D リポジトリ作成ユーティリティのトラブルシューティング

ここに示す情報を確認して、RCUの実行中に発生する可能性があるエラーまたは問題の理解およびトラブルシューティングに役立ててください。

一般的なトラブルシューティングのヒント

ここに示すヒントは、インストール時に発生するエラーのトラブルシューティングに活用してください。

  • Oracle Fusion Middleware製品のインストールおよび構成に関する最新の更新および問題の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Fusion Middleware Infrastructureリリース・ノート』インストールおよび構成に関する項を参照してください。

  • Oracle Fusion Middlewareのシステム要件と仕様のドキュメントで指定されている要件をコンピュータが満たしていることを確認します。

    ご使用のリリースに該当するドキュメントを選択します。

  • Oracle Fusion Middlewareのサポートされるシステム構成ページで指定されているとおり、使用する環境がリリースおよびプラットフォームの動作保証要件を満たしていることを確認してください。

  • データベースが起動し、動作していることを確認します。

  • いずれかの画面で間違った情報を入力した場合は、グラフィカル・インタフェースの一番左にあるナビゲーション・ペインを使用して、その画面に戻ります。

  • RCUの実行中にエラーが発生した場合は、次の手順を実行します。

    1. エラーをノートにとり、インストール・ログ・ファイル(「RCUログ・ファイル」を参照)を確認します。

    2. エラーの原因となった問題を修正します。エラーの種類に応じて、RCU操作を続行できる場合と、RCUを強制的に再起動する必要がある場合があります。

    3. RCUを続行または再起動して、目的の操作を完了します。

RCUログ・ファイル

RCUを実行してスキーマを作成または削除する場合、主なRCUログ・ファイルは、/tmp/RCUdate_timestamp_random_number/logsディレクトリ(UNIXオペレーティング・システムの場合)またはC:\Users\user_name\AppData\Local\Temp\RCUdate_timestamp_random_number\logsディレクトリ(Windowsオペレーティング・システムの場合、デフォルトで)に書き込まれます。

たとえば、UNIXオペレーティング・システムの場合は次のようになります。

/tmp/RCU2014-01-02_03-00_412547075/logs/rcu.log

Windows上のRCUログ・ファイルへのアクセス

Windowsオペレーティング・システムでは、AppDataフォルダが表示されていない場合があります。WindowsでRCUログ・ファイルにナビゲートするために、次のようにしてAppDataフォルダを表示します。

  1. スタート」メニューから、「コントロール パネル」、「デスクトップのカスタマイズ」、「フォルダー オプション」の順に選択します。

    「フォルダー オプション」ウィンドウが表示されます。

  2. 「表示」タブを選択します。

  3. 「詳細設定」で、「隠しファイル、隠しフォルダ、および隠しドライブを表示する」が選択されていることを確認し、「OK」をクリックします。

RCUコンポーネントのログ・ファイル

全体のログ・ファイルに加えて、各コンポーネントはそれぞれのログ・ファイルを作成します。すべてのコンポーネントのログ・ファイルも、rcu.logファイルと同じディレクトリに書き込まれます。

表D-1は、コンポーネントのログ・ファイル名をアルファベット順に示しています。

表D-1 RCUコンポーネントのログ・ファイル名

コンポーネント ログ・ファイル名

分析

activities.log

Business Intelligence Platform

biplatform.log

Oracle WebCenter Enterprise Capture

capture.log

Oracle WebCenter Content Server — 完全

content.log

Oracle WebCenter Content Server — 検索のみ

contentsearch.log

ディスカッション

discussions.log

EDQ構成リポジトリ

edq_conf.log

EDQ結果リポジトリ

edq_res.log

Oracle Enterprise Scheduler

ess.log

監査サービス

iau.log

監査サービス追加

iau_append.log

監査サービス・ビューア

iau_viewer.log

メタデータ・サービス

mds.log

管理対象ファイル転送

mft.log

マスターおよび作業リポジトリ

odi.log

監視サーバー

oggmon.log

Oracle GoldenGate Studioリポジトリ

oggstudio.log

Oracle Platform Security Services

opss.log

ポートレット・プロデューサ

portlet.log

SOAインフラストラクチャ

soainfra.log

共通インフラストラクチャ・サービス

stb.log

ユーザー・メッセージング・サービス

ucsums.log

Veridataリポジトリ

veridata.log

WebCenter Sites

wcsites.log

WebCenter Sites — ビジター・サービス

wcsitesvs.log

ポータルおよびサービス

webcenter.log

WebLogicサービス

wls.log

エラー・コードORA-604およびORA-1882でRCUの接続に失敗しました

エラー・コードORA-604およびORA-1882。

次のエラーで、RCUのデータベースへの接続に失敗しました。

  • ORA-604: 再帰SQLレベル1でエラーが発生しました

  • ORA-1882: タイムゾーンのリージョンが見つかりません

RCUの起動前のRCU_JAVA_OPTIONSの設定

次のプロパティを設定してRCUを起動します。

RCU_JAVA_OPTIONS -Doracle.jdbc.timezoneAsRegion=false

強化されたデータベースでのSOAINFRAスキーマ作成の失敗

SOAINFRAのRCUスキーマがOracleの強化されたデータベースに正常にロードされない場合は、この回避策を使用します。

Oracleの強化されたデータベースの場合、PL/SQLパッケージに対するパブリック権限が取り消されると、SOAINFRAのスキーマ作成が次のエラーで失敗します:

無視できないエラーを受け取りました: ORA-04063: バッケージ本体"XDB.DBMS_CSX_INT"にエラーがあります

次の権限をユーザーに付与し、リポジトリ作成ユーティリティ(RCU)を再度実行して、SOAINFRAのスキーマを作成します。

GRANT EXECUTE ON DBMS_LOB TO XDB;

Autonomous Transaction Processingデータベースでスキーマを作成する際のトラブルシューティングのヒント

Autonomous Transaction Processingデータベース(Oracle Autonomous Transaction Processing専用(ATP-D)およびOracle Autonomous Transaction Processing共有(ATP-S)の両方)でスキーマを作成する際にエラーが発生した場合は、これらのヒントを参照してトラブルシューティングを行ってください。

  • Autonomous Transaction ProcessingデータベースでのOracle Fusion製品のインストールおよび構成に関連する問題は、『Oracle Fusion Middleware Infrastructureリリース・ノート』Autonomous Databaseでの製品のインストールと構成に関連する問題に関する項を参照してください。

  • 「データベース接続の詳細」画面で、データベース・ユーザー・ロールを「標準」として選択すると、次の警告が表示されます:

    スキーマをロードするには、sysdbaまたはdba権限が必要です

    「無視」をクリックして、スキーマの作成を続行できます。

  • Oracle Autonomous Transaction Processing専用(ATP-D)データベースにスキーマを作成する際に、権限の不足やDB_FILESの最大数の超過が原因で表領域作成エラーが発生した場合は、「表領域のマップ」画面で、「デフォルト表領域」列および「一時表領域」列のドロップダウン・リストから既存の表領域を選んで、選択したコンポーネントのデフォルト表領域および一時表領域をオーバーライドできます。

    たとえば、デフォルト表領域および一時表領域をオーバーライドするには、「デフォルト表領域」列のドロップダウン・リストから「DATA」を選択し、「一時表領域」列のドロップダウン・リストから「TEMP」を選択できます。

    ノート:

    Oracle Autonomous Transaction Processing共有(ATP-S)データベースにスキーマを作成する場合は、「表領域のマップ」画面で、デフォルト表領域および一時表領域をオーバーライドする必要があります。「表領域のマップ」を参照してください。
  • Oracle WebCenter Contentのスキーマ作成中、「サマリー」画面に警告が表示されます。

    「無視」をクリックして、スキーマの作成を続行できます。

    警告メッセージの例:

    ORA-01031: insufficient privileges
    File:/home/opc/idm/oracle_common/../wcccontent/common/sql/content/sql/oracle/contentserverrole.sql
    Statement: GRANT SELECT  ON CTXSYS.DR$PENDING TO contentserver_role
    ORA-01450: maximum key length (6398) exceeded
    File:/home/opc/jrf/oracle_common/../wcccontent/common/sql/content/sql/oracle/contentserverrole.sql
    Statement: CREATE TABLE RunTimeConfigData
    ORA-01450: maximum key length (6398) exceeded
    File:/home/opc/jrf/oracle_common/../wcccontent/common/sql/content/sql/oracle/intradoc.sql
    STATEMENT Create table Subscription

    ここで、/home/opc/idmおよび/home/opc/jrfは、ORACLE HOMEの場所です。

  • Oracle Internet Directoryスキーマの作成中、スキーマのロード時に、警告ORA-28007: パスワードは再利用できません「サマリー」画面に表示されます。

    「無視」をクリックして、スキーマの作成を続行できます。

  • SOAINFRAスキーマの作成中、Oracle Identity Managementの場合、警告ORA-24010: QUEUE DEV24_SOAINFRA.IP_IN_QUEUEは存在しませんがRCUログに表示されます。この警告は機能的な影響がないため、無視してかまいません。

  • Oracle Enterprise SchedulerおよびOracle Managed File Transfer SOA製品のスキーマ作成中、「サマリー」画面に「ORA-01031: 権限が不足しています」という警告が表示され、スキーマの作成は失敗します。

    create any job権限をADMINユーザーに追加し、スキーマ作成を再開します。

  • create any job権限を追加した後も、Oracle Enterprise SchedulerおよびOracle Managed File Transfer SOA製品のスキーマ作成中、「サマリー」画面に「ORA-01031: 権限が不足しています」という警告が表示されます。

    ATP-Dの場合、パッチ31443286を適用してスキーマの作成を再開できます。ATP-Sの場合は、パッチ33351665を適用してスキーマの作成を再開できます。

Oracle WebCenter Sites ATP-Sの移行の既知の制限事項

Oracle WebCenter Sitesでは、FirstSiteIIサンプル・サイトのインストールと構成ができないため、オンプレミス・データベースをOracle Autonomous Transaction Processing (ATP-S)データベースに移行した後は、新しいプロモーション・アセットを作成できません。

回避策がないため、インストール中にFirstSiteIIを除外する必要があります。

Microsoft SQL Serverのデータベース構成エラーのトラブルシューティング

Microsoft SQL ServerデータベースでOracle Business IntelligenceまたはOracle Analytics Serverのリポジトリ作成ユーティリティ(RCU)を実行している場合、データベース構成が正しくないためにSQL SERVER RCUエラーが発生する可能性があります。

次のステップを実行して、SQL SERVER RCUエラーを解決します:
  1. SQL Server Management Studioを起動し、SQL Server認証を使用してスキーマ所有者(デフォルトはsa)としてログインします。
  2. 新しいデータベースを作成します。

    ノート:

    また、既存のリポジトリ・データベースを変更することもできます。
  3. 次のように、照合順序を大文字と小文字を区別する照合に設定します:
    SQL_Latin1_General_CP1_CS_AS
    SQL Serverで大/小文字の区別をチェックする方法の詳細は、SQL Serverで大/小文字の区別をチェックする方法に関する項を参照してください。
  4. データベース名を右クリックします。
  5. ポップアップ・メニューから「新しいクエリ」を選択します。
  6. 「クエリ」ウィンドウで、データベースで次のコマンドを実行して、すべてのRCUデータベース要件が完了していることを確認します:
    
    ALTER DATABASE database_name SET allow_snapshot_isolation ON
    ALTER DATABASE database_name SET SINGLE_USER WITH ROLLBACK IMMEDIATE
    ALTER DATABASE database_name SET read_committed_snapshot ON
    ALTER DATABASE database_name SET MULTI_USER
    ALTER DATABASE database_name SET READ_COMMITTED_SNAPSHOT ON WITH NO_WAIT
  7. リポジトリ作成ユーティリティを実行します。
  8. プロセスが完了したことを確認します。

追加情報

このガイドで問題が解決されない場合は、My Oracle Support (以前のOracle MetaLink)で解決方法を検索してください。

https://support.oracle.com/

問題の解決方法が見つからない場合は、サービス・リクエストをオープンしてください。