エンドースメント・ポリシーの指定

チェーンコードをインスタンス化する際にエンドースメント・ポリシーを追加できます。エンドースメント・ポリシーは、チェーンコード・トランザクションをブロックに追加して台帳に送信する前に、チェーンコード・トランザクションを承認(または適切にエンドース)する必要があるピアがあるメンバーを指定します。

エンドースメントによって、トランザクションの正当性が保証されます。チャネルでチェーンコードをインスタンス化する際、エンドースメント・ポリシーを指定できます。エンドースメント・ポリシーを指定しない場合は、デフォルトのエンドースメント・ポリシーが使用されます。デフォルトのエンドースメント・ポリシーでは、ネットワーク上の任意のピアからエンドースメントを得ます。
メンバーのエンドース・ピアは、チャネルのReaderWriter権限を持つ必要があります。トランザクションが処理されると、各エンドース・ピアは署名付きの読取り/書込みセットを返します。クライアントがエンドースメント・ポリシー要件を満たすのに十分なエンドースメントを獲得すると、クライアントは、エンドース・ピアの署名のある共通の読取り/書込みセットをまとめ、すべてをオーダリング・サービスに送信します。オーダリング・サービスでは、トランザクションを順序付けてブロックにし、ブロックを台帳にコミットします。
チャネル・タブに移動して、インスタンス化されたチェーンコードのエンドースメント・ポリシーを確認できます。「エンドースメント・ポリシーの表示」を参照してください。インスタンス化されたチェーンコードのエンドースメント・ポリシーは変更できません。エンドースメント・ポリシーを変更する必要がある場合は、チェーンコードを再インスタンス化するか、別のバージョンにアップグレードして別のエンドースメント・ポリシーを指定する必要があります。
このタスクを実行するには、管理者である必要があります。
  1. コンソールに移動し、チェーンコード・タブを選択します。
  2. インスタンス化するチェーンコードを特定し、インスタンス化プロセスを開始します。
  3. エンドースメント・ポリシー・セクションを開きます。「アイデンティティの追加」をクリックして、必要に応じてポリシーにメンバーを追加します。
    フィールド 説明
    MSP ID ドロップダウン・メニューから、エンドーサ・ピアの組織を選択します。
    ロール エンドースメント・ポリシーで必要な、対応するピア・ロールを選択します。通常、これはメンバーです。ピアのロールは、その構成情報を表示することで確認できます。
    ポリシー式モード ほとんどの場合、「Basic」を使用します。「拡張」を選択して式文字列を指定します。有効な式文字列を記述する方法については、Hyperledger Fabricのドキュメントを参照してください。
    署名者 エンドース・ピア(ReaderWriter権限を持つピア)を持つチャネル上のいくつのメンバーがエンドースしたら、チェーンコード・トランザクションが有効になるかを選択します。
  4. 必要に応じて、チェーンコードのインスタンス化ページの他のフィールドに入力します。
  5. 「インスタンス化」をクリックします。