ノードの管理

このトピックでは、ネットワーク内のノードの管理に関する一般的な情報を示します。

ネットワーク内にあるノードのタイプ

ブロックチェーン・ネットワークには、コンソール、ピア、オーダラ、認証局(CA)およびRESTプロキシ・ノードが含まれます。コンソールに表示されるノードは、ネットワークのファウンダであるか参加者であるかによって異なります。

たとえば、ネットワーク内の参加者の場合、コンソールにそのネットワークのオーダラ・ノードは表示されません。ファウンダの場合、コンソールにすべてのノード・タイプが表示されます。

新しいインスタンスに含まれるノード

インスタンスをプロビジョニングし、初めてノード・タブにアクセスすると、次のものが表示されます:

  • 1つのコンソール・ノード。
  • 設定時にリクエストしたピアの数。これらのピアには、ピア(メンバー)というタイプが表示されます。インスタンスに付属できるピア・ノードの最大数は14です。
  • ファウンダの場合、オーダリング・サービスを表すオーダラ・ノードが2つ表示されます。参加者の場合、インスタンスにオーダラ・ノードはありません。
  • メンバーシップ・サービスを表すFabric認証局(CA)。
  • RESTプロキシ・ノード。

ノード・タイプ

次の表でノードの詳細がわかります。

ノード・タイプ このノードの機能 ファウンダまたは参加者インスタンスに表示されるか インスタンス当たりのノード数 レプリカ インスタンスのプロビジョニング後にノード数を変更できるか
CA

このノードは、ピア・ノード資格証明およびメンバー資格証明を提供および管理します。

ファウンダ

参加者

1

2 Blockchain Platform Managerを使用してインスタンスをスケール・アウトすることで新規レプリカを追加できます
コンソール

このノードはコンソール・コンポーネントです。

ファウンダ

参加者

1

2 Blockchain Platform Managerを使用してインスタンスをスケール・アウトすることで新規レプリカを追加できます
オーダラ

これらのノードは、ノード間の通信を提供します。これによって、確実にトランザクションがブロックにまとめられ、ブロックがブロックチェーンになります。

参加者は、すべてのピア・ノードが通信できるように、ファウンダのオーダリング・サービス設定をインスタンスにインポートする必要があります。

ファウンダ

2

1 Blockchain Platform Managerを使用してインスタンスをスケール・アウトすることで新規レプリカを追加できます
ピア

このノードは、台帳のコピーを含み、トランザクションを台帳に書き込みます。また、このノードは、トランザクションをエンドースできます。

ネットワークには、メンバーまたはリモート・ピアを含めることができます。

ファウンダ

参加者

1 - 14

追加できるピア・ノードの数は、インスタンスの作成時に指定されています。

1 Blockchain Platform Managerを使用してインスタンスをスケール・インまたはスケール・アウトすることでピアを追加または削除できます
RESTプロキシ

このノードは、アプリケーション・アイデンティティをブロックチェーン・メンバーにマップします。これにより、ユーザーおよびアプリケーションはOracle Blockchain Platform REST APIをコールできます。

ファウンダ

参加者

1 2 Blockchain Platform Managerを使用してインスタンスをスケール・アウトすることで新規レプリカを追加できます

ノードに関する情報の検索

このトピックでは、インスタンスおよびネットワーク内のノードに関する情報を見つけることができるコンソール内の場所について説明します。

ノードに関する一般情報の表示

ノード・タブを使用して、ネットワーク内のすべてのノードに関する一般的な情報を表示します。たとえば、名前、ルート、タイプ、ステータスです。

ノード・タブを使用して、特定のノードの詳細を調べることもできます。ノード・タイプの詳細は、「ネットワーク内にあるノードのタイプ」を参照してください。
  1. コンソールに移動し、ノード・タブを選択します。
  2. ノード・タブで、(トポロジ・ビューではなく)リスト・ビューが表示されていることを確認します。
    説明
    ルート インスタンスのプロビジョニング時または新しいノードの作成時に、Oracle Blockchain PlatformによってURLが生成されます。

    Hyperledger Fabric SDKを使用する場合、SDKが対話するピアを指定するのにこれらのURLが必要です。

    タイプ ノード・タイプを示します。
    MSP ID メンバーシップ・サービス・プロバイダID。
    ステータス ノードが稼働中か停止中かを示します。また、ノードに対する未適用の構成変更があるかどうかも示します。次のステータスに注意してください:
    • 稼働中 - ノードは稼働中で、正常に動作しています。
    • 停止中 - ノードは停止しています。
    • N/A - このステータスは、ピアのステータスを取得するために必要な権限をインスタンスが持たない場合にリモート・ピアに表示されます。
    IsConfigured ノードの構成が更新された場合、更新を有効にするには、ノードを再起動する必要があります。yesステータスのノードは稼働中です(停止されていません)。
    その他のアクション 権限によって、その他のアクション・メニューで使用できるオプションが決まります。管理者の場合、このボタンよって、ノードの構成を変更したり、ノードを削除するためのリンクが表示されます。管理者およびユーザーは、ノードを停止、起動および再起動できます。

特定のノードに関する情報へのアクセス

ノード・タブを使用して、特定の情報にアクセスします。たとえば、ヘルス情報やログ・ファイルです。

  1. コンソールに移動し、ノード・タブを選択します。
  2. ノード名をクリックすると、ノード情報ページに移動します。ノード情報ページに表示されるペインは、選択したノード・タイプによって異なります。
    ペイン どのノード・タイプで使用可能か このペインでできること
    ヘルス すべて ネットワークでのノードの動作状況を把握するのに役立つメトリックを表示します。メトリックの例としては、CPU使用率やメモリー使用率などがあります。

    ピア・ノードの場合、このペインには、エンドースおよびコミットされたトランザクションに関する情報が表示されます。

    チャネル ピア 選択したピア・ノードが他のノードとの通信に使用しているチャネルのリストを表示します。必要に応じて、ピア・ノードを他の既存のチャネルに参加させます。チャネル・ページに移動して新しいチャネルを作成したり、参加できるピア・ノードを指定します。
    チェーンコード ピア ピア・ノードにインストールされているチェーンコードを表示します。チェーンコード・ページに移動して、新規チェーンコードをインストールしたり、既存のチェーンコードをアップグレードします。
    トランザクション統計 RESTプロキシ RESTプロキシによって処理された問合せの合計、失敗した問合せ、呼出しの合計、および失敗した呼出しを表示します。

ネットワーク内のピアとチャネルのダイアグラムの表示

トポロジ・ビューを使用して、どのネットワーク・ピアがどのチャネルを使用しているかを示す対話型ダイアグラムにアクセスします。

  1. コンソールに移動し、ノード・タブを選択します。
  2. ノード・タブで、「トポロジ・ビュー」をクリックし、ネットワーク内のピア・ノードと使用しているチャネルを示すダイアグラムを表示します。
  3. ピアの上にカーソルを置くと、ピアと使用しているチャネルが強調表示されます。

ノードの構成設定の検索

ノード・タブを使用して、特定のノードの構成設定を検索します。管理者は、ノードの構成設定を更新できます。ユーザーは、ノードの構成設定を表示できます。

  1. コンソールに移動し、ノード・タブを選択します。
  2. ノード表に移動し、構成設定情報が必要なノードを特定し、ノードのその他のアクション・ボタンをクリックします。
  3. 構成オプションは、権限によって決まります。管理者の場合、「構成の編集」を探してクリックします。ユーザーの場合、「表示」を探してクリックします。
    構成ダイアログが表示され、選択したノード・タイプに固有の属性が示されます。「ノードの構成」を参照してください。

ノードの起動と停止

ネットワーク内のCA、オーダラ、ピアおよびRESTプロキシ・ノードを起動または停止できます。コンソール・ノードまたはリモート・ピア・ノードは起動したり、停止できません。

ネットワーク内のトラフィックに応じて、ノードを起動および停止できます。たとえば、ネットワーク・トラフィックが軽い場合、不要なピア・ノードおよびオーダラ・ノードを停止できます。
ノードを再起動することもできます。「ノードの再起動」を参照してください。
ピア・ノードを停止すると、Oracle Blockchain Platformにより、チャネル・タブおよびチェーンコード・タブにリスト表示されているピアが削除されます。チェーンコードがインストールされているピアをすべて停止すると、チェーンコード・タブにチェーンコードは表示されません。チャネルに参加しているピアをすべて停止すると、チャネル・タブにチャネルはリスト表示されますが、その情報は表示されません。
ノードを長時間停止する前に、このピアの責務をすべて他の稼働中のピアに移管し、このピアが持っているすべての責務を削除する必要があります。
  • 他のピアのゴシップ・ブートストラップ・アドレス・リストをすべてチェックし、ピア・アドレスを削除し、必要に応じて稼働中の別のピアのアドレスを追加します。ピア構成の変更後、ピアを再起動します。
  • すべてのチャネルのアンカー・ピア・リストをチェックし、アンカー・ピア・リストからピアを削除し、必要に応じて稼働中の別のピアをアンカー・ピア・リストに追加します。
  • チャネルまたはチェーンコードがこのピアでのみ参加またはインスタンス化されている場合は、稼働中の別のピアを使用して同じチャネルに参加し、同じチェーンコードをインスタンス化することを検討する必要があります。
このタスクを実行するには、管理者である必要があります。
  1. コンソールに移動し、ノード・タブを選択します。
  2. ノード・タブで、ノード表に移動し、起動または停止するノードを探してノードのその他のアクション・ボタンをクリックします。
  3. 起動または停止オプションをクリックします。ノードのステータスが稼働中または停止中に変更され、情報がノードのログ・ファイルに書き込まれます。

ノードの再起動

ネットワーク内のCA、オーダラ、ピアおよびRESTプロキシ・ノードを再起動できます。コンソール・ノードまたはリモート・ピア・ノードは再起動できません。

ノードが適切に応答または稼働していない場合、またはノードの構成を更新した場合、ノードを再起動する必要があります。ノードを起動または停止することもできます。「ノードの起動と停止」を参照してください。
このタスクを実行するには、管理者である必要があります。
  1. コンソールに移動し、ノード・タブを選択します。
  2. ノード・タブで、ノード表に移動し、再起動するノードを探してノードのその他のアクション・ボタンをクリックします。
  3. 「再起動」をクリックします。
    ノードのステータスが再起動中に変わり、情報がログ・ファイルに書き込まれます。

ノードのログ・レベルの設定

管理者は、ノードのログ・ファイルに含める情報のタイプを指定できます。たとえば、ERROR、WARNING、INFOまたはDEBUGなどです。

デフォルトでは、すべてのノードのログ・レベルがINFOに設定されています。ネットワークを開発およびテストする場合、ロギング・レベルをDEBUGに設定することをお薦めします。本番環境で作業している場合は、ERRORを使用します。
ノードのログ・レベル設定を変更できるのは、管理者のみです。ユーザーは、ノードのログ・レベル設定を表示できます。
  1. コンソールに移動し、ノード・タブを選択します。
  2. ノード・タブで、ノード表に移動し、更新するノードを探してノードのその他のアクション・ボタンをクリックし、「構成の編集」をクリックします。
    ユーザー権限を持っている場合は、コンソールに表示オプションが表示され、クリックしてノードのログ・レベル設定およびその他の構成設定を表示できます。
    構成ダイアログが表示されます。
  3. ログ・レベル・フィールドで、使用するログ・レベルを選択します。
  4. 「送信」をクリックします。
    ピア・ノードのロギング・レベルを変更した場合、ピア・ノードを再起動する必要があります。その他のすべてのノード・タイプでは、ロギング・レベルはただちに変更されるため、コンソールを再起動する必要はありません。