5 Oracle Internet Directory高可用性環境のアップグレード

Oracle Internet Directory高可用性環境を12c (12.2.1.3.0)からOracle Internet Directory 12c (12.2.1.4.0)にアップグレードするプロセスについて説明します。

内容は次のとおりです

Oracle Internet Directoryマルチノード・アップグレード・プロセスについて

Oracle Internet Directory高可用性環境を12c (12.2.1.4.0)にアップグレードするためのタスクのロードマップのステップに従います。

既存のドメインをアップグレードするために実行するステップは、ドメインがどのように構成されているか、およびどのコンポーネントをアップグレードするかによって異なります。各自のデプロイメントに該当するステップにのみ従ってください。

表5-1 Oracle Internet Directory高可用性環境をアップグレードするためのタスク

タスク 説明

必須

このガイドの概要に関するトピックを再確認して、アップグレード前のタスクを完了します(まだ実行していない場合)。

参照:

OIDHOST1の場合は必須

OIDHOST1ですべてのサーバーとプロセスを停止します。

警告:

アップグレード中にサーバーを停止しないと、データが破壊される可能性があります。

「サーバーとプロセスの停止」を参照

OIDHOST1の場合は必須

コロケート・インストールの場合、既存のOracleホームからOracle Fusion MiddlewareインフラストラクチャOracle Internet Directory 12c (12.2.1.3.0)をアンインストールします。

スタンドアロン・インストールの場合、既存のOracleホームからOracle Internet Directory 12c (12.2.1.3.0)をアンインストールします。

「ソフトウェアのアンインストール」を参照してください。

OIDHOST1の場合は必須

OIDHOST1に製品ディストリビューションをインストールします。

コロケート・デプロイメントの場合、既存のOracleホームにOracle Fusion MiddlewareインフラストラクチャとOracle Internet Directory 12c (12.2.1.4.0)をインストールする必要があります。

スタンドアロン・モードの場合、Oracle Fusion MiddlewareインフラストラクチャなしでOracle Internet Directory 12c (12.2.1.4.0)をインストールできます。また、パッチ32577294も適用するようにしてください。

「Oracle Internet Directoryのインストール」を参照してください。

必須

アップグレード前の準備状況チェックを実行します

「アップグレード前の準備状況チェックの実行」を参照してください。

必須

OIDHOST2を停止するか、読取り専用モードに設定します。

「サーバー・モードの変更」を参照してください。

OIDHOST1の場合は必須

OIDHOST1でアップグレード・アシスタント(UA)を実行して、必要なスキーマを12c (12.2.1.4.0)にアップグレードします。

「製品スキーマのアップグレード」を参照してください。

OIDHOST1の場合は必須

ドメインをパックします

「OIDHOST1でのドメインのパック」を参照してください。

OIDHOST1の場合は必須

次の順序でサーバーを起動します。

  1. OIDHOST1上で管理サーバーを起動します。

  2. OIDHOST1上で管理対象サーバーを起動します。

  3. OIDHOST1でノード・マネージャを起動します。

  4. OIDHOST1で、Oracle Internet Directoryシステム・コンポーネントを起動します。

「サーバーの起動」を参照してください。

OIDHOST2の場合は必須

OIDHOST2ですべての管理対象サーバーを停止します。

警告:

アップグレード中にサーバーを停止しないと、データが破壊される可能性があります。

「サーバーとプロセスの停止」を参照

OIDHOST2の場合は必須

既存のOracleホームでOracle Fusion MiddlewareインフラストラクチャOracle Internet Directory 12c (12.2.1.3.0)をアンインストールします。

「ソフトウェアのアンインストール」を参照してください。

OIDHOST2の場合は必須

OIDHOST2に製品ディストリビューションをインストールします。

スタンドアロン・デプロイメントおよび同じ場所に配置されたデプロイメントの両方の場合に、既存のOracleホームにOracle Fusion MiddlewareインフラストラクチャとOracle Internet Directory 12c (12.2.1.4.0)をインストールします。

「Oracle Internet Directoryのインストール」を参照してください。

OIDHOST2の場合は必須

unpackコマンドを使用して、OIDHOST2でドメイン構成をレプリケートします。

これには、OIDHOST2でのドメインの解凍が含まれます。

「OIDHOST2でのドメイン構成のレプリケート」を参照してください。

OIDHOST2の場合は必須

OIDHOST1から、OIDHOST2のOracle Internet Directoryシステム・コンポーネントを起動します。

「サーバーの起動」を参照してください。

ノート:

OIDHOST2のOIDサーバーは、OIDHOST1から起動するようにします。

startComponent.shスクリプトを実行して、OIDHOST1のDOMAIN_HOME/binディレクトリからoid2インスタンスを起動します。

./startComponent.sh oid2

OIDHOST2からではなく、AdminServerが設定されたOIDHOST1マシンからスクリプトを実行します。

OIDHOST1でのドメインのパック

アップグレード済みのドメイン構成をOIDHOST1でパックします。これらのドメイン構成を、後でOIDHOST2で解凍します。

次のステップを実行します。
  1. OIDHOST1で、次のコマンドを$MW_HOME/oracle_common/common/binから実行して、アップグレード済のドメインをパックします。
    • UNIXの場合:

      sh pack.sh -domain=<Location_of_OID_domain> -template=<Location_where_domain_configuration_jar_to_be_created> -template_name="OID Domain" -managed=true

    • Windowsの場合:

      pack.cmd -domain=<Location_of_OID_domain> -template=<Location_where_domain_configuration_jar_to_be_created> -template_name="OIDM Domain" -managed=true

  2. OIDHOST1でpackコマンドで作成されたドメイン構成のjarファイルを、OIDHOST2のアクセス可能な場所にコピーします。

OIDHOST2でのドメイン構成のレプリケート

OIDHOST2でドメイン構成をレプリケートします。これにより、OIDHOST1でパックされたドメイン構成がOIDHOST2で解凍されます。

次のステップを実行します。
  1. 「OIDHOST1でのドメインのパック」セクションで、OIDHOST1でpackコマンドによって作成されたドメイン構成のjarファイルを、OIDHOST2のアクセス可能な場所にコピーしました。

    OIDHOST2のこの場所に移動します。

  2. OIDHOST2で、次のコマンドを$MW_HOME/oracle_common/common/binから実行して、ドメインを解凍します。
    • UNIXの場合:

      sh unpack.sh -domain=<Location_of_OID_domain> -template=<Location_where_domain_configuration_jar_to_be_created> -overwrite_domain=true

    • Windowsの場合:

      unpack.cmd -domain=<Location_of_OID_domain> -template=<Location_where_domain_configuration_jar_to_be_created> -overwrite_domain=true