13 Oracle Exadata System Softwareリリース18の新機能

Oracle Exadata System Softwareリリース18では、いくつかの新機能が導入されました。

13.1 Oracle Exadata Database Machine 18c (18.1.0)の新機能

次に、Oracle Exadata System Software 18c (18.1.0)の新機能を示します。

13.1.1 インメモリーOLTPおよび統合アクセラレーション

Oracle Exadata Storage Serverは、フラッシュ・メモリーの前に新しいメモリー・キャッシュを追加します。これは、ハード・ディスクの前にある現在のフラッシュ・キャッシュと同様です。この機能は、100マイクロ秒(µs)のオンライン・トランザクション処理(OLTP)の読取りIOレイテンシを提供しており、250μsのフラッシュOLTPの読取りIOレイテンシよりも2.5倍低い値です。この機能を利用するために、既存のメモリー・アップグレード・キットを使用してメモリーをストレージ・サーバーに追加できます。

セルRAMキャッシュはストレージ・サーバーのフラッシュ・キャッシュの前にあるキャッシュで、データベース・キャッシュを拡張したものです。フラッシュ・キャッシュよりも高速ですが、容量は小さくなっています。バッファがデータベース・バッファ・キャッシュの有効期限を過ぎている場合、キャッシュ・ポリシーに従ってセルRAMキャッシュにこれらのバッファを移入できるように、データベースがセルに通知します。これらのバッファはセルRAMキャッシュに排他的にキャッシュされます。データ・ブロックをデータベース・バッファバッファ・キャッシュに戻す必要がある場合、バッファ(存在する場合)はセルRAMキャッシュから削除されます。セルRAMキャッシュは排他的なキャッシュです。データ・ブロックはセルRAMキャッシュまたはデータベース・バッファ・キャッシュのみに存在しますが、両方には存在しません。

読取り操作時にデータ・ブロックがデータベース・バッファ・キャッシュに見つからない場合(キャッシュ・ミス)、データベースはセルからのデータ・ブロックの読取りを指示します。CELLSRVはRAMキャッシュをチェックしてから、IOスタックのより低い層(フラッシュ・メモリーまたはハード・ディスク)にアクセスします。

  • データ・ブロックがRAMキャッシュに見つかった場合、データ・ブロックはデータベースに同期的に返されます。データ・ブロックがデータベース・バッファ・キャッシュにキャッシュされる場合、ストレージ・サーバーはRAMキャッシュからデータ・ブロックを削除します。

  • データ・ブロックがRAMキャッシュに見つからない場合、ストレージ・サーバーはフラッシュ・キャッシュを検索します。データ・ブロックがフラッシュ・キャッシュに見つからない場合、データ・ブロックはディスクから読み取られます。データ・ブロックはデータベースに返されますが、RAMキャッシュに追加されません。

書込み操作時に、データベースはデータ・ブロックの書込みをストレージ・サーバーに指示します。Cell Server (CELLSRV)はRAMキャッシュをチェックしてから、IOスタックのより低い層(フラッシュ・キャッシュまたはハード・ディスク)にアクセスします。

  • データ・ブロックがRAMキャッシュに見つかった場合、CELLSRVではRAMキャッシュの対応するキャッシュ行を無効にし、ディスクに書き込むためにデータ・ブロックをより低い層に送信します。RAMキャッシュには移入されません。

  • データ・ブロックがRAMキャッシュに見つからない場合、ストレージ・サーバーはディスクに書き込むためにデータ・ブロックをより低い層に送信します。RAMキャッシュには移入されません。

フラッシュ・キャッシュとは異なり、ストレージ・サーバー上のRAMキャッシュは排他的なキャッシュです。格納されるデータ・ブロックはRAMキャッシュまたはデータベースのバッファ・キャッシュのいずれかに存在しますが、両方には存在しません。データベースはバッファ・キャッシュからデータ・ブロックを削除した場合、RAMキャッシュにデータ・ブロックを移入するようにCELLSRVに指示します。CELLSRVはRAMキャッシュに非同期的に移入します。

プライマリ・ミラー上でストレージ・サーバーが失敗した場合、データベースでは、RAMキャッシュへの移入をセカンダリ・ミラーに送信します。これにより、ブロックはセカンダリ・ミラーのRAMキャッシュにキャッシュされます。プライマリ・ミラーがオンライン状態に戻ると、ブロックはプライマリ・ミラーのRAMキャッシュに戻されます。

新規メモリー・キャッシュ・セクションが、RAMキャッシュのステータスおよびアクティビティの監視用AWRレポートで使用可能です。

最小要件:

  • Oracle Exadata System Software 18c (18.1.0)

  • Oracle Exadata Storage Server X6またはX7

  • Oracle Databaseバージョン12.2.0.1 2018年4月のDBRUまたは18.1以降

13.1.2 ストレージ・サーバーでのインメモリー列指向キャッシング

Oracle Exadata System Softwareリリース12.2.1.1.0では、Exadata Hybrid Columnar Compression表用にOracle Exadata Storage Server上でインメモリー列指向キャッシングのサポートを導入しました。Oracle Exadata System Software 18c (18.1.0)では、特に圧縮されていない表およびOLTP圧縮表などの表タイプを追加するために、ストレージ・サーバー上でインメモリー列指向のサポートを拡張しました。

圧縮されていない表およびOLTP圧縮表のためにDatabase In-Memory形式を拡張すると、追加した表タイプに関するSmart Scan問合せに、ストレージ・フラッシュ・キャッシュに格納されたデータに対する高速ベクトル処理インメモリー・アルゴリズムが役立ちます。この形式では、結合や集計など、ほとんどのインメモリー・パフォーマンス拡張がSmart Scanでサポートされています。Database In-Memory形式は領域効率に優れており、通常、非圧縮形式またはOLTP圧縮形式よりも少ない領域を使用します。Database In-memory形式でデータを格納すると、ストレージ・フラッシュ・キャッシュで領域がより適切に使用されます。

従来の非圧縮形式またはOLTP圧縮形式からDatabase In-Memory形式への再書込みは、非常にCPU負荷が高くなります。Oracle Exadata System Softwareには、頻繁に変更されないリージョンに対してDatabase In-Memory形式でデータをキャッシュするための組込みのインテリジェンスがあります。

標準表領域(暗号化されていない)および暗号化表領域からのデータを、インメモリー列指向キャッシュ形式でキャッシュできます。

Oracle Database In-Memoryを使用する場合と同様に、新しいDatabase In-Memory形式は、問合せのパフォーマンスに悪影響を及ぼさないようバックグラウンド・プロセスで作成されます。

INMEMORY_SIZEデータベース初期化パラメータを構成した場合、この機能はデフォルトで有効になっており、この新機能を使用するために追加の構成は必要ありません。INMEMORY_SIZEが構成されていない場合、非圧縮表およびOLTP圧縮表のデータは、ネイティブ形式でフラッシュ・キャッシュにキャッシュされ、Database In-Memory列指向形式ではキャッシュされません。

この機能を無効にする必要がある場合、ALTER TABLEコマンドとともに新しいDDLキーワードCELLMEMORYを使用できます。『Oracle Exadata System Softwareユーザーズ・ガイド』ストレージ・サーバーでのインメモリー列指向キャッシングの有効化または無効化に関する項を参照してください。

最小要件:

  • Oracle Exadata System Software 18c (18.1.0)

  • Oracle Database 12cリリース1 (12.1.0.2)バージョン12.1.0.2.161018DBBPまたはOracle Database 12cリリース2 (12.2.0.1)

  • Oracle Database 12cリリース1 (12.1.0.2)を使用している場合、バグ24521608のパッチ

  • (推奨)バグ26261327のパッチ(複雑な問合せ用のより適切な逆オフロード機能を有効化)

13.1.3 Oracle Exadata Storage Serverのクラウド・スケールのソフトウェア更新

Oracle Exadata Storage Serverのクラウド・スケールのソフトウェア更新機能では、ストレージ・サーバー用に新しいクラウド・スケールのソフトウェア更新プロセスを導入しました。ストレージ・サーバーをソフトウェア・ストアにポイントします。ストレージ・サーバーは、バックグラウンドで新しいソフトウェアをダウンロードします。ソフトウェア更新に優先される時間をスケジュールできます。ストレージ・サーバーでは、データベースをオンラインのまま、自動的にOracle Exadata System Softwareをローリング方式でアップグレードします。1つのソフトウェア・リポジトリを、多数のストレージ・サーバーに使用できます。この機能は、クラウドおよびオンプレミス・ユーザーにより単純で高速なソフトウェア更新を提供しています。

各ストレージ・サーバーはソフトウェアをアクティブなパーティションにダウンロードし、その後、ソフトウェアをパッシブなパーティションにロードします。ストレージ・サーバーは、指定されたスケジュールに従って新しいバージョンを再起動します。

この機能は、専用のpatchmgrセッションなしでストレージ・サーバーが更新できるようにすることで、ソフトウェア更新のスケーラビリティを改善します。多数のストレージ・サーバーを更新する場合、管理者はdcliを使用してALTER SOFTWAREUPDATEコマンドを発行し、すべてのストレージ・サーバーに対するソフトウェアの場所と時間パラメータを設定します。非常に大きなデプロイメントで競合を削減するために、複数のソフトウェアの場所を使用できます。

詳細は、Oracle Exadata Database Machineメンテナンス・ガイドストレージ・サーバーの自動更新のスケジュールを参照してください。

最小要件:

  • Oracle Exadata System Software 18c (18.1.0)この機能を使用して、後続のソフトウェア更新をインストールできます。

13.1.4 高速なOracle Exadata Database Serverのソフトウェア更新

Oracle Exadata Database Serverのソフトウェア更新は以前よりも大幅に処理時間が削減され、以前のリリースと比較すると、最大40%速くなりました。これにより、データベース・サーバーのソフトウェア更新に必要なコストと労力が削減されます。

最小要件:

  • Oracle Exadata System Software 18c (18.1.0)

13.1.5 Oracle VMでのイーサネット・パフォーマンスの改善

Oracle Exadata System Software 18c (18.1.0)では、仮想化を使用して、システムのイーサネット・パケットの送受信を最適化しました。この最適化により、ネットワーク・レイテンシを抑えてネットワーク・パフォーマンスが大きく改善され、管理ドメイン (dom0)およびユーザー・ドメイン (domU)のCPU使用率が改善されました。

最小要件:

  • Oracle Exadata System Software 18c (18.1.0)

13.1.6 ディスクのオンライン完了後のパフォーマンス改善

以前のリリースでは、Oracle ASMの再同期操作時に、キャッシュ行がターゲット・ストレージ・サーバーにキャッシュされていても、ソース・ストレージ・サーバーにキャッシュされない場合、Oracle Exadata System Softwareでは、ターゲット・ストレージ・サーバーのフラッシュ・キャッシュからこれらを削除していました。これにより、プライマリ・ミラーが影響を受ける場合があり、キャッシュ・ミスが発生したり、パフォーマンスが低下しました。

このリリース以降、Oracle Exadata System Softwareでは、すでにフラッシュ・キャッシュに存在するOracle ASM再同期チャンク・リージョン内のキャッシュ行が保持されるようになり、無効化されなくなりました。これにより、キャッシュ・ミスを防止できます。この機能により、前のバージョン・リリースと比較すると、Oracle ASM再同期操作時のパフォーマンスが大幅に向上しました。

最小要件:

  • Oracle Exadata System Software 18c (18.1.0)

13.1.7 フラッシュの障害後の高可用性改善

フラッシュの障害後のシステム全体のパフォーマンスが改善されました。以前は、フラッシュの障害後、フラッシュの復元が完了すると、Oracle ASMは影響を受けたOracle Exadata Storage Serverでディスクから読取りを開始していました。しかしながら、ストレージ・サーバーは通常よりもフラッシュ・デバイスの数が少なく、そのため、そのストレージ・サーバー上でのパフォーマンスに影響がありました。Oracle Exadata System Software 18c (18.1.0)以降、Oracle ASMでは、障害が起きたすべてのフラッシュ・デバイスがそのストレージ・サーバー上で交換されて初めて、ディスクから読取りを開始します。

最低限必要なソフトウェア:

  • Oracle Exadata System Software 18c (18.1.0)

13.1.8 IORMの最大使用率制限をフラッシュ・デバイスに適用

Oracle Exadata System Softwareリリース18c (18.1.0)以上では、データベース内リソース・プラン・ディレクティブのI/Oリソース管理(IORM)プラン・ディレクティブまたはmax_utilization_limitLIMITを使用すると、フラッシュ・デバイスおよびハード・ディスク上のデータベースのI/O使用率が制限されます。

最大使用率制限(LIMIT)の概念はIORMでサポートされています。リソース割当て値の指定に加えて、特定のデータベースに対して最大使用率制限も指定できます。このディレクティブにより、指定した制限を超えるI/Oリソースがデータベースで利用されなくなります。たとえば、本番とテスト環境用のデータベースがExadataセルを共有している場合、テスト用データベースにLIMITを指定し、テスト用データベースのI/O使用率を制限することができます。

最大使用率制限が指定されている場合、データベースが過剰な容量を使用することはありません。最大使用率制限を指定すると、ディスクをフル容量未満で実行できます。

ALTER IORMPLANまたはI/Oリソース管理の理解を参照してください。

最低限必要なソフトウェア:

  • Oracle Exadata System Software 18c (18.1.0)

13.1.9 OEDAコマンドライン・インタフェース

Oracle Exadata Deployment Assistant (OEDA)コマンドライン・インタフェース(oedacli)は、既存のes.xmlファイルを更新する際に使用できる新しいインタフェースです。これらの更新は、アクションと呼ばれます。アクションは、単一のアトミック・タスクです。アクションの例として、新しいゲストの作成があります。アクションは多数のサブ・コマンドを持つことができますが、ほとんどのアクションは単一のコマンドです。複数のコマンドのステップの例として、CLONE GUESTCLONE CELLがあります。

oedacliを使用して、次のような様々なExadataライフ・サイクル管理タスクで役立てることができます。

  • Oracle Exadata Database Machine上の仮想クラスタへのノードの追加またはノードの削除

  • 物理クラスタへのデータベース・ホームの追加または物理クラスタからのデータベース・ホームの削除

  • ストレージ・セルの追加または削除

  • Oracle ASMディスク・グループのサイズ変更

  • その他のデータベースの追加または削除

  • Oracle VMクラスタへのその他のデータベース・ホームの追加または削除

詳細は、Oracle Exadata Database Machineインストレーションおよび構成ガイドOEDAコマンドライン・インタフェースを参照してください。

最低限必要なソフトウェア:

  • Oracle Exadata System Software 18c (18.1.0)

  • Oracle Exadata Deployment Assistant (OEDA) (2017年8月リリース)

13.2 Oracle Exadata Database Machine X7の新機能

次の新機能は、Oracle Exadata Database Machine X7で使用可能です。

13.2.1 ストレージ・サーバーのDoNotService LED

冗長性の低いクラスタでOracle Exadata Storage Serverの電源をオフにすると、Oracle ASMディスク・グループの強制ディスマウントが発生したり、データの可用性が低下します。間違って異なるストレージ・サーバーの電源をオフにするなどのヒューマン・エラーを防止するために、Oracle Exadata Database Machine X7に新しいDoNotService LEDが付属しています。このLEDは、サービスのためにOracle Exadata Storage Serverの電源をオフにしてもよいかどうかを示します。Oracle Exadata System Softwareリリース18.1以降、冗長性が低くなったときに、DoNotService LEDはリアルタイムで自動的にオンになり、サービスのためにストレージ・サーバーの電源をオフにしないようにシステム管理者またはフィールド・エンジニアに通知します。

たとえば、ストレージ・サーバーまたはディスクがオフラインの場合、Oracle Exadata System Softwareでは、パートナ・ディスクが含まれるストレージ・サーバーのDoNotService LEDを自動的にオンにして、これらのサーバーをサービスのためにオフにしないように知らせます。冗長性が回復すると、Oracle Exadata System SoftwareによりDoNotService LEDが自動的に消灯され、サービスのためにストレージ・サーバーの電源を切断できることが示されます。

詳細は、次を参照してください。

最小要件:

  • Oracle Exadata System Softwareリリース18.1.0.0.0

  • Oracle Grid Infrastructure:

    • リリース12.1.0.2 2017年7月BP (ARU 21405133を含む)

    • リリース12.1.0.2 2017年10月BP以降

    • リリース12.2.0.1 2017年7月BP (ARU 21405125を含む)

    • リリース12.2.0.1 2017年10月BP以降

  • Oracle Exadata Database Machine X7-2またはX7-8 (ストレージ・サーバーのみ)

13.2.2 Oracle Exadata Storage Server X7のオンライン・フラッシュ・ディスク交換

以前の世代のOracle Exadata Database MachineではOracle Exadata Storage Server X7-2 Extreme Flashでのオンラインのフラッシュ・ディスクの交換が可能でしたが、Oracle Exadata Storage Server X7-2 High Capacityでのフラッシュ・ディスクの交換はサーバーのダウンタイムが必要でした。Oracle Exadata Database Machine X7-2LおよびX7-8以降、Oracle Exadata Storage Server X7-2 High Capacityのフラッシュ・ディスクはオンラインでも交換でき、サーバーのダウンタイムがなくなりました。

Oracle Exadata System Softwareは、常にフラッシュ・ディスクの状態を監視しています。フラッシュ・ディスクに障害が発生したか、パフォーマンスが低下した場合、ディスクはすぐに交換できます。フラッシュ・ディスクに予測障害が発生した場合、冗長性を確保するには、次の状態になるまでフラッシュ・ディスクを交換しないでください。

  • デバイスをデータ・グリッド・ディスクとして使用している場合、Oracle ASMディスクのリバランスが完了

  • デバイスをフラッシュ・キャッシュに使用している場合、フラッシュ・キャッシュのフラッシュが完了

Oracle Exadata System Softwareは、冗長性を損なわずにフラッシュ・ディスクを安全に交換したら、自動的にOracle ASMディスクのリバランスおよびフラッシュ・キャッシュのフラッシュ操作の進行を監視し、ユーザーに通知を送信します。いずれの場合も、フラッシュ・ディスクを安全に交換できるようになると、Oracle Exadata System Softwareでは、自動的にオンライン交換用にフラッシュ・ディスクを準備し、そのフラッシュ・ディスクをdropped for replacementステータスに移行して、交換する準備が完了したことを示します。さらに、Oracle Exadata System Softwareは、フラッシュ・カードの注意用LEDを自動的にオンにし、カードの電源LEDをオフにして、交換するカードを示すことができます。

システム管理者またはフィールド・エンジニアはストレージ・サーバーを停止せずにシャーシを開き、LEDパターンでカードを容易に識別し、ディスクを交換できます。

詳細は、Oracle Exadata Database Machineメンテナンス・ガイドフラッシュ・ディスクのホット・プラグ交換の実行を参照してください。

最小要件:

  • Oracle Exadata Storage Server X7-2 Extreme Flash

  • Oracle Exadata System Softwareリリース18.1.0.0.0およびOracle Exadata Storage Server X7-2 High CapacityまたはOracle Exadata Database Machine X7-8

13.2.3 ストレージ・サーバーのシステム・パーティションの新しい構成

以前の世代のOracle Exadata Database Machineでは、スロット0と1で2つのディスクの一部をシステム・パーティションとして使用していました。これは、オペレーティング・システムおよびOracle Exadata System Softwareがインストールされる場所です。Oracle Exadata Database Machine X7以降では、システム・パーティション専用に2つのM.2ディスクがあります。Oracle Exadata Storage Server X7-2 High Capacityのすべてのハード・ディスクおよびOracle Exadata Storage Server X7-2 Extreme Flashのすべてのフラッシュ・ディスクは、データ・ストレージ専用になっています。

この構成では、システムI/OとデータI/Oを分離して、スロット0と1のデータ・ディスク上のパフォーマンスを改善しました。ストレージ・サーバーのディスクはスロット0と1でディスク全体で作成でき、すべてのディスクでサイズは統一されています。

さらに、Oracle Exadata System Softwareでは、最新のインテル・ラピッド・ストレージ・テクノロジ・エンタープライズ(インテルRSTe) RAIDを使用して、M.2ディスク上にシステム・パーティションを作成し、従来のソフトウェアRAIDよりも高速なパフォーマンスを提供し、データ保護を強化しています。

Oracle Exadata System Softwareでは、M.2ディスクのオンライン交換もサポートしています。M.2ディスクは、サーバーのダウンタイムなしで交換できます。

詳細は、Oracle Exadata Database Machineメンテナンス・ガイドExadata Storage ServerのM.2ディスクの保守を参照してください。

最低限必要なソフトウェア:

  • Oracle Exadata System Software 18c (18.1.0)

  • Oracle Exadata Database Machine X7-2またはOracle Exadata Database Machine X7-8

13.2.4 セキュア・ブート

セキュア・ブートは、システムを起動する際に実行できるバイナリを制限するために使用する方法です。セキュア・ブートを使用すると、システムUEFIファームウェアでは、信頼できるエンティティの暗号署名を使用するブート・ローダーの実行のみを許可します。つまり、UEFIファームウェアで実行されるすべてのものは、システムが信頼できると認識するキーで署名する必要があります。サーバーを再起動するたびに、実行されるすべてのコンポーネントが検証されます。これにより、マルウェアがブート・チェーンで組込みコードを隠せないようにします。

  • ブート・セクター・マルウェアまたはカーネル・コード・インジェクションの防止用

  • ハードウェアベースのコード署名

  • UEFIファームウェア・アーキテクチャの拡張

  • UEFIファームウェアによる有効化または無効化が可能

詳細は、Oracle Exadata Database Machineセキュリティ・ガイドシステムの起動に使用するバイナリの制限を参照してください。

最低限必要なソフトウェア:

  • Oracle Exadata System Softwareリリース18c (18.1.0)

  • Oracle Exadata Database Machine X7-2またはX7-8

  • ベア・メタルのインストール