D 追加の構成ステップ

追加のOracle WebCenter Content構成ステップについては、次の項を参照してください。

UNIXでのベクター・グラフィックとスプレッドシート・テキストの変換

ベクター・グラフィックを変換する場合およびスプレッドシートの複数の列にまたがるテキストを正しく測定する場合、Dynamic ConverterはUNIXで実行中のXサーバーにアクセスする必要があります。

実行中のXサーバーにアクセスする必要があるのは、次のいずれかの理由により、OIT内部レンダリング・エンジンが使用されていない場合のみです。

  • Dynamic Converterの構成ページで「ラスタライズに対するX-Windowsの使用」オプションが選択されている。

  • 使用中のプラットフォームで、OIT内部レンダリング・エンジンがサポートされていない。

OIT内部レンダリング・エンジンは、Linux、Solaris Sparc、AIXおよびHP-UX RISCでサポートされています。

UNIXシステムでのフォントの設定

UNIXオペレーティング・システムでは、Imaging、Inbound RefineryおよびWebCenter Content Dynamic Converter用にTrueTypeフォントが設定されていることを確認する必要があります。英語以外の言語を使用している場合は、各国語サポート用のフォントも設定する必要があります。

UNIXシステムでのTrueTypeフォントの設定

ImagingおよびWebCenter Content Dynamic ConverterがUNIXオペレーティング・システムで最適に動作するためには、Imaging、Inbound RefineryまたはDynamic Converterが稼働するマシンにTrueTypeフォントを設定します。これらのフォントがシステムにない場合は、インストールする必要があります。Inbound RefineryおよびContent Serverは、JAVA_HOME/lib/fontsで、JREのTrueTypeフォントにデフォルト設定されています。

各種UNIXプラットフォームの標準フォントの場所は、次のとおりです。

  • Solaris SPARC: /usr/openwin/lib/X11/fonts/TrueType

  • Solaris X64: /usr/openwin/lib/X11/fonts/TrueType

  • AIX: /usr/lpp/X11/lib/X11/fonts/TrueType

  • HP-UX Itanium: /usr/lib/X11/fonts/TrueType

  • HP-UX PARISC64: /usr/lib/X11/fonts/TrueType

  • Linux: /usr/lib/X11/fonts/TrueType

Inbound Refineryでフォント・ディレクトリへのパスを設定するには:
  1. Inbound Refineryにサインインします。
  2. 「変換設定」「サードパーティ・アプリケーションの設定」「標準のOutsideInフィルタ・オプション」を選択します。
  3. 「オプション」をクリックします
  4. フォントへのパス・フィールドにTrueTypeフォントへのパスを入力します。たとえば、/usr/share/x11/fonts/FTPです
  5. 「更新」をクリックします。

UNIXシステムでの各国語サポートのためのフォントのインストール

英語以外の言語の場合、管理対象サーバーを起動する前に、UNIXオペレーティング・システムで次のインストール・ステップを実行する必要があります。

  • ミドルウェア・ホームのSun JDKインストール・ディレクトリでMW_HOME/oracle_common/jdk/jre/lib/fonts/jre/lib/fontsディレクトリにコピーします

  • ミドルウェア・ホームのOracle JRockit JDKディレクトリでMW_HOME/oracle_common/jdk/jre/lib/fonts/jre/lib/fonts ディレクトリにコピーします。

アイデンティティ・ストアと外部LDAP認証プロバイダの再関連付け

本番システムでは、Oracle WebCenter Contentアプリケーションは、デフォルト構成の一部であるOracle WebLogic Server組込みのLDAPサーバーではなく、外部Lightweight Directory Application Protocol (LDAP)認証プロバイダを使用する必要があります。管理対象サーバーの構成を完了する場合、管理対象サーバーをリポジトリに接続する場合、および最初のユーザーがアプリケーションにログインする場合は、事前にアプリケーションのアイデンティティ・ストアを次の外部LDAP認証プロバイダのいずれかに再関連付けする必要があります。

  • Oracle Internet Directory

  • Oracle Virtual Directory

  • Oracle Unified Directory

  • サード・パーティのLDAPサーバー

Imagingアプリケーションの場合、Imaging管理対象サーバーに最初にログインしたユーザーがサーバー全体のセキュリティとともにプロビジョニングされます。最初にユーザーがログインする前にImagingのアイデンティティ・ストアを外部LDAP認証プロバイダと再関連付けし、Imaging管理対象サーバーの構成を完了して、それをOracle WebCenter Contentリポジトリに接続する方が簡単です。

本番インストール環境では、CaptureはそのスキーマとしてOracle Databaseのみと連動するOracle Platform Security Services (OPSS)を使用するため、Oracle WebCenter Enterprise Captureを使用するにはOracle Internet Directory (OID)またはOracle Database 11gが必要です。

AXF for BPMアプリケーションの場合、AXFの「ソリューション管理」ページにアクセスするには、外部LDAP認証プロバイダでaxfadminグループを設定し、このグループにAXFユーザーを割り当てる必要があります。

Oracle IRMアプリケーションの場合、ユーザーが初めてOracle IRM Managementコンソールにログインすると、Oracle IRMドメインが作成されます。Oracle IRMドメインは、Oracle WebLogic Serverドメインとは異なります。最初にコンソールにログインするユーザーが、Oracle IRMドメインのドメイン管理者になります。Oracle IRMのユーザー・データを移行する前に、ユーザーがターゲットのLDAPアイデンティティ・ストアに存在する必要があります。アイデンティティ・ストアを外部LDAP認証プロバイダに再関連付けしない場合は、最初にユーザーがOracle IRMコンソールにログインする前に、次のようにOracle IRMユーザーを再関連付けし、データを移行するための一般的なプロセスを実行します。

  1. setIRMExportFolderスクリプトを使用して、既存のデータをバックアップします。

  2. アイデンティティ・ストアを外部LDAPディレクトリに再関連付けします。

  3. すべてのユーザーおよびグループがターゲットのLDAPアイデンティティ・ストアに存在することを確認します

  4. setIRMImportFolderスクリプトを使用して、データを移行します。

アイデンティティ・ストアとOracle Internet Directoryの再関連付け

Oracle WebLogic Serverドメインのアイデンティティ・ストアをOracle Internet Directoryに再関連付けし、組込みのLDAPディレクトリからOracle Internet Directoryにユーザーを移行できます。次の手順では、アイデンティティ・ストアをOracle Internet Directoryに再関連付けする方法について説明します。

同じような手順を使用して、アイデンティティ・ストアを他のLDAP認証プロバイダに再関連付けすることもできます。各プロバイダには固有のオーセンティケータ・タイプがあり、そのタイプのみを構成してください。

LDAP認証プロバイダ 認証タイプ

Microsoft AD

ActiveDirectoryAuthenticator

SunOne LDAP

IPlanetAuthenticator

Directory Server Enterprise Edition(DSEE)

IPlanetAuthenticator

Oracle Internet Directory

OracleInternetDirectoryAuthenticator

Oracle Virtual Directory

OracleVirtualDirectoryAuthenticator

Oracle Unified Directory

IPlanetAuthenticator

EDIRECTORY

NovellAuthenticator

OpenLDAP

OpenLDAPAuthenticator

EmbeddedLDAP

DefaultAuthenticator

アイデンティティ・ストアをOracle Internet Directoryに再関連付けするには:
  1. Oracle WebLogic Serverドメインの管理者と同じ名前のユーザーがOracle Internet Directoryに存在しないことを確認します。管理者の名前はデフォルトではweblogicです。
  2. 組込みLDAPプロバイダをSUFFICIENTに設定します。
  3. Oracle IRMの場合は、Oracle IRMドメイン管理者になるために、Oracle Internet Directoryからユーザーとして管理コンソールにサインインします。
    Oracle WebLogic Serverドメイン管理者のユーザー名では、管理コンソールにサインインしないでください。weblogicユーザー・アカウントをOracle IRM管理者ユーザー・アカウントとして使用しないことをお薦めします。Oracle IRMドメイン管理者に異なるアカウントを使用している場合は、Oracle WebLogic Serverドメイン管理者(デフォルトではweblogic)を使用して、Oracle WebLogic Serverを起動および停止したり、サーバー設定を変更できます。Oracle Internet Directoryで問題が発生した場合、その問題を修正しなくても、Oracle WebLogic Serverでメンテナンスを実行できます。
  4. Oracle IRM管理対象サーバーの場合、ユーザーがすでにOracle IRM Managementコンソールにサインインしているときは、アイデンティティ・ストアの再関連付けの前に、WebLogic Scripting Tool (WLST)コマンドsetIRMExportFolderを実行する必要があります。
    このコマンドでエクスポート・フォルダを設定して、Oracle IRMが参照するユーザーおよびグループの詳細をエクスポートできるようにします。Oracle IRMはエクスポート・フォルダ・パスを使用して、ユーザーおよびグループの詳細をどこに書き込むかを判断します。Oracle IRM管理対象サーバーには、フォルダ・バスへの書込みアクセス権が必要です。setIRMExportFolderコマンドを実行するには、エクスポート・フォルダが存在する必要があります。
    次の例では、エクスポート・フォルダとして/user/irm-dataを設定します。
    cd WCC_ORACLE_HOME/common/bin 
    ./wlst.sh 
    > connect('weblogic', 'password', 't3://adminServerHost:adminServerPort')
    > setIRMExportFolder('/user/irm-data')

    例のadminServerHostはOracle WebLogic Serverドメインの管理サーバーのホスト名で、adminServerPortはポート番号です。

    ノート:

    SSLが有効になっている場合は、WLSTを使用して管理サーバーに接続する前に、次のパラメータをwlst.shファイルのJVM_ARGSセクションに付加するか、またはCONFIG_JVM_ARGS環境変数に設定する必要があります。
    -Dweblogic.security.SSL.ignoreHostnameVerification=true
    -Dweblogic.security.TrustKeyStore=KeyStoreName
    KeyStoreNameは、使用中のキーストアの名前です(組込みデモ証明書の場合はDemoTrust)。wlst.shファイルは、WebCenter Content Oracleホーム・ディレクトリ内のcommonディレクトリのbinサブディレクトリにあります。

    Oracle IRM管理対象サーバーは、この構成変更を選択した後、通常はすぐに一連のXML文書をエクスポート・フォルダに書き出します。エクスポート・フォルダの下にaccountsというフォルダ名が表示されたら、このプロセスは完了です。accountsフォルダには、batchXXXという名前のフォルダが1つ以上含まれています。各batchフォルダには、ユーザーおよびグループの詳細が含まれた一連のXML文書が格納されています。たとえば:

    /user
       /irm-data
           /accounts
               /batch1
                   user1.xml
                   user2.xml
                   group1.xml

    batchフォルダを使用するのは、フォルダ内の最大ファイル数がオペレーティング・システムの制限値を超えないようにするためです。

    このプロセスが完了した後、エクスポート・フォルダをリセットします。

    setIRMExportFolder('')

    このリセットにより、管理対象サーバーが再起動したときに、Oracle IRMはそれ以上データのエクスポートを実行しません。

  5. Oracle Internet Directory認証プロバイダを構成します。
    1. Oracle WebLogic Serverドメインの管理サーバーを起動します。
    2. 次のURLでドメイン管理者ユーザーとしてOracle WebLogic Server管理コンソールにサインインします。 http://adminServerHost:adminServerPort/console
    3. 左側の「ドメイン構造」で、「セキュリティ・レルム」を選択します。
    4. 「セキュリティ・レルムのサマリー」ページの「レルム」表で、「名前」列のmyrealmをクリックして「myrealmの設定」ページを開きます。
    5. 「プロバイダ」タブをクリックし、「認証」タブの「認証プロバイダ」表にある「新規」をクリックします。
    6. 「新しい認証プロバイダの作成」ダイアログ・ボックスで、「名前」フィールドにプロバイダ名を入力し、そのタイプをOracleInternetDirectoryAuthenticatorに変更し、「OK」をクリックします。
    7. 「認証プロバイダ」表で、「並替え」をクリックし、作成したばかりのプロバイダをリストの最上部に移動し、「OK」をクリックします
    8. DefaultAuthenticatorをクリックし、「制御フラグ」値をOPTIONALに変更し、「保存」をクリックします
    9. ページの一番上にあるブレッドクラム・トレイルの「プロバイダ」をクリックして、「プロバイダ」タブに戻ります。
    10. 作成したばかりの認証プロバイダの名前をクリックして、そのプロバイダの「構成」タブに移動します。「共通」タブでは、「制御フラグ」値をSUFFICIENTに変更し、「保存」 をクリックします。
      SUFFICIENTは、ユーザーがOracle Internet Directoryに対して認証された場合、その他の認証は処理されないことを意味します。
      REQUIREDは、別のプロバイダによってユーザーがすでに認証されている場合でも、認証プロバイダによって正常に認証される必要があることを意味します。組込みのLDAPをOPTIONALに設定し、Oracle Internet DirectoryをREQUIREDに設定した場合は、組込みのLDAPユーザーが有効ではなくなります。
    11. 「プロバイダ固有」タブをクリックします。次のフィールドにはプロバイダ固有の値を設定し、他のフィールドはデフォルト値のままにします。
      - ホスト: LDAPサーバーのホスト名またはIPアドレス。
      - ポート: Oracle Internet Directoryのポート、デフォルトは389。
      - プリンシパル: LDAPユーザーの識別名(DN)。Oracle WebLogic ServerがLDAPサーバーに接続する場合に使用する必要があります。たとえばcn=orcladmin
      - 資格証明: LDAPサーバーに接続する場合に使用する資格証明(通常はパスワード)
      - 資格証明の確認: 「資格証明」フィールドと同じ値。
      - ユーザー・ベースDN: ユーザーが含まれているLDAPディレクトリのツリーの基本識別名(DN)。たとえばcn=users,dc=example,dc=com。Oracle Internet Directoryでは、これはユーザー検索ベース属性の値であり、OIDDAS管理ダイアログで調べることができます。
      - 取得したユーザー名をプリンシパルとして使用する: LDAPサーバーから取得したユーザー名をプリンシパル値として使用するかどうかを指定します。Oracle IRMにはこの属性を選択します。
      - グループ・ベースDN: グループが含まれているLDAPディレクトリのツリーの基本識別名(DN)。たとえば: cn=groups,dc=example,dc=com。Oracle Internet Directoryでは、これはグループ検索ベース属性の値であり、OIDDAS管理ダイアログで調べることができます。
      ノート: 最上位DNではなく、完全DNを使用してください。最上位DNを使用すると、そのDNよりも下位にあるデフォルトのすべてのユーザーおよびグループがアクセスできるようになり、その結果、アプリケーションで必要とされるよりも多くのユーザーにアクセス権が付与されます。
      - ログイン例外の原因を伝播: パスワード期限切れ例外などOracle Internet Directoryからスローされた例外をOracle WebLogic Serverに伝播して、その例外をコンソールに表示し、ログに記録します。Oracle IRMの場合、タブの「全般」領域でこの属性を選択します。
    12. 「保存」をクリックします。
  6. 管理サーバーを再起動します。
    ノート: Oracle WebLogic Serverドメインの認証プロバイダは連鎖されます。つまり、どの認証プロバイダでもユーザー認証が正常に動作する必要があります。デフォルト・プロバイダの「制御フラグ」値をOPTIONALに設定すると、サーバーの起動やユーザーの認証の問題を発生させることなく、デフォルト・プロバイダを無効にできます。
  7. サーバーの再稼働後、管理コンソールに再度サインインし、「ドメイン構造」の「セキュリティ・レルム」をクリックします。
  8. 「セキュリティ・レルムのサマリー」ページの「レルム」表で、「名前」列のmyrealmをクリックして「myrealmの設定」ページを開きます。
  9. 「ユーザーとグループ」タブをクリックして「ユーザー」サブタブで構成された認証プロバイダに含まれるユーザーのリストを表示し、「グループ」サブタブをクリックしてグループのリストを表示します。Oracle Internet Directory構成から取得したユーザー名が表示されます。これで、構成が機能していることがわかります
  10. これらの基本テストのいずれかまたは両方によって、セキュリティ・プロバイダが正常に切り替えられたことを確認します。
  11. Oracle IRM管理対象サーバーの場合、ユーザーがすでにOracle IRM Managementコンソールにサインインしているときは、アイデンティティ・ストアの再関連付けの前に、WLSTコマンドsetIRMImportFolderを実行する必要があります。このコマンドを使用して、アイデンティティ・ストアの再関連付けの前に設定したエクスポート・フォルダを指すようにインポート・フォルダを設定します。
    ノート: インポート・プロセスを実行する前に、エクスポート・フォルダのバックアップを取ってください。インポート・プロセスでは、ユーザーおよびグループの詳細の処理が正常に完了したときに、エクスポート・フォルダの内容が削除されるためです。
    ユーザーとグループが1つの管理対象サーバーによってのみ処理されるように、この操作はデプロイ済Oracle IRMアプリケーションが実行されている1つの管理対象サーバーのみを使用して実行してください。インポート・プロセスが完了した後、Oracle IRMアプリケーションが動作しているすべての管理対象サーバーを起動できます。次の例では、インポート・フォルダとして/user/irm-dataを設定します。
    cd WCC_ORACLE_HOME/common/bin 
    ./wlst.sh 
    > connect('weblogic', 'password', 't3://adminServerHost:adminServerPort')
    > setIRMImportFolder('/user/irm-data')
    Oracle IRM管理対象サーバーは、この構成変更を選択した後、フォルダの内容を読み込み、Oracle IRMシステムでグローバル・ユーザーID (GUID)値を更新して、新しいアイデンティティ・ストアの値を反映します。ユーザーまたはグループの処理が完了すると、インポート・プロセスは対応するXMLファイルを削除します。インポート・プロセスが完了すると、インポート・フォルダは空になります。
    /user
       /irm-data
    ユーザーまたはグループの処理中にエラーが発生した場合、インポート・プロセスはユーザー名またはグループ名に一致するファイルにそのエラーを書き込みます。たとえば、user1.xmlのユーザー詳細を処理中にエラーが発生した場合、インポート・プロセスはエラーの詳細をuser1.xml.failファイルに書き込みます。
    /user
       /irm-data
           /accounts
               /batch1
                   user1.xml
                   user1.xml.fail
    エラーを修正できた場合は、もう一度WLSTコマンドsetIRMImportFolderを実行して、インポート・プロセスを再実行します。たとえば、ユーザーまたはグループが新しいアイデンティティ・ストアに存在しないことによってユーザーまたはグループの処理が失敗した場合は、ユーザーまたはグループをOracle Internet Directoryに追加すると、エラーが修正され、インポート・プロセスを再実行できます。
    connect('weblogic', 'password', 'adminServerHost:adminServerPort')
    > setIRMImportFolder('/user/irm-data')
    このプロセスが完了した後、インポート・フォルダをリセットします。
    setIRMImportFolder('')
    このリセットにより、管理対象サーバーが再起動したときに、Oracle IRMはそれ以上データのインポートを実行しません。
    アイデンティティ・ストアの再関連付け後、Oracle Internet Directoryのユーザーは、ユーザー・データの移行前に同名のユーザーがOracle WebLogic Server組込みLDAPサーバーで保有していたのと同じ権限を保有します。たとえば、移行前に、ユーザー名がweblogic、Oracle IRMロールがドメイン管理者であるユーザーが組込みLDAPサーバーに存在した場合、移行後、ユーザー名がweblogicのOracle Internet DirectoryユーザーにはOracle IRMロールとしてドメイン管理者が付与されます。

コンテンツ・サーバー用のOracleTextSearchの構成

OracleTextSearchを使用するライセンスを持っている場合(Oracle Database 11gで)は、WebCenter Contentのプライマリ全文検索エンジンとしてOracle Text 11gを使用するように構成できます。Oracle Text 11gは最新の索引付け機能を提供しており、Oracle Secure Enterprise Search (Oracle SES)の検索機能の基礎となっています。Oracle WebCenter Content: RecordsでOracle Text 11gを使用して補助メタデータを検索するには、検索エンジンとしてOracleTextSearchを使用するようにそれを構成する必要があります。

Oracle SESを使用するライセンスがある場合、WebCenter ContentでOracleTextSearchとともに使用するようにOracle SESを構成し、Oracle SESをバックエンド検索エンジンとして使用するようにコンテンツ・サーバーを構成できます。

OracleTextSearchを使用すると、管理者は、特定のメタデータ・フィールドが検索索引に対して最適化されるように指定でき、その他のフィールドをカスタマイズできます。また、OracleTextSearchを使用すると、索引の再構築と索引の最適化を迅速に実行することもできます。

WebCenter Contentのインストール後の構成ページでOracleTextSearchを設定できます。

インストール後の構成ページで、コンテンツ・サーバー用にOracleTextSearchを構成するには:
  1. 「全文検索オプション」フィールドで、「内部」または「外部」を選択します。
  2. 「外部」オプションを選択した場合は、外部データ・ソースの名前を「外部データ・ソース」フィールドに入力します。
Oracle Database 11gがあり、「全文検索オプション」で「内部」を選択した場合、リポジトリ作成ユーティリティ (RCU)を実行して検索スキーマを作成する必要はありません。
他のシステムまたは他のデータベースに検索エンジンを配置できるように、外部データ・ソースを使用する場合もあります。OracleTextSearchで外部データ・ソースを使用するには、システム・データベース以外のデータベースに検索スキーマを作成し、データ・ソースを構成する必要があります。

検索スキーマの作成および外部データ・ソースの構成

他のシステムまたは他のデータベースに検索エンジンを配置できるように、外部データ・ソースを使用する場合もあります。OracleTextSearchで外部データ・ソースを使用するには、システム・データベース以外のデータベースに検索スキーマを作成し、データ・ソースを構成する必要があります。

検索スキーマを作成して外部データ・ソースを構成するには:
  1. RCUを実行して、検索エンジンを必要とするデータベースに検索スキーマ(prefix_OCSSEARCH)を作成します。
  2. この検索スキーマを参照するJDBCデータ・ソースを作成します。データ・ソースの作成には、管理コンソール、WebLogic Scripting Toolコマンド、またはFusion Middleware Controlを使用できます。
  3. 管理コンソールを使用し、データ・ソースをWebCenter Content管理対象サーバー(デフォルトではUCM_server1)のターゲットにします。
コンテンツ・サーバーの構成ページでOracleTextSearchを構成していなかった場合、または構成を変更する場合には、コンテンツ・サーバー・インタフェースのDomainHome/ucm/cs/config/config.cfg構成ファイルで、この検索オプションを構成できます。検索オプションを変更した後、コンテンツ・サーバーを再起動し、検索索引を再構築する必要があります。

ノート:

WebCenter Contentユーザー・インタフェースを使用する予定の場合、検索索引のdOriginalNameフィールドの最適化が必要な場合があります。WebCenter Contentユーザー・インタフェースでは、ファイル名をインタフェース内に表示されるプライマリ識別子として利用します。表示をファイル名でソートすることができます(ファイル名はContent ServerのdOriginalNameフィールドの値です)。

デフォルトでは、Content Serverはドキュメント・タイトル(dDocTitle)のみを検索およびソートに使用可能なフィールドとして構成します。WebCenter Contentユーザー・インタフェースは、デフォルトでは、ドキュメント・タイトルを表示に使用しません。

新規検索またはソート・フィールドとしてdOriginalNameを使用可能にするプロセスは全文索引の全再作成を必要とします。

構成ファイルでのコンテンツ・サーバー用のOracleTextSearchの構成

コンテンツ・サーバーの構成ページでOracleTextSearchを構成していなかった場合、または構成を変更する場合には、コンテンツ・サーバー・インタフェースのDomainHome/ucm/cs/config/config.cfg構成ファイルで、この検索オプションを構成できます。

構成ファイルでコンテンツ・サーバー用にOracleTextSearchを構成するには:
  1. コンテンツ・サーバー・インスタンスのDomainHome/ucm/cs/config/config.cfgファイルをテキスト・エディタで開きます。
  2. 次の値を設定します。
    SearchIndexerEngineName=OracleTextSearch
    
    IndexerDatabaseProviderName=SystemDatabase

    ノート:

    • IndexerDatabaseProviderNameの値として、SystemDatabaseではなく、別のOracle Databaseを指定できます。ドライバjar ojdbc6.jarは、MW_HOME/wlserver_10.3/server/libディレクトリにあります。ただし、Oracle Text Searchが別のOracleデータベースで正常に機能するには、MW_HOME/wlserver_10.3/server/libディレクトリからDomainHome/libディレクトリに、手動でojdbc6.jarファイルをコピーする必要があります。

    • OracleTextSearchには、バージョン10.2.0.4以上のJDBCドライバが必要です。これより古いバージョンのJDBCドライバでは機能しません。

  3. ファイルを保存します。
  4. コンテンツ・サーバーを再起動します。
  5. 「管理アプレット」の「管理」にある、「リポジトリ・マネージャ」の「インデクサ」タブを使用して検索索引を再構築します。

Desktopクライアント・ソフトウェアのインストール・ファイルの抽出と実行

Oracle WebCenter Contentのインストール後に、/exportパラメータを指定してdesktop_content_setup.exeコマンドを使用すると、Desktopインストーラ・ファイルを抽出できます。

desktop_content_setup.exe /export [path]/existing_extraction_directory/

ファイルの抽出先には、既存のディレクトリを指定できます。このコマンドでディレクトリの指定を省略すると、現在のディレクトリにファイルが抽出されます。

ノート:

以前のバージョンのデスクトップがインストールされている場合、インストールを続行する前にアンインストールします。

desktop_content_setup.exeコマンドは3つのファイルを展開します。

  • package.ini

  • contentdesktop.msi

  • contentdesktop_x64.msi

クライアント・システムにDesktopをインストールする場合は、Desktopインストーラ・コマンドに、これらのMSIファイルのどちらか1つのみを指定します。Desktopクライアントのソフトウェア・インストーラは、システム管理者がソフトウェアをロールアウトできる、多くのカスタム・インストール・オプションをサポートしています。

自動化のためのコマンドライン・パラメータの使用

いくつかのコマンドライン・パラメータを使用して、インストール・プロセスの一部を自動化できます。desktop_content_setup.exeを使用して、パブリック・プロパティをMSIに渡す必要がある場合は、次のコマンドを使用できます。

desktop_content_setup.exe /msi ONE_PUBLIC_PROPERTY=public_property_value

統合の無効化

Desktopインストーラには、特定のソフトウェア統合を無効にするためのコマンドライン・オプションが多数あります。インストーラがコンピュータ上の既存のソフトウェア(Microsoft Word、PowerPoint、Excelなど)に統合を適用できることを検出すると、通常、インストーラは自動的に統合の設定を試みます。特定のソフトウェア製品に対して統合が設定されないようにするには、次のコマンドライン・スイッチのいずれかを使用してその統合を無効にできます。

  • EXPLORER=0

  • WORD=0

  • POWERPOINT=0

  • EXCEL=0

  • OUTLOOK=0

  • NOTES=0

スイッチ名には大文字を使用します。
これらのスイッチは、ソフトウェア統合を無効化することのみを目的としています。これらは、クライアント・コンピュータで検出されるアプリケーションのソフトウェア統合を有効化する場合には必要はありません。

サイレント・ロールアウトの実行

Desktopインストーラを使用すると、管理者は、多数のマシンに対して1つの実行可能ファイルを実行できるサード・パーティ製ツール(SMSやnetOctopusなど)を使用して、Desktopクライアント・ソフトウェアを複数のクライアント・マシンにロールアウトできます。Desktopクライアント・ソフトウェアのインストーラは、SMSで構成できるサイレント・インストール・オプションをサポートしています。

サイレント・インストールでは、次のコマンドを使用して、表示されるユーザー・インタフェースのレベルを制御できます。
desktop_content_setup.exe /s UI=user_interface_level

コマンドで、user_interface_levelは、1、2、3,または4:.のいずれかを指定できます

  • 1: インストール中のユーザー・インタフェースはありません。

  • 2: インストール中、進捗バーのみを表示します。

  • 3: 別のダイアログ・ボックスにインストール画面を表示しますが、実行するためのユーザー入力は必要はありません。

  • 4: ユーザー入力が必要な完全に対話型のインストーラを実行します。

たとえば、Outlook、PowerPointおよびLotus Notesのインストールを警告なしで選択的に無効化するには、次のようなコマンドを使用します。

desktop_content_setup.exe /s UI=1 /msi OUTLOOK=0 POWERPOINT=0 NOTES=0

再起動とアプリケーションのシャットダウンを要求するダイアログの表示を防ぐために、REBOOT=ReallySuppressプロパティおよびMSIRESTARTMANAGERCONTROL=Disableプロパティを追加する必要があります。たとえば:

desktop_content_setup.exe /s UI=2 /msi OUTLOOK=0 
POWERPOINT=0 NOTES=0 REBOOT=ReallySuppress MSIRESTARTMANAGERCONTROL=Disable
/msiスイッチの後のプロパティは次のスイッチでも使用できます。
msiexec
このスイッチは、MSIファイルとともに使用します。たとえば:
start /wait msiexec /i contentdesktop_x64.msi OUTLOOK=0 WORD=0 EXCEL=0 
POWERPOINT=0 NOTES=0 REBOOT=ReallySuppress MSIRESTARTMANAGERCONTROL=Disable /l*v DISUpgrade_x64.log /qn

Windowsシステムでレジストリを介するコンテンツ・サーバー接続の構成

Windowsシステムでレジストリ・ファイルを作成することにより、コンテンツ・サーバーの接続を追加できます。このファイルは標準のインストール・ファイルには含まれていないので、作成する必要があります。

レジストリ・ファイルにサーバーを追加すると、ユーザーはコンピュータの接続の設定から解放され、設定プロセスが自動化されます。この方法でサーバー接続を追加すると、ユーザーは各自のデスクトップ(Windows Explorer、電子メール・クライアントまたは任意のデスクトップ・アプリケーション)からサーバー接続を削除できません。

レジストリ・ファイル・エントリのサンプル

次のレジストリ・ファイル・エントリのサンプルは、コンテンツ・サーバー・インスタンス、WebDAVサーバーおよびコンテンツDBサーバー用の例で、コード行の次にコメントがあります。レジストリ・ファイル・エントリのサンプルはHKEY_LOCAL_MACHINEの下にあります。ユーザーがインストーラを実行する場合は、HKEY_LOCAL_MACHINEのかわりにHKEY_CURRENT_USERを使用します。

HKEY_LOCAL_MACHINEを使用すると、ユーザーはHKEY_LOCAL_MACHINEエントリを変更する権限を持っていないため、ServerAuthまたはRememberMetaDataの値を変更できません(Windowsのポリシーが変更を許可するように設定されないか、ユーザーが管理者ではない場合)。

REGEDIT4
[HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Oracle\WebCenter Desktop\Content\WebDAV\Servers\Corporate]
"ServerType"="ucm"
"ServerURL"="http://corporate/cs/idcplg/webdav"

(このレジストリ・エントリでは、サーバーはコンテンツ・サーバー・インスタンス、サーバーの表示名はCorporate、WebDAVサーバーのURLはhttp://corporate/cs/idcplg/webdavです。)

[HKEY_LOCAL_MACHINE\Software\ORACLE\WebCenter Desktop\Content\Shared\Config\Corporate]
"HostCgiUrl"="http://corporate/cs/idcplg"
"ServerAuth"=REG_DWORD:0x00000000 (0) 
"RememberMetaData"=REG_DWORD:0x00000000 (0)

このレジストリ・エントリでは、サーバーはコンテンツ・サーバー・インスタンス、サーバー名はCorporate、CGIのURLはhttp://corporate/cs/idcplg、ユーザー・インタフェースのURLはhttp://corporate/wcc/facesです。コンテンツDBサーバーおよびWebDAVサーバーでは、これらのレジストリ・エントリは使用されません。)

[HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Oracle\WebCenter Desktop\Content\WebDAV\Servers\Department]
"ServerType"="dav"
"ServerURL"="http://corporate/content/app/explorerPage.jspx"
"Single Sign-On Url"="http://section/content/app/explorerPage.jspx"
"Use Single Sign-On"=REG_DWORD:0x00000001 (1)

(このレジストリ・エントリでは、サーバーはWebDAVサーバー、サーバーの表示名はDepartment、WebDAVサーバーのURLはhttp://corporate/content/app/explorerPage.jspxで、シングル・サインオン・ページは識別されており、シングル・サインオンは実装されています。)

[HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Oracle\WebCenter Desktop\Content\WebDAV\Servers\Section]
"ServerType"="cdb"
"ServerURL"="http://section/content/dav"
"Single Sign-On Url"="http://section/content/app/explorerPage.jspx"
"Use Single Sign-On"=REG_DWORD:0x00000001 (1)

(このレジストリ・エントリでは、サーバーはコンテンツDBサーバー、サーバーの表示名はSection、WebDAVサーバーのURLはhttp://section/content/davで、シングル・サインオン・ページは識別されており、シングル・サインオンは実装されています。)

ハッシュ・パーティションの作成によるデータベース・パフォーマンスの改善

EBATCTITEMS表のハッシュ・パーティションを使用して、データベース待機イベントenq: HW– contentionを最小化し、データベースの拡張を抑制します。

次に示すように、このイベントは多くのスレッドでECBATCHTITEMSを更新して、ECBATCHTITEMSに新しいBLOBアイテムを追加しようとすると発生します。

table   - "UPDATE ECBATCHITEMS SET ECITEMDATA=:1 WHERE ECITEMID=:2"
ハッシュ・パーティションを作成すると個々のアイテムが8個の異なるパーティションに存在するようになるため、この競合を最小化できます。
ハッシュ・パーティションを作成するには:
  1. 表の定義を取得します。
    SELECT dbms_metadata.get_ddl('OBJECT TYPE','OBJECT NAME', OWNER') FROM DUAL;
  2. パーティショニング構文を表の定義に追加します。ECBATCHITEMS表にハッシュ・パーティションを作成する表定義は次のようになります。
    SQL> create table "CAPCLIENT_CAPTURE"."ECBATCHITEMS2"
      2     (    "ECTENNANTID" VARCHAR2(36 CHAR),
            "ECITEMID" VARCHAR2(36) NOT NULL ENABLE,
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    10   11          "ECFILELENGTH" NUMBER(19,0),
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    18          "ECITEMDATA" BLOB,
             PRIMARY KEY ("ECITEMID")) partition by hash(ECITEMID) partitions 8  
    ;