9 WebLogic Tuxedo Connectorサンプル・クイック・スタート・ガイド
この章の内容は次のとおりです。
Oracle WebLogic Tuxedo Connectorサンプルの場所
このリリースのOracle WebLogic Tuxedo Connector (WTC)のサンプルは、Oracle Technology Network Webサイトで入手できます。WebLogic Serverインストールのサンプル・ディレクトリ内にwtc
ディレクトリを作成します。wtc_90.tar
の内容をこのディレクトリに展開します。このドキュメントで参照されるサンプルを実行するには、simpappサンプルとsimpservサンプルをダウンロードする必要があります。
Oracle WebLogic Tuxedo Connectorの構成
ノート:
この節では、Windowsプラットフォーム上でOracle WebLogic Tuxedo Connectorを構成する方法について概説します。UNIXユーザーの場合には、「\」を「/」に、あるいは「.cmd」を「.sh」に置き換えるなど、読み替えを適切に行えば、説明はそのまま当てはまります。
このサンプルは、Oracle Tuxedoドメイン(Tドメイン)を越えて実行できるようにOracle Tuxedo simpapp
アプリケーションを拡張しています。このため、TOUPPER
サービスのクライアントは、Oracle TuxedoサーバーでもOracle WebLogic Server examplesServer
でも実行できます。このサンプルでは、以下のサービスが提供されます。
-
TOUPPER
:文字列を大文字に変換するOracle Tuxedoサービス。Oracle WebLogic Serverクライアントは、TOUPPER EJB
を呼び出して、Oracle TuxedoTOUPPER
サービスに接続します。 -
Tolower
: Oracle WebLogic ServerのEJBによって実装されるサービス。Tolower
サービスのクライアントはOracle Tuxedoで実行されます。
次の各項では、WebLogic Server管理コンソールを使用してOracle WebLogic Tuxedo Connectorを構成する方法について説明します。
simpappサンプルのビルド
ノート:
Oracle WebLogic Tuxedo Connectorをモニターするためのトレースを有効にすることもできます。WebLogic Tuxedo Connectorのモニターを参照してください。
次のステップに従って、simpapp
サンプルをビルドします。
- Oracle WebLogic examplesServerを起動します。
- 新しいシェル・ウィンドウを開き、
ORACLE_HOME\user_projects\domains\wl_server\setExamplesEnv.cmd
ファイルを使用して環境変数を設定します。 - simpappサンプルをダウンロードした場所にディレクトリを変更します。たとえば、
ORACLE_HOME\wlserver\samples\server\examples\src\examples\wtc\atmi\simpapp
ディレクトリに変更します。『Oracle WebLogic Serverの理解』の「サンプル・アプリケーションおよびサンプル・コード」を参照してください。 - antを使用して
wtc_toupper.jar
ファイルをビルドします。これにより、EJBがOracle WebLogic Serverにデプロイされます。ant
コマンドを入力します。 - simpservサンプルをダウンロードした場所にディレクトリを変更します。たとえば、
ORACLE_HOME\wlserver\samples\server\examples\src\examples\wtc\atmi\simpserv
ディレクトリに変更します。 wtc_tolower.jar
ファイルをビルドします。これにより、EJBがOracle WebLogic Serverにデプロイされます。ant
コマンドを入力します。- ブラウザでWebLogic Server管理コンソールを起動します。その際、
http://your_machine:7001/console
という形式のURLを使用します。ただし、your_machine
の部分は、使用しているマシンのIPアドレスまたは名前に置き換えます。 - ナビゲーション・ツリーで、「デプロイメント」をクリックし、
wtc_tolower.jar
およびwtc_toupper.jar
がデプロイされていることを確認します。
WTCサーバーの作成
Oracle WebLogic Server管理コンソールから、次のステップに従ってWTCサーバーの作成および構成を行います。
- ナビゲーション・ツリーで「相互運用性」を展開し、 「WTCサーバー」を選択します。
- 「WTCサーバー」ページで、「新規作成」をクリックします。
- 「新しいWTCサーバーの作成」ページの「名前」フィールドに、WTCサーバーの名前を入力します。例:
mySimpapp
- 「OK」をクリックします。
- 「WTCサーバー」リストに、新しいWTCサーバーが表示されます。
ローカルOracle Tuxedoアクセス・ポイントの作成
ノート:
ローカル・アクセス・ポイントのネットワーク・アドレスを構成する場合、使用するポート番号は、他のプロセスに割り当てられたポート番号とは異なる必要があります。たとえば、Oracle WebLogic Serverのリスニング・ポートが//mymachine:7001
に割り当てられている場合、ネットワーク・アドレスを//mymachine:7001
に設定すると無効になります。
次のステップに従って、ローカルOracle Tuxedoアクセス・ポイントを構成します。
-
WebLogic Server管理コンソールで、「相互運用性」を展開し、「WTCサーバー」を選択します。
-
「WTCサーバー」ページで、mySimpappなどのWTCサーバーの名前を選択し、「設定」ページにアクセスします。
-
「構成」→「ローカルAP」を選択します。
-
「WTCローカル・アクセス・ポイント」ページのフィールドに、次の値を入力します。
アクセス・ポイント:
myLocalAp
アクセス・ポイントID:
TDOM2
ネットワーク・アドレス: ローカル・アクセス・ポイントのネットワーク・アドレスとポート
例:
//123.123.123.123:5678
-
「OK」をクリックします。
mySimpappのexamplesServerへの割当て
- WebLogic Server管理コンソールで、「相互運用性」を展開し、「WTCサーバー」を選択します。
- 「WTCサーバー」ページで、mySimpappなどのWTCサーバーの名前を選択します。
- 「ターゲット」を選択します。
- examplesServerを選択します。
- 「保存」をクリックします。
Oracle WebLogic ServerユーザーとしてのTDOM1の登録
次のステップに従って、TDOM1をOracle WebLogic Serverユーザーとして登録します。
-
ナビゲーション・ツリーで、「セキュリティ・レルム」をクリックします。
-
「myRealm」をクリックします。
-
「ユーザーとグループ」を選択します。
-
「ユーザー」をクリックします。
-
「ロックして編集」をクリックします。
-
「新規」をクリックします。
-
「新しいユーザーの作成」ページで、以下の手順を行います。
-
「名前」フィールドにTDOM1を追加します。
-
パスワードを入力し、確認用にもう一度入力します。
-
「OK」をクリックします。
-
-
「構成の解放」をクリックします。
サンプルの実行
各クライアントを実行して、Oracle TuxedoとOracle WebLogic Serverとの相互運用性を実際に示します。
Oracle WebLogic ServerからOracle Tuxedoへの相互運用性
サンプルをダウンロードしたディレクトリの場所からOracle WebLogic Serverクライアントを起動します。たとえば、ORACLE_HOME
\wlserver\samples\server\examples\src\examples\wtc\atmi\simpapp
ディレクトリからTOUPPER EJB
を起動して、Oracle Tuxedo TOUPPER
サービスに接続します。『Oracle WebLogic Serverの理解』の「サンプル・アプリケーションおよびサンプル・コード」を参照してください。以下のコマンドを使用します。
ant simpapp
Oracle TuxedoサービスからOracle WebLogic Serverアプリケーションに以下の応答が返されます。
Buildfile: build.xml simpapp: run_client: [java] Beginning statefulSession.Client... [java] Creating Toupper [java] converting HelloWorld [java] converted to: HELLOWORLD [java] End statefulSession.Client... BUILD SUCCESSFUL