1 概要

Oracle Fusion Middleware 12.2.1.4.0ドメインに関連付けられているオンプレミス・データベースから、Oracle Cloud InfrastructureOracle Autonomous Transaction Processing-Shared (ATP-S)データベースにデータを移行できます。

データをOracle Autonomous Transaction Processing-Shared (ATP-S)データベースに移動すると、いくつかのメリットがあります。

ATP-Sデータベースに移行する理由

Oracle Autonomous Transaction Processing-Shared (ATP-S)データベースへの移行により、データベースのプロビジョニング、メンテナンスおよび管理の操作が簡素化されます。

Oracle Public Cloud内のプライベート・データベース・クラウドであるOracle Cloudで、独自の共有インフラストラクチャを持つことができます。ハードウェアを他のクラウド・ユーザーと共有することなくクラウド・インスタンスを実行できます。また、Oracleのクラウド管理ソフトウェアは様々なハードウェアで実行でき、さらにセキュリティの脅威や悪意のあるユーザーからこれを分離できます。

Oracle Fusion Middleware Infrastructureおよび次のOracle Fusion Middleware製品は、ATP-Sデータベースでの動作が保証されています:

  • Oracle Data Integrator
  • Oracle Enterprise Data Quality
  • Oracle Enterprise Scheduler
  • Oracle Forms and Reports
  • Oracle GoldenGate Veridata
  • Oracle HTTP Server
  • Oracle Identity Management Suite
    • Oracle Internet Directory
    • Oracle Access Manager
    • Oracle Identity Manager

      ノート:

      Oracle Identity Managerは、Oracle Identity Governanceとも呼ばれます。
  • Oracle Managed File Transfer。
  • Oracle SOA SuiteおよびOracle Business Process Management
  • Oracle WebCenter Content
  • Oracle WebCenter Portal
  • Oracle WebCenter Sites
  • Oracle WebLogic Server

データベース移行の用語

データベース移行の作業では、次の概念が必要不可欠です。

移行
1つの移行操作を表し、移行の実行の指針となる仕様が含まれます。移行の仕様には、一括データ・コピーを実行するかどうか、進行中の変更を取得するかどうか、さらにソース・データベースとターゲット・データベースの選択内容が含まれます。
移行ジョブ
アクティブな移行実行または過去の移行実行を表します。移行を開始すると、移行ジョブが暗黙的に作成されます。移行ジョブは、移行に関するランタイム情報を含むスナップショットです。この情報を使用して、ログを監査し、失敗を調査します。
検証ジョブ
ソース・データベースとターゲット・データベース、Oracle GoldenGateインスタンスおよびOracle Data Pumpの前提条件と接続性を検証します。移行を評価すると、検証ジョブが作成されます。
登録済データベース
データベース・メタデータおよび接続の詳細を含むデータベース・インスタンスを表します。データ・アセットには、移行する必要があるデータベース内のすべてのスキーマを含めるための1つ以上の接続が含まれます。登録済データベースは、API内では接続とも呼ばれます
スキーマ
データベース・オブジェクト(表、ビュー、ストアド・プロシージャなど)を保持するデータベースの編成上の概念。

移行方法

ATP-Sデータベースで動作が保証されているすべてのOracle Fusion Middleware製品では、データベース移行(DMS)サービスを使用してデータを移行できます。ただし、DMSサービスへのアクセス権がない場合は、Oracle Identity Governance (OIG)およびOracle Access Manager (OAM)でのみ、データ・ポンプを使用してデータを移行できます。

次の項を参照してください。