1 Oracle Data Integratorのインストールについて

このガイドで説明するOracle Data Integratorの標準インストールでは標準トポロジを作成し、これはこの製品のスタート・トポロジのサンプルを表します。

このガイドでは、オンプレミス・ハードウェアを使用してOracle Data Integrator (ODI)をローカル・システムにインストールする方法について説明します。他の方法は、Oracle Cloud Java as a Service (JCS)をサブスクライブして、ODIをJCSにインストールおよび構成する方法です。「ODIのプロビジョニング」を参照してください。

開始点としての標準インストール・トポロジの使用方法

標準インストール・トポロジは、開始点として本番環境で使用できる柔軟なトポロジです。

このガイドの情報は、Oracle Data Integratorの標準インストール・トポロジの作成に役立ちます。必要に応じて。後から標準インストール・トポロジを拡張して、セキュアで可用性の高い本番環境を作成できます(「ドメイン構成後の次のステップ」を参照してください)。

標準インストール・トポロジはこの製品のトポロジの代表例です。この製品がサポートする唯一のトポロジではありません。『Oracle Fusion Middlewareのインストールのプランニング』標準インストール・トポロジに関する項を参照してください。

Oracle Data Integratorスタンドアロン・エージェント標準インストール・トポロジについて

このトポロジは、WebLogic Management Frameworkにより管理される、スタンドアロン・ドメインに構成されたスタンドアロン・エージェントを表します。このドメインは単一のホストに構成され、(必要なFusion Middlewareスキーマがインストールされた)サポートされているデータベースを必要とします。

構成手順については、スタンドアロン・エージェントのドメインの構成を参照してください。

表1-1は、この標準インストール・トポロジ図のすべての要素を説明しています。

表1-1 スタンドアロン・エージェントの標準インストール・トポロジの要素の説明

要素 説明と追加ドキュメントへのリンク

APPHOST

アプリケーション層をホストするコンピュータを参照する、Oracleドキュメントで使用される標準用語。

DBHOST

データベースをホストするコンピュータを参照する、Oracleドキュメントで使用される標準用語。

スタンドアロン・ドメイン

Oracle HTTPサーバーまたはOracle Data Integratorスタンドアロン・エージェントなどのシステム・コンポーネントのコンテナです。

『Oracle Fusion Middlewareの理解』スタンドアロン・ドメインに関する項を参照してください。

システム・コンポーネント

Javaアプリケーション・コンテナにデプロイされない管理可能なプロセスです。システム・コンポーネントはスタンドアロン・エージェントに対応します。

『Oracle Fusion Middlewareの理解』システム・コンポーネントの概要に関する項を参照してください。

Oracle Data Integratorスタンドアロン・コロケート・エージェント標準インストール・トポロジについて

このインストール・トポロジは、WebLogicドメイン内に構成され、管理サーバーとノード・マネージャにより管理されるスタンドアロン・エージェントを表しています。このドメインは単一のホストに構成され、(必要なFusion Middlewareスキーマがインストールされた)サポートされているデータベースを必要とします。

図1-1にスタンドアロン・コロケート・エージェントの標準インストール・トポロジを示します。

図1-1 スタンドアロン・コロケート・エージェントの標準インストール・トポロジ

図1-1の説明が続きます
「図1-1 スタンドアロン・コロケート・エージェントの標準インストール・トポロジ」の説明

構成手順については、スタンドアロン・コロケート・エージェントのドメインの構成を参照してください。

表1-2は、この標準インストール・トポロジのすべての要素を説明しています。

表1-2 スタンドアロン・コロケート・エージェントの標準インストール・トポロジの要素の説明

要素 説明と追加ドキュメントへのリンク

APPHOST

アプリケーション層をホストするコンピュータを参照する、Oracleドキュメントで使用される標準用語。

DBHOST

データベースをホストするコンピュータを参照する、Oracleドキュメントで使用される標準用語。

管理サーバー

ドメインの構成オブジェクトを管理し、管理対象サーバーに構成変更を配布する、ドメインの中央制御エンティティ。

『Oracle Fusion Middlewareの理解』管理サーバーの概要に関する項を参照してください。

Enterprise Manager

Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Control。

『Oracle Fusion Middlewareの理解』Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlに関する項を参照してください。

マシン

1つまたは複数のWebLogic Serverインスタンス(サーバー)をホストするコンピュータを論理的に表現するもの。マシンは、ノード・マネージャを使用して管理対象サーバーを起動または停止するためにWebLogicの管理対象サーバーとノード・マネージャを論理的に結び付けるものでもあり、管理対象サーバーはマシンに関連付けされている必要があります。

システム・コンポーネント

WebLogic Management Frameworkにより管理されるスタンドアロン・プロセスです。システム・コンポーネントはスタンドアロン・エージェントに対応します。

『Oracle Fusion Middlewareの理解』システム・コンポーネントの概要に関する項を参照してください。

Oracle Data Integrator Java EEエージェント標準インストール・トポロジについて

このトポロジは、管理サーバーと、InfrastructureおよびJava EEエージェントがデプロイされた管理対象サーバーを含む標準的なWebLogic Serverドメインを表しています。

管理対象サーバーは、クラスタ内のマシンをターゲットとしています。このドメインは単一のホストに構成され、(必要なFusion Middlewareスキーマがインストールされた)サポートされているデータベースを必要とします。Java EEエージェントは、Oracle Fusion Middleware Infrastructureを含む既存のOracleホームにインストールされます。ODI Console、ODI StudioおよびFusion Middleware Control用プラグインもトポロジにインストールされます。

ノート:

このインフラストラクチャでは、スケーラビリティおよび高可用性を考慮して、複数のマシンを使用できます。詳細は、可用性の高い環境の準備を参照してください。

図1-2Oracle Data Integrator Java EEエージェントの標準インストール・トポロジを示します。

図1-2 ODI Java EEエージェントの標準インストール・トポロジ

図1-2の説明が続きます。
「図1-2 ODI Java EEエージェントの標準インストール・トポロジ」の説明

構成手順については、Java EEエージェントのドメインの構成を参照してください。

表1-3は、この標準インストール・トポロジ図のすべての要素を説明しています。

表1-3 Java EEの標準インストール・トポロジの要素の説明

要素 説明と追加ドキュメントへのリンク

APPHOST

アプリケーション層をホストするコンピュータを参照する、Oracleドキュメントで使用される標準用語。

DBHOST

データベースをホストするコンピュータを参照する、Oracleドキュメントで使用される標準用語。

WebLogicドメイン

論理的に関連するJavaコンポーネントのグループ(ここでは管理サーバー、管理対象サーバーおよびその他の関連するソフトウェアコンポーネント)。

『Oracle Fusion Middlewareの理解』Oracle WebLogic Serverドメインの概要に関する項を参照してください。

管理サーバー

ドメインの構成オブジェクトを管理し、管理対象サーバーに構成変更を配布する、ドメインの中央制御エンティティ。

『Oracle Fusion Middlewareの理解』管理サーバーの概要に関する項を参照してください。

Enterprise Manager

Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Control。

『Oracle Fusion Middlewareの理解』Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlに関する項を参照してください。

クラスタ

同時に稼働し連携する、複数のWebLogic Serverインスタンスの集合。

『Oracle Fusion Middlewareの理解』管理対象サーバーと管理対象サーバー・クラスタの概要に関する項を参照してください。

マシン

1つまたは複数のWebLogic Serverインスタンス(サーバー)をホストするコンピュータを論理的に表現するもの。マシンは、ノード・マネージャを使用して管理対象サーバーを起動または停止するためにWebLogicの管理対象サーバーとノード・マネージャを論理的に結び付けるものでもあり、管理対象サーバーはマシンに関連付けされている必要があります。

管理対象サーバー

アプリケーション、アプリケーション・コンポーネント、Webサービスおよび関連リソースをホストします。

『Oracle Fusion Middlewareの理解』管理対象サーバーと管理対象サーバー・クラスタの概要に関する項を参照してください。

インフラストラクチャ

次のものを含むサービスの集合:

  • メタデータ・リポジトリ(MDS)。これにはOracle Application Developer Frameworkなどの、Oracle Fusion Middlewareコンポーネントのメタデータが含まれます。『Oracle Fusion Middlewareの理解』メタデータ・リポジトリの概要に関する項を参照してください。

  • Oracle Application Developer Framework (Oracle ADF)

  • Oracle Web Services Manager(OWSM)

Java EEエージェント

Java EEランタイム・エージェントです。

Oracle Data Integratorトポロジについて

Oracle Data Integratorトポロジは、Oracle Data Integratorアーキテクチャおよびコンポーネントが物理的および論理的に表現されたものです。

Oracle Data Integratorを使用した開発を始める前に、まずOracle Data Integratorトポロジを設定する必要があります。このトポロジは、Oracle Data Integratorアーキテクチャおよびコンポーネントが物理的および論理的に表現されたものです。Oracle Data Integratorトポロジは、統合しようとしているデータのソースおよびターゲットを見つける場所を定義します。

このトポロジは、標準インストール・トポロジ(つまり、Oracle Universal Installerと構成ウィザードによりコンピュータ上にインストールおよび構成されるファイルのレイアウト)と同じではありません。

『Oracle Data Integratorでの統合プロジェクトの開発』トポロジの設定に関する項を参照してください。

Oracle Data Integratorランタイム・エージェントについて

設計時に、開発者は、設計したビジネス・ルールからシナリオを生成します。これらのシナリオのコードは、ランタイム・エージェントによってリポジトリから取得されます。コードの取得後、このエージェントは、データ・サーバーに接続して、これらのサーバー上でコード実行を調整します。

ODIインストール・トポロジに構成できるランタイム・エージェントのタイプは、次のとおりです。

  • スタンドアロン・エージェント

  • スタンドアロン・コロケート・エージェント

  • Java EEエージェント

『Oracle Data Integratorの理解』ランタイム・エージェントに関する項を参照してください。

Oracle Data Integrator Studioについて

Oracle Data Integrator Studioは、ODIを構成および管理するための開発者のインタフェースです。

ODI Studioを使用してODIトポロジの構成と管理を行う方法を学習するには、「Oracle Data Integrator Studioの構成」を参照てください。

このドキュメントを使用した既存のドメインの拡張

このガイドの手順では、新しいドメインの作成方法を説明しています。システムに他のOracle Fusion Middleware製品は何もインストールされていないことを前提としています。

他のOracle Fusion Middleware製品がシステムにインストールおよび構成されていて(たとえば、Fusion Middleware Infrastructureでドメインが稼働している場合)、Oracle Data Integratorを含めるように同じドメインを拡張する場合、「同じドメインへの複数の製品のインストール」を参照してください。