースの構成には、ダイナミック・モニタリング・サービス(DMS)のカスタムWLSTコマンドを使用します。

この章では、コマンドの構文および引数を説明し、コマンドの例を示します。

次のトピックのDMSコマンドを使用して、パフォーマンス・メトリックを表示し、イベント・トレースを構成します。

DMS構成コマンド

WLST DMS構成コマンドでは、DMW構成パラメータについて情報を表示することや、パラメータの値を設定することができます。

次の項のコマンドを使用して、システム・プロパティを構成し、システム・プロパティを表示します。

WLSTでの使用に応じて、コマンドは次のいずれかになります:

  • オンライン - 実行中のサーバーに接続されているときにのみ、そのコマンドを使用できることを示します。

  • オフライン - 実行中のサーバーに接続されていないときにのみ、そのコマンドを使用できることを示します。

  • オンラインまたはオフライン - どちらの場合にもそのコマンドを使用できることを示します。

listDMSConfigurationParameters

このコマンドは、1つ以上のDMS構成パラメータに関する情報を表示します。

コマンド・カテゴリ: DMS構成

WLSTでの使用: オンライン

説明

1つ以上のDMSシステム構成パラメータに関する情報を表示します。

構文

listDMSConfigurationParameters([name][, server])
引数 定義

name

パラメータ名。

server

サーバーの名前。

次の例では、すべてのDMSシステム構成パラメータに関する情報を表示します。

listDMSConfigurationParameters()
 
Server: AdminServer
 
    Parameter Config Value Runtime Value
    DMSClockType DEFAULT DEFAULT
    SensorActivationLevel NORMAL NORMAL
    DMSClockUnits MICROSECONDS MICROSECONDS 

次の例では、DMSシステム構成パラメータDMSClockUnitsに関する情報を表示します。

listDMSConfigurationParameters(name="DMSClockUnits")
 
Server: AdminServer
 
    Parameter Config Value Runtime Value
    DMSClockUnits MICROSECONDS MICROSECONDS

setDMSConfigurationParameter

このコマンドは、DMS構成パラメータの値を設定するために使用します。

コマンド・カテゴリ: DMS構成

WLSTでの使用: オンライン

説明

指定したDMSシステム構成パラメータの値を設定します。このコマンドは、既存のDMSシステム・プロパティ(現在は非推奨)を置き換えます。

構文

setDMSConfigurationParameter(name, value, server)
引数 定義

name

パラメータ名。

value

パラメータの値。

server

サーバーの名前。

次の表に、サポートされている構成パラメータを、対応するシステム・プロパティとともにリストします。これらのシステム・プロパティは、現在は非推奨です。

構成パラメータ デフォルト 非推奨のシステム・プロパティ

DMSClockType

default | highres

デフォルト

oracle.dms.clock

DMSClockUnits

milliseconds | microseconds | nanoseconds

マイクロ秒

oracle.dms.clock.units

SensorActivationLevel

none | normal | heavy | all

標準

oracle.dms.sensors

DMSPublisherClass

任意の文字列

null (構成デフォルト)

oracle.dms.publisher.classes

DMSHTTPPort

任意の数値のポート番号

0 (構成デフォルト)

oracle.dms.httpd.port.start

次の例では、DMSClockTypeのHIGHRESへの設定を示します。

setDMSConfigParameter(name= 'DMSClockType', value='HIGHRES', server='mymanaged') 

DMSメトリック・コマンド

WLST DMSメトリック・コマンドでは、パフォーマンス・メトリックを表示できます。

メトリックの詳細は、『Oracle Fusion Middlewareの管理』Oracle Fusion Middlewareの監視に関する項および『パフォーマンスのチューニング・ガイド』Oracle Dynamic Monitoring Serviceの使用方法に関する項を参照してください。

次の項のコマンドを使用して、特定のパフォーマンス・メトリック、一連のパフォーマンス・メトリックまたは特定のサーバーまたはコンポーネントに対するすべてのパフォーマンス・メトリックに関する情報を表示します。

WLSTでの使用に応じて、コマンドは次のいずれかになります:

  • オンライン - 実行中のサーバーに接続されているときにのみ、そのコマンドを使用できることを示します。

  • オフライン - 実行中のサーバーに接続されていないときにのみ、そのコマンドを使用できることを示します。

  • オンラインまたはオフライン - どちらの場合にもそのコマンドを使用できることを示します。

displayMetricTableNames

このコマンドは、使用可能なDMSメトリック表の名前を表示します。

コマンド・カテゴリ: DMSメトリック

WLSTでの使用: オンライン

説明

使用可能なDMSメトリック表の名前を表示します。戻り値は、メトリック表名のリストです。

構文

displayMetricTableNames([servers])
引数 定義

servers

オプションです。メトリックを取得するサーバーを指定します。有効な値は、WebLogic Serverインスタンス名およびシステム・コンポーネント名のリストです。

1つのサーバーを指定するには、次の構文を使用します:

servers='servername'

複数のサーバーを指定するには、次のいずれかの構文オプションを使用します:

servers=['servername1', 'servername2', ...]
servers=('servername1', 'servername2', ...)

この引数を指定しない場合、コマンドは、すべてのWebLogicサーバーおよびシステム・コンポーネントのメトリック表名のリストを戻します。

Oracle HTTP Serverなどのシステム・コンポーネントの場合は、次の書式を使用します。

servers=['component_name], servertype='component_type')    

次の例では、すべてのWebLogicサーバーおよびシステム・コンポーネントのメトリック表名を一覧表示します。

displayMetricTableNames()
ADF
ADFc
ADFc_Metadata_Service
ADFc_Region
ADFc_Taskflow
ADFc_Viewport
BAM_common_connectionpool
BAM_common_connectionpool_main
BAM_common_messaging
BAM_common_messaging_consumers
.
.
.

次の例では、WebLogic管理対象サーバーwls_server1のメトリック表の名前を表示します。

displayMetricTableNames(servers='wls_server1')
ADF
JVM
JVM_ClassLoader
JVM_Compiler
JVM_GC
JVM_Memory
JVM_MemoryPool
JVM_MemorySet
JVM_OS
JVM_Runtime
.
.
.

次の例では、2つのWebLogic管理対象サーバーのメトリック表名を示します。

displayMetricTableNames(servers=['wls_server1', 'bam-server1'])
ADF
ADFc
ADFc_Metadata_Service
ADFc_Region
ADFc_Taskflow
ADFc_Viewport
BAM_common_connectionpool
BAM_common_connectionpool_main
BAM_common_messaging
BAM_common_messaging_consumers
.
.
.

次の例では、Oracle HTTP Serverインスタンスohs_1のメトリック表の名前を表示します。

displayMetricTableNames(servers='ohs_1', servertype='OHS') 

displayMetricTables

このコマンドは、DMSメトリック表の内容を表示します。

コマンド・カテゴリ: DMSメトリック

WLSTでの使用: オンライン

説明

DMSメトリック表の内容を表示します。

戻り値は、DMSメトリック表のリストです。このリストには、各表に関する次の情報が含まれています。

  • メトリック表名。

  • メトリック表スキーマ情報。

  • メトリック表の行。

メトリック表スキーマ情報には、次のものが含まれます。

  • 列の名前。

  • 列値の型。

  • 列の単位。

  • 列の説明。

構文

displayMetricTables([metricTable_1] [, metricTable_2], [...] [, servers]
                    [, variables])
引数 定義

metricTable_n

オプションです。メトリック表のリストを指定します。デフォルトでは、この引数はすべての使用可能なメトリックを表示します。メトリック表名では、単純なパターン一致のための特殊文字を使用できます。マッチング文字「?」は単一の文字に一致します。文字「*」は、0文字以上の文字列に一致します。

カンマ区切りのリストで、複数のメトリック表名を指定できます。

これらは、WLSTコマンドdisplayMetricTableNamesによって出力されるものと同じ名前です。

servers

オプションです。メトリックを取得するサーバーを指定します。有効な値は、WebLogic Serverインスタンス名およびシステム・コンポーネント名のリストです。

1つのサーバーを指定するには、次の構文を使用します:

servers='servername'

複数のサーバーを指定するには、次のいずれかの構文オプションを使用します:

servers=['servername1', 'servername2', ...]
servers=('servername1', 'servername2', ...)

この引数を指定しない場合、コマンドは、すべてのWebLogicサーバーおよびシステム・コンポーネントのメトリック表のリストを戻します。

Oracle HTTP Serverなどのシステム・コンポーネントの場合は、次の書式を使用します。

servers=['component_name], servertype='component_type')    

variables

オプションです。メトリックの集約パラメータを定義します。有効な値は、名前と値のペアのセットです。次の構文を使用します:

variables={name1:value1, name2:value2, ...}

特定の名前と値のペアは、集約されたメトリック表によって異なります。集約されたメトリック表のすべては、変数名の特定のセットがあります。

次の例では、JVMおよびweblogic.management.runtime.WebAppComponentRuntimeMBeanメトリック表のデータを表示し、wls_server1およびwls_server2から取得されたデータに制限します。

displayMetricTables('JVM','weblogic.management.runtime.WebAppComponentRuntimeMBean',
    servers=['wls_server1','wlsserver2'])
.
.
.
---
JVM
---
 
Host:   host.example.com
Name:   JVM
Parent: /
Process:        wls_server_2:7004
ServerName:     wls_server_2
activeThreadGroups.maxValue:    8.0     groups
activeThreadGroups.minValue:    7.0     groups
activeThreadGroups.value:       8       groups
activeThreads.maxValue: 58.0    threads
activeThreads.minValue: 39.0    threads
activeThreads.value:    57      threads
freeMemory.maxValue:    174577.0        kbytes
freeMemory.minValue:    12983.0 kbytes
freeMemory.value:       98562   kbytes
startTime.value:        1368467917680   msecs
.
.
.

次の例では、指定したメトリックの集約パラメータを持つ集約されたメトリック表を示します。

displayMetricTables('j2ee_application:webservices_port_rollup',
      servers=['wls_server1','ls_server1'],
      variables={'host':'hostname', 'servletName':'dms'})
----------------------------------------
j2ee_application:webservices_port_rollup
----------------------------------------
 
Faults: 0
Requests:       0
Requests.averageTime:   0.0
Requests.totalTime:     0.0
ServerName:     wls_server1
moduleName:     RuntimeConfigService
moduleType:     WEBs
portName:       RuntimeConfigServicePortSAML
processRequest.active:  0
service.throughput:     0.0
service.time:   0.0
startTime:      1238182359291
webserviceName: RuntimeConfigService
 
Faults: 0
Requests:       0
Requests.averageTime:   0.0
Requests.totalTime:     0.0
ServerName:     wls_server1
moduleName:     TaskMetadataService
moduleType:     WEBs
portName:       TaskMetadataServicePort
processRequest.active:  0
service.throughput:     0.0
service.time:   0.0
startTime:      1238182358096
webserviceName: TaskMetadataService
.
.
.

次の例では、指定したパターンに一致する名前のメトリック表を示します。

displayMetricTables('J??', 'JVM_*')
.
.
.
---------------
JVM_ThreadStats
---------------
 
Host:   hostname.com
JVM:    JVM
Name:   threads
Parent: /JVM/MxBeans
Process:        AdminServer:7001
ServerName:     AdminServer
contention.value:       enabled in JVM
daemon.value:   85      threads
deadlock.value: 0       threads
live.value:     89      threads
peak.value:     95      threads
started.value:  836     threads
.
.
.

dumpMetrics

このコマンドは、使用可能なメトリックを表示します。

コマンド・カテゴリ: DMSメトリック

WLSTでの使用: オンライン

説明

内部フォーマットまたはXMLで利用可能なメトリックを示します。戻り値は、テキスト・ドキュメントです。

構文

dumpMetrics([servers] [, format])
引数 定義

servers

オプションです。メトリックを取得するサーバーを指定します。有効な値は、WebLogic Serverインスタンス名およびシステム・コンポーネント名のリストです。

1つのサーバーを指定するには、次の構文を使用します:

servers='servername'

複数のサーバーを指定するには、次のいずれかの構文オプションを使用します:

servers=['servername1', 'servername2', ...]
servers=('servername1', 'servername2', ...)

この引数を指定しない場合、コマンドは、すべてのWebLogicサーバーおよびシステム・コンポーネントのメトリック表のリストを戻します。

Oracle HTTP Serverなどのシステム・コンポーネントの場合は、次の書式を使用します。

servers=['component_name], servertype='component_type')

format

オプションです。コマンド出力フォーマットを指定します。有効な値は、raw(デフォルト)、xmlおよびpdmlです。次に例を示します。

format='raw'
format='xml'
format='pdml'

DMSの生のフォーマットは、単純なメトリック表示フォーマットで、1つの行に1つのメトリックを表示します。

次の例は、XMLフォーマットにあるネイティブWebLogic Serverメトリックおよび内部的なDMSメトリックを含むすべての使用可能なメトリックを出力します。

dumpMetrics(format='xml')
<table name='weblogic_j2eeserver:jvm' keys='ServerName serverName'
 componentId='wls_server1' cacheable='false'>
<row cacheable='false'>
<column name='serverName'><![CDATA[wls_server2]]></column>
<column name='nurserySize.value' type='DOUBLE'>0.0</column>
<column name='jdkVersion.value'><![CDATA[1.6.0_05]]></column>
<column name='jdkVendor.value'><![CDATA[BEA Systems, Inc.]]></column>
<column name='daemonThreads.active' type='LONG'>68</column>
<column name='cpuUsage.percentage' type='DOUBLE'>100.0</column>
<column name='threads.active' type='LONG'>71</column>
<column name='ServerName'><![CDATA[wls_server2]]></column>
<column name='heapUsed.value' type='DOUBLE'>0.0</column>
</row>

次の例では、Server-0からのメトリックをデフォルトの生のフォーマットで出力します。

dumpMetrics(servers='Server-0')
.
.
.
    /JVM/MxBeans/threads/Thread-44 [type=JVM
_Thread]
     ECID.value:        null
     RID.value: null
     blocked.value:     0       msec
     blockedCount.value:        1       times
     cpu.value: 40      msecs
     lockName.value:    null
     lockOwnerID.value: null
     lockOwnerName.value:       null
     name.value:        LDAPConnThread-0 ldap://host:7001
     state.value:       RUNNABLE
     waited.value:      0       msec
     waitedCount.value: 0       times
    /JVM/MxBeans/threads/Thread-45 [type=JVM_Thread]
     ECID.value:        null
     RID.value: null
     blocked.value:     0       msec
.
.
.

次の例では、wls_server1とwls_server2のメトリックをXML形式で出力します。

dumpMetrics(servers=['wls_server1', 'wls_server2'], format='xml')
<table name='oracle_soainfra:high_latency_sync_composites' keys='ServerName
 soainfra_composite soainfra_composite_revision soainfra_domain'
 componentId='wls_server2' cacheable='false'>
</table>
<table name='weblogic_j2eeserver:ejb_transaction' keys='ServerName appName
 ejbModuleName name serverName' componentId='wls_server2' cacheable='false'>
<row cacheable='false'>
<column name='serverName'><![CDATA[wls_server2]]></column>
<column name='name'><![CDATA[MessagingClientParlayX]]></column>
<column name='ejbTransactionCommit.percentage' type='DOUBLE'>0.0</column>
<column name='ejbTransactionRollback.completed' type='LONG'>0</column>
<column name='ejbTransactionTimeout.throughput' type='DOUBLE'>0.0</column>
<column name='ejbTransactionCommit.completed' type='LONG'>0</column>
<column name='ejbTransactionTimeout.completed' type='LONG'>0</column>
<column name='appName'><![CDATA[usermessagingserver]]></column>
<column name='ejbTransactionRollback.throughput' type='DOUBLE'>0.0</column>
<column name='ServerName'><![CDATA[wls_server2]]></column>
<column name='ejbTransactionCommit.throughput' type='DOUBLE'>0.0</column>
<column name='ejbModuleName'><![CDATA[sdpmessagingclient-ejb-parlayx.jar]]></column>
</row>
.
.
.

reloadMetricRules

このコマンドは、メトリック・ルールを再ロードするために使用します。

コマンド・カテゴリ: DMSメトリック

WLSTでの使用: オンライン

説明

メトリック・ルールをリロードします。システム・コンポーネントをデプロイした後、またはメトリック・ルールを変更した後に、このコマンドを実行する必要があります。一般的に、メトリック・ルールは変更しないことをお薦めします。

構文

reloadMetricRules()

次の例では、ドメイン内で実行されているすべてのサーバーのメトリック・ルールをリロードします。

reloadMetricRules()
Location changed to domainRuntime tree. This is a read-only tree with DomainMBean
 as the root. 
For more help, use help(domainRuntime)
loaded 'server-mds-11.0.xml'
loaded 'server-weblogic_j2ee_application_webservices-11.0.xml'
loaded 'server-weblogic_j2eeserver_adf-11.0.xml'
loaded 'server-weblogic_soa_composite-11.0.xml'
loaded 'server-weblogic_j2eeserver_webservices-11.0.xml'
loaded 'server-oracle_sdpmessaging-11.0.xml'
loaded 'server-weblogic_j2ee_application_webcenter-11.0.xml'
loaded 'server-weblogic_j2eeserver-11.0.xml'
reloaded metric rules for server 'wls_server_1'

.
.
.

DMSパラメータ・スコープ・メトリック・ルール・コマンド

WLST DMSパラメータ・スコープ・メトリック・コマンドでは、ナウン・タイプのセットをパラメータ名のセットに関連付ける制約およびルールを指定して、メトリックを作成できます。

次の項のコマンドを使用して、パラメータ・スコープ・メトリックを管理します。

createDMSScopedMetricsParameterConstraint

このコマンドは、setParameterScopedMetricsRuleコマンドで使用できるパラメータ制約を作成するために使用します。

コマンド・カテゴリ: DMSパラメータ・スコープ・メトリック

WLSTでの使用: オンライン

説明

setParameterScopedMetricsRuleコマンドで使用できる制約を作成します。

構文

createDMSScopedMetricsParameterConstraint(name [, values] [,maxnumofvalues])
引数 定義

name

制約の参照先パラメータの名前。

values

オプションです。制約によって適用される特定の値のリスト。

maxnumofvalues

オプションです。制約で使用される値の最大数。関係するにもかかわらず指定しなかった場合、値が10と仮定されます。valuesオプションが指定されている場合、この値は無視されます。

次の例では、URIという名前のパラメータ制約を作成します。値MyApp/advSearch.jspxおよびMyApp/basicSearch.jspxが適用されます。

createDMSScopedMetricsParameterConstraint(  name="URI", values=["MyApp/advSearch.jspx", "MyApp/basicSearch.jspx"])

deleteDMSParameterScopedMetricsRules

このコマンドは、指定したパラメータ・スコープ・メトリック・ルールを削除するために使用します。

コマンド・カテゴリ: DMSパラメータ・スコープ・メトリック

WLSTでの使用: オンライン

説明

指定したパラメータ・スコープ・メトリック・ルールおよび収集したデータを削除します。

構文

deleteDMSParameterScopedMetricsRules([server,] ids)
引数 定義

server

オプションです。パラメータ・スコープ・メトリックの削除元となるサーバーを指定します。有効な値は、WebLogic Serverインスタンス名およびシステム・コンポーネント名のリストです。

サーバーを指定するには、次の構文を使用します。

server='servername'

この引数を指定しない場合、コマンドは、すべてのWebLogicサーバーおよびシステム・コンポーネントのメトリック表のリストを戻します。

この引数を使用するには、管理サーバーに接続している必要があります。

Oracle HTTP Serverなどのシステム・コンポーネントの場合は、次の書式を使用します。

servers=['component_name], servertype='component_type')    

ids

削除するルールの識別子のリスト。複数の識別子を指定するには、IDをカンマで区切り、全体を大カッコで囲みます。次に例を示します。

ids=["id1", "id2"

次の例では、管理対象サーバーwls_server1のIDがrule1のパラメータ・スコープ・メトリック・ルールを削除します。

deleteDMSParameterScopedMetricsRules(server='wls_server1', rule1)

dumpParameterScopedMetrics

このコマンドは、指定したルールIDのパラメータ・スコープ・メトリック・データを表示します。

コマンド・カテゴリ: DMSパラメータ・スコープ・メトリック

WLSTでの使用: オンライン

説明

指定したルールIDのパラメータ・スコープ・メトリック・データを表示します。

構文

dumpParameterScopedMetrics([server,] ruleid)
引数 定義

server

オプションです。パラメータ・スコープ・メトリック・データのダンプ先となるサーバーを指定します。有効な値は、WebLogic Serverインスタンス名およびシステム・コンポーネント名のリストです。

サーバーを指定するには、次の構文を使用します。

server='servername'

この引数を指定しない場合、コマンドは、すべてのWebLogicサーバーおよびシステム・コンポーネントのメトリック表のリストを戻します。

この引数を使用するには、管理サーバーに接続している必要があります。

Oracle HTTP Serverなどのシステム・コンポーネントの場合は、次の書式を使用します。

servers=['component_name], servertype='component_type')    

ruleid

データを表示するパラメータ・スコープ・メトリック・ルールのID

次の例では、管理対象サーバーwls_server1のパラメータ・スコープ・メトリック・ルールregionRuleのデータを表示します。

dumpParameterScopedMetrics(server="wls_server1", ruleid="regionRule")

listDMSContextParameters

このコマンドは、DMSで認識されている一連の実行コンテキスト・パラメータをリストします。

コマンド・カテゴリ: DMSパラメータ・スコープ・メトリック

WLSTでの使用: オンライン

説明

DMSで認識されている実行コンテキスト・パラメータのセットをリストします。

構文

listDMSContextParameters([server][, parameternames] [, verbose])
引数 定義

server

オプションです。実行コンテキスト・パラメータを表示するサーバーを指定します。有効な値は、WebLogic Serverインスタンス名およびシステム・コンポーネント名のリストです。

サーバーを指定するには、次の構文を使用します。

server='servername'

この引数を指定しない場合、コマンドは、すべてのWebLogicサーバーおよびシステム・コンポーネントのメトリック表のリストを戻します。

この引数を使用するには、管理サーバーに接続している必要があります。

Oracle HTTP Serverなどのシステム・コンポーネントの場合は、次の書式を使用します。

servers=['component_name], servertype='component_type')    

parameternames

オプションです。該当する実行コンテキスト・パラメータの名前のリスト。サーバー上に見つからないパラメータ名は無視されます(エラーはレポートされません)。この引数が使用されない場合、すべての実行コンテキスト・パラメータがリストされます。

verbose

オプションです。trueの場合、各実行コンテキスト・パラメータについて、(使用可能な場合)実行コンテキスト・パラメータの説明が、可能な値およびその説明のセットとともに出力に含まれます。

次の例では、管理対象サーバーwls_server1のパラメータ・スコープ・メトリック・ルールを示します。

listDMSContextParameters(server='wls_server1')
Server: ManagedServer1
 
    Module
    FlowId
    Action
    RCID

listDMSParameterScopedMetricsRules

このコマンドは、現在のパラメータ・スコープ・メトリックの構成を表示します。

コマンド・カテゴリ: DMSパラメータ・スコープ・メトリック

WLSTでの使用: オンライン

説明

現在のパラメータ・スコープ・メトリックの構成を表示します。

構文

listDMSParameterScopedMetricsRules([server])
引数 定義

server

オプションです。パラメータ・スコープ・メトリック構成を表示するサーバーを指定します。有効な値は、WebLogic Serverインスタンス名およびシステム・コンポーネント名のリストです。

サーバーを指定するには、次の構文を使用します。

server='servername'

この引数を指定しない場合、コマンドは、すべてのWebLogicサーバーおよびシステム・コンポーネントのメトリック表のリストを戻します。

この引数を使用するには、管理サーバーに接続している必要があります。

Oracle HTTP Serverなどのシステム・コンポーネントの場合は、次の書式を使用します。

servers=['component_name], servertype='component_type')    

次の例では、管理対象サーバーwls_server1のパラメータ・スコープ・メトリック・ルールを示します。

listDMSParameterScopedMetricsRules(server='wls_server1')

  Rule: ruleA 
   Noun types: 
      JDBC_Connection 
   Context Parameter Constraints: 
      Parameter: URI 
        Constraining values: 
          MyApp/advSearch.jspx 
          MyApp/basicSearch.jspx 

resetDMSParameterScopedMetrics

このコマンドは、指定したルール識別子に関連付けられているパラメータ・スコープ・メトリック・データをリセットするために使用します。

コマンド・カテゴリ: DMSパラメータ・スコープ・メトリック

WLSTでの使用: オンライン

説明

特定のルール識別子に関連付けられているパラメータ・スコープ・メトリック・データをリセットします。この操作は原子性でない場合があるため、リセット操作が進行中でも、メトリック・データは引き続き収集されます。

構文

resetDMSParameterScopedMetrics([server,] ids)
引数 定義

server

オプションです。パラメータ・スコープ・メトリックをリセットするサーバーを指定します。有効な値は、WebLogic Serverインスタンス名およびシステム・コンポーネント名のリストです。

サーバーを指定するには、次の構文を使用します。

server='servername'

この引数を指定しない場合、コマンドは、すべてのWebLogicサーバーおよびシステム・コンポーネントのメトリック表のリストを戻します。

この引数を使用するには、管理サーバーに接続している必要があります。

Oracle HTTP Serverなどのシステム・コンポーネントの場合は、次の書式を使用します。

servers=['component_name], servertype='component_type')    

ids

リセットするルールの識別子のリスト。複数の識別子を指定するには、IDをカンマで区切り、全体を大カッコで囲みます。次に例を示します。

ids=["id1", "id2"

次の例では、管理対象サーバーwls_server1のIDがruleAのルールをリセットします。

resetDMSParameterScopedMetrics(server="wls_server1", ids="ruleA")

sampleDMSContextParameterValues

このコマンドは、指定したコンテキスト・パラメータの一連の値のサンプルを収集するために使用します。

コマンド・カテゴリ: DMSパラメータ・スコープ・メトリック

WLSTでの使用: オンライン

説明

指定された名前のコンテキスト・パラメータの値セットのサンプルを収集します。

構文

sampleDMSContextParameterValues([parametername] [, naxmuofvaleus] [,action])
引数 定義

parametername

オプションです。サンプリング対象のコンテキスト・パラメータの名前。この引数は、引数actionとの組合せで使用する必要があります。

maxnumofvalues

オプションです。サンプルに含める個別値の最大数。省略した場合、値10が適用されます。値0では、すべての個別値がサンプリングされます。コンテキスト・パラメータによっては、これは無制限のサイズのセットをサンプリングすることを意味します。action="start"を指定した場合にのみ関連します。

action

オプションです。サンプリング対象のアクション。この引数は、引数parameternameとの組合せで使用する必要があります。

有効な値は次のとおりです。

  • start: 値のサンプリングを開始します。

  • stop: 値のサンプリングを停止して値を表示します。

  • show: サンプリング値のヒストグラムを表示します。

次の例では、パラメータbespoke.ServiceLevelの値のサンプリングを開始します。

sampleDMSContextParameterValues(parametername="bespoke.ServiceLevel", maxnumofvalues=5, action="start")
Values of the parameter bespoke.ServiceLevel are now being sampled.
 List of parameters currently being sampled:
    bespoke.ServiceLevel has been sampled for 0 seconds.

次の例では、サンプリングを停止して、値のヒストグラムを表示します。

sampleDMSContextParameterValues()
  List of parameters currently being sampled:    bespoke.ServiceLevel has been sampled for 87 seconds.
sampleDMSContextParameterValues(parametername="bespoke.ServiceLevel", action="stop")
  Histogram of values for parameter bespoke.ServiceLevel.
    Gold 21
    Silver 5
    Bronze 37
  Values of the parameter bespoke.ServiceLevel will no longer be sampled.

setDMSParameterScopedMetricsRule

このコマンドは、パラメータ・スコープ・メトリック・ルールを作成または更新するために使用します。

コマンド・カテゴリ: DMSパラメータ・スコープ・メトリック

WLSTでの使用: オンライン

説明

パラメータ・スコープ・メトリック・ルールを作成または更新します。特定のナウン・タイプとパラメータの組合せについて、メトリックのコレクションを管理できるのは一度に1つのルールです。たとえば、コンテキスト・パラメータURIおよびナウン・タイプJDBC_Connectionに基づいて、2つの個別のルールでパラメータ・スコープ・メトリックの収集を試行することはできません。

構文

setDMSParameterScopedMetricsRule([server,] id, nountypes [, ctxparamconstraints][, actparamconstraints] [,replace={true|false}])
引数 定義

server

オプションです。パラメータ・スコープ・メトリック・ルールを設定するサーバーを指定します。有効な値は、WebLogic Serverインスタンス名およびシステム・コンポーネント名のリストです。

サーバーを指定するには、次の構文を使用します。

server='servername'

この引数を指定しない場合、コマンドは、すべてのWebLogicサーバーおよびシステム・コンポーネントのメトリック表のリストを戻します。

この引数を使用するには、管理サーバーに接続している必要があります。

Oracle HTTP Serverなどのシステム・コンポーネントの場合は、次の書式を使用します。

servers=['component_name], servertype='component_type')    

id

ルールの識別子。

nountypes

ルールが適用されるナウン・タイプのリスト。

ctxparamconstraints

オプションです。このルールで使用されるコンテキスト・パラメータ制約のリスト。この引数またはactparamconstraints引数のいずれか、もしくは両方を指定する必要があります。

「createDMSScopedMetricsParameterConstraint」を参照してください。

actparamconstraints

オプションです。このルールで使用されるアクティブ化パラメータ制約のリスト。この引数またはctxparamconstraints引数のいずれか、もしくは両方を指定する必要があります。

「createDMSScopedMetricsParameterConstraint」を参照してください。

replace

オプションです。trueの場合、同じIDを持つ既存のルールが新規ルールによって置き換えられます。値がfalseである、または値を設定しない場合で、そのIDを持つルールがすでに存在する場合は、エラーが発生します。

次の例では、IDがruleA、nountypeがJDBC_Connection、コンテキスト・パラメータ制約がctxP1のルールを作成します。

setDMSParameterScopedMetricsRule(id="ruleA", nountypes=["JDBC_Connection"],  ctxparamconstraints=[ctxP1])

DMSイベント・トレース・コマンド

イベント・トレースでは、再起動せずにライブ・トレースを構成できます。Oracle Fusion Middleware製品を使用して更新されたDMSメトリックは、DMSイベント・トレースを使用してトレースできます。

次の項のコマンドを使用して、イベント・トレースを構成します。

DMSイベント・トレースの使用の詳細は、『パフォーマンスのチューニング・ガイド』DMSトレースおよびイベントに関する項を参照してください。

addDMSEventDestination

このコマンドは、イベント・トレース構成に新しい宛先を追加するために使用します。

コマンド・カテゴリ: DMSイベント・トレース

WLSTでの使用: オンライン

説明

イベント・トレース構成に新しい宛先を追加します。同じIDの宛先がすでに存在している場合、その旨が報告され、宛先は追加されません。宛先を追加するには、管理サーバーに接続している必要があります。接続していないと、エラーが戻されます。

構文

addDMSEventDestination(id [, name] ,class
              [, props= {'name': 'value'...}] [,server])
引数 定義

id

指定された宛先の一意の識別子。

name

オプションです。宛先の名前。

class

宛先の完全なクラス名。

使用可能な宛先クラスのリストについては、表6-1を参照してください。

props

オプションです。宛先に使用する名前/値プロパティ。表6-1に示されているように、一部の宛先にはプロパティが必要です。

server

オプションです。この操作を実行する対象のサーバー。デフォルトは、接続しているサーバーです。

表6-1には、完全なランタイム・クラス名が示された組込みの宛先が記載されています。

表6-1 組込みの宛先

宛先のランタイム・クラス名 説明

oracle.dms.trace2.runtime.LoggerDestination

ODLを使用して、ログ・メッセージをファイルに送ります。

この宛先のプロパティのリストについては、表6-2を参照してください。

oracle.dms.event.HTTPRequestTrackerDestination

アクティブなHTTPリクエストのセットをダンプし、管理者がアクティビティのスナップショットを取得できるようにします。

この宛先のプロパティのリストについては、表6-3を参照してください。

oracle.dms.jrockit.jfr.JFRDestination

JRockit Mission Controlを使用してJRockit JVMおよびWLDFからの他のデータのコンテキストでイベントを表示できるように、JRockitフライト・レコーダにイベントを渡します。

この宛先のプロパティのリストについては、表6-4を参照してください。

oracle.dms.jmx.MetricMBeanFactory

ナウンをMBeanとして公開します。この宛先にはプロパティはありません。

oracle.dms.util.StackTraceCollatorDestination

特定のイベントが発生するたびに実行中のスタック・トレースを照合します。これは、主としてデバッグ・ツールです。

照合済のデータは、シャットダウン時に書き出されます。また、処理されているイベントが一定の時間内(デフォルトは1分間)に報告されなかった場合にも書き出されます。

この宛先のプロパティのリストについては、表6-5を参照してください。

表6-2に、宛先oracle.dms.trace2.runtime.LoggerDestinationのプロパティを示します。

表6-2 oracle.dms.trace2.runtime.LoggerDestinationのプロパティ

プロパティ 説明 有効な値

LoggerName

必須。ログ出力の名前。

有効なログ出力名。

writeDataAsMessageAttributes

オプションです。trueに設定されている場合、イベント・データはログ・メッセージにコロン区切り文字列ではなくサプリメンタル属性として記録されます。イベント・データをサプリメンタル属性として記録することで、サプリメンタル属性を使用するODLの問合せ機能を利用できます。

例については、『Oracle Fusion Middlewareの管理』WLSTを使用したログ・ファイルの検索に関する項を参照してください。

trueおよびfalse

表6-3に、宛先oracle.dms.event.HTTPRequestTrackerDestinationのプロパティを示します。

表6-3 oracle.dms.event.HTTPRequestTrackerDestinationのプロパティ

プロパティ 説明 有効な値

excludeHeaderNames

オプションです。指定されたHTTPリクエスト・ヘッダーにセキュリティ・センシティブな情報が含まれる可能性がある場合に、宛先がそのようなヘッダーをレポートしないようにします。

除外するヘッダー名のカンマ区切りのリスト。

requestThresholdSeconds

オプションです。リクエストがスローであるとみなされてからの秒数。generateIncidentMinutes設定が定義されていない場合、スロー・リクエストの検出時にだたちにインシデントが作成されます。

正の数値(秒単位)。

requestFilters

オプションです。監視する特定のURIまたはURI+クリックのフィルタ。各フィルタには独自のしきい値があります。各フィルタは次のように定義されます。

thresholdInSeconds!!uri!!clickId

thresholdInSecondsは、この値を超えるとリクエストがスローとみなされる時間を定義します。uriは一致するURIで正規表現として記述できます。clickIdはオプションで、一致するクリックIDを定義します。正規表現として記述できます。

各フィルタは%%を使用して区切ることができます。次に例を示します。

/SimpleWebApp-ViewController-context-root/.!!cb.%%/HCM-App/.!!'pt1:AP1:r3:0:AT1:_ATp:resId1:[0-9]+:cl1

requestFiltersが指定されている場合、requestThresholdSeconds設定はすべて無視されます。

リクエスト・フィルタのカンマ区切りのリスト

generateIncidentMinutes

オプションです。スロー・リクエストが発生した場合、インシデントを生成する前に確認する頻度。この設定はrequestThresholdSeconds設定とともに使用します。

正の数値(秒単位)。

incidentSkipCount

オプションです。スローリクエスト検出が有効になっている場合(requestThresholdSeconds設定で)、この設定を使用して、作成されたであろう最初のnのインシデントの作成を阻止できます。これは、最初のいくつかのリクエストを処理する追加オーバーヘッドのあるコールド・サーバーでは便利です。

正の数値(秒単位)。

maxRequestsReport

オプションです。遅延インシデントの生成時にレポートする最大リクエスト数。この設定はgenerateIncidentMinutes設定とともに使用します。定義されていない場合、すべてのリクエストがレポートされます。

正の数値(秒単位)。

incidentDumps

オプションです。スロー・リクエストの検出時に実行する診断ダンプのリスト。この設定が定義されていない場合、インシデントの作成時に診断ルールおよび診断ダンプのデフォルト・セットが評価されます。

診断ダンプ名のカンマ区切りのリスト。

dumpIntervalMinutes

オプションです。最初のスロー・リクエストの検出時にダンプを実行する間隔。既存のincidentDumps設定とともに設定することで制御されます。これにより、インシデントを作成するよりも頻繁に診断を収集できます。たとえば、インシデントを30分ごとに作成し、ダンプを10分ごとに収集できます。

次に、どのように機能するかについて詳しく説明します。

  1. 最初のスロー・リクエストの検出時、HTTPRequestTracker宛先は指定された名前のダンプを実行してから、指定された頻度でさらにダンプをスケジュールします。

  2. 次のダンプ頻度の間隔で新しいスロー・リクエストがあった場合、ダンプは再度実行されます。ない場合、この間隔ではダンプは実行されません。

  3. 最後のダンプ頻度の間隔以降にスロー・リクエストがあった場合、レビュー期間の最後に、generateIncidentMinutes設定で指定されているように、さらにダンプが実行され、作成されたすべてのダンプ・ファイルを含むインシデントが作成されます。

インシデントのreadme.txtに各ダンプが取得された時期が詳しく記載されます。

正の数値(秒単位)。

enablePerformanceMetrics

オプションです。URIまたはURI+クリックの組合せがスローと識別された後、同じURI+クリックと一致する後続のリクエスト(レビュー期間内)の追加診断が可能になります。追加診断により、リクエストで時間が費やされた箇所(JDBC、MDS、ADFなど)の概要が示されます。このデータはslowrequests.txtファイルに含められます。

trueまたはfalse。デフォルトはfalseです。

表6-4に、宛先oracle.dms.jrockit.jfr.JFRDestinationのプロパティを示します。

表6-4 oracle.dms.jrockit.jfr.JFRDestinationのプロパティ

プロパティ 説明 有効な値

maxRecordingSize

必須。DMS記録のサイズ(この値を超えると、フライド・レコーダーから古いデータが削除されます)

後ろにK (KB)、M (MB)、G (GB)が付いた整数

表6-5に、宛先oracle.dms.util.StackTraceCollatorDestinatioのプロパティを示します。

表6-5 oracle.dms.util.StackTraceCollatorDestinationのプロパティ

プロパティ 説明 有効な値

printStream

オプションです。印刷ストリームの書込み先となる出力を識別する文字列

stderrまたはstdout。デフォルトはstderrです。

loggerName

オプションです。出力の書込み先となるログ出力の名前。宛先はログ出力を確認し、INFOメッセージが記録されない場合はstderrの使用に戻ります。

有効なログ出力名。

clearTracesWhenDumped

オプションです。現行データが書き出された後、宛先が一連の既知のスタックおよび発生回数をリセットすべきかどうか。Falseの場合、宛先の存続期間、一連のスタックおよび回数がメモリー内に累積されます。

trueまたはfalse。デフォルトはfalseです。

minDumpIntervalInMinutes

オプションです。特定のイベント・タイプについて照合されたデータを書き出す間の最小期間。

正の数値(分単位)。

eventTypesOfInterest

必須。スタック・トレースを照合するイベント・タイプを説明する文字列。

有効なイベント・タイプ。たとえば、SENSORです。

次の例では、IDがdestination1、名前がFile-system、クラスがoracle.dms.trace2.runtime.LoggerDestinationである宛先を追加します。LoggerDestinationではloggerNameプロパティが必要であるため、値はtrace2-loggerに設定されます。

addDMSEventDestination(id='destination1', name='File-system',
                        class='oracle.dms.trace2.runtime.LoggerDestination', 
                        props={'loggerName': 'trace2-logger'})
 
Destination "destination1" added. 

次の例では、すでに存在しているIDを持つ宛先を追加しようとします。

addDMSEventDestination(id='destination1', name='File-system',
                        class='oracle.dms.trace2.runtime.LoggerDestination', 
                        props={'loggerName': 'trace2-logger'})
 
Destination "destination1" already exists. Unable to add this.

addDMSEventFilter

このコマンドは、イベント・トレース構成にフィルタを追加するために使用します。

コマンド・カテゴリ: DMSイベント・トレース

WLSTでの使用: オンライン

説明

イベント・トレース構成にフィルタを追加します。同じIDのフィルタがすでに存在している場合、エラーが戻され、フィルタは追加されません。

イベント・フィルタを追加するには、管理サーバーに接続している必要があります。接続していないと、エラー・メッセージが報告されます。

構文

addDMSEventFilter(id [, name] [, etypes,] 
                    props= {'prop-name': 'value'...} [, server])
引数 定義

id

指定されたフィルタの一意の識別子。

name

オプションです。フィルタ名。

etypes

オプションです。イベントとアクションのペアのカンマ区切りリストを含む文字列。この引数を条件とともに使用することで、よりきめ細かいフィルタを作成することが可能になります。より広範囲なメトリックを持つフィルタを作成することもできます。たとえば、すべてのナウン、またはアクションが作成されているすべてのナウンです。

props

prop-name: フィルタ・プロパティの名前。有効な唯一のプロパティは<condition>であり、1つの条件のみ指定できます。

value: フィルタのプロパティの値。

server

オプションです。この操作を実行する対象のサーバー。デフォルトは、接続しているサーバーです。

etypesの構文は次のとおりです。

<etypes>:==
<type>:[<action>]

有効なetypesは次のとおりです:

NOUN:CREATE|DELETE|TYPE_CHANGE                        
SENSOR                        
EVENT_SENSOR:CREATE|DELETE|METRIC_SELECTION_CHANGED,
PHASE_SENSOR:CREATE|DELETE|METRIC_SELECTION_CHANGED|START|STOP|ABORT
STATE_SENSOR:CREATE|DELETE|METRIC_SELECTION_CHANGED|UPDATE
ROLLUP_SENSOR:CREATE|DELETE|METRIC_SELECTION_CHANGED
EXECUTION_CONTEXT:START|STOP|SUSPEND
HTTP_REQUEST:START|STOP|CONTEXT_CHANGED

次の点に注意してください。

  • SENSORには関連付けられたアクションはなく、関連するすべてのSENSORSおよび関連するアクションを含むために拡張されます。

  • 関連付けられたアクションを指定しないタイプは、そのタイプのすべてのアクションにデフォルト設定されます。たとえば、HTTP_REQUESTは次にデフォルト設定されます。

    HTTP_REQUEST:START,HTTP_REQUEST:STOP、HTTP_REQUEST:CONTEXT_CHANGED

次に、2つのイベントとアクションのペアがカンマで区切られたetypeを示します。

etypes='NOUN:DELETE, STATE_SENSOR:DELETE'

引数props<condition>プロパティの構文を次に示します。引数については、構文の次にある表で説明しています。

<condition>::=
<type>  [<operator> <condition>]
<type>::=  
<nountype> | <context>
<nountype>::=
NOUNTYPE <nountype-operator> value
<nountype-operator>::=
"equals" | "starts_with" | "contains" | "not_equals"
<context>::=
CONTEXT <name> <context-operator> [<value>] [IGNORECASE=true|false] [DATATYPE="string|long|double"
]
<context-operator>::=
"equals" | "starts_with" | "contains" | "not_equals" | "is_null" | "gt" | "le" | "ge"
<operator>::=
 AND |OR 

次の表では、<type>の引数を示します。

説明

<nountype>

各センサーは、関連付けられているメトリックとともに、ナウンに応じて階層に編成されます。Nounタイプは、収集される一連のメトリックを反映する名前です。たとえば、JDBCはNounタイプの一例です。センサーおよびナウンの詳細は、『パフォーマンスのチューニング・ガイド』共通のDMSの用語と概念の理解に関する項を参照してください。

<context>

実行コンテキストは、実行コンテキストID (ECID)、関係ID (RID)および値のマップの関連付けです。この引数を使用することで、値のマップ内に格納されているデータをフィルタが調べて使用できるようになります。たとえば、マップにuserというキーが含まれている場合、userがbruceであるリクエストを戻すフィルタを作成することができます。

次の表では、<nountype>の引数を示します。

説明

NOUNTYPE

キーワード。

<nountype-operator>

有効な演算子は次のとおりです:

  • equals: Nounタイプ名がその値と等しい場合のみ、フィルタ処理を行います。

  • starts_with: Nounタイプ名がその値で始まっている場合のみ、フィルタ処理を行います。

  • contains: Nounタイプ名がその値と等しい場合のみ、フィルタ処理を行います。

  • not_equals: Nounタイプ名がその値と等しくない場合のみ、フィルタ処理を行います。

value

操作するNounタイプの名前。パフォーマンスを測定するどのオブジェクトの名前でも指定できます。

次の表では、<context>の引数を示します。

説明

CONTEXT

キーワード。

name

フィルタ処理するコンテキストの名前。

value

操作するコンテキストの名前。

<context-operator>

有効な演算子は次のとおりです:

  • equals: コンテキスト名がその値と等しい場合のみ、フィルタ処理を行います。

  • starts_with: コンテキスト名がその値で始まっている場合のみ、フィルタ処理を行います。

  • contains: コンテキスト名がその値と等しい場合のみ、フィルタ処理を行います。

  • not_equals: コンテキスト名がその値と等しくない場合のみ、フィルタ処理を行います。

  • is_null: コンテキスト名がnullである場合のみ、フィルタ処理を行います。

  • lt: コンテキスト名がその値未満である場合のみ、フィルタ処理を行います。

  • gt: コンテキスト名がその値を超えている場合のみ、フィルタ処理を行います。

  • le: コンテキスト名がその値以下である場合のみ、フィルタ処理を行います。

  • ge: コンテキスト名がその値以上である場合のみ、フィルタ処理を行います。

IGNORECASE

オプションです。指定された場合、文字列データ型の大文字/小文字の区別は無視されます。デフォルトは、コンテキストで使用されている大文字/小文字です。

IGNORECASE AND DATATYPEは、コマンド内の位置には依存しません。

DATATYPE

オプションです。有効な値は、string、longまたはdoubleです。デフォルトはstringです。

IGNORECASE AND DATATYPEは、コマンド内の位置には依存しません。

次の例では、名前がMyFilterであるフィルタを、Nounタイプおよびコンテキストを指定して追加します。

addDMSEventFilter(id='mds1', name='MyFilter', 
        props={'condition': 'NOUNTYPE equals MDS_Connections AND CONTEXT user equals bruce IGNORECASE'})
 
Filter "mds1" added.
 
 

次の例では、同じIDを持つフィルタを追加しようとします。このコマンドではエラーが戻されます。

addDMSEventFilter(id='mds1', name='MyFilter', 
      props={'condition': 'NOUNTYPE equals MDS_Connections AND CONTEXT user equals bruce'})
 
Unable to add filter "mds1" as a filter with that ID already exists for server "AdminServer".

次の例では、2つのイベントとアクションのペアを持つフィルタを追加します。

addDMSEventFilter(id='mds2', name='MyFilter', 
          etypes='NOUN:CREATE,HTTP_REQUEST:START', 
          props={'condition': 'NOUNTYPE equals MDS_Connections 
                  AND CONTEXT user equals bruce IGNORECASE=true'})
 Filter "mds2" added.

addDMSEventRoute

このコマンドは、指定したイベント・ルートをイベント・トレース構成に追加するために使用します。

コマンド・カテゴリ: DMSイベント・トレース

WLSTでの使用: オンライン

説明

イベント・トレース構成に指定されたイベント・ルートを追加します。同じIDのイベント・ルートがすでに存在している場合、エラーが戻され、イベント・ルートは追加されません。

イベント・ルートを追加するには、管理サーバーに接続している必要があります。接続していないと、エラーが戻されます。

構文

addDMSEventRoute([filterid,] destinationid [,enable=true|false] [,server])
引数 定義

filterid

オプションです。フィルタの一意の識別子。

destinationid

特定の宛先の一意の識別子。この宛先が存在している必要があります。

enable

オプションです。フィルタを有効にします。有効な値はtrueおよびfalseです。デフォルトは、trueです。

server

オプションです。この操作を実行する対象のサーバー。デフォルトは、接続しているサーバーです。

次の例では、フィルタIDがmds1で宛先IDがdestination1であるイベント・ルートを追加します。

addDMSEventRoute(filterid='mds1', destinationid='destination1', enable='false')
Event-route for filter "mds1", destination "destination1" added for server "AdminServer".

次の例では、すでに存在しているイベント・ルートを追加しようとしています:

addDMSEventRoute(filterid='mds1', destinationid='destination1', enable='false')
Unable to add event route as a mapping with filter "mds1" and destination "destination1" already exists for server "AdminServer".

enableDMSEventTrace

このコマンドは、イベント・トレースを有効にし、指定した条件と宛先および有効なイベント・ルートでフィルタを作成するために使用します。

コマンド・カテゴリ: DMSイベント・トレース

WLSTでの使用: オンライン

説明

イベント・トレースを有効にし、指定された条件と宛先および有効なイベント・ルートでフィルタを作成します。これは、フィルタ、宛先およびイベント・ルートを明示的に作成せずにフィルタ処理を開始できるようにする簡単な方法ですが、構成オプションは少なくなります。指定された宛先が存在している必要があります。

DMSイベント・トレースを有効にするには、管理サーバーに接続している必要があります。接続していないと、エラーが戻されます。

より複雑な構成が必要な場合は、addDMSEventDestinationaddDMSEventFilterおよびaddDMSEventRouteコマンドを使用します。

構文

enableDMSEventTrace(destinationid [, etypes] [, condition]  [, server])
引数 定義

destinationid

特定の宛先の一意の識別子。既存の宛先はいずれも有効です。

etypes

オプションです。イベントとアクションのペアのカンマ区切りリストを含む文字列。使用可能なetypesのリストについては、addDMSEventFilterを参照してください。

condition

オプションです。フィルタ処理する条件。条件の構文については、addDMSEventFilterを参照してください。

条件が指定されない場合、すべてのDMSイベントが渡されます

server

オプションです。この操作を実行する対象のサーバー。デフォルトは、接続しているサーバーです。

次の例では、指定された条件を持つイベント・トレースを有効にします。

enableDMSEventTrace(destinationid='destination1', condition='CONTEXT username EQUALS Joe AND CONTEXT ip EQUALS 192.168.1.5')
 
Filter "auto215443800" using Destination "destination1" added, and event-route enabled for server "AdminServer".

listDMSEventConfiguration

このコマンドは、イベント・トレース構成の概要を表示します。

コマンド・カテゴリ: DMSイベント・トレース

WLSTでの使用: オンライン

説明

イベント・トレース構成の概要を表示します。

構文

listDMSEventConfiguration([server]) 
引数 定義

server

オプションです。この操作を実行する対象のサーバー。デフォルトは、接続しているサーバーです。

次の例では、接続している管理対象サーバーの構成を一覧表示します。

listDMSEventConfiguration()
 
Server: AdminServer
 
Event routes:
   Filter        :  auto215443800
   Destination   :  destination1
   Enabled       :  true

listDMSEventDestination

このコマンドは、1つの宛先またはすべての宛先のリストに関する完全な構成を表示します。

コマンド・カテゴリ: DMSイベント・トレース

WLSTでの使用: オンライン

説明

特定の宛先について、完全な構成を表示します。宛先IDが指定されない場合、イベント・トレース構成内のすべての宛先の宛先IDおよび名前が示されます。

構文

listDMSEventDestination([id] [, server])
引数 定義

id

オプションです。特定の宛先の一意の識別子。

server

オプションです。この操作を実行する対象のサーバー。デフォルトは、接続しているサーバーです。

次の例では、接続している管理対象サーバーの宛先に関する情報を表示します。

listDMSEventDestination()
Server: AdminServer
 
   Id            : HTTPRequestTrackerDestination
   Name          : HTTP Request Tracker Destination
 
 
   Id            : mbeanCreationDestination
   Name          : MBean Creation Destination

次の例では、管理対象サーバーwls_server_1の宛先に関する情報を表示します。

listDMSEventDestination(server='wls_server_1')
Server: wls_server_1
 
   Id            : HTTPRequestTrackerDestination
   Name          : HTTP Request Tracker Destination
 
 
   Id            : mbeanCreationDestination
   Name          : MBean Creation Destination
 .
 .
 .

次の例では、宛先destination1に関する情報を表示します。

listDMSEventDestination(id='destination1')
Server: AdminServer
 
   Id            : destination1
   Name          : File-system
   Class         : oracle.dms.trace2.runtime.LoggerDestination
   Class Info    : Logs incoming events to the logger configured for the Destination.
   Properties    : 
       Name                         Value                                 
       loggerName                   trace2-logger              

listDMSEventFilter

このコマンドは、1つのフィルタまたはすべてのフィルタのリストの構成を表示します。

コマンド・カテゴリ: DMSイベント・トレース

WLSTでの使用: オンライン

説明

特定のフィルタについて、完全な構成を表示します。フィルタIDを指定しない場合、イベント・トレース構成内のすべてのフィルタのフィルタIDおよび名前が表示されます。

構文

listDMSEventFilter([id] [, server])
引数 定義

id

オプションです。指定されたフィルタの一意の識別子。

server

オプションです。この操作を実行する対象のサーバー。デフォルトは、接続しているサーバーです。

次の例では、イベント・トレース構成内のすべてのフィルタのリストを表示します。

listDMSEventFilter()
    Id                              Name                                  
    auto215443800                   auto generated using enableEventTrace 
    JFRFilter                       JFRFilter                             
    traceFilter                                                           
    mds2                            MyFilter                              
    mds1                            MyFilter        

次の例では、フィルタmds1の構成を表示します。

listDMSEventFilter(id='mds1')
Server: AdminServer
 
Id            : mds1
Name          : MyFilter
Properties    : 
      Condition :
      NOUNTYPE equals MDS_Connections AND CONTEXT user equals bruce IGNORECASE

listDMSEventRoutes

このコマンドは、イベント・ルートとそのステータス(有効か無効か)を表示します。

コマンド・カテゴリ: DMSイベント・トレース

WLSTでの使用: オンライン

説明

指定されたフィルタまたは宛先に関連付けられているイベント・ルートおよびそのステータス(有効か無効か)を一覧表示します。filteridまたはdestinationidを指定しない場合、イベント・トレース構成内のすべてのイベント・ルートが示されます。

構文

listDMSEventRoutes([filterid] [, destinationid][, server])
引数 定義

filterid

オプションです。フィルタの一意の識別子。

destinationid

オプションです。特定の宛先の一意の識別子。この宛先が存在している必要があります。

server

オプションです。この操作を実行する対象のサーバー。デフォルトは、接続しているサーバーです。

次の例では、すべてのイベント・ルートを示します。

listDMSEventRoutes()
Server: AdminServer
 
   Filter        :  auto215443800
   Destination   :  destination1
   Enabled       :  true
 
 
   Filter        :  None
   Destination   :  HTTPRequestTrackerDestination
   Enabled       :  true

次の例では、フィルタIDがfilter1であるイベント・ルートを一覧表示します。

listDMSEventRoutes(filterid='mds1')
Server: AdminServer
 
   Filter        : mds1
   Destination   : destination1
   Enabled       : false

次の例では、宛先IDがdestination1であるイベント・ルートを一覧表示します。

listDMSEventRoutes(destinationid='destination1')
Server: AdminServer
 
   Filter        : auto215443800
   Destination   : destination1
   Enabled       : true
   Filter        : mds2
   Destination   : destination1
   Enabled       : false
   Filter        : mds1
   Destination   : destination1
   Enabled       : false

removeDMSEventDestination

このコマンドは、指定した宛先を削除するために使用します。

コマンド・カテゴリ: DMSイベント・トレース

WLSTでの使用: オンライン

説明

イベント・トレース構成から既存の宛先を削除します。宛先を削除できるのは、どのイベント・ルートもその宛先に依存していない場合のみです。その宛先に依存するイベント・ルートが存在する場合、警告が戻されます。

宛先を削除するには、管理サーバーに接続している必要があります。接続していないと、エラーが戻されます。

構文

removeDMSEventDestination(id [, server]) 
引数 定義

id

削除する宛先の一意の識別子。

server

オプションです。この操作を実行する対象のサーバー。デフォルトは、接続しているサーバーです。

次の例では、宛先jfrを削除します。

removeDMSEventDestination(id='jfr')
 
Destination "jfr" removed. 

次の例では、宛先styx.inpass.db1を削除しようとします。しかし、この宛先にはイベント・ルートが存在するため、エラーが戻されます。

removeDMSEventDestination(id='styx.inpass.db1')
 
An event-route for destination 'styx.inpass.db1' exists. Unable to remove this destination for server "AdminServer".

removeDMSEventFilter

このコマンドは、指定したフィルタを削除するために使用します。

コマンド・カテゴリ: DMSイベント・トレース

WLSTでの使用: オンライン

説明

イベント・トレース構成から既存のフィルタを削除します。フィルタを削除できるのは、どのイベント・ルートもそのフィルタに依存していない場合のみです。そのフィルタに依存するイベント・ルートが存在する場合、警告が戻されます。

イベント・フィルタを削除するには、管理サーバーに接続している必要があります。接続していないと、エラーが戻されます。

構文

removeDMSEventFilter(id [, server])
引数 定義

id

削除するフィルタの一意の識別子。

server

オプションです。この操作を実行する対象のサーバー。デフォルトは、接続しているサーバーです。

次の例では、フィルタmds1を削除します。

removeDMSEventFilter(id='mds1')
 
Filter "mds1" removed  for server "AdminServer". 

次の例では、イベント・ルートが現在存在しているフィルタを削除しようとします。

removeDMSEventFilter(id='allaccounts')
 
Filter "allaccounts" cannot be removed. An event-route currently exists for that
filter. Remove the event-route first using the command removeDMSEventRoute().

removeDMSEventRoute

このコマンドは、指定したイベント・ルートを削除するために使用します。

コマンド・カテゴリ: DMSイベント・トレース

WLSTでの使用: オンライン

説明

指定されたイベント・ルートを削除します。イベント・ルートを追加するには、管理サーバーに接続している必要があります。接続していないと、エラーが戻されます。

構文

removeDMSEventRoute([filterid] [, destinationid]
                    [, server])
引数 定義

filterid

オプションです。フィルタの一意の識別子。

destinationid

オプションです。特定の宛先の一意の識別子。この宛先が存在している必要があります。

server

オプションです。この操作を実行する対象のサーバー。デフォルトは、接続しているサーバーです。

次の例では、フィルタIDがmds1であり、宛先がjfrであるイベント・ルートを削除します。

removeDMSEventRoute(filterid='mds1', destinationid='jfr')
Event-route for filter "mds1", destination "jfr" removed for server "AdminServer".

次の例では、宛先がdestination1であるイベント・ルートを削除します。

removeDMSEventRoute(destinationid='destination1')
Event-route for filter "None", destination "destination1" removed for server "AdminServer".

updateDMSEventDestination

このコマンドは、イベント宛先の構成を更新するために使用します。

コマンド・カテゴリ: DMSイベント・トレース

WLSTでの使用: オンライン

説明

既存の宛先を更新します。このコマンドでは、指定された引数を更新できます。宛先を更新するには、管理サーバーに接続している必要があります。接続していないと、エラーが戻されます。

構文

updateDMSEventDestination(id [, name,] class 
                 [,props= {'name': 'value'...}] [, server])
引数 定義

id

更新する宛先の一意の識別子。

name

オプションです。宛先の名前。

class

宛先の完全なクラス名。

使用可能な宛先のリストについては、表6-1を参照してください。

props

オプションです。宛先に使用する名前/値プロパティ。新しいプロパティを追加したり、既存のプロパティを更新または削除したりすることができます。プロパティを更新する場合は、すべてのプロパティを指定する必要があります。プロパティを省略すると、そのプロパティは削除されます。たとえば、ある宛先にプロパティLoggerNameおよびseverityが含まれている場合にseverityを省略すると、severityがその宛先から削除されます。

構文および許可されている値については、addDMSEventFilterを参照してください。

server

オプションです。この操作を実行する対象のサーバー。デフォルトは、接続しているサーバーです。

次の例では、宛先jfrの名前を更新します。

updateDMSEventDestination(id='jfr', name='Alternative Flight-Recorder')
 
Destination "jfr" updated  for server "AdminServer". 

次の例では、存在しない宛先を更新しようとします。このコマンドではエラーが戻されます。

updateDMSEventDestination(id='destination1', 
           props={'loggerName': 'MyNewTrace2-logger'})
 
Destination "destination1" does not exist for server "AdminServer".

updateDMSEventFilter

このコマンドは、イベント・フィルタの構成を更新するために使用します。

コマンド・カテゴリ: DMSイベント・トレース

WLSTでの使用: オンライン

説明

イベント・トレース構成内の既存のフィルタを更新します。

イベント・フィルタを更新するには、管理サーバーに接続している必要があります。接続していないと、エラーが戻されます。

構文

updateDMSEventFilter(id [, name] [,etypes], 
                     props= {'prop-name': 'value'...} [,server])
引数 定義

id

更新するフィルタの一意の識別子。

name

オプションです。更新するフィルタの名前。

etypes

オプションです。イベントとアクションのペアのカンマ区切りリストを含む文字列。有効な値のリストについては、addDMSEventFilterを参照してください。

props

prop-name: フィルタ・プロパティの名前。唯一有効なプロパティは<condition>で、1つの条件のみを指定できます。prop-nameの構文の詳細は、「addDMSEventFilter」を参照してください。

value: フィルタのプロパティの値。

server

オプションです。この操作を実行する対象のサーバー。デフォルトは、接続しているサーバーです。

次の例では、IDがmds1であるフィルタのフィルタ・プロパティを更新します。

updateDMSEventFilter(id='mds1', 
 props={'condition': 'NOUNTYPE equals XYZ_Total_Connections AND CONTEXT user equals bruce'})
 
Filter "mds1" updated for server "AdminServer"..

次の例では、存在しないフィルタを更新しようとします。

updateDMSEventFilter(id='Filter2')
 
Filter "Filter2" does not exist for server "AdminServer".

updateDMSEventRoute

このコマンドは、イベント・ルートの構成を更新するために使用します。

コマンド・カテゴリ: DMSイベント・トレース

WLSTでの使用: オンライン

説明

指定されたイベント・ルートを有効または無効にします。イベント・ルートを更新するには、管理サーバーに接続している必要があります。接続していないと、エラーが戻されます。

構文

updateDMSEventRoute([filterid] [, destinationid] 
         [, enable=true|false] [, server])
引数 定義

filterid

オプションです。フィルタの一意の識別子。

destinationid

オプションです。特定の宛先の一意の識別子。この宛先が存在している必要があります。

enable

オプションです。フィルタを有効にします。有効な値はtrueおよびfalseです。

server

オプションです。この操作を実行する対象のサーバー。デフォルトは、接続しているサーバーです。

次の例では、filteridがmds1であり、destinationidがjfrであるイベント・ルートを無効にします。

updateDMSEventRoute(filterid='mds1', destinationid='jfr', enable='false')
Event-route for filter "mds1", destination "destination1" updated for server "AdminServer".