D MAN/WANフェイルオーバーに関するRadwareロード・バランサの構成
Oracle WebLogic Serverでは、MANおよびWANネットワーク内でフェイルオーバー機能が提供されています。広範囲な地理的領域にまたがってフェイルオーバーを行うことによって、信頼性を高めることができます。複数のOracle WebLogic Serverドメインにまたがってフェイルオーバーを行うこともできます。
MAN/WAN環境でフェイルオーバー機能を実装するには、ハードウェア・ロード・バランサを使用する必要があります。
Oracle WebLogic ServerでMAN/WANを使用するように構成する方法は、「MAN/WAN内のクラスタ間でのセッション状態レプリケーション」を参照してくださいRadwareハードウェア・ロード・バランサの構成の詳細は、http://www.radware.com
を参照してください。
この付録の次の項では、Radwareハードウェア・ロード・バランサがOracle WebLogic Serverとともに機能するように構成する手順の概要を示します。
- 要件
MAN/WAN環境で動作するようにロード・バランサを構成する前に、前提条件として次のステップを実行します。 - ステップ1: 信頼できる委任ゾーンの構成
Web Server Directorの構成の最初のステップは、ローカルDNS内に信頼できる委任ゾーンを作成することです。 - ステップ2: ファームの仮想IPおよびサーバーの構成
Web Server Directorは、サーバー・ファーム内の複数のサーバー間で負荷を調整します。 - ステップ3: ポートの多重化の構成
- ステップ4: HTTPリダイレクトの構成
MAN/WAN環境内でグローバル・ロード・バランサが機能するように構成するには、HTTPリダイレクトを構成する必要があります。HTTPリダイレクトによって、複数のWeb Server Directorデバイス間でトラフィックが適切に分散されます。 - ステップ5: セッションIDの永続性の構成
サーバーの永続性は、HTTPセッションIDに基づきます。Web Server Directorは、ファームへの受信トラフィックを検査し、HTTPヘッダー内のセッション情報に基づいて適切なサーバーを選択します。 - ステップ6: Load Reporting Protocol (LRP)の構成
LRPコンポーネントを構成することによって、複数のリモートの場所にトラフィックを適切に分散できます。 - ステップ7: WebLogic Serverコンポーネントの構成
Radwareデバイスを構成したら、WebLogic ServerでMAN/WANフェイルオーバー機能を使用するように構成する必要があります。
要件
MAN/WAN環境で動作するようにロード・バランサを構成する前に、前提条件として次のステップを実行します。
-
WebLogic Server環境をインストールして構成します。これには、クラスタおよび管理対象サーバーの作成および構成が含まれます。
-
少なくとも2つのRadware Web Server Directorロード・バランサをインストールして構成します。これは、MAN/WAN環境でRadwareデバイスを使用するための最低限のハードウェア要件です。この2つのうち少なくとも1つをグローバル・ロード・バランサとして構成する必要があります。
-
現在のネットワークおよびDNSが正常に構成されていることを確認します。
ステップ1: 信頼できる委任ゾーンの構成
Web Server Directorの構成の最初のステップは、ローカルDNS内に信頼できる委任ゾーンを作成することです。
これを行うには、Radware管理ユーティリティで次の手順を実行します。
- ローカルDNSの名前をクリックします。
- 「New Delegation」をクリックします。
- 新しい委任ゾーンの名前を入力します。
- 各RadwareデバイスのIPアドレスを追加します。
ステップ2: ファームの仮想IPおよびサーバーの構成
Web Server Directorは、サーバー・ファーム内の複数のサーバー間で負荷を調整します。
クライアントは、仮想IPアドレスを使用してサーバーにアクセスします。Web Server Directorは、この仮想IPアドレスから適切なサーバーにトラフィックを導きます。次の項では、サーバー・ファームの仮想IPを作成および構成する方法について説明します。
ファームIPの作成
ファームIPを作成するには、Radware管理ユーティリティで次の手順を実行します:
- 「WSD」を選択します。
- 「Farms」を選択します。
- 「Farm Table」を選択します。
- 「Create a Farm」をクリックします。
- このファームのIPアドレスおよびDNS別名を入力します。
- 「Admin Status」が有効化されていることを確認します。
- 「Set」をクリックします。
親トピック: ステップ2: ファームの仮想IPおよびサーバーの構成
サーバー・ファームのディスパッチ・メソッドの構成
サーバー・ファームのディスパッチ・メソッドを構成するには、Radware構成ユーティリティで次の手順を実行します。
- 「WSD」を選択します。
- 「Farms」を選択します。
- 「Farm Table」を選択します。
- 構成するファームを選択します。
- 「Farm Properties」ウィンドウで、「Dispatch Method」の横にあるメニューを選択します。
- 希望するアルゴリズムを選択します。
- 「Set」をクリックします。
親トピック: ステップ2: ファームの仮想IPおよびサーバーの構成
ファーム・サーバーの作成
ファーム・サーバーを構成するには、Radware管理ユーティリティで次の手順を実行します。
- 「WSD」を選択します。
- 「Servers」を選択します。
- 「Application Servers」を選択します。
- 上の手順で作成したファームIPを選択します。
- サーバーのIPアドレスを追加します。
- サーバー名を追加します。
- 「Admin Status」が有効化されていることを確認します。
親トピック: ステップ2: ファームの仮想IPおよびサーバーの構成
ステップ3: ポートの多重化の構成
次の手順を実行して、ポートの多重化を構成します。
- 「WSD」を選択します。
- 「Farms」を選択します。
- 「Farm Table」を選択します。
- 構成するファームを選択します。
- 「Properties」ウィンドウで、「Multiplexed Port」フィールドに値を入力します。
- 「WSD」を選択します。
- 「Servers」を選択します。
- 「Application Servers」を選択します。
- 各ローカル・サーバーについて、表からサーバーを選択し、「Multiplexed Port」フィールドにアプリケーション・ポートを入力します。
- 「Set」をクリックします。
ステップ4: HTTPリダイレクトの構成
MAN/WAN環境内でグローバル・ロード・バランサが機能するように構成するには、HTTPリダイレクトを構成する必要があります。HTTPリダイレクトによって、複数のWeb Server Directorデバイス間でトラフィックが適切に分散されます。
HTTPリダイレクトを構成するには、Radware管理ユーティリティで次の手順を実行します。
- 「WSD」を選択します。
- 「Farms」を選択します。
- 「Farm Table」を選択します。
- 構成するファームを選択します。
- 「Redirection Mode」セクションで「HTTP Redirection」を選択します。
- 「DNS Redirection Fallback」セクションで「HTTP Redirection」を選択します。
- 「Set」をクリックします。
- 「WSD」を選択します。
- 「Servers」を選択します。
- 「Application Servers」を選択します。
- リモートWSD上で分散されたファームを表すファーム内のサーバーを選択します。
ステップ5: セッションIDの永続性の構成
サーバーの永続性は、HTTPセッションIDに基づきます。Web Server Directorは、ファームへの受信トラフィックを検査し、HTTPヘッダー内のセッション情報に基づいて適切なサーバーを選択します。
セッションIDの永続性を構成するには、Radware管理ユーティリティで次の手順を実行します。
- 「WSD」を選択します。
- 「L7 Load Balancing」を選択します。
- 「Session Persistency」を選択します。
- 「Create」をクリックします。
- 構成するファームを選択します。
- ファームのアプリケーション・ポートを設定します。
- 「Persistency Identification」を
「JESESSIONID」
に設定します。 - 「Value Offset」を
53
に設定します。 - 「Stop Chars」を
「:!」
に設定します。 「Inactivity Timeout」
をセッション・タイムアウトの値に設定します。
ステップ6: Load Reporting Protocol (LRP)の設定
LRPコンポーネントを構成することによって、複数のリモートの場所にトラフィックを適切に分散できます。
LRPを構成するには、次の手順を実行します。
- 「WSD」を選択します。
- 「Distributed Systems」を選択します。
- 「Report Configuration」を選択します。
- 「Create Distributed Farm Address」をクリックします。
- 「Distributed Farm Address」をリモート・ファームIPアドレスに設定します。
- 「Remote WSD Address」を2つ目のRadwareデバイスのIPアドレスに設定します。
- 「Set」をクリックします。
ステップ7: WebLogic Serverコンポーネントの構成
Radwareデバイスを構成したら、WebLogic ServerでMAN/WANフェイルオーバー機能を使用するように構成する必要があります。
WebLogic ServerでMAN/WANを使用するように構成する方法は、「MAN/WAN内のクラスタ間でのセッション状態レプリケーション」を参照してください