7 Oracle WebLogic ServerとCoherenceのアンインストール

この項では、Oracle WebLogic ServerおよびCoherenceのアンインストールと再インストールの方法について説明します。ソフトウェアを削除するときは、この項で説明する手順に必ず従うことをお薦めします。ソフトウェアを手動で削除しようとすると、後でソフトウェアを再インストールする際に問題が発生する場合があります。この項の手順に従うことで、ソフトウェアを正しく削除できます。

この項には次のトピックが含まれます:

製品のアンインストールについて

アンインストーラにより、起動元のOracleホーム・ディレクトリからソフトウェアが削除されます。

アンインストーラは、インストール・プログラムによってインストールされたコンポーネントのみを削除します。つまり、アンインストーラでは次の内容は削除されません

  • Oracleホーム内のすべてのファイルとディレクトリ。

  • JDK、またはWebLogicドメインやカスタムのアプリケーション・データなどのユーザー作成データ。

次の表では、手順の概要と、対応するドキュメントのリンクを示しています。

表7-1 Oracle Fusion Middleware Infrastructureのアンインストールのロードマップ

タスク 説明およびドキュメント ドキュメント

Oracle Fusion Middlewareを停止します。

アンインストーラの実行前に、ドメイン内のすべてのサーバーとプロセスを停止することをお薦めします

「Oracle Fusion Middlewareの停止」を参照してください。

ソフトウェアを削除します。

製品アンインストーラを実行して、Oracle WebLogic ServerとCoherencを削除します。

「ソフトウェアのアンインストール」を参照してください。

Oracleホーム・ディレクトリの削除。

アンインストーラでは、すべてのファイルとフォルダがOracleホーム・ディレクトリから削除されません。アンインストーラが終了した後、手動でOracleホームを削除して、製品の削除を完了させる必要があります。

「Oracleホーム・ディレクトリの手動削除」を参照してください。

プログラム・ショートカットの削除(Windowsオペレーティング・システム)

アンインストーラでは、Windowsオペレーティング・システムからプログラム・ショートカットは削除されません。

「Windowsオペレーティング・システムでのプログラム・ショートカットの削除」を参照してください

ドメインとアプリケーション・データを削除します。

アンインストーラがOracleホーム内にある場合でも、ドメイン・ホーム・ディレクトリまたはアプリケーション・ホーム・ディレクトリに含まれるデータは削除されません。これらのディレクトリは手動で削除する必要があります。

「ドメインおよびアプリケーション・データの削除」を参照してください。

Oracle Fusion Middlewareの停止

アンインストーラの実行前に、削除対象のOracleホームに関連付けられたサーバーとプロセスをすべて停止することをお薦めします。

『Oracle WebLogic Serverサーバーの起動と停止の管理』サーバーの起動と停止に関する項を参照してください。

ソフトウェアのアンインストール

この項のステップに従って製品のアンインストーラを起動し、ソフトウェアを削除します。

サイレント(コマンド行)アンインストールを実行する場合、『Oracle Fusion Middleware Oracle Universal Installerによるソフトウェアのインストール』サイレント・アンインストールのOracle Universal Installerの実行に関する項を参照してください。

アンインストール・プログラムの起動

プログラムのアンインストール方法は、使用するオペレーティング・システムがWindowsとUNIXのどちらかによって異なります。

UNIXオペレーティング・システムでは、ORACLE_HOME/oui/binディレクトリに移動し、コマンド./deinstall.shを入力します

Windowsオペレーティング・システムでは、次のいずれかのオプションを選択してアンインストールを起動します。

  • コマンド行で、ORACLE_HOME\oui\binに移動し、deinstall.cmdを入力します。

  • 「スタート」メニューから、「すべてのプログラム」「Oracle」「OracleHome」「Uninstall Oracle Middleware」を選択します。

  • ファイル・マネージャ・ウィンドウを使用してORACLE_HOME\oui\binディレクトリに移動して、deinstall.cmdをダブルクリックします。

アンインストール画面のナビゲート

アンインストール・プログラムによって、次の表に列挙されている順に、一連の画面が表示されます。

アンインストール画面に関して詳細な情報が必要な場合は、「ヘルプ」をクリックします。

表7-2 アンインストール画面および説明

画面 説明

ようこそ

製品アンインストーラが開始します。

アンインストールの概要

アンインストールするOracleホーム・ディレクトリとそのコンテンツを表示します。このディレクトリが正しいことを確認します。

「アンインストール」 をクリックしてソフトウェアの削除を開始します。

アンインストールの進行状況

アンインストールの進捗状況を示します。

アンインストール完了

アンインストールが完了すると開きます。この画面を確認し、「終了」をクリックしてアンインストーラを閉じます。

Oracleホーム・ディレクトリの手動削除

ソフトウェアを削除した後、アンインストーラで削除されなかったOracleホーム・ディレクトリと既存のサブディレクトリを手動で削除する必要があります。

たとえば、Oracleホーム・ディレクトリがUNIXオペレーティング・システムで/home/Oracle/products/Oracle_Homeの場合:

cd /home/Oracle/products
rm -rf Oracle_Home

Windowsオペレーティング・システムの場合でOracleホーム・ディレクトリがC:\Oracle\Products\Oracle_Homeの場合、ファイル・マネージャ・ウィンドウを使用してC:\Oracle\Productsディレクトリに移動し、Oracle_Homeフォルダを右クリックして「削除」を選択します。

Windowsオペレーティング・システムでのプログラム・ショートカットの削除

Windowsオペレーティング・システムの場合は、プログラムのショートカットを手動で削除する必要があります(アンインストーラでは削除されません)。

C:\Program Data\Microsoft\Windows\Start Menu\Programs\Oracle\Oracle Home\Productディレクトリに移動します。Oracleホームにインストールされている製品が1つのみの場合は、Oracle Homeディレクトリを削除してもかまいません。Oracleホームに複数の製品がインストールされている場合は、Oracle Homeを削除する前に、すべての製品を削除する必要があります。

ドメインおよびアプリケーション・データの削除

ソフトウェアを削除した後、ドメインとアプリケーション・データを削除する必要があります(それらを使用する予定がない場合、または新しいWebLogic Serverのインストールのためにドメインを再構成する予定がない場合)。

ドメインとアプリケーション・データを削除するには:

  1. ドメイン・ホーム・ディレクトリを手動で削除します。

    たとえば、ドメイン・ホーム・ディレクトリがUNIXオペレーティング・システムで/home/Oracle/config/domains/infra_domainの場合:

    cd /home/Oracle/config/domains
    rm -rf infra_domain
    

    Windowsオペレーティング・システムでは、ドメイン・ホーム・ディレクトリがC:\Oracle\Config\domains\infra_domainだった場合、ファイル・マネージャ・ウィンドウを使用してC:\Oracle\Config\domainsディレクトリにナビゲートし、infra_domainフォルダで右クリックして「削除」を選択します。

  2. アプリケーション・ホーム・ディレクトリを手動で削除します。

    たとえば、アプリケーション・ホーム・ディレクトリがUNIXオペレーティング・システムで/home/Oracle/config/applications/infra_domainの場合:

    cd /home/Oracle/config/applications
    rm -rf infra_domain
    

    Windowsオペレーティング・システムでは、アプリケーション・ホーム・ディレクトリがC:\Oracle\Config\applications\infra_domainだった場合、ファイル・マネージャ・ウィンドウを使用してC:\Oracle\Config\applicationsディレクトリにナビゲートし、infra_domainフォルダで右クリックして「削除」を選択します。

  3. Oracleホームにdomain_registry.xmlファイルをバックアップしてから、ファイルを編集し、削除しようとするドメインに関連する行を削除します。たとえば、infra_domainを削除するには、次の行を見つけて削除します。
    <domain location=/home/Oracle/config/domains/infra_domain/>
    

    完了したらファイルを保存して終了します。

ソフトウェアの再インストール

手動でOracleホーム・ディレクトリを削除することを含め、アンインストールの指示に従ってソフトウェアがアンインストールされている場合のみ、同じOracleホームにソフトウェアを以前のインストールとして再インストールできます。

再インストールするときに、前回のインストールと同じOracleホームを指定できます。

Oracleホームが空ではない場合、次の事項を考慮します。

シナリオ: 同じ機能セットがある既存のOracleホームへのインストール

インストールしようとしているソフトウェアが、インストール中に指定したOracleホームにすでに含まれる場合、インストーラで警告が生じます。

次の方法があります。

  • 別のインストール・タイプを選択します。この場合、Oracleホーム・ディレクトリにまだ存在しない機能セットのみがインストールされます。

  • 別のOracleホーム・ディレクトリを選択します。

シナリオ: 空でない既存のOracleホームへのインストール

ドメイン・ホームやアプリケーション・ホームを既存のOracleホーム内のどこかに作成するように選択したとします。このデータはアンインストール・プロセスでは削除されないため、同じOracleホームに再インストールしようとしても、インストーラで許可されません。

次の方法があります。

  • ソフトウェアをOracleホームからアンインストールして、Oracleホーム・ディレクトリを削除します。「Oracle WebLogic ServerおよびCoherenceのアンインストール」の指示に従い、再インストールして同じOracleホームの場所を再利用できます。Oracleホームに存在したドメインまたはアプリケーション・データをすべて再作成する必要があります。

  • 別のOracleホーム・ディレクトリを選択します。