Oracle Enterprise Manager Microsoft Systems Center Operations Manager Connectorインストレーションおよび構成ガイド リリース1.0.5.0.0 B54822-01 |
|
![]() 戻る |
![]() 次へ |
この章では、メインの「管理コネクタの構成」ページの2つのサブページを構成する方法について説明した後、構成プロセスを完了するためのその他の作業の実行方法について説明します。
この章では、次の項目について説明します。
「一般」ページの構成
「ターゲット」ページの構成
SCOMでのサブスクリプションの追加
Microsoft SCOM Connectorのテスト
Microsoft SCOMへのOracle Enterprise Managerのアラートの送信
Oracle Enterprise ManagerへのMicrosoft SCOMのアラートの送信
Microsoft SCOMでのテスト・アラートの生成
「一般」ページを構成するには、次のようにします。
「管理コネクタ」ページから、SCOM Connectorを選択し、「構成」アイコンをクリックします。デフォルトでは、「管理コネクタの構成」ページの「一般」サブページが図3-1のように表示されます。
次の説明に従って、Webサービス・エンドポイントの各操作のURLを更新します。
SCOM Connectorでは、次の操作(Webメソッド)を使用して、SCOM Webサービスとデータを交換します。
getNewAlerts: Microsoft SCOMで発生したアラートに基づいて、Oracle Enterprise Managerでアラートを作成します。Oracle Enterprise Managerでは、Microsoft SCOMでアラートがないか問い合せるポーリングの際に、この操作を使用します。
getUpdatedAlerts: Microsoft SCOMから生じるアラートに基づいて、Oracle Enterprise Managerでアラートを更新します。Oracle Enterprise Managerでは、Microsoft SCOMからのアラートがないか問い合せるポーリングの際に、この操作を使用します。
acknowledgeAlerts: Oracle Enterprise Managerでの処理後にアラートを承認します。Oracle Enterprise Managerでは、Microsoft SCOMでアラートがないか問い合せるポーリングの際に、この操作を使用します。
createAlert: Oracle Enterprise Managerで発生したアラートに基づいて、Microsoft SCOMでアラートを作成します。Oracle Enterprise Managerでは、新規のアラートをSCOMに転送する際にこの操作を起動します。
updateAlert: Oracle Enterprise Managerで発生したアラートに基づいて、Microsoft SCOMでアラートを更新します。Oracle Enterprise Managerでは、更新したアラートをSCOMに転送する際にこの操作を起動します。
setup: SCOMエージェントをSCOM RMSに登録します。これにより、SCOMコンソールにSCOMエージェントが製品コネクタとして表示されます。Oracle Enterprise Managerでは、コネクタを構成するときにこの操作を起動します。
cleanup: SCOMエージェントをSCOMサーバーから登録解除します。これにより、SCOMエージェントは、SCOMコンソールに製品コネクタとして表示されなくなります。Oracle Enterprise Managerでは、コネクタを削除するときにこの操作を起動します。
コネクタでは、操作に対して次の3つの異なるURLが使用されます。1つのURLは、Microsoft SCOMからのデータをポーリングする操作(getNewAlerts、getUpdatedAlertsおよびacknowledgeAlerts)に使用され、デフォルトでは次の値になります。
http://[Hostname]:8080/services/AcquisitionService
もう1つのURLはMicrosoft SCOMにデータを送信し(createAlertおよびupdateAlert)、デフォルトでは次の値になります。
http://[Hostname]:8080/services/SCOM2007/EventService
このURLは、Microsoft SCOMへのSCOMエージェントの登録(setupおよびcleanup)に使用され、デフォルトでは次の値になります。
http://[Hostname]:8080/services/SCOM2007/SCOMService
デフォルトの各URLに次の変更を加える必要があります。
URLの[Hostname]を、SCOM Webサービスがインストールされているシステムのホスト名またはIPアドレスに置き換えます。
必要に応じて、ポートを、Webサービスが稼働中のポートに変更します。たとえば、HTTPのデフォルトのポートは8080、HTTPSのデフォルトのポートは8443です。
SCOM WebサービスでHTTPSプロトコルを使用するように構成した場合は、Webサービスの各URLの先頭をhttpからhttpsに変更します。
プロトコルとしてHTTPSを使用している場合は、第2章の「Wallet Managerへの署名付き証明書の追加」で説明したように、SCOM Webサービスの証明書もOracle Wallet Managerに含める必要があります。
SCOM Webサービスのインストール時に指定したユーザー名とパスワードを入力します。これは、第2章の「UNIXでのWebサービスのインストール」の手順9と10、および「WindowsでのWebサービスのインストール」の手順9と10で説明しています。
Oracle Enterprise Managerアカウントのユーザー名およびパスワードを入力します。
オプションで、Oracle Enterprise Managerで処理する新規または更新アラートがないかMicrosoft SCOM Webサービスにポーリングを行う頻度を指定するために、ポーリング間隔を入力します。ポーリング間隔は、指定しない場合、デフォルトの5分になります。
「OK」をクリックして、構成の変更を保存します。
Microsoft SCOMのアラートがOracle Enterprise Managerのアラートに変換されると、Microsoft SCOMのアラートのホスト名では、Oracle Enterprise Managerのアラートに関連付けられたターゲット・タイプ・インスタンスを判別します。アラートのホスト名と一致するターゲット・インスタンスが見つからない場合、そのアラートにはデフォルトのターゲット・インスタンスgeneric_scom_managed_hostが使用されます。
Oracle Enterprise Managerにプロキシ・ターゲットを追加するには、次のようにします。
「管理コネクタの構成」ページから「ターゲット」リンクをクリックして、図3-2のように「ターゲット」ページを表示します。
ターゲット名を指定します。「ターゲット名」フィールドは、SCOMアラートで指定されているホスト名に設定し、ホスト名と正確に一致させる必要があります。
SCOMホスト名フィールドにSCOMホスト名を指定します。このフィールドは、「ターゲット名」フィールドと同じ値に設定する必要があります。
このプロセスを必要な数のターゲット・インスタンスに対して繰り返します。
「OK」をクリックして、構成の変更を保存します。
Enterprise ManagerにSCOMのアラートを転送する場合、SCOMエージェントにアラートを転送するサブスクリプションをSCOMに追加する必要があります。
SCOMにサブスクリプションを追加するには、次の手順を実行します。
SCOMコンソールの「Administration」ペインで、「Administration」→「Notification」→「Product Connectors」を選択します。SCOMエージェントが製品コネクタとしてリストされます。
SCOMエージェントを右クリックして、オプションのリストから「Properties」を選択すると、SCOM Agent – Product Connector Propertiesウィンドウが表示されます。
「Subscriptions」セクションで「Add」をクリックすると、Product Connector Subscription Wizardウィンドウが表示されます。
サブスクリプション名とオプションの説明を入力して、「Next」をクリックします。
アラートの転送元のグループを選択して、「Next」をクリックします。
アラートのターゲットを選択して、「Next」をクリックします。
アラートのフィルタリングの基準を指定して、「Create」を作成します。
これで、SCOMでSCOMエージェントにアラートを転送する準備ができました。
コネクタをテストするには、次の手順を実行します。
スーパー管理者のロールを持つユーザー名を入力し、適切なパスワードを入力して「ログイン」をクリックし、Oracle Enterprise Managerコンソールにログインします。
ウィンドウの右上にある「設定」リンクをクリックします。「設定の概要」ページが表示されます。
ウィンドウの左側にある「管理コネクタ」リンクをクリックします。インストール済コネクタを示す「管理コネクタ」ページが表示されます。
SCOM Connectorに関連付けられた「構成」アイコンをクリックします。
「一般」タブをクリックします。
createAlertまたはupdateAlert操作用に指定されたURLを選択してコピーします。
Oracle Enterprise Managerサーバーがインストールされているシステムで、インターネット・ブラウザを開きます。
アドレス・ウィンドウに、手順6でコピーしたURLを入力します。URLの最後に?wsdlを追加します。URLは、次の例のようになります。
http://[Hostname]:8080/services/SCOM2007/EventService?wsdl
[Hostname]は、SCOM Webサービスがインストールされている実際のホスト名またはIPアドレスです。
WSDLがロードされている場合、コネクタがSCOMへのアラート情報送信用に正しく構成されているかどうかが確認されます。
Oracle Enterprise Managerコンソールで、getNewAlerts、getUpdatedAlertsまたはacknowledgeAlerts操作用に指定されたURLを選択してコピーします。これらはすべて同じURLに設定する必要があります。
Oracle Enterprise Managerサーバーがインストールされているシステムで、インターネット・ブラウザを開きます。
アドレス・ウィンドウに、手順9でコピーしたURLを入力します。URLの最後に?wsdlを追加します。URLは、次の例のようになります。
http://[Hostname]:8080/services/AcquisitionService?wsdl
[Hostname]は、SCOM Webサービスがインストールされている実際のホスト名またはIPアドレスです。
WSDLがロードされている場合、コネクタがSCOMからのアラート情報のポーリング用に正しく構成されているかどうかが確認されます。
setupまたはcleanup操作用に指定されたURLを選択してコピーします。
Oracle Enterprise Managerサーバーがインストールされているシステムで、インターネット・ブラウザを開きます。
アドレス・ウィンドウに、前述の手順12でコピーしたURLを入力します。URLの最後に?wsdlを追加します。URLは、次の例のようになります。
http://[Hostname]:8080/services/SCOM2007/SCOMService?wsdl
[Hostname]は、SCOM Webサービスがインストールされている実際のホスト名またはIPアドレスです。
WSDLがロードされている場合、コネクタがSCOMへの登録用に正しく構成されているかどうかが確認されます。
Oracle Enterprise Managerで生成または更新されたアラートは、Microsoft SCOM通知メソッドを起動する通知ルールを作成しないかぎり、SCOMには転送されません。通知ルールは、通知メソッドが起動される前に満たす必要のある条件を識別します。
この後の項では、通知ルールを作成または更新する方法について説明する手順を示します。
次の手順では、SCOM通知メソッドを起動する新規の通知ルールを作成する方法について説明します。
Oracle Enterprise Managerコンソールの右上にある「プリファレンス」リンクをクリックします。「一般」ページが表示されます。
ウィンドウの左側にある「通知ルール」リンクをクリックします。「通知ルール」ページが表示され、すべての定義済通知ルールのリストが表示されます。
「作成」をクリックして、新規通知ルールを作成します。
「一般」サブページから、通知ルールの名前とオプションの説明を入力します。
ターゲット・タイプと、それをそのタイプの全ターゲットまたは特定のインスタンスに適用するかどうかを選択します。特定のインスタンスを指定する場合は、「追加」をクリックして、必要なターゲット・インスタンスを選択する必要があります。
「可用性」リンクをクリックして、通知を受信する可用性の状態を選択します。選択した各状態に達すると、通知メソッドが起動します。
「メトリック」リンクをクリックします。メトリック違反に基づき通知メソッドをトリガーする場合、「追加」をクリックし、通知メソッドを起動するメトリックおよび状態を選択して、「続行」をクリックします。
「アクション」リンクをクリックします。「拡張通知メソッド」セクションで、SCOM Connectorの隣のチェック・ボックスをクリックして、SCOM通知メソッドを通知ルールに割り当てます。
「OK」をクリックして設定を完了します。
次の手順では、SCOM通知メソッドを起動する既存の通知ルールを更新する方法について説明します。
Oracle Enterprise Managerコンソールの右上にある「プリファレンス」リンクをクリックします。「一般」ページが表示されます。
ウィンドウの左側にある「通知ルール」リンクをクリックします。「通知ルール」ページが表示され、すべての定義済通知ルールのリストが表示されます。
更新する通知ルールの隣にあるラジオ・ボタンをクリックし、「編集」をクリックして通知ルールを更新します。
「アクション」リンクをクリックします。「拡張通知メソッド」セクションで、SCOM Connectorの隣のチェック・ボックスをクリックして、SCOM通知メソッドを通知ルールに割り当てます。
「OK」をクリックして更新を完了します。
SCOMからアラート情報を取得するためにOracle Enterprise Managerで特別な設定を行う必要はありません。Oracle Enterprise Managerでは、コネクタを構成した後にSCOM Webサービスのポーリングを自動的に開始します。
SCOMは、SCOM Webサービスに新規および更新アラートを自動的に送信しません。SCOM Webサービスにアラートを転送するには、SCOMにサブスクリプションを定義する必要があります。サブスクリプションを追加する手順については、第3章の「SCOMでのサブスクリプションの追加」を参照してください。
この項では、テスト・アラートを生成するSCOMの構成について説明します。SCOMにテスト・アラートを生成する方法がわかっている場合は、この項をスキップできます。
SCOMでテスト・アラートを生成するには、次のタスクを実行する必要があります。
VBScriptがアプリケーション・ログにエラーを作成する際に必ずアラートを生成するルールをSCOMに追加します。
アプリケーション・ログにエラーを追加するVBScriptを作成します。
テスト・アラートを生成するルールのSCOMへの追加
Operations Managerコンソールの「Authoring」ペインで、「Authoring」→「Management Pack Objects」→「Rules」を選択します。
「Rules」を右クリックして、「Create a new rule…」を選択すると、Create Rule Wizardウィンドウが表示されます。
「Select the type of rule to create」ペインで、「Alert Generating Rules」→「Event Based」→「NT Event Log (Alert)」を選択した後、「Next」をクリックします。
ルール名(任意の名前)を入力して、「Windows Server」のルール・ターゲットを選択し、「Next」をクリックします。
ログ名が「Application」に設定されていることを確認し、「Next」をクリックします。
「And group」を右クリックして、「Delete」を選択します。
「Insert」をクリックします。
挿入された式の「…」ボタンをクリックします。ポップアップ・ウィンドウが表示されます。
「Select from a list of common event properties」ラジオ・ボタンをクリックして、ラジオ・ボタンのリストから「EventSource」を選択し、「OK」をクリックします。
「Operator」フィールドをクリックして、「Equals」を選択します。
「Value」フィールドをクリックして「WSH」と入力し、「Next」をクリックします。
アラートを生成するための情報を入力します。生成された情報は、SCOMエージェントのサブスクリプションに指定した基準と一致している必要があります。
「Create」をクリックして、ルールを作成します。
アプリケーション・ログにエラーを追加するVBScriptファイルの作成
RMSシステムで、スクリプトが配置されるディレクトリを作成または特定します。
新しいドキュメントをテキスト・エディタで開きます。
新しいドキュメントに次のVBScriptコマンドをコピーします。
set objShell = CreateObject("WScript.Shell") objShell.LogEvent 1, "Test alert generated by VBScript"
前述の手順1のディレクトリに、createTestAlert.vbsという名前でファイルを保存します。
ファイルの実行
ファイルを実行してテスト・アラートを作成します。スクリプトを実行するたびに新しいテスト・アラートを作成する必要があります。