チェーンコードのインスタンス化

チェーンコードをインスタンス化すると、チェーンコードがインストールされているピアでチェーンコードがコンパイル、ビルドおよび初期化されます。インスタンス化が完了すると、ピアはチェーンコードの呼出しを受け入れたり、トランザクションをエンドースできます。

次の点に注意してください。
  • チェーンコードは、インスタンス化する前に必要なピアにインストールする必要があります。
  • 複数のメンバーが含まれるチャネルで作業しており、あるメンバーでチェーンコードをインスタンス化している場合は、同じチェーンコードをインストールした他のメンバーでチェーンコードをインスタンス化する必要はありません。このような場合、チェーンコードはすでにインスタンス化され、チャネル上のすべてのメンバーで実行されています。
  • チャネルで複数のチェーンコードをインスタンス化できます。
  • サンプル・チェーンコードをインスタンス化するプロセスは、このトピックで説明するインスタンス化プロセスとは異なります。「サンプルを使用したOracle Blockchain Platformの探究」を参照してください。
  • チェーンコードをインスタンス化したら、オプションでRESTプロキシで有効にすることができます。
このタスクを実行するには、管理者である必要があります。
  1. コンソールに移動し、チェーンコード・タブを選択します。
  2. チェーンコード・タブで、矢印をクリックしてチェーンコードのバージョン・リストを展開します。
  3. チェーンコード・バージョンを見つけて、その他のアクション・メニューをクリックし、「インスタンス化」を選択します。
    チェーンコードのインスタンス化ダイアログが表示されます。
  4. チェーンコードのインスタンス化の場所および方法に関する情報を入力します。
    フィールド 説明
    チャネル チェーンコードを実行するチャネルを選択します。
    ピア チェーンコードを使用するピアを選択します。このリストには、チェーンコードをインストールしたピアが表示されます。
    初期パラメータ チェーンコードに渡す入力パラメータを入力します。チェーンコードに移動して、初期パラメータ値を検索します。
    エンドースメント・ポリシー このセクションでは、チェーンコードのエンドースに必要なメンバーの数とロールを指定します。

    エンドースメント・ポリシーを指定しない場合は、デフォルトのエンドースメント・ポリシーが使用されます。デフォルトのエンドースメント・ポリシーでは、ネットワーク上の任意のピアからエンドースメントを得ます。

    一時マップ

    チェーンコードに渡されるデータは、トランザクション・ペイロードおよび一時マップです。トランザクション・ペイロードは台帳に記録され、問合せシステム・チェーンコードを介して台帳にアクセスできるすべてのユーザーに表示されます。一時マップを使用して、台帳に格納しないキーなどのプライベート・データを渡します。

    このセクションでは、必要なキーと値を指定します。指定した情報はピア・ノードで保持され、トランザクションが実行されるときにチェーンコードに送信されます。

    プライベート・データ・コレクションを追加する場合、エンドースメントのためにプライベート・データをクライアントからピアに渡すための一時マップを指定します。

    (v19.1.3での新機能)プライベート・データ・コレクション このセクションでは、1つ以上のプライベート・データ・コレクションを追加します。プライベート・データ・コレクションは、チェーンコードをインスタンス化するチャネルでプライベート・データのエンドース、コミットまたは問合せを行う組織のサブセットを指定します。
  5. 「インスタンス化」をクリックします。
    チェーンコードがインスタンス化されます。
  6. チェーンコードがインスタンス化されたことを確認するには、チャネル・タブに移動してチェーンコードをインスタンス化したチャネルの名前をクリックします。インスタンス化されたチェーンコード・タブに移動し、チェーンコードがサマリー表にリストされていることを確認します。