1 Oracle WebCenter Portalのインストールについて
- Oracle WebCenter Portalについて
企業ではOracle WebCenter Portalを使用して、Oracle Fusion MiddlewareおよびOracle Fusion Applicationsに次世代のユーザー・エクスペリエンス(UX)の基盤を提供する、エンタープライズ規模のイントラネットおよびエクストラネット・ポータルを構築します。 - 開始点としての標準インストール・トポロジの使用方法
標準インストール・トポロジは、開始点として本番環境で使用できる柔軟なトポロジです。 - このドキュメントを使用した既存ドメインの拡張
このガイドの手順では、新しいドメインの作成方法について説明します。システムに他のOracle Fusion Middleware製品がインストールされていないことを想定しています。
Oracle WebCenter Portalについて
企業ではOracle WebCenter Portalを使用して、Oracle Fusion MiddlewareおよびOracle Fusion Applicationsに次世代のユーザー・エクスペリエンス(UX)の基盤を提供する、エンタープライズ規模のイントラネットおよびエクストラネット・ポータルを構築します。
通常、Oracle WebCenter Portalを使用して構築されたポータルでは、何千ものユーザーによる、複数のバックエンド・ソースからのコンテンツおよびデータの作成、更新およびアクセスがサポートされます。Oracle WebCenter Portalは、ポータルのコンテキスト内から直接、インスタント・メッセージ、ドキュメント、コンテンツ管理、ディスカッション・フォーラム、Wiki、ブログ、およびタグ付けなどのツールやサービスを直接に操作できる、オープンで拡張可能なソリューションを提供しています。Oracle WebCenter Portalは、主要ポータル製品と関連テクノロジーの豊富なポートフォリオから最高のUX機能を利用して、直観的なユーザー・エクスペリエンスを提供します。ユーザーの観点から見た場合、統合はシームレスです。
Oracle WebCenter Portalは、すぐに使用できるエンタープライズ対応のカスタマイズ可能なアプリケーションを提供し、構成可能な作業環境で個人およびグループがより効果的に協力して作業し、ポータルを開発、使用できるようになります。ビジネス・ユーザーは、Portal Composer、あるいは事前に作成された再利用可能なコンポーネントからなるライブラリを内蔵するページ・エディタを使用して、新しいポータルや複合アプリケーションを簡単に構築できます。コンポーネントのページへの統合、コンテンツのパーソナライズの構成、統合されたソーシャル・ツールの使用、データ視覚化コンポーネントの作成によってユーザー・エクスペリエンスを向上させることができます。また、JDeveloperを使用して、Oracle WebCenter Portalで構築されたポータルで使用できるカスタム・アセットを作成することもできます。
開始点としての標準インストール・トポロジの使用方法
標準インストール・トポロジは、本番環境で開始点として使用できる柔軟なトポロジです。
このガイドの情報は、Oracle WebCenterPortalの標準インストール・トポロジの作成に役立ちます。必要に応じて、後で標準インストール・トポロジを拡張して、セキュアで可用性が高い本番環境を作成できます(「ドメイン構成後の次のステップ」を参照)。
標準インストール・トポロジは、この製品のサンプル・トポロジを示しています。この製品がサポートする唯一のトポロジではありません。『Oracle Fusion Middlewareのインストールのプランニング』の標準インストール・トポロジについてに関する項を参照してください。
- Oracle WebCenter Portalの標準インストール・トポロジについて
このトポロジは、2台の管理対象サーバーを含む1つのクラスタと管理サーバーが1台ある標準的なWebLogic Serverドメインを示しています。 - 標準インストール・トポロジ図の要素について
通常、標準インストール・トポロジには、共通の要素が含まれています。 - Oracle WebCenter Portal管理対象サーバーの理解
Oracle WebCenter Portalをインストールした後は、WebLogic Serverドメインを作成または拡張し、構成する必要があります。 - Oracle WebCenter Portalのコンポーネントの理解
Oracle WebCenter Portalのすべてのコンポーネントは、デフォルトでシステムにインストールされています。ポータルに必要な機能に応じて、ドメインに構成する必要のあるコンポーネントを選択できます。
Oracle WebCenter Portalの標準インストール・トポロジについて
このトポロジは、2台の管理対象サーバーを含む1つのクラスタと管理サーバーが1台ある標準的なWebLogic Serverドメインを示しています。
次の図は、Oracle WebCenter Portalの標準インストール・トポロジを示しています。
このトポロジの要素については、表1-1の情報を参照してください。
親トピック: 開始点としての標準インストール・トポロジの使用方法
標準インストール・トポロジ図の要素について
通常、標準インストール・トポロジには、共通の要素が含まれています。
次の表では、トポロジの図の要素をすべて説明しています。
表1-1 標準インストール・トポロジの要素の説明
要素 | 説明と関連ドキュメントへのリンク |
---|---|
APPHOST | Oracleドキュメントでアプリケーション層をホストするマシンを示すために通常使用されている用語。 |
DBHOST | Oracleドキュメントでデータベースをホストするマシンを示すために通常使用されている用語。 |
WebLogicドメイン | Javaコンポーネント(この場合、管理サーバー、管理対象サーバーおよび他の関連ソフトウェア・コンポーネント)の論理的に関連したグループです。
『Oracle Fusion Middlewareの理解』のOracle WebLogic Serverドメインに関する項を参照してください。 |
管理サーバー | WebLogicドメインの集中管理エンティティ。ドメインの構成オブジェクトを保持し、構成の変更を管理対象サーバーに分散します。
『Oracle Fusion Middlewareの理解』の管理サーバーに関する項を参照してください。 |
Enterprise Manager | Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlは、ドメインの管理のために使用される主要ツールです。
『Oracle Fusion Middlewareの理解』のOracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlに関する項を参照してください。 |
クラスタ | 同時に稼働し連携する、複数のWebLogic Serverインスタンスの集合。
『Oracle Fusion Middlewareの理解』の管理対象サーバーと管理対象サーバー・クラスタの概要に関する項を参照してください。 |
マシン | 1つ以上のWebLogic Serverインスタンス(サーバー)をホストするコンピュータの論理表現。マシンは、管理対象サーバーとノード・マネージャ間の論理グルーでもあります。ノード・マネージャを使用して管理対象サーバーを起動または停止するには、管理対象サーバーをマシンと関連付けます。 |
管理対象サーバー | アプリケーション、アプリケーション・コンポーネント、Webサービスおよびそれらの関連リソースのホスト。
『Oracle Fusion Middlewareの理解』の管理対象サーバーと管理対象サーバー・クラスタの概要に関する項を参照してください。 |
インフラストラクチャ | 次のものを含むサービスのコレクション。
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親トピック: 開始点としての標準インストール・トポロジの使用方法
Oracle WebCenter Portal管理対象サーバーの理解
Oracle WebCenter Portalをインストールした後は、WebLogic Serverドメインを作成または拡張し、構成する必要があります。
基本的なドメイン・インフラストラクチャは、1つの管理サーバーと様々なオプションの管理対象サーバーで構成されます。Oracle WebCenter Portalのドメインを構成するときは、新規ドメインの場合、WebLogic管理サーバーが作成されます。インストールするOracle WebCenter Portalコンポーネントに応じて、様々なWebLogicサーバー・インスタンスが作成され、各コンポーネントが適切な管理対象サーバーにデプロイされます。管理対象サーバーは、Oracleシステム・ライブラリ(JRFライブラリ)およびOracle ADFライブラリでプロビジョニングされます。
表1-2 Oracle WebCenter Portalドメインの構成時に作成されるサーバー
WebLogic Serverインスタンス | コンポーネント/ホストされるアプリケーション | 説明 |
---|---|---|
AdminServer |
なし |
これがWebLogic管理サーバーです。管理サーバーではWebLogic Serverドメインを一元的に管理できます。 管理サーバーは、管理コンソールとOracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlコンソールをホストします。 |
WC_Portal |
WebCenter Portal Analyticsコレクタ |
この管理対象サーバーは、Oracle WebCenter Portalドメインの作成時または拡張時に、デフォルトのポータル・アプリケーションであるWebCenter Portalのインストールを選択すると作成されます。 |
WC_Portlet |
ポートレット・プロデューサ |
この管理対象サーバーは、ドメインの作成時または拡張時に、Oracle WebCenter Portalのポートレット・プロデューサのインストールを選択すると作成されます。 |
「Oracle WebCenter Portalの標準インストール・トポロジについて」に、これらのサーバーおよびコンポーネントの図が示されています。
親トピック: 開始点としての標準インストール・トポロジの使用方法
Oracle WebCenter Portalのコンポーネントの理解
Oracle WebCenter Portalのすべてのコンポーネントは、デフォルトでシステムにインストールされています。ポータルに必要な機能に応じて、ドメインに構成する必要のあるコンポーネントを選択できます。
Oracle WebCenter Portalのコンポーネントは次のとおりです。
-
ポータル・コンポーザ
Oracle WebCenter Portalのポータル・コンポーザは、再利用可能な事前作成コンポーネントのライブラリを使用してポータルまたは複合アプリケーションを構築するための、Webベースの単一の統合環境を提供します。ビジネス・ユーザーは、コンポーネントのページへの書込み、コンテンツのパーソナライズ構成、統合されたソーシャル・ツールの使用、データ視覚化の作成が可能です。ブラウザベースのプラットフォームにより、エンタープライズ・ポータル、複数のサイトおよびコミュニティを作成できます。ポータル・コンポーザは、一般にWebCenter Portalとも呼ばれます。
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ポートレット・プロデューサ
Oracle WebCenter Portalポートレット・プロデューサでは、標準ベースのポートレット(JSR 286、WSRP 1.0および2.0)と、従来のOracle PDK-Javaベースのポートレットの両方のデプロイメントと実行をサポートしています。OmniPortlet、Web ClippingおよびWSRP Parameter Form Portletという事前構成済のポートレット・プロデューサが含まれます。
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Analyticsコレクタ
Oracle WebCenter Portal Analyticsコレクタでは、ポータルおよびコンポジット・アプリケーション内のアクティビティとコンテンツの使用に関する包括的なレポートを作成できます。
親トピック: 開始点としての標準インストール・トポロジの使用方法
このドキュメントを使用した既存のドメインの拡張
このガイドの手順では、新しいドメインの作成方法を説明しています。システムに他のOracle Fusion Middleware製品がインストールされていないことを想定しています。
他のOracle Fusion Middleware製品がシステムにインストールおよび構成されていて(たとえば、Fusion Middleware Infrastructureでドメインが稼働している場合)、Oracle WebCenter Portalを含めるようにその同じドメインを拡張する場合、「同じドメインへの複数の製品のインストール」を参照してください。