1 概要
WebLogic SCAはOASISのサービス・コンポーネント・アーキテクチャのSpringコンポーネントの実装仕様(http://www.oasis-open.org/committees/download.php/25529/sca-springci-draft-20070926.doc
)のサブセットに基づきます。サポートされない機能は制限事項で示しています。
WebLogic Spring SCAアプリケーション
SCAでは、コンポーネントの実装とその通信は明確に分けられています。WebLogic SCAでは、POJOを使用してJavaアプリケーションを作成し、異なるプロトコルを介して、SCAサービスとしてコンポーネントを公開し、参照により他のコンポーネントにアクセスします。これを行うにはSpringアプリケーション・コンテキストに構成されたSCAセマンティクスを使用します。SCAの用語では、WebLogic Spring SCAアプリケーションはPOJOの集合に加えて、クラスとSCAサービスおよび参照をワイヤリングするSpring SCAコンテキスト・ファイルのことです。
WebLogic Spring SCAアプリケーションはWebLogic Serverでシームレスに実行し(WebLogic SCAランタイムを介して)、Oracle SOAコンポジットのコンポーネントとして変更なしに使用できます。
WebLogic SCAランタイム
WebLogicサーバーでは、WebLogic Spring SCAアプリケーションはWebLogic SCAランタイムで実行します。ランタイムが共有Webアプリケーション・ライブラリとしてWebLogic Serverにデプロイされるまで、アプリケーションをそこにデプロイできません。WebLogic SCAランタイムには次のものが含まれます。
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WebLogic SCAスキーマを使用したSCA参照およびサービスの構成のサポートを含むSpringコンテナ。
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受信メッセージ(サポートされるJavaパラメータのみ)を適切なサービスへルーティングするメッセージ・プロセッサ。
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リクエストのリスニング、サービスの公開、参照の起動を担当するSCAバインディング・コンポーネントの実装。WebサービスとEJBセッションBeanの2つのバインディング・コンポーネントの実装がこのリリースには含まれています。
図1-1に、デプロイされたWebLogic Spring SCAアプリケーションを示します。
制限事項
WebLogic SCAはOASISのサービス・コンポーネント・アーキテクチャのSpringコンポーネントの実装仕様のうちのいくつかの機能をサポートしません。制限事項は次のとおりです。
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スタンドアロンWebLogic ServerのWebLogic SCAでは、サービスおよび参照バインディングはSpringコンテキストにのみ指定され、別個のSCDL(.composite)ファイルには指定しません。SCDLファイルを使用してサービスおよび参照バインディングを指定するのはOracle SOA Suiteでのみ可能です。
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SCAアノテーションはこのリリースではサポートされません。
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<sca:property>
要素はこのリリースではサポートされません。
次のものはこのリリースのEJBセッションBeanバインディングではサポートされません。
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EJBポリシー
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ステートフルEJBバインディング
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EJB 2.xサービス・バインディング
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<ejb-link>
要素 -
ローカルEJBサービス・バインディング
次の制限事項がこのリリースのWebサービス・バインディングに適用されます。
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SCA参照で使用されるタイプは、JAX-WS
wsimport
ツール、WebLogicclientgen
Antタスク、Oracle JDeveloperまたはOracle Enterprise Pack for Eclipse (OEPE)などのJAX-WS互換クライアント生成ツールを使用して、外部WSDLから生成されたJAX-WS互換インタフェースである必要があります。