10 Oracle Data Integratorのアンインストールまたは再インストール

この項の手順に従って、Oracle Data Integratorをアンインストールまたは再インストールします。

ソフトウェアを削除するときは、この項で説明する手順に必ず従うことをお薦めします。ソフトウェアを手動で削除しようとすると、後でソフトウェアを再インストールするときに問題が発生する場合があります。この項の手順を実行すると、ソフトウェアを正しく削除できます。

Oracle Data Integratorエージェントの停止

アンインストーラを実行する前に、実行中のすべてのコンポーネントとプロセスを停止します。

ノード・マネージャを使用したスタンドアロン・エージェントの停止

ノード・マネージャの使用時にスタンドアロン・エージェントを停止するには:

  1. DOMAIN_HOME/binディレクトリに移動します。

  2. 次のコマンドを入力します。

    • (UNIX) ./stopComponent.sh OracleDIAgent1

    • (Windows) stopComponent.cmd OracleDIAgent1

  3. プロンプトで、ドメインの管理者パスワードを入力します。

ノード・マネージャなしでのスタンドアロン・エージェントの停止

agentコマンドを使用してノード・マネージャなしでスタンドアロン・エージェントを停止するには:

  1. DOMAIN_HOME/binディレクトリに移動します。

  2. 次のコマンドを入力します。

    • (UNIX) ./agentstop.sh -NAME=OracleDIAgent1

    • (Windows) agentstop.cmd -NAME=OracleDIAgent1

    -NAMEはすべて大文字で入力する必要があり、エージェントの名前(この例ではOracleDIAgent1)は大文字と小文字を区別して入力する必要があります。

AgentStopコマンド・パラメータ

次の表では、エージェントを停止するコマンドの各種パラメータをリストしています。パラメータの前には"-"の文字が置かれ、使用できる値の前には"="の文字が置かれています。コマンドを入力する際には、オペレーティング・システム固有のデリミタの構文を考慮してください。

表10-1 エージェントを停止するコマンドの各種パラメータ。

パラメータ 説明

-PORT=<port>

このパラメータは非推奨です。同一マシン上のスタンドアロン・エージェントを停止する際に使用されます。これは-AGENT_URL=http://localhost:<port>/oraclediagentのショートカットです。デフォルト・ポートは20910です。

-AGENT_URL=<agent_url>

停止するスタンドアロン・エージェントのURL。このパラメータはAGENT_NAMEより優先され、PORTパラメータは非推奨です。

-NAME=<agent name>

このパラメータを指定すると、指定した名前の物理エージェントが終了します。このエージェントはローカル・エージェントまたはリモート・エージェントであり、マスター・リポジトリで宣言される必要があります。このパラメータはPORTパラメータより優先されます。

-IMMEDIATE=<true|false(デフォルト)>

このパラメータをtrueに設定すると、実行中のセッションの完了を待機せずにエージェントが終了します。falseに設定すると、実行中のセッションがすべて完了した後、またはMAX_WAITタイムアウトに到達した後で、エージェントが終了します。デフォルト値はfalseです。

-MAX_WAIT=<stop timeout in millis>

このパラメータは、IMMEDIATEがfalseに設定されている場合に使用できます。定義したタイムアウト(ミリ秒単位)に達すると、実行中のセッションに関係なく、エージェントが終了します。デフォルトは0です。これは、タイムアウトが発生せず、実行中のセッションすべてが完了した後でエージェントが終了することを意味します。

Oracle Fusion Middlewareの停止

アンインストール・ウィザードを実行する前に、削除するOracleホームに関連付けられたすべてのサーバーおよびプロセスを停止することをお薦めします。

『Oracle Fusion Middleware Oracle Fusion Middlewareの管理』Oracle Fusion Middleware環境の停止に関する項を参照してください。

データベース・スキーマの削除

Oracleホームを削除する前に、リポジトリ作成ユーティリティ(RCU)を実行して、このドメインに関連付けられたデータベース・スキーマを削除することをお薦めします。

各ドメインには、カスタム接頭辞によって一意に識別される独自のスキーマ・セットがあります。カスタム接頭辞の詳細は、『リポジトリ作成ユーティリティによるスキーマの作成』カスタム接頭辞に関する項を参照してください。このスキーマ・セットを他のドメインと共有することはできません。RCUを使用したスキーマの作成の詳細は、『リポジトリ作成ユーティリティによるスキーマの作成』スキーマの作成計画に関する項を参照してください。

データベースに複数のスキーマのセットがある場合は、削除するドメインに関連付けられたスキーマの接頭辞を特定してください。

スキーマを削除するステップについては、『リポジトリ作成ユーティリティによるスキーマの作成』スキーマの削除に関する項を参照してください。

ソフトウェアのアンインストール

この項の手順に従ってアンインストール・ウィザードを起動し、ソフトウェアを削除します。

サイレント(コマンドライン)モードで製品をアンインストールする場合は、『Oracle Universal Installerによるソフトウェアのインストール』サイレント・アンインストールのためのOracle Universal Installerの実行に関する項を参照してください。

アンインストール・ウィザードの起動

アンインストール・ウィザードを起動するには:

  1. 次のディレクトリに変更します。
    (UNIX) ORACLE_HOME/oui/bin
    (Windows) ORACLE_HOME\oui\bin
  2. 次のコマンドを入力します。
    (UNIX) ./deinstall.sh
    (Windows) deinstall.cmd

アンインストールする製品の選択

Oracleホームには複数の製品が存在するため、適切な製品をアンインストールするようにしてください。

アンインストール・ウィザードの実行後、「アンインストールする配布」画面が開きます。ドロップダウン・メニューから、「ODI 12.2.1.4.0」を選択し、「アンインストール」をクリックします。アンインストール・プログラムでは、「アンインストール・ウィザード画面のナビゲート」に示されている画面が表示されます。

ノート:

アンインストール・ウィザードを再度実行することにより、Oracle Data Integratorソフトウェアをアンインストールした後にOracle Fusion Middleware Infrastructureをアンインストールできます。Infrastructureが削除されると、Infrastructureを使用する他の製品が機能しなくなるため、削除する前に、それらの製品がないことを確認します。Oracle Fusion Middleware Infrastructureに依存するソフトウェアが他にない場合は、「アンインストールする配布」画面は表示されません。『Oracle Fusion Middleware Infrastructureのインストールと構成』Oracle Fusion Middleware Infrastructureのアンインストールに関する項を参照してください。

アンインストール・ウィザード画面のナビゲート

アンインストール・ウィザードには、ソフトウェアの削除を確認するための一連の画面が表示されます。

表10-2に示す画面の詳細が必要な場合は、画面上で「ヘルプ」をクリックしてください。

表10-2 「アンインストール・ウィザード」画面および説明

画面 説明

ようこそ

製品のアンインストール・ウィザードの紹介です。

アンインストールのサマリー

アンインストールされるOracleホーム・ディレクトリとその内容を示します。このディレクトリが正しいことを確認します。

これらのオプションをレスポンス・ファイルに保存する場合は、「レスポンス・ファイルの保存」をクリックし、レスポンス・ファイルの場所と名前を入力します。後でレスポンス・ファイルを使用して、サイレント(コマンドライン)・モードで製品をアンインストールできます。『Oracle Universal Installerによるソフトウェアのインストール』サイレント・アンインストールのためのOracle Universal Installerの実行に関する項を参照してください。

「アンインストール」, をクリックしてソフトウェアの削除を開始します。

アンインストールの進行状況

アンインストールの進行状況を示します。

アンインストールの完了

アンインストールが完了すると表示されます。この画面の情報を確認し、「終了」をクリックしてアンインストール・ウィザードを閉じます。

Oracleホーム・ディレクトリの手動削除

ソフトウェアをアンインストールした後、アンインストール・ウィザードで削除されなかったOracleホーム・ディレクトリとすべての既存のサブディレクトリを手動で削除する必要があります。

たとえば、UNIXオペレーティング・システムでOracleホーム・ディレクトリが/home/Oracle/product/ORACLE_HOMEの場合は、次のコマンドを入力します。

 cd /home/Oracle/product
 rm -rf ORACLE_HOME

Windowsオペレーティング・システムでは、Oracleホーム・ディレクトリがC:\Oracle\Product\ORACLE_HOMEの場合、ファイル・マネージャ・ウィンドウを使用してC:\Oracle\Productディレクトリに移動します。ORACLE_HOMEフォルダで右クリックし、「削除」を選択します。

Windowsオペレーティング・システムのプログラム・ショートカットの削除

Windowsオペレーティング・システムの場合は、プログラムのショートカットも手動で削除する必要があります(アンインストール・ウィザードでは削除されません)。

Windowsでプログラム・ショートカットを削除するには:

  1. C:\ProgramData\Microsoft\Windows\Start Menu\Programs\Oracle\ORACLE_HOME\Productディレクトリに移動します

  2. Oracleホームにインストールされている製品が1つのみの場合は、ORACLE_HOMEディレクトリを削除します。Oracleホームに複数の製品がインストールされている場合は、ORACLE_HOMEを削除する前に、すべての製品を削除します。

ドメインおよびアプリケーション・データの削除

ソフトウェアをアンインストールした後で、ドメインとアプリケーション・データを削除する必要があります。

ドメインおよびアプリケーション・データを削除するには:
  1. ドメイン・ホーム・ディレクトリを手動で削除します。たとえば:

    UNIXオペレーティング・システムでドメイン・ホーム・ディレクトリが/home/Oracle/config/domains/odi_domainの場合は、次のコマンドを入力します。

    cd /home/Oracle/config/domains

    rm -rf odi_domain

    Windowsオペレーティング・システムでは、ドメイン・ホーム・ディレクトリがC:\Oracle\Config\domains\odi_domainの場合、ファイル・マネージャ・ウィンドウを使用してC:\Oracle\Config\domainsディレクトリに移動します。odi_domainフォルダで右クリックし、「削除」を選択します。

  2. アプリケーション・ホーム・ディレクトリを手動で削除します。たとえば:

    UNIXオペレーティング・システムでアプリケーション・ホーム・ディレクトリが/home/Oracle/config/applications/odi_domainの場合は、次のコマンドを入力します。

    cd /home/Oracle/config/applications

    rm -rf odi_domain

    Windowsオペレーティング・システムでは、アプリケーション・ホーム・ディレクトリがC:\Oracle\Config\applications\odi_domainの場合、ファイル・マネージャ・ウィンドウを使用してC:\Oracle\Config\applicationsディレクトリに移動します。odi_domainフォルダで右クリックし、「削除」を選択します。

  3. Oracleホームにdomain_registry.xmlファイルをバックアップしてから、ファイルを編集し、削除するドメインに関連付けられた行を削除します。たとえば、odi_domainを削除するには、次の行を探して削除します。
    <domain location="/home/Oracle/config/domains/odi_domain"/>
    

    完了したらファイルを保存して終了します。

Oracle Data Integratorウォレット情報の削除

ODIウォレットには、手動での削除が必要な暗号化されたデータの資格証明が保持されています。

アンインストーラではODIウォレットは削除されませんので、手動で削除する必要があります。ウォレット情報は、次のようにユーザーのホーム・ディレクトリ内に格納されます:

  • (UNIX) /home/exampleuser/.odi

  • (Windows) C:\Users\exampleuser\AppData\Roaming\odi

ソフトウェアの再インストール

この項の手順に従ってソフトウェアをアンインストールし、手動でOracleホーム・ディレクトリを削除した場合にのみ、前回のインストールと同じOracleホームにソフトウェアを再インストールできます。

再インストールするときに、前回のインストールと同じOracleホームを指定できます。

前回削除したところと同じ場所にODIを再インストールする場合、前回インストールした場所のOracleホーム全体を削除してください。

Oracleホームが空ではない場合、次の事項を考慮します。

  • 同じ機能セットを含む既存のOracleホームへのインストール。

    インストール時に指定したOracleホームに、インストールしようとしている同じソフトウェアがすでに含まれていると警告されます。

    次のいずれかを実行できます。

    • 別のインストール・タイプを選択します。この場合、Oracleホーム・ディレクトリに存在しない機能セットのみがインストールされます。

    • 別のOracleホーム・ディレクトリを選択します。

  • 空ではない既存のOracleホームへのインストール。

    たとえば、ドメイン・ホームやアプリケーション・ホームを既存のOracleホーム内部に作成することを選択したと仮定します。このデータは、製品をアンインストールしても削除されないため、同じOracleホームに再インストールしようとしても、インストーラによって許可されません。オプションは次のとおりです。

    • この項で説明しているように、Oracleホームからソフトウェアをアンインストールした後、Oracleホーム・ディレクトリを削除します。ソフトウェアをアンインストールしてOracleホーム・ディレクトリを削除した後、同じOracleホームの場所を再インストールして再利用できます。Oracleホームに存在していたドメイン・データまたはアプリケーション・データは、再作成する必要があります。

    • 別のOracleホーム・ディレクトリを選択します。